1492年 世界システムの始まり

2013現代文明論 第4回
1492年 世界システムの始まり
• 世界地図を描いてみよう
• 世界システム論(ウォーラーステイン)
• 経済=世界(ブローデル)→世界経済(ウォー
ラーステイン)
大航海時代地図と世界観
ヨーロッパの拡大(参考ページ)
大航海時代地図と世界観
新世界「発見」の要因
• 1453年のトルコによるコンスタンティノープル
征服で陸路(シルクロード)が使用不能に
• ヴェネツィアとジェノヴァに頼らない貿易網の
開発(スペインとポルトガル)ーヨーロッパにな
いもの(金や香辛料)の蒐集
• 航海技術の発達(軽量、喫水線が高いカラベ
ル船、3本マストで帆が5枚ー遠洋航海が可
能に) コロンブスが乗った船
• 地理学の発展(羅針盤の改良、地図作成)
• キリスト教の伝道(十字軍精神)
ヨーロッパ中心主義
コロンブス アメリカ大陸到達(1492年10月)
→旧世界と新世界がネットワークで結ばれる
(キリスト教の布教とヨーロッパからの移民)
交易、衝突、文化の交換
トルデシリャス条約(1494年、世界を2分割)、
サラゴサ条約(1529年、アジアの配分)
(参考:アフリカの国境線)
参考文献:ジャック・アタリ「1492」、ちくま学
芸文庫、2009
フェリペ・フェルナンデス・アルメスト「1492
スペイン、ポルトガルが植民地
開発可能になった理由
• 銃
• 馬
• (16世紀にピサロ率いる168人のスペイン部
隊が4万人に守られるインカ皇帝を戦闘の末
に捕虜にできた)
• ジャレド・ダイアモンド「銃、病原菌、鉄」(草思
社文庫)
欧米にもたらされた植物(食料)
• ジャガイモ、トウモロコシ、カカオ、トウガラシ、
ゴム、タバコの六種
• トマト
• 参考文献 酒井伸雄「文明を変えた植物たち
」(NHKブックス)
1492年 世界システムの始まり
スペインのレコンキスタ完了:グラナダ王国
(最後のイスラム国家)を滅ぼす(1492年1月
6日)→ユダヤ人の追放(1492年3月31日)
(知識・技術が世界に拡がる)
ラス・カサスによるスペイン批判
• 「インディアスの破壊についての簡潔な報告」
(1552、染田秀藤訳、岩波文庫)
• 司教、ドミニコ会士
• 征服戦争の全面的禁止とエンコミエンダ制撤
廃を訴える(フェリペ王子あて)
• ヨーロッパ中心主義の独善性批判
セプールベダによる
インディアス征服正当化
• 「第2のデモクラテス。インディオに対する戦争
の正当原因をめぐる対話」1544
• 1 インディオはアリステレスの言う「先天的
奴隷」
• 2 偶像崇拝、人身犠牲は自然に反する罪
• 3 圧政的支配からインディオを救う
• 4 キリスト教化のための軍事力はやむをえ
ない