H23バイコン熱海b

バラのカブリダニを用いた
省力防除法の普及
平成23年10月6日(木) pm in熱海
県立フラワーセンター大船植物園
植栽課:関塚知己
神奈川におけるバラ生産の歴史
・日本における営利的バラ栽培は戦前に東京郊外で始まる。
・戦後、川崎や三浦に先駆者が現れる。
・今日的な栽培は、昭和30年頃に神奈川や静岡で始まる。
-神奈川の三浦試験場でバラ研究が始まる。
-大型温室でのバラ栽培が始まる。
-昭和32年に「日バラ(日本ばら切花協会)」が組織される。
***初代会長は静岡、2代目が神奈川。
・ 硫黄燻蒸機、(土壌)温湯消毒、ゴンドラ型自動薬散機、
アーチング栽培、etc
・世代交代が進んでいる最中。
・最盛期、県内で200名前後、現在は60名ほど。
神奈川県内のバラ生産者の分布
アーチングの解説
アーチングの解説2
バラの主要病害虫
<最重要>
灰色かび病、アザミウマ類、(べと病)
<次 点>
うどんこ病、ハダニ類
※この分類は要防除水準(又は緊急度)による
写真で見る
同化専用枝
の状態
ハダニ(チリも)の
生息域は十二分に
ある
写真で見
る切り上
げ型
の状態
収穫ライン(赤線)
より下に
ハダニ(チリも)の
生息域が十二分に
ある
日
程
全
体
Yバラ園
Tバラ園
2007.06.01 普及指導部に異動
09.14 JA県外視察で紹介 出席
10.12
欠席
影響表等を渡す
2008.01.07
使用歴のチェック
01.17
放飼(1回目)
01.下旬 全体にハダニ多い
ダニサラバ散布
02.04 研究会開催
出席
出席
両方、不在
使用歴チェック
(講師:浜村徹三氏 )
02.06
02.15
放飼(1回目)
03.11
04.08
放飼(2回目)
週1程度で巡回
均衡状態
05.22
放飼(3回目)
06.10
放飼(3回目)
07.中旬
農薬に切り換え
10.28
放飼(1回目)
10.30
放飼(2回目)
農薬に切り換え
放飼(1回目)
(補足1)生産者のデータ
<Yバラ園>40歳代
・養液耕+アーチング(8a×3)
・1+2+3本使用、ダニ剤は期間中に4回
<Tバラ園>50歳代
・土耕+ハイラック(10+15a)
・3×5本使用、ダニ剤は期間中にゼロ
周年栽培ではサイクルを作ろう!
全滅剤で天敵ごと殲滅
(夏場に多い雑害虫対策)
夏
春
秋
うどんこ対策をしながら
直前剤に移行
天敵利用で省力栽培
(併用剤は温存努力)
冬
4年間での反省点など
• 湿度保持の観点から、折り曲げ枝のある土
耕(ハイラック方式)が一番安定する。
• 湿度過多で、うどんこ病が多発すると硫黄燻
煙と労力上のトレードオフが発生する。ヒート
ポンプなど除湿設備は必須か?
• あまり天敵類に頼りすぎると、今まで無害だっ
た虫の害虫化が起こる。
オランダでの警戒状況
カイガラムシ用の天敵も商品化はされている
日本でも安泰とは言い難い?