ロ) パワーポイント資料

インクルージョン・問われている私たち
ー
子どもの権利条約、ハンセン病問題検証会議等に学んで ー
沼尾 孝平
(所沢・教育と福祉を問い直す会)
(DCI子どもの権利オンブズマン委員会)
日本発達障害学会
第40回研究大会
テーマ 本人主体のコラボレーション(連携・協同)
千葉大学 西千葉
2005年7月23、24日
ポイント
①
②
障がいある子の
生活
所沢 & 全国
R・マーティン
(アジア知的障害会議
招待講演者 2003、8)
国際基準は?
サラマンカ宣言
&
国連 子どもの権利委員会(CRC)
最終所見など
③
④
日本の姿勢は?
ハンセン病の歴史に
学んで
文部科学省
国会
(2004,5)
ハンセン病問題
検証会議
(2005,3)
⑤
私たちに求められているもの
何を どのように具体化していくか?
①
障がいある子の
生活
所沢 & 全国
R・マーティン
(アジア知的障害会議
招待講演者 2003、8)
こころさむさ
こころさみしさ
障がいある子ども達の現状
1

所沢市 (02年ー05年)
・双子の子、ひとりが障がいある子、同じ学校にと希望を話したら、
「そう言うなら他の学校へ行くように」と、学校長に言われた
(現在、別々の学校へ通学している)
・プール授業で、親が付き添えないなら、子どもはプールに
入れられないと担任に言われた。クラスのお母さんが付き
添いますと言ってくれたが、保護者以外はダメと言われ
参加出来ず子どもは泣いた
障がいある子ども達の現状
2
全国 手をつなぐ(2004年10月)から
・トイレ・放置で低温やけど、足4針縫う、骨
折。施設のほうが強く、子どもがかわいそう
(施設に預けている母)
・小学校(普通学級)の時は存在を無視され、
声かけもありませんでした。
第16回アジア知的障害会議・ 招待講演1
R・マーティン
より
(2003,8 つくば)
A Real Life-A Real Community
The empowerment and full participation of people with an intellectual disability
in their community
本当の人生、本来の地域 それぞれの地域における
知的障害者の完全参加とエンパワーメント
どうして私の人生はあなた達の人生とそんなに違っ
てしまうのでしょう
 どうして私達は兄弟、姉妹達と同じ学校に行かない
のでしょう
 幸運にも学校に行けたとしても、どうして別の学校
に行かなければいけないのでしょうか
施設だけが問題なのではなく、社会こそが私達を傷つ
けているのです。
(Inclusion International 副会長)

所沢市 就学指導委員会 判断(特殊学級)と就学先
80
60
40
20
0
養護
特学
通常
特
特
特
特
特
特
特
特
特
特
95年度96年度97年度98年度99年度00年度01年度02年度03年度04年度
55
61
55
38
47
69
60
63
1
65
51
1
46
46
30
47
25
39
36
37
48
37
②
国際基準は?
サラマンカ宣言
&
国連 子どもの権利委員会(CRC)
最終所見など
第16回アジア知的障害会議 テーマ
Empowerment and Full participation
2003, 8
こころぬくもりの
創造
目指して
1993
障害者の機会均等化に関する
基準規則




初等、中等、高等教育の機会均等の原則を認めなければならない。
教育当局は、統合された環境で障害のある人々に対する教育が行われるこ
とへの責任を有する
例外的に「通常の学校システムが、まだすべての障
害のある人々のニーズを十分に満たさない場合には、特
殊教育が考慮されることになろう。
特殊教育は、通常の学校システムにおける教育のために生徒を準備する
ことを目ざしたものでなければならない
(以上 共生の法律学 大谷恭子)
1994
サラマンカ宣言



特別なニーズをもつ人々は、そのニーズに見合った教育を行えるような子ども中心
の普通学校にアクセスしなければならない。
インクルーシブな方向をもつ普通学校こそが、差別的な態度と闘い、喜んで受け入
れられる地域を創り、インクルーシブ社会を建設し、すべての者のための教育を達
成するための最も効果的な手段である。
法律ないし政策の問題として、
別の方法で行わざるを得ないという止むに
止まれぬ理由がない限り
普通学校にすべての子どもを在籍させる
インクルーシブ教育の原則を採用すること
(以上
大谷)
CRCの最終所見
2004年1月30日
(2)
障害を持つ子ども
43・・不利な立場に置かれていること、ならびに、教育制度およ
びその他の余暇または文化的活動に
全面的に統合されていない
ことを懸念する
44
a)影響与える全ての施策を・・非政府組織と共同して、見直すこと
b)教育、余暇、および文化的活動における障害を持つ子どもの
より一層の統合を促進
すること
c)障害を持つ子どものための特別な教育およびサービスに割り当て
られる
人的および財政的資源を増加
させること
③
日本の姿勢は?
文部科学省
国会
(2004,5)
現状からのさらなる
展開を
子ども達に
こころのぬくもりを
伝えたい
学校教育法施行令
第2章
盲者等の心身の故障の程度
昭和28年(1953年) 平成10年改正(1998年)
第22条の3
盲学校、聾学校又は養護学校に
就学させるべき
盲者、聾者又は知的障害者、肢体不自由者
若しくは病弱者の
心身の故障の程度
は、次の表に掲げるとおりとする。
障害者基本法改正
2004年5月
参議院・附帯決議
一、障害者施策の推進に当たっては、障害者の個人の尊厳にふさわしい生活を保障され
る権利を確認した法第三条第一項の基本的理念を踏まえ、障害者が、社会、経済、
文化その他、
あらゆる分野の活動に、
分け隔てられることなく
参加できることを基本
とすること。
五
障害のある児童・生徒とその保護者の意思及び ニーズを尊重しつつ、
障害のある児童・生徒と障害のない児童・生徒が
共に育ち学ぶ教育を
受けることのできる
環境整備
を行うこと。
④
ハンセン病の歴史に
学んで
ハンセン病問題
検証会議
(2005,3)
「過ち」
を
繰り返さないためには
表ー1
ハンセン病
障がいある子
世界の動向
差別禁止
統合
インクルージョン
・1897
第一回国際らい会議
「隔離が最上の方法」
・1958
第七回国際らい会議
「強制隔離の全面廃棄
を勧告する」
・1963
第八回国際らい会議
「強制隔離は時代錯誤
で廃止さるべき」
・1980年代
国際障害者年
完全参加と平等
・1989
子どもの権利条約
・1993
障害者の機会均等化に
関する基準規則
・1994
サラマンカ宣言
表ー2
日本の動向
隔離
1947
ブロミン治療開始
1951
光田健輔ら三療養所所長
隔離強化を主張
1952 らい予防法(新法)
強制隔離 維持拡大
1996 らい予防法廃止
分離
1953
学校教育法施行令 第22条の3
(1998年改正)
1979
養護学校義務化
1994
日本・子どもの権利条約批准
1998
子どもの権利委員会(CRC)
日本政府への第一回最終所見
2004
CRC 日本への第二回最終所見
表ー3
参議院
付帯決議
1953年
参議院
らい予防法
附帯決議
近い将来、改正を期す
2004年5月 参議院 障害者基本法改正
附帯決議
・あらゆる分野の活動に
分け隔てられることなく参加できる
ことを基本とする
・障害のある児童・生徒と障害のない
児童・生徒が
共に育ち学ぶ教育を受けることの
できる環境整備
を行うこと
表ー4
2001年
熊本地裁判決
熊本地裁判決
2001年
・らい予防法(新法・1953年)
隔離規定
違憲性明白
・附帯決議に関して
国会議員
立法上の不作為
国家賠償法上の
違法性、過失を認める
○
決
○地裁判
20××年
国会議員
不作為 違法
表ー5
ハンセン病問題に関する
検 証 会 議 ( 2005、
3)、
2005,3 検証会議
・最大の原因は 厚生省にあり
・医学界、報道機関、法曹界
教育界 責任免れず
・光田健輔(救らいの父)
朝日賞授賞 (1950)
文化勲章授賞(1951)
朝日新聞社説(05,3,2)
朝日賞授与したことを
「不明を恥じる」
と社説で表明
厚労省の委託事業(02,9―05,3)
患者(含む元)2、マスコミ4,弁護士2、
療養所所長1,学識経験者4
計13名
座長 金子輝子(都副知事)
財団法人
日弁連法務研究財団
20××年 ?
障害児者問題に
関する検証会
議 ?
最大の原因は
○○省?
という時を
待たねば
ならない?
表ー6
ハンセン病問題に関する
検証会議
2005
再発防止のために
「人権擁護システムの整備」
・国際基準に基づく国内人権機関を創設する
「被害の救済・回復」
・差別偏見の根絶については、とりわけ
弁護士会、マスメディア、宗教界, 教育界などに、
継続的な取り組みを強く要望する。
「人権教育の徹底」
・医学的知識の普及だけでは差別・偏見はなくならない
人権教育は必須である。
特に「人間的交流と共感」「若い世代の啓発」を大切にしたい。
医療機関や福祉施設の職員への人権教育も忘れては
ならない。
20××年
検証会議 ?
・国際基準
「完全参加と平等」
障害者の機会均等化
に関する基準規則
サラマンカ宣言
子どもの権利条約
・差別根絶
・人権教育
人間的交流と共感
若い世代の啓発
職員の
人権教育をも
⑤
私たちに求められているもの
何を どのように具体化していくか?
障がいある子の
国際基準 ?
ハンセン病
問題
検証会議
インクルージョン
強制隔離の最大の原因は
厚生省にあり
専門家の責任
国会議員の責任
再発防止のために
人権擁護システム
被害の救済・回復
人権教育の徹底
求めたいもの
君もボクも一緒だよね
感性 実感
心、気持ち、心情
思いやり 支え合い
いのちの大切さ
現在
子どもの
権利条約
日本政府への
最終所見
1998
2004
最初から
場を分けられる
・CRC
分けられた
中では、
自然な
関係性の
育成は
難しい
強制分離
一緒に手を
つなぎ合って
通常学級
特殊学級
養護学校
盲学校
聾学校
文科省
インクルージョン
今、私たち
問われているのは?
まず、一緒に
あなたも私も同じ学校
同じクラスで
①
次いで、
必要な子は
その子の必要に応じた
処遇を
②
求めたいもの
君もボクも一緒だよね
感性 実感
心、気持ち、心情
思いやり 支え合い
いのちの大切さ
一緒に手を
つなぎ合って
インクルージョン
今、私たち
問われているのは?