南アフリカ天文台に設置した赤外線望遠鏡IRSFによる 星

南アフリカ天文台に設置した
赤外線望遠鏡IRSFによる
星間現象観測
IRSFでの観測
光る暗黒星雲
銀河中心の観測から星間赤化則を決定
長田哲也(名大理)
南アフリカ天文台に設置した
赤外線望遠鏡IRSFによる
星間現象観測
IRSFでの観測
光る暗黒星雲
銀河中心の観測から星間赤化則を決定
長田哲也(名大理)
南アフリカ
天文台
(SAAO)
サザーランド観測所
●
370km
●
ケープタウン本部
南アフリカ天文台 経度 +20゜48’38”
サザーランド観測所 緯度 ‐32゜22’48”
標高 1761m
SALT10m
IRSF
南アフリカ天文台サザーランド観測所 (標高1761m)
IRSF
2000.11.15.
IRSF ドーム
7.5mφ
冷凍機コンプレッサ等
制御室
単相100V,230V, 三相200V,380V
IRSF 1.4m望遠鏡
経緯台
指向精度 3" (全天)
追尾精度0.5"/ 30分間
古典カセグレン式
合成F/9.9 (主鏡F/2.9)
結像性能
ハルトマン定数0.25"
望遠鏡につけたSIRIUS 2000.11.30
3色同時赤外線カメラSIRIUS 内部
3色同時赤外線カメラSIRIUS 内部 (光学系と冷凍機)
大気の窓と近赤外3バンド
J(1.2m), H(1.6m), K(2.2m)バンド
赤外線のSIRIUSデータ → 擬似カラー画像
J
H 1.6m
Ks 2.2m
Cep A star forming
region SIRIUS
星形成領域
Cep A pseudo-color image
1.2m
視野
限界等級
8分角×8分角
J =19.2等
H =18.6等
Ks=17.3等
(10 900秒積分)
0.45分角pix
1月
2月
3月
02 03 07 09 10 13 14 15 18 20 21 22 29
01 03 05 08 09 10 12 13 14 15 17 18
01 02 03 12 13 14 16 18 19 20 21 23 29 30 31
04 08 12 16 19 23 27 30 31
07 16 21 25
05 08 09 15 22
06 25 28
04 11
06 07 11 28
01 05 11 17 24 26
02 06 19 20 22 23 24 26 27 28
04 10 17 24 26 27
4月
5月
02 05 06 07 08 16 18 19 21 24 25 30
01 03 04 07 09 10 15 16 17 18 19 26 30
03 17
08 11 31
04 10 26 27
02 12 13 20
01 09 20 22 23 28 29
05 06 14 21 22 23 24 25 27 28 29
6月
03 19 20 21 25 30
02 16 17 22 24
04 09 10 11
01 05 06 07 08 12 13 14 15 18 23 26 27 28 29
7月
8月
9月
01 02 03 06 10 11 25
05 06 07 08 09 20 26 27 28 31
01 02 06 11 12 13 15 16 17 18 19 26 29
18 20 21
03 04 10 24 25
10 25 28
04 17 26 30 31
01 29
05 21
05 07 08 09 12 13 14 15 16 19 22 23 24 27 28 29
02 11 12 13 14 15 16 17 18 19 21 22 23 30
03 04 07 08 09 14 20 22 23 24 27 30
10月
11月
12月
01 03 05 06 07 08 10 15 16 17 25 26 29 30 31
01 02 04 06 07 09 10 11 14 15 16 17 23 24 25 26 28 29 30
01 04 05 12 17 18 28
24
05 12 20 27
06 13 15 24 27 29
14 27
08 13 21 22
07 14 30
02 04 09 11 12 13 18 19 20 21 22 23 28
03 18 19
02 03 08 09 10 11 16 19 20 21 22 23 25 26 31
2002 IRSF 測光夜率
3/3: 142
2/3: 50
1/3: 39
0/3: 128
IRSF観測者
大マゼラン雲サーベイ
• 限界等級
Ks~17等
• 解像度 0.45秒角
• 観測視野 6°×
6°
2003. 12 現在、
全体の約80%を終了
LMC
論文発表
(他にUH2.2m鏡での論文が数編)
LMC変光星
Ita et al. 2002, MNRAS, 337, L31
星形成領域M17
Jiang et al. 2002, ApJ, 577, 245
おおかみ座暗黒星雲
Nakajima et al. 2003, AJ, 125, 1407
星形成領域S269
Jiang et al. 2003, ApJ, in press
X線新星XTE J1720-318 Nagata et al. 2003, PASJ, in press
楕円銀河の色進化
Miyazaki et al. 2003, PASJ, in press
SMC変光星
Ita et al. 2004, MNRAS, in press
星雲:
M17
●Br  (2.16m) 他の
水素原子再結合線
ブラケットシリーズ
●水素分子輝線
●赤外反射星雲
Optical Image
南アフリカ天文台に設置した
赤外線望遠鏡IRSFによる
星間現象観測
IRSFでの観測
光る暗黒星雲
銀河中心の観測から星間赤化則を決定
長田哲也(名大理)
おおかみ座の暗黒星雲 (可視光像)
Lupus Dark Cloud (SIRIUS)
Optical Image
可視光像
(波長1.2μmでの像)
赤外線像
(2.2μmの赤外線像)
赤外線で光る
暗黒星雲
1.星の光を
反射して
いるのか
大きな塵粒子?
2.星間塵が
実際に光っ
ているのか
塵粒子の加熱?
Lupus 2色図
比較フィールド
LupusのAv
AK=1.7
Lupus
Av 対 表面輝度
AH=1.7
AJ=1.7
Rieke&Lebofsky(1985)
赤化則
赤外線で光る
暗黒星雲
星の光を
反射して
いるらしい
大きな塵粒子らしい
Weingartner &
Draine (2001)
塵モデル
南アフリカ天文台に設置した
赤外線望遠鏡IRSFによる
星間現象観測
IRSFでの観測
光る暗黒星雲
銀河中心の観測から星間赤化則を決定
長田哲也(名大理)
銀河中心の観測
観測日 :
2002年 3~7 月
2003年 4~8 月
観測予定領域 : 10deg2
[銀経 5o × 銀緯 2o]
Seeing : <1.3 秒角
限界等級(50s,10σ) 17.5
(J), 16.6(H), 16.1(Ks)
Quintuplet
4±1 Myr
r0.5pcに104M
2.5±0.5 Myr
r0.23pcに7104M
>160 のO型星
Arches
3arcmin.(~7.5pc)
既知の星団
WR型星など
1 2
3
星団
4
6
5
7
8
1
2
4
5
星団の像
3
6
1arcmin.
7
8
9
バルジ構造の研究
2.4μm面輝度(気球観測)
IRAS点源
近赤外4バンドでの面輝度
(COBE,DIRBE)
Red Clump Star -可視 (OGLE) etc.
より中心の、細かな星の分布を探る
観測
観測日 :
2002年 3~7 月
2003年 4~8 月
観測予定領域 : 10deg2
[銀経 5o × 銀緯 2o]
青:観測済領域
解析使用領域(
3.1 deg2)
Seeing : <1.3 秒角
限界等級(50s,10σ) 17.5
(J), 16.6(H), 16.1(Ks)
Red Clump(RC) Stars
比較的低質量、金属量多、
He燃焼段階
明るさが一定(MK=-1.61±0.03
等)
MKはメタリシティ,年齢によらない
標準光源として使用可
RCの分布からバルジの
星の分布を知る
Ks-(H-Ks)色等級図
解析手順
1. RCの分布から赤化ベクトルの傾きを求める
2. 赤化の補正を行う
3. 各視野でのRCの明るさの分布を求める
4. 明るさから距離を求める
解析1.赤化ベクトルの傾きを求める
1.色等級図上で RCの
中心を求める
2.RC中心をプロット、
傾きを求める
AKs/E(H-Ks)
= 1.240±0.030
3.約5.8平方度
に対して
同じ作業を行う
誤差の範囲内で場所によらず一定
解析2.減光の補正
銀河中心方向
の減光
量…大
ばらつき…大
減光量に依存しない
パラメータ KH-K を定義
KH-K ≡ Ks – 1.24 (H-Ks)
KH-Kは距離にのみ依存
青い領域(3.1平方度)で、RCのKH-K分布を求める
解析3.4.分布から距離を求める
KH-Kのピークの分布
MK = -1.61 等
(H-K)0~0.1
を使って求めた距離
急激に遠ざかる
フラットな分布
平均距離は8.5kpcより遠い
→(H-K) 0による
近赤外の赤化則
減光量や距離を求めるための基礎
Ks-(H-Ks) 色等級図
Red Clump分布の
ピークをプロット
赤化則に従って右下に伸びる
傾きから減光量AKs と色超過
Aλ/AJ の値
E(H-Ks)の比が求まる。
Band(μm) IRSF vdH
AKs/E(H-Ks)=1.240±0.028 J(1.25)
R&L
1.0
1.0
1.0
0.62
AKs/E(J-Ks)=0.488±0.078
H(1.65)
0.60
0.58
(Preliminary result)
Ks(2.15)
[K(2.20)]
0.33
0.42
[0.33] [0.40]
vdH‥van de Hulst no. 15 curve
R&L ‥Rieke & Lebofsky, 1985
南アフリカ天文台に設置した
赤外線望遠鏡IRSFによる
星間現象観測
IRSFでの観測
光る暗黒星雲
銀河中心の観測から星間赤化則を決定
蛇足
長田哲也(名大理)
蛇足その1:SNR RX J1713.7-3946の
撮像について
Zone of Avoidanceでの銀河探索
GA領域
物質密度が高いために
背後を見通すことができない領域
例.銀河面、暗黒星雲
全天の直径1.3’以上の銀河の分布 (Kraan-Korteweg &
Juraszek,2000)
The distribution
of galaxies
around
PKS1343-601
b=1.9
b=1.7
Optical 1
2MASS 4
Clear
Probable
Possible
b=1.5
35’
12
26
40
Deep infrared imaging:
The Effects of Foreground stars on the photometry
NGC4387 (Ks)
SNR RX J1713.7-3946撮像
10m望遠鏡 SALT
2004年末ファーストライト
Three instruments:
SALTICAM
2048x2048
frame transfer
(0.1s time
resolution)
• PFIS
spectroscopy
(up to R~10000)
(blue sensitive)
(100 slits in 8'x8'
fov)
spectropolarimetry
• HRS
•
建設中のSALT
http://www.salt.ac.za/
●