情報活用の考え方

平成13年度 経営指導員研修 基礎研修Ⅰ
情報活用の考え方
時 山
正
Consultants NOVARE, Inc.
http://www.novare.co.jp/
[email protected]
中小企業診断士
IT推進アドバイザー
産能短期大学講師
Agenda
1. 具留芽さんの情報活用
2. 情報のレベル
3. Data の管理
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんの経営課題
具留芽さんは洋食屋の
オーナーです。
顧客の来店頻度の低下と、
客単価の低下に悩んでいます。
そうだ!
記念日に向けて
DMを出そう!
そのためには
お客さまの情報
を集めなくて
は・・・
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんの狙い
具留芽屋ポイントカード申込書
●住所
●氏名、性別、生年月日
●家族氏名、性別、生年月日
ポイントカード発行
⇒ 顧客の再来店を促進
顧客名簿カード作成
⇒ 個別DMによる
来店を促進
えらい!
狙い
は・・・
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんの販売促進
Happy Birthday !!
御客 花子さん、おめでとう!
5月21日は、花子さんの12回目の
お誕生日ですね。
ご家族で記念のお食事はいかがでしょう。
具留芽屋では、スペシャルメニューをご用
意してお待ちしています。
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんは 気が付いた!
近くの人しか来店して
いないと思っていたが、
意外に遠くからも来て
いるぞ。
よし! 折込広告の配
布範囲を広げよう!
家族全員の生年月日が記され
ている顧客名簿を見ていたら、
こんなことに気が付きました。
小学生の子供のいる
家族が多いなぁ。
これはメニューを考え
直す必要がありそうだ。
でも、どんなメニュー
ならお客さまは
喜ぶんだろう?
そこで具留芽さんは、
お客さまのオーダーを
記録することにしました。
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんの情報管理
○月×日
顧客名簿カード
鈴木様ご家族
ハンバーグ和風
ハンバーグオリジナル
カルボナーラ
大きなサラダ
ワイン赤×2
オレンジジュース
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんは また気が付いた!
あれ?
山田さんの奥様は、肉
を食べたことがないぞ。
肉が食べられないのか
な?
オーダー記録を見ていたら、
こんなことに気が付きました。
あれ?
鈴木さんのお子様は
なかなかグルメだな。
お誕生日のDMには
美味しそうなメニュー
を用意しなければ。
そこで具留芽さんは、
DMを出すときに
お客さまの好みを反映
させるようにしました。
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんは知った
それを
エリアマーケティング
といいます。
それを
1 to 1 マーケティング
といいます。
お客さまが、どこから
来てくださるのか、
わかるものですね
お客さま一人ひとり
の好みに応じて
おすすめできます。
ある日、お客さまのコンサル
タントに、この話しをしました。
1.具留芽さんの情報活用
具留芽さんの贅沢な悩み
こうした努力が実を結び、洋食屋『具留芽屋』は
流行るお店になってきました。
しかし、具留芽さんには大きな悩みがあります。
流行るのは嬉しいけれど
お客さまが増えれば、この
方法にも限界があるな。
さて、どうしたものか・・・。
2.情報のレベル
情報の階層性
1. Data
–
–
単に事実を表現したもの
定量情報、定性情報
2. Information
–
特定目的のために Data を加工したもの
3. Intelligence
–
さまざまな視点から分析することによって得
られる高度な知識
2.情報のレベル
情報の時間軸
 実績情報
→ 過去の実績を表す情報
→ 実態の把握、問題点抽出に使われる
 機会情報
→ 未来の行動機会となり得る情報
2.情報のレベル
情報と行動
目的
評価
情報
情報
意思決定
行動
結果
情報
つまり
仮説検証プロセス
ですね。
3.Data の管理
コンピュータの特性
1. 検索性
–
–
多量のデータも、短時間で、もれなく検索
入力規則を標準化する必要
2. 加工性
–
必要に応じた加工が可能
3. 保存性
–
紛失、劣化、汚損などに強い
3.Data の管理
Data は Database に!
顧客コード
住所
氏名
生年月日
氏名
生年月日
顧客コード
メニューコード
日付
メニュー名
メニューコード
顧客コード
日付
日付
氏名
メニュー名
メニュー名
3.Data の管理
Database は万能ではない
1. 目的が最優先
–
目的達成のためのデータ項目
2. 情報は生鮮品
–
データのメンテナンスが必要
3. 実績情報を表現するだけ
–
その情報を機会情報として捉えることが重要
情報活用の考え方
終了