知的ネットワーク家電 ~多機能なアプライアンスを目指す 新たな家電~ 知的システムデザイン研究室 ○藤本万里子・長野林太郎 はじめに ホームネットワークの背景 ネットワーク技術の高度化 通信のブロードバンド化 IPv6への動き ユビキタス指向の普及 ホームネットワークとは 家電同士をネットワークで接続すること ホームネットワークの目的 家電に散在する機能を集約し 新たな機能を創造する 2002年,東芝が ネットワーク家電を商品化 コンテンツのダウンロード機能 リモートコントロール機能 現在のホームネットワーク クライアントサーバ型が主流 ホームサーバを中心とする 集中管理型のネットワーク ホームネットワークの問題点 ホームサーバが高価格である サーバに負荷が集中する 信頼性の低下 リアルタイム性の低下 メーカが異なる家電が混在 ⇒相互接続が困難 普及が進んでいないのが現状 P2P型ホームネットワーク 特長 長所 サーバレス方式 End to Endの対等な通信 分散型ネットワーク 低コスト リアルタイム性の高い通信 ネットワークの設定が容易 欠点 端末での管理が複雑になる セキュリティーに弱い ネットワーク上の個々の要素を 管理する技術が必要 個々の端末で 自己管理 P2P型ホームネットワークに必要な技術 無線ICタグ あらゆるモノに固有のIDを付与し, 機械による自動的な識別を可能にする 無線ICタグの特長 非接触認識(通信距離は数10cm) 小型(大きさは約0.1~1mm角) 容量は約100bit 複数同時読み取り(数10~数100個/ 秒) 環境性、耐久性に優れる 無線ICタグを応用した技術 Auto-ID ユビキタスID ユーザビリティの 向上 Auto-ID バーコードを応用させた商品管理方式 バーコードに商品の個別コードを付加したID体系 タグにはID情報のみを格納 詳細な商品情報はインターネット上のデータベースに記憶 Auto-ID ユビキタスID TRONプロジェクトから提案された エンドユーザを対象とした方式 全ての固有情報を自分自身のタグに記憶 マイクロプロセッサ,センサを内蔵したタグ ⇒外部環境情報の検知が可能 あらゆる形式の番号体系 (IPアドレス,バーコード,電話番号) に対応したID体系 ネットワーク環境 に依存しない サービスの提供 Auto-IDとユビキタスIDの比較 Auto-ID ユビキタスID タグの機能 読み出しのみ 読み書き、制御 タグのコスト 安価 高価 IDの長さ 96bit 128bit IDの構造 バーコード形式 あらゆる番号体系 インターネット 環境 必要 特に必要としない 長所 短所 インターネットの活用による 拡張性の高いサービス タグが安価 インターネット環境が必要 セキュリティ問題 通信のリアルタイム性の低下 ネットワーク環境に依存しない サービス 適応性の高いID体系 管理できる情報量に限界がある タグが高価 無線ICタグの今後 Auto-IDの今後 より多くの情報をタグに格納 ユビキタスIDの今後 補助的にインターネットを利用 Auto-IDとユビキタスIDの融合 IDとIPの融合 インターネットに接続できないものでも ネットワークからアクセス可能に 網電 (Networked-Appliance) 今までの家電 個々の家電を多機能化 これからのネットワーク家電 個々の家電の機能を自由に組み合わせて新たな機能を創造する 網電の特長 低コスト ユーザビリティが高い アプライアンスとは 使用目的に特化した 機能を持つ機器 まとめと今後の展望 P2P型ホームネットワークへの移行 無線ICタグを用いたID技術 IPとIDの融合 ⇒あらゆるモノが固有のIDを持つように IPv6によるインターネット技術 ID技術+IPv6 Networked-Appliance END TRON ユビキタス環境の実現を目指すプロジェクト 組み込みコンピュータ開発用のプラットフォーム “T-Engine”を開発 今後、組み込み機器の主流のプラットフォームに 無線ICタグの課題 ICタグの低価格化 現在は数10円 ⇒10円以下が目標 読み出し機の低価格化 ⇒1万円以下が目標 セキュリティー対策 正当なユーザだけがIDや個人情報にアクセスできる 電波法の標準化 利用する周波数域の統一 電磁波対策 読み出し機付近では電波の出力が大きい
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