SciFi を用いたΣ+p散乱実験

SciFi を用いたΣ+p散乱実験での
(ほろ苦い)思い出
東北大 理 神田浩樹
C標的でのquasifree生成・
散乱
– 画像データの粒子の運動量
を元にquasifreeイベントを除
去した
イベントのロス
角度分解能が高くなかった
ために、落としきれないバッ
クグラウンドとして弾性散乱
中に 20%程度残った
– →液体水素を標的に!
Σ+の同定
– 画像データ中での粒子の崩
壊(飛跡の折れ)が目安
折れの見落とし
SciFi中でのmultiple
scattering による反跳陽子
との混同
– 飛跡の輝度情報を使いこな
せなかった
CCDのノイズ、狭いダイナ
ミックレンジ
– →反跳陽子にラベルが付け
られれば。。。(もちろん、
kinematic fit で尤度の高い
方を選ぶことは可能だが)
標的分離方式 &
原子核とのコヒーレントな散乱
核力から、核子やハイペロンと原子
核の散乱が記述できると、山本安夫
さんから伺った(詳細は明日のセッ
ションで)
液体水素標的で、p(K-, π-)Σ+反応で
Σ+を生成
– (細い(半径5mm程度)ビームが
必要。薄いビームでも良い)
– p(K-, π+)Σ- , p(K-, K+)Ξ- も視野に
– ←Σ+の運動量を決定できる
Carbon foil
πΣ+
C
標的は炭素などの薄膜を使用
– Li, Be, B, C で、厚くとも500μg/cm2
程度
– ←後方散乱における反跳原子核を
検出。標的から離れた箇所に検出
器を設置できる。
Liq, H2
Vacuum chamber
K-
シリコン検出器のアレイの例
インディアナ大
学のLASSA
(Large Area
Silicon Strip
Array)
MICRON製の
Silicon
Microstrip
Detector を使用
Y-C 散乱には
stripほどの角分
解能は不要か?
収量の見積
(実験につきものの各種の効率はとりあえず無視)
K-ビーム 0.96 GeV/c, 強度は1E7
/spill
Spectrometer はSKSを仮定、立体
角は 0.1 sr
p(K-, π-)Σ+ の断面積 (θcm=75
deg)を150 μb/sr 程度とする
液体水素標的の厚さは 0.76g/cm2
→Σ+ ビーム 0.7
GeV/c(T=200MeV)の強度は
~7E3 /spill → 1cm 飛ぶと崩壊で
強度は ½ に
炭素標的厚 500μg/cm2、密度
1.8/cm3
散乱角θcm> 60 deg のみ検出する。
この角度領域での積分断面積は
0.05mb
反跳原子核のすべてを検出出来る
ならば、収量は毎時 0.005個
強度が2桁高いπ+ビームを用いれば、Σ+ビーム強度をこの
10倍以上にはできそう
ハイペロンのエネルギーを高くすることで、より前方まで迫
る(積分断面積が上がる)
標的核を軽くすることでより前方まで迫る(同上)
スペクトロメータの立体角を大きく....
大阪市大 古本さん