観測的宇宙論グループ 東京大学 宇宙線研究所 大内 正己 メンバー 教授 福来正孝 (今年度まで) 准教授 大内 正己 (博士課程D1 中島王彦: 今年度からIPMUで受託) 秘書 佐藤立子 本グループは昨年の大内の着任に伴って学生の受け入れを始めました。 宇宙史 (解決済みの問題、未解決の問題) 観測限界(~10億年: z~6) 未知の時代… (観測データ無し) Unknown 晴れ上がり (0.004億年: z~1100) 今日(137億年: z=0) 晴れ上がり:z〜1100 (ビッグバンから0.004億年後) 宇宙背景放射(WMAP7:Komatsu+09) • 高温ガスの宇宙 • 晴れ上がり: 電離ガス(3000K) → 陽子の電子捕獲 →中性水素 (中性の宇宙へ) • 3Kの黒体放射(マイクロ波)で観測される – 宇宙背景放射の発見: Penzias & Wilson(1978年ノーベル物理学賞) – 宇宙背景放射の温度ゆらぎの発見 Mather & Smoot(2006年ノーベル物理学賞) • WMAP衛星 – 宇宙年齢の決定(ΛCDMに基づく) – エネルギー密度構成(ダークマター, ダークエナジー, バリオン) への制限 Dunkley et al. (2009) 宇宙史 (解決済みの問題、未解決の問題) 観測限界(~10億年: z~6) 未知の時代… (観測データ無し) Unknown 晴れ上がり (0.004億年: z~1100) 今日(137億年: z=0) 現在の宇宙:z~0 (ビッグバン後137億年) 近傍宇宙の地図 (大規模構造) Great Wall Coma Cluster 100Mpc • 銀河宇宙 • Sloan Digital Sky Survey (SDSS): 可視光の撮像、分光探査(全 天の1/4をカバー)口径2.5mの専用望遠鏡(New Mexico州) • 近傍宇宙の地図(z~0.4) 宇宙史 (解決済みの問題、未解決の問題) 観測限界(~10億年: z~6) 未知の時代… (観測データ無し) Unknown 晴れ上がり (0.004億年: z~1100) 今日(137億年: z=0) 星形成率(単位体積・時間当たり) 晴れ上がりと現在の間(z=0-1100; ビッグバンから0.004-137億年後) 宇宙の星形成史 星形成率密度の宇宙進化 電離光子の放射率密度 Ouchi+09b fesc=0.0 5 Ouchi et al. (2009b) 現在 過去 • 宇宙の星形成史、ビッグバンから30億頃に ピークを迎える。過去の宇宙へ向けて減少。 星形成の始まりはまだ見えていない。 過去 宇宙史 (解決済みの問題、未解決の問題) 観測限界(~10億年: z~6) 宇宙を満たす水 素 未知の時代… (観測データ無し) Unknown 晴れ上がり (0.004億年: z~1100) 電離 中性 電離 今日(137億年: z=0) 晴れ上がりと現在の間(z=0-1100; ビッグバンから0.004-137億年後) 宇宙の星形成史 星形成率密度の宇宙進化 電離光子の放射率密度 Ouchi+09b fesc=0.0 5 Ouchi et al. (2009b) 現在 過去 • 宇宙の星形成史、ビッグバンから30億頃に ピークを迎える。過去の宇宙へ向けて減少。 星形成の始まりはまだ見えていない。 • 銀河(星)がもたらす電離光子だけで宇宙の再電 離ができない?(原始ブラックホール??ダーク マターの対消滅???)単に我々の星形成の常 識が初期の宇宙で通用しないだけ? 過去 宇宙史 (解決済みの問題、未解決の問題) 観測限界(~10億年: z~6) 宇宙を満たす水 素 今日(137億年: z=0) 未知の時代… (観測データ無し) Unknown 晴れ上がり (0.004億年: z~1100) 電離 中性 電離 未解決の問題 – いつ、どのような物理プロセスで原始ガスから第一世代星、銀河形成されたか? – 大規模構造の中の銀河でどのように化学進化が進み今日の元素組成が実現されたか? – 宇宙再電離史はどのようなものだったのか?何が宇宙を再電離させたのか? 現在の観測限界(z〜6)、もしくはそれを超える非常に遠い 天体(銀河)を観測しなくてはならない 極めて暗い: fz=6galaxy 〜 1/10000000000 x fvega 必要なものは … 大口径望遠鏡 研究活動 観測準備風景(©NHK) 篠木君 大内 橋本君 • 観測(過去1年間) – – – – • • すばる望遠鏡(2) Keck Telescope(3) Magellan Telescope(2) ハッブル宇宙望遠鏡(1) 海外誌での発表論文(過去1年間):7編 国際会議 (今年度:招待講演) – TMT Science & Instrument Workshop (カナダ、バンクーバー) – New Horizons for High Redshift Universe(イギリス、ケンブリッジ) – Galaxy Mergers in an Evolving Universe (花蓮、台湾) • 研究資金 – 科研費 基盤A(代表大内) 3996万円 – NASA研究費(研究代表大内:代理受理R.Ellis) $63,077 今後5年間の研究(2012-2017年) 2つの柱 1) すばるHyper SCによる広域深宇宙探査 (U. Tokyo, NAOJ, Princeton, Taiwan etc) Hyper SC (2011-) 狭帯域フィルター (本研究室で開発中) 2) ALMAやHST等による高感度深宇宙探査(U. Tokyo, NAOJ, California Inst. of Technology etc.) 過去の具体例+これから Hyper SCによる広域深宇宙探査 赤方偏移6の大規模構造(Ouchi+05) ハッブル宇宙望遠鏡画像(PI:大内) 現在研究中につきハッブルの 画像は非公開になります。 巨大ガス雲 (x10;予想外!) 具体例(最近の発見) 現在研究中につき発見例の 画像は非公開になります。 小野君 • • • • • 遠方銀河の分光同定(距離決定)→再電離への制限 小野君(D3)の解析による発見(約1ヶ月前) 信頼できる質(S/N)のデータでは観測史上最も遠い銀河。 当初、装置の感度からここまで遠い銀河は見つけられないと思っていた →予想外の発見 すばるHyper SC探査 将来の研究 (2018-20年以降) 次世代超大型望遠鏡TMT(「計画中」)による 超高感度/高分解能[Opt-NIR]観測研究 Thirty Meter Telescope (TMT; Japan, California, Canada, China, India) ALMA/HST探査 未知の宇宙への挑戦 「予想しなかった発見」を皆さんの手で! TMT すばる TMT完成予想図
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