太陽フレアにおける、非熱的粒子の時間変化の解析 浅井 歩 (ASAI Ayumi) [email protected] 京都大学理学研究科附属天文台 修士2回生 Two-Ribbon フレアに見られるたくさんの輝点 Figure 1 リコネクションモデルの模式図 足元がHα線でのTwo-Ribbonにあたる 非熱的粒子をHα線で観測するということ 磁気リコネクションにより 磁気エネルギーが解放 ↓ 磁気ループに沿って加速された 粒子が伝播 → 彩層突入 フレア初期に現れる非熱的粒子は主に 電波 : (ジャイロシンクロトロン) 硬X線 : (制動放射) で観測される Hα線では1万度のプラズマを見ている一方で、彩 層に突入する粒子を高空間分解能で観測できる フレアにより加速された粒子が彩層突入 する際、輝点となって見える 目的 : Hα線像を用いて、フレアリボン内に見られる輝点の時間変化から リコネクションならびに粒子加速の場所を絞り込み、そのメカニズムを 詳しく調べる 観測 : 2001年4月10日 05:12UT に起きた大きなTwo-Ribbonフレア(Figure 2) Hα線 ・・・ 京都大学花山天文台ザートリウス望遠鏡 極紫外線(171Å) ・・・ TRACE衛星 解析 Figure 2 様々な波長でのライトカーブ(左)と太陽全面像(右：京都 大学飛騨天文台フレアモニター望遠鏡で撮影) ④ TRACEデータとの比較 ① フレアリボンの領域を メッシュ状に細かく分割 し、それぞれのライトカ ーブを描く Figure 3 フレアリ ボンの領域を細 かく分割。赤(東) は磁場の極性が 正、青(西)は極 性が負であるこ とを示す 衛星TRACEで得られた、高空間 分解能の極紫外線(171Å)像では 100万度プラズマが充填したループ が見られる 重ねてみると、、、 ② 相関の高いものを お互いのフレアリボン から探す 相関の高いカーネルを つなぐループが見える Figure 4 メッシュごとに 最も相関の高い ものを黄色の線 で結んである フレアが進むにつれフレ アリボンに垂直なループ が現れる その中から特に2つの組に注目する Hαのフレアリボンの前面 に極紫外線のフレア リボンが位置する Figure 5 相関が高い2組のカーネルの組 まとめ ③ この組のライトカーブ を硬X線や電波のライト カーブと比較 Hαカーネルのライトカーブは、非熱的粒子のそれとよく似て いる フレア領域の温度分布がわかった 非熱的な粒子のライトカ ーブと似ている 非熱的粒子が彩層突入した場所と時刻を絞り込める Figure 6 各波長のライトカーブ
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