重力波検出の将来計画 文責:川村静児(国立天文台) 2004年9月14日 LCGT • 日本の重力波検出の中心的将来(非常に近い将来)計画 • 主たる目標:200Mpc離れた連星中性子星合体からの重力 波をS/N=10で検出 • アーム長:3km • 神岡のトンネル内に設置⇒地面振動が最初から小さい(特に 低周波) • ミラーの低温化⇒熱雑音の低減 • 超高防振システム⇒地面振動の除去 • 100Wレーザー&レゾナント・サイドバンド・エクストラクション 法⇒量子雑音の最適化 • 1つの真空装置に干渉計を2台設置して相関を取る⇒実質感 度の向上、ストカスティックな重力波に対しても感度を持つ LCGTの目標感度 LCGTで検出可能な重力波源の距離 DECIGO • 短距離型スペース重力波アンテナ • 目標:地上干渉計(10Hz~10kHz)とLISA(0.3mHz ~30mHz)のはざまの周波数(10mHz~10Hz)の 重力波検出 * LISAの帯域から出て行った連星からの重力波の検出 * 地上干渉計の帯域に入る前の連星からの重力波の検出 * 宇宙初期からの重力波 * 宇宙の膨張加速度の直接計測、他 • アーム長:5万km~50万km(より短距離のものも検 討中) • 有利な点:この帯域では白色矮星連星などからの 重力波雑音が小さい • 技術:LISAの技術をさらに高める DECIGOの感度例 ストレイン [Hz-1/2] 10-18 10-20 DECIGO (LISAの技術レベル L=5×107m) LISA LCGT 10-22 DECIGO究極の感度1000 10-24 DECIGO究極の感度 (量子雑音のみ M=100kg, L=5×108m) 10-26 10-4 10-2 100 102 周波数 [Hz] 104 現実的な目標感度 は、得られる科学的 成果とフィージビリ ティーとの兼ね合い で決まる。要検討。 超高周波重力波検出器 • • • • • • 目標:100MHzの重力波検出 テーブルトップ実験 干渉計方式:シンクロナス・リサイクリング アーム長:~1m 遅遅 フィネス:105 速 速 重力波の光速への作用 現在検討中 速 速 遅 遅 高反射率ミラー レーザー 100MHz重力波検出器の構成と感度 干渉計 A 1kHz BPF 2台上下に重ねる (距離:~20cm) 干渉計 B • • • • 積分 1kHz BPF 感度:1×10-26 [1/rHz] バンド幅:1kHz 積分時間:1年間 さらに感度を高めるには何らかのQND技術が必要
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