高専周辺の「匂い」の原因は何?

高専周辺の「匂い」の原因は何?
代表者
発表者
操作者
構成員
:
:
グループ18
三間宏崇
山腰昌弥 、塚田廉太郎
島崎優斗
尾形直人、金井悠 、金川浩也
鈴木允人、下田知明 、熊谷彩
田中浩二郎
はじめに

私たちが学校生活を送っている、高専周辺に
匂っている匂い。風向きによって匂いがしな
い日、する日がある。
その匂いが何なのか、嗅いでいて生物に影響
はないのかなどの疑問がでてきて、それを自
分たちから知ってみたくなったのでこのテーマ
を選んだ。
目的

匂いの原因や、匂いの発生源、匂いの
強さ、風向きによる匂いの変化について
できるだけ詳しく調査を行う。
研究方法
①地図などを活用し風向きによる匂いの発生源を特
定する
②臭いの強い日などに測定器を使用して大気中の成
分などを調べた。
③王子製紙釧路工場に実際に行き、現在取り組んで
いる対策などについて質問をした。
④実際に行けなかった水産加工場などはインターネッ
トを使用し、どういう過程で臭いが発生しているのか
調べた。
調査してわかったこと①

高専に漂ってくる匂いには2つのタイプ
①東方向からくる王子製紙の科学薬品系の匂
い。
②北西方向からくる水産加工場や食品加工場
などの工業地域の醗酵系の匂い。
①
②
Yahoo! 地図情報より
調査してわかったこと②

測定器を使用したが、特に成果を得られず。
王子製紙に訪問した際に教えてもらった。

王子製紙から排出される匂いの主な成分
硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、
二硫化メチル 等
いずれの物質も、濃度濃い空間にいない限り人体に
害はない
 硫化水素【H2S】
腐った卵のような匂いのある物質で、代表
的な悪臭物質のひとつ。
主に、製紙工業や石油化学工業・下水処理
場・ごみ処理場等から発生して悪臭の原因と
なっている。
検知閾値濃度(臭気を感知できる濃度)
0.0005ppm
高専周辺の匂いの主成分。
 メチルメルカプタン【CH3SH】
腐った玉ねぎのようなにおいの化学物質で
代表的な悪臭物質。
硫化水素と同じ場所で発生するが引火性が
高いので注意が必要。
検知閾値濃度(臭気を感知できる濃度)
0.0001ppm
ただし、途中で拡散するため高専周辺ではほ
とんど含まれていない。
 硫化メチル【(CH3)2S】
腐ったキャベツのようなにおいの化学物質
で悪臭を放つ物質。
製紙工場や水産加工場・ゴミ処理施設から発
生する
検知閾値濃度(臭気を感知できる濃度)
0.0001ppm
高専周辺の匂いに必ず入っている物質。
二硫化メチルは、この物質を強めた物。
調査してわかったこと③
臭いの発生する原因工程
①チップ(木材)から化学パルプを作る工程
②チップを蒸解(紙になる繊維とその繊維の接
着成分を分離する作業)し、その工程から取
れた廃液を濃縮する工程
上記の濃縮廃液をコージェネレーション(発電、
発熱に利用する作業)をし、匂いへの対策中
(今年10月に改善工事終了予定)
下図の矢印部分が主な匂い発生源
①
製品化→
②
O製紙釧路工場パンフレットより
10月頃に改善される予定。
調査してわかったこと④
もう1つの原因と考えられる水産加工場については
時間の都合上、現地に行くことができなかった。
そこで、様々な情報収集を行った。
その結果、水産加工場と王子製紙が一部同じ悪
臭物質を出していることがわかった。
しかし、有力な情報が集まらず他のことがあまり
わからない。
おわりに

このテーマを選び、そして調べた結果、私た
ちの考察と提案、王子製紙釧路工場などの
対応、現在高専で行われている研究で高専
周辺の匂いが消えることを願っている。
途中で行き詰った部分もあったがこうして発
表を終えて、このテーマを選んでよかったなと
思う。