BL45XU実験報告 京都大学 服部香里 Contents • • • • • • • • • • Thresholdによる変化 Count rateの線形性 Accidental Coincidence 溶液-溶媒 Dynamic Range 検出器の一様性 8keVでの試験 イメージの焼きつき 30cm μ-PIC 今後の予定 Thresholdによる一様性の変化 13.8 keV 試料:水 実験中ずっと Anode : Vth = -50 mV CathodeのVthを変えたとき Vth = 100 mVで64stripおきに現れる筋が消えた →ノイズ起源であることが実証された Vth = 200 mVあたりから、hit数のむらが現れ始める Thresholdによるプロファイルの変化 13.8 keV 試料:水 count Vth = 50 mV 250 mV 350 mV 450 mV 一般に、Tresholdが高いと、 gainの高い領域のHit数が増え、 低い領域のhit数が減る傾向にある ビーム中心からの距離 Vth = 50 mVと250 mV とでは、プロファイルの 変化はほとんどなし 今のgain、ノイズレベル では、Vth = 125 mV 程度が格子縞も消えて 最適 Thresholdによるcount rateの変化 Count rate [kHz] thresholdは50 mVで ~100 eV相当 Xeガスだと1stripで 数keV落とすので、 thresholdは十分低いはず 通常の条件 Gain 1/2 検出器の前方に 銅板を置いたとき Thresholdが低いとき (100 mV以下) 引っかかっている イベントがゴミなのか どうかを調べる必要有 (電子の飛跡をとる等) (8 keV照射を試みたが、 13.8 keVが減衰しただけ と考えられる) 今回の実験での threshold(cathode) Vth [mV] Tresholdは 600mVまで thresholdの最適化が 今後の課題 Count Rateの線形性(1) べき:1.038 Error:0.7% 試料:グラッシーカーボン X線:13.8 keV 20Hzから5MHzまで(5桁以上) 線形性を確認 5MHzでの安定動作 ←ガスパターン検出器では 世界最高性能 Saturationは見られなかった 低いcount rate領域でも 精度よく測定 μ-PICにHVを供給する モジュールが10μA以上電流を 流せないので、5MHzで測定中止 Count Rateの線形性(2) べき:1.003 Error:1.2% Ion Chamber, μ-PIC ともに線形性を 示せた Accidental coincidence(1) 13.8 keV 試料:金コロイド 1.7 MHz 118 kHz 積分範囲 count rateが上がると右上図 のようなゴーストが見える ビーム中心付近を通るstripは Hitすることが多い →accidental coincidence よりフラットに なっている(ゴーストのせい) Accidental coincidence(2) • count rateが大きくなると、accidental coincidenceが増えた • thresholdを高くすると、 accidental coincidenceは減った (count rateが減ったため) • しかし、ゴーストが消えるには至らなかった • gainを上げると、accidental coincidenceも増えた(count rate が増えたため) • Accidental coincidenceを防ぐには? • • • • Encoderの「ヒット幅<8」の制限が外れていたかもしれない?(FPGAに書き込ん だファイルはバイナリとして吸い出すことは可能だが、見ることはできないので、 確認することは不可能) → 次回実験では制限をつけてやる Accidental coincidenceの原因は、片方のstripしかthresholdを越えないイベント が、二つ同時に来たことによる? Anode, cathodeともにthresholdを越えるようにしてやる そのためには、1strip当たりのエネルギー損失の大きい8 keV X線を使う(13.8 keVの場合、走り始めの電子の1strip当たりのエネルギー損失が小さく、 thresholdを越えないイベントもある?) 試料:金コロイド 13.8 keV 溶液-溶媒 広角側拡大 Count rateが上がると、 広角側で溶媒と溶液が一致 するはずのものがずれてくる 溶液-溶媒の引き算は合っている 溶媒>溶液 Accidental coincidence によるゴーストのせい? Dynamic Range Intenisty [Counts] 106 現在の検出効率 PS Latex (d=120 nm) X線入射窓:アルミ 試料:PSLatex0.5mm 透過率 105 X線:13.8 keV 20 % Xe:4mm 8 keVのメリット 104 透過率 15% 5桁のdynamic rangeが μ-PIC、GEM上の銅から発生する特性X線がなくなる -4 → 検出効率3% q 3 実証された 10 (今まで13.8 keVと8 keVの二成分あった) 実験時間の制限により 5 orders of magntude 目標:7~8桁 十分データをためられていない →back groundが減る 102 101 電子のtrack lengthが短くなる 検出効率の向上 →位置分解能向上 100 10-1 10-1 100 -1 q [nm ] 1. 入射窓を薄くする カプトンシート or グラッシーカーボン 統計が少ない! 2. X線のエネルギーを低くする 8 keV 検出器の一様性 10 cm 試料:ベヘン酸銀 X線:8 keV 高い一様性 dead regionは 2 stripのみ イメージのゆがみなし 10 cm 8 keV 13.8 keV 900 kHz 8 keV 14 kHz ほぼ同じ散乱角だが、 8keVのほうがピークが 広がっている ゴミ? High Intensity下でのGEMのgain変動 ビーム中心をずらすと イメージの焼きつき Gain低下によりほとんどhitなし KEK-PFでは見られない Induction field 0.6kV/cmから1.9kV/cmに GEM~μ-PICの電場 0.6kV/cm 電荷のGEM透過率改善 電荷がGEMにたまるため起こった イメージの焼きつき Hit数:周囲の1/2 大型μ-PIC(30cm×30cm) 30cm角μ-PICとしては初のビーム試験 システムとして動作することを確認 μ-PIC単体で動作(GEMなし) μ-PIC ASD 24cm ビーム 30cm First image of 30cm μ-PIC 試料:ベヘン酸銀 X線:13.8 keV 次回の実験に向けて • 外部トリガーを導入することで、溶液-溶媒の引き算を正確に 行う(前回の実験より5桁高い精度で) • 検出効率アップ、accidental coincidenceを防ぐために、 8keV X線を用いる →X線入射窓をカプトンシートに →ガスフローシステムの構築(次回はArベースのガス使用?) • μPIC-GEM間のInduction fieldを強くして(前回実験の1.5~ 2倍?)、さらに焼きつきが緩和するか調べる(他のGEMグ ループはもっと強い電場をかけて使っているらしい) • FADCを用いてスペクトルをとり、13.8 keVを照射したときに、 銅特性X線(8 keV)がどれくらいあるかを調べる • 30cm μ-PICにGEMを取り付ける
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