R2 によるソリューション・シナリオ ~Microsoft ON バージョン~ NRI ラーニングネットワーク株式会社 ラーニングソリューション部 飯室 美紀 Agenda 1. はじめに システムが持つ課題とバーチャルマシンソリューション Virtual Server 2005 R2アーキテクチャ 2. Virtual Server 2005 とVirtual PC 2004の違い 3. Virtual Server 2005 のスクリプト機能 4. 2つのバーチャルマシンによる2ノードクラスタ環境 の構築 5.まとめ 3 システムが持つ課題 ウチにはまだNT4のサーバがたくさんある・・ 【古いアプリケーションの存在】 × ハードウェアのリース期間がもうすぐ切れる 管理者 × 新しいハードウェアにするとNT4がノンサポート × NT4上のアプリケーションは十分な機能があり、アップグレードの時間もコストもかけ たくない 【サーバーの統合】 × 混在できないアプリケーションがある × 最新OS上で動かないアプリケーションがある × 新しいハードウェアにスムーズに移行できるかどうかわからない。 開発環境、テスト環境をもっと効率的に作れないか・・ × × × × × 色々なバージョンがあって、開発/テスト環境の作成が大変だ 開発/テスト用のサーバが足りない たくさんのマシンを使いたいが、マシンを置くスペースがない 複数サーバを使ってテスト環境を作りたいのだが・・・ システム導入後にメンテナンス用にシステム環境を保存しておきたい 開発者 4 バーチャルマシンテクノロジによるソリューション 仮想化のメリット レガシー環境に対するサポート 運用の効率化 最新 OS 上で仮想化した OS を実行することで、複数種 類のレガシーアプリケーションを最新のシステム環境に 迅速、低コストで移行 複数 OS を仮想化して少数のサーバに統合し、管理コス トを削減 ソフトウェアのテスト・評価 高い利便性(環境構築/設定/リカバリー) 多彩なシステム環境の構築 開発・テスト環境維持コストを削減し、開発・テスト期間を 短縮することも可能 5 Virtual Server 2005 R2 ソリューションシナリオ NT4アプリケーションの移行 アプリケーション互換性を最大化 部門サーバーの統合 管理性の向上 柔軟な開発・テスト環境 高品質な実稼動環境のための柔軟なテスト環境を提供 6 Virtual Server 2005 とは? バーチャルマシン 1 バーチャルマシン 2 App App ゲストOS(x86ベース) ゲストOS(x86ベース) 仮想化ハードウェア 仮想化ハードウェア Virtual Server サービス Virtual Server はホスト OS の サービスとしてインストールされる 各バーチャルマシン環境は、Virtual Server の中に作成される バーチャルマシン環境は最初は 仮想ハードウェアと BIOS のセット で構成される バーチャルマシン環境がスタート すると、VM は BIOS を起動し、 ホストOS(Windows Serer 2003) その後 OS とアプリケーションが バーチャルマシンにインストールさ れる サーバーハードウェア(x86) ホスト環境 このプロセスが、各バーチャル マシンごとに繰り返される 7 各バーチャルマシンとVirtual Serverとの関係 Virtual Serverは各VMに以下の環境をあ らかじめ設定し、その下での動作を許す リソース・パーティショニング (メモリ) リソース・シェアリング (CPUサイクル、ネットワーク) デバイスのエミュレート プロセッサとCPUサイクル メモリ マザーボード 周辺機器 ストレージ プロセッサとCPUサイクル メモリ マザーボード 周辺機器 ストレージ 各ゲストOSはバーチャルマシンにより自身が 完全なマシン環境を持っていると認識する 8 Virtual Server 2005 のアーキテクチャ バーチャルマシン構成ファイル バーチャルハードディスク バーチャル ネットワーク 管理Webサイト VMRC クライアント Virtual Server サービス 9 Virtual Server とVirtual PCとの違い 用途および動作環境 Virtual PC 2004 Virtual Server 2005 用途 デスクトップ用途 アプリケーション移行 複数デスクトップOSの同時利用 サポートされる ホストOS Windows XP Professional Windows 2000 Professional サーバー用途 アプリケーション移行 サーバー統合 Windows Server 2003 ファミリ ※Virtual Server 2005 R2のみ 64ビットホストOSのサポート ゲストOSとしてサ ポートされる動作 可能なOS ※1 エミュレートされる ハードウェア Windows95以降のデスクトップ 向けWindowsファミリー、MSDOS 6.22、およびOS/2 Warp WindowsNT 4.0(SP6a)以降の Windows Serverファミリー 後続ページ参照 後続ページ参照 ※1 上記ゲストOSの動作についてサポートを提供しますが、マイクロソフト製品以外のOS、また は製品サポートライフサイクルに準拠しサポート提供期間の終了したマイクロソフト製OSについて のサポート提供はございません。 10 エミュレートされるハードウェア CPU BIOS チップセット サウンド ネットワーク ビデオ SCSI Virtual PC 2004 ホストのCPUをそのまま利用 1つのバーチャルプロセッサ AMI BIOS Intel 440BX Creative Labs Sound Blaster 16 ISA Plug and Play Intel 21140 10/100 最大4つまで S3 Trio 32/64 PCI(VRAM 8MB) - Virtual Server 2005 ホストのCPUをそのまま利用 1つのバーチャルプロセッサ AMI BIOS Intel 440BX - Intel 21140 10/100 最大4つまで S3 Trio32/64 PCI (VRAM 4MB) Adaptec 7870 SCSI アダプタ 各ゲストOSからは同一モデルのデバイスが見える 標準化されたデバイスモデルがドライバの動作を保障 その他)キーボード、マウス、COMポート、LPTポート 11 Virtual Server とVirtual PCとの違い 共存する際の注意 Virtual PC 2004 Virtual Server 2005 サウンドカード ○ - SCSI - ○ VMCファイル 互換性あり 保存された状態 互換性なし CD-ROMドライブ 1つのみ 複数可能 12 Virtual Server とVirtual PCとの違い 機能 Virtual PC 2004 Virtual Server 2005 パフォーマンス - VMへのプロセッサの割り当て スケーラビリティ - ホストサイドがマルチCPUに対応 ○ ○ 柔軟性あり バーチャルスイッチを作成可能 ネットワーク バーチャルマシン 画面を閉じるとき状態を保 存またはシャットダウン サービスとして常駐 管理ツール コンソール 管理Webサイト スクリプト - COM APIを実装 13 Virtual Server とVirtual PCとの違い 機能(続き) Virtual PC 2004 Virtual Server 2005 物理サーバー→ VM(P2V) - VSMTにて移行 VMRC クライアント - 付属 ホストとゲスト間の コピー、貼り付け、ドラッグ、 操作性 およびドロップ実行可能 他 Microsoft 製品との連携 - - MOM 2005 Virtual Server 管理パック SMS 2003 SP1 Automated Deployment Services 14 Virtual Server 2005 とVirtual PC 2004との違い 15 スクリプトによって何ができるか? スクリプトを使用して完全に管理が可能 任意のバーチャルマシンへのアクセスが可能 すべての Virtual Server 構成設定へのアクセスも使 用可能 バーチャルマ シンの作成 cscript cre_vm.vbs Scripted_machine On Error Resume Next strVMName = “Scripted_ Machine” Set objVS = CreateObject("VirtualServer.Application") errReturn = objVS.CreateVirtualMachine(strVMName, “c:\demo”) 16 スクリプトの実行方法 スクリプト言語 Virtual Server には COM API が組み込まれてい る COM オートメーション オブジェクトに接続する機能 を持つ任意のスクリプト言語を使用可能 VB スクリプト、Jscript 、C 、C++ 、C# 、.NET など Windows スクリプトホストで実行 <スクリプトプログラム名> <スクリプト名>という構 文で実行 例:cscript failover.vbs 17 スクリプト利用シナリオ Virtual Server による仮想環境の監視 新たな運用監視モジュール不要 NT4 用監視サービスなどの新規開発、メンテナン ス、移行など不要 いままで、単純な監視機能を持ちえていなかったシ ステムであっても、簡単な監視サービス機能を提供 可能 検証環境/評価ラボなどにおける検証構成の 自動化 スクリプトによるゲスト OS のバッチ処理制御 ゲスト OS へのインプット処理などもエミュレート 18 (参考)スクリプトによる運用の自動化 例1:自動再起動 Web サーバーのメモリリーク時 には、それをトリガーイベントと して、再起動スクリプトを実行し、 継続してサービスを提供 1.障害発生 例2:バックアップ 深夜1時になると、 バーチャルマシンを停止する スクリプトを起動、 次にホストサイドで .vhd ファイ ルをコピーするスクリプトを実行 後、停止したバーチャルマシン を再起動するスクリプトを実行 2.起動 1.停止 3.再起動 2..vhdの コピー 19 Virtual Server 2005 R2 のスクリプト機能 20 クラスタ環境の構築シナリオ テスト環境としてクラスタ環境を作成したい NODE2 NODE1 共有ディスク 仮想の共有SCSIバスを使用してクォーラムデバイスを実 装する 21 DC クラスタデモ環境 192.168.10.1 192.168.10.101 10.0.0.1 NODE1 Public Private 192.168.10.102 10.0.0.2 クォーラム SCSI ID 7 NODE2 仮想サーバ 192.168.10.200 SCSI ID 6 SCSI ID 7 SCSI ID 6 SCSI 0 共有ディスク SCSI 1 22 クラスタ環境構築手 順 Web管理ツール上での作業 Step1 Step2 Step3 Step4 Step5 ドメインコントローラ(バーチャル)マシンの構築 クラスタ構築用バーチャルマシンの親OS環境の構築 Windows Server 2003 バーチャルマシン追加機能をインストール バーチャル・ネットワークの作成 Public (外部ネットワーク) Private (内部ネットワーク:ハートビート用) バーチャル・ハードディスクでクォーラムディスクの作成 容量固定ディスクとして quorum.vhd バーチャル・ハードディスクで共有ディスクの作成 容量固定ディスクとして shared_disk.vhd 23 クラスタ環境構築手順 Web管理ツール上での作業 Step6 Step7 Step8 Step9 クラスタ用バーチャルマシンの構築 STEP2で作成した親ディスクをRead Onlyにする 差分ディスク 2個 ※バーチャルハードディスクをコピーする場合、DCとSIDの競合を防ぐ ためにSysPrepを実行 各バーチャルマシンに仮想SCSIアダプタ2枚追加 「SCSIバスをクラスタのために共有する」 各バーチャルマシンにクォーラム・ディスク(バーチャル・ハードディスク)接続 SCSI ID 0 (共有バス)にquorumディスクを指定 各バーチャルマシンにログオン、「ディスクの管理」 パーティション作成 ベーシックディスク NTFSでフォーマット ドライブ文字の割り当て 24 クラスタ環境構築手順 クラスタの設定 Step1 Node1にドメインのAdministratorでログオン 「クラスタアドミニストレータ」-「新しいクラスタの作成」 Step2 2つめのノードを追加 「新規作成」-「グループ」 Step3 ディスクの所有権がない方からSHUTDOWN 仮想SCSIディスクを追加 25 2つのバーチャルマシンによる 2ノードクラスタ環境の構築 26 Virtual Server 2005 R2のポイント ハードウェアの効率性を向上 管理の生産性を向上 仮想化:Windows Server 環境においての完全なサポートおよび幅広いデ バイスとの互換性 リソース管理:バランスの取れたワークロード管理のためのポリシーベースで の管理 展開:完全にスクリプト化された移動可能かつ接続性のあるバーチャルマシ ン管理により設定および展開の自動化が可能 管理: Virtual Server Web コンソールおよび標準サーバー管理ツールを使 用してバーチャルマシンを管理 運用:統一されたWindows 環境により 共通のバーチャルマシンのタスク処 理を効率化 優れた経済効果 優れたプライスパフォーマンス、TCO の削減 Windows Server 2003 の基盤の上に構築されるVirtual Server ソリューシ ョンに対する幅広いパートナーエイコシステムがビジネスバリューを最大化 27 サーバー統合 戦略 R2 28 サーバー統合戦略 サーバーの役割 サーバー統合戦略 データベース Windows Server 2003 SQL Server 2000 のマルチインスタンス機 SQL Server 2000 能を活用することで、多くのデータベースをひ とつのサーバー/オペレーティング システム に 統合 Windows Server 2003 スケーラビリティ クラスタ上で Exchange Exchange 2003 Server を使用することによりサーバー統合 メールサーバー Webサーバー サーバー統合シナリオ Windows Server 2003 IIS6.0 のブレードファーム上でレガシーWeb IIS 6.0 アプリケーションの統合 ファイル&プリント Windows Server 2003 Windows Storage Server 2003等を利用し、 ファイル/プリント サーバーをひとつのサーバー /オペレーティングシステムに統合 エンタープライズ アプリケーション Windows Server 2003 ハードウェアパーティショニングおよびフェール WSRM オーバークラスタとWSRM を利用し、アプリケ ーションを統合 拠点・部門/ レガシー アプリケーション Windows Server 2003 バーチャルマシン技術を使用し、複数のレガ Virtual Server 2005 シーLOB アプリケーションを一つのサーバー R2 ハードウェア上へ移行 29 © 2004 Microsoft Corporation. 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