日本国憲法について

日本国憲法について
第13回
八木秀次『日本国憲法とは何か』
• 日本国憲法の成立過程
• 日本国憲法をめぐる論点
• 第1~3章、8~10章を読む。
日本国憲法の功罪と系譜
マッカーサー草案について
日本国憲法をめぐる諸問題と改憲
憲法とは?(第1章)
憲法には「二重の意味」がある。
• 本来的意味の憲法(p.19)
• 近代的意味の憲法(p.21)
– 社会契約説(物語)にもとづいた憲法
• 日本国憲法における「本来的意味の憲法」の
欠如(p.23)
社会契約説の限界(p.25)
• 日本国憲法は社会契約説のみにもとづく
– 社会契約説は「個人」から出発
• ロックにおける「神-個人-プロパティ」
• 共同体(国家)理解の限界
– 例えば、「国防」について説明できない。
世界で15番目に古い憲法(p.27)
社会主義色の強い憲法(p.28)
改正問題の棚上げ(p.31)
グローバル化と憲法(p.32)
(湾岸戦争以降の憲法問題)
解釈改憲は不誠実な法治主義
グローバルな立憲体制
日本国憲法の功罪(第2章)
• 有事を想定していない
• だれが元首なのか
• 「まだ改正していなかったのか?」
– 「いい憲法」
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個人主義の行き過ぎ
憲法の正統性
護憲派と改憲阻止派と改憲派
立憲君主制と主権
人民主権論と国民主権論
(続き)
• 非武装中立と平和
• 「公共の福祉」~公共性と個人の自由
• 平等と合理的差別
– 性、年齢、国籍、地位、、、
日本国憲法の系譜(第3章)
• さまざまな思想が混在
– バジョット、ロック、リンカーン、スターリン憲法
• 間接民主主義と直接民主主義
– ザ・フェデラリストの系譜
• (直接民主主義への警戒と共和制(代表民主政)への
強い支持)
– ザ・フェデラリストとモンテスキュー
– ルソー的直接民主主義論の影響
• 議会主義と直接民主主義
• 近代国家は、なぜ間接民主主義なのか?
明治憲法について(第7章)
• 明治憲法をどう評価するか
• 受動的君主(立憲君主制)か能動的君主か
• 内閣制の弱体と元老による補完
• 内閣制不全と議会制機能不全の立憲君主制
としての明治憲法体制
マッカーサー草案と憲法(第8章)
• マッカーサー草案と松本草案
• 松本案における「議院内閣制の実質化」の努
力
• マッカーサーと極東委員会(対日理事会)
• マッカーサーノート
– 天皇は元首、戦争と自衛権・交戦権の放棄、封
建制度の廃止
• GHQ案をもとにした日本国憲法
– スターリン憲法と憲法研究会
八月革命説は有効か?
• 美濃部達吉と宮沢俊義(p.173)
• 憲法改正の法理
– 憲法改正限界論と憲法改正無限界論
• 基本原理の変更をめぐる対立
• 天皇主権から国民主権への基本原理の転換
(法学的意味での革命)
• 立憲主義と主権という問題
– (明治憲法評価と中世的立憲主義と混合政体論)
国防と教育について(第9章)
• 世界連邦(連合国=国連)構想と日本国憲法
• 集団的自衛権の行使をめぐって
• 国家の教育権?
• 表現の自由とプライバシー
改憲すべきはどこか?(第10章)
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前文
第1条
第13条・第24条
第20条・第89条
第27条
第99条
政治学B(レポートその4/2007秋)
■テーマ 「グローバル化時代におけ
る憲法と立憲主義」
または、「政治学Bを履修して」
■提出日 1/8の授業時
(遅れて提出の場合には、1/15の試験答案提出時
まで受け付ける。その際の評点は80%とする。それ
以降の提出は受け付けない。)
■注意 引用にあたっては、引用部
分をかぎかっこで囲むと同時に、引
用文献(著者名、著書名、出版社、
出版年、ページ)を必ず明示するこ
と。
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