グローバル競争下の新産業育成 -関西におけるバイオ創薬企業の成長可能性- 2003年度0132番 西尾直樹 論文のストーリー 日本、関西、世界の現状(序章) →バイオテクノロジー(第一章) 市場規模と社会的影響力 産業化必要性 →世界的バイオクラスター(第二章) 形成の条件 →バイオベンチャー企業(第三章) 経営課題と支援策 →課題の整理と提言(第四章) なぜバイオが必要か? 日本の現状 経済の閉塞状況 少子高齢化による労働力低下 都心への一極集中 関西の現状 絶対的衰亡の危機 アメリカの復活 IT革命 ニューエコノミー → 高付加価値の産業の必要性 → バイオテクノロジー バイオテクノロジーの社会への 影響 先行する米国 世界のバイオクラスター 核となる大学や研究機関の基礎研究技術 産業化する起業家の存在 大学・病院、研究機関、産業界、自治体、金融機関・ベン チャー・キャピタル等、地域の関係者すべての協力体制 の構築 成功企業からのスピンオフによるベンチャー企業群の形 成 車で1時間程度の適度な大きさであること 国際的に人の集まりやすい環境 研究活動や輸送、通信ニーズに的確に対応する高品質 なインフラ整備 関西の潜在力 医薬品・関連産業の集積 研究機関の集積および研究者の層の厚み 自治体によるライフサイエンス振興機関の 運営 関西の新しいものを取り入れる気質 適度なサイズでの集積 関西地域における バイオ産業振興の取り組み 政府 ・都市再生本部「大阪圏におけるライフサイエンス国際拠点形成」 ・経済産業省「産業クラスター」 ・文部科学省「知的クラスター創成事業」 地方自治体・財界 ・関西バイオ推進会議 ・バイオ情報ハイウェイ構想 NPO ・バイオビジネス・ステーション ・メットリンク ・バイオグリッドセンター関西 関西のバイオ産業プロジェクト バイオベンチャー企業の特徴 IT系ベンチャーとの比較 大学の教官が大学にある技術を商用化するため に創業する。 製薬企業などの既存の大企業との関係構築が 重要。 収入を確保するまでの開発期間が長い。 ビジネスモデルや広告戦略よりも知的財産戦略 の重要性が極めて高い。 必ずしも特定市場での一人勝ちではなく,別の事 業者と代替あるいは補完の関係が構築できる。 バイオベンチャー企業に必要な 要素 アントレプレナーシップ CEO 人材の確保 シーズ ビジネスモデル、ビジネスプラン ファイナンス 業務提携 バイオベンチャー企業の壁 技術系ベンチャー企業共通の壁 死の谷 ダーウィンの波 バイオベンチャー企業特有の4つの壁 科学の壁 技術の壁 コストの壁 社会の壁 バイオベンチャー企業が直面 している課題 研究開発、技術開発の視点から ・研究開発体制 ・開発機材 ・次の製品開発 経営の視点から ・運営体制 ・事業展開 ・技術・ノウハウの獲得 ・資金調達 立地の選択と支援策の活用 バイオベンチャーとバイオクラスター 大学 TLO インキュベータ メンター・エンジェル ベンチャー・ファイナンス ベンチャー・キャピタル 銀行・ベンチャー支援ファンド IPO(株式上場)について なぜIPOするのか? 資金調達と企業価値向上 → あくまで手段の一つ 新興株式市場 1999年 東証マザーズ 2000年 ナスダック・ジャパン(現ヘラクレス) IPO以降を見据えた体制づくり 企業の信頼確保のための情報開示 → 早期からの準備が必要 課題の整理(産官学) 政府 バイオ産業、ベンチャー企業育成 → 数だけでなく質にまで言及した目標 地方自治体 支援のあり方 → 企業への補助金でなく、有効な「ハコもの」の設置を 大学 バイオベンチャー企業の育成 研究者の育成 学際性・多様性のある人材の育成 財界のあり方 地方自治体との協力関係 官僚的・保守的な行政への働きかけ 課題の整理(クラスター創生) クラスター運営組織 コーディネータの養成 有機的な支援ネットワークの形成 多様な産業の融合 ベンチャー・キャピタル ハンズオン型のベンチャー・キャピタル バイオ専門の人材 バイオベンチャー企業 企業理念の徹底 アントレプレナーの育成もしくは誘致 関西を世界レベルのバイオ産業 集積地にするために バイオベンチャー企業成功モデルの創出 周辺産業の広がり スピンアウトによる新規起業 世界を意識した地域づくり 世界のビッグファーマやクラスターとの勝負 → 世界各国へのPR活動 ★アメリカ追従から日本型モデル構築へ → 日本特有の協調性、組織的行動の力 ご静聴ありがとうございました
© Copyright 2024 ExpyDoc