「物語」を書くことによるストレスの 軽減 1661050012-2 石山 裕菜 実験1 • 物語を「書く」ことによって効果があるのか を「読む」という作業と比較し検討してみる 独立変数 A群「最善の自己」の物語を書くこと B群「最善の自己」の物語を読むこと 「ご自分の未来についてお考えください。できるだけ、物事 が上手くいった状態のことを考えてください。あなたは一 生懸命努力し、ご自分の人生の目的を全て全て達成しま した。あなたの夢を全て考えてみてください。できたら、そ れを全て記述してください。」(King,2001) ・実験前、実験後のインタビュー (参加者の好み調査、ストレス調査、行動してみた気分) 従属変数 • 質問紙(精神的健康パターン診断検査) • 生理的指標(COCORO METER) • 物語を書いた(読んだ)ことについて語って もらう 場面・装置 場面:実験室 装置:COCORO METER 参加者 • 「読み書き」に対して嫌悪感のない大学生 • インタビューを録音されることを厭わない 者 • 「書く」群の参加者には他者に読まれること を教えておく(これが次の実験と矛盾しな いか) 研究計画① 実験デザイン • プレテスト→介入→ポストテスト • 群間比較法 • 個人内比較法 研究計画② • 参加者に前もって好みに関するアンケートをしておく(そ のときに精神的健康パターン診断検査を行う) • その日の気分についての質問 • COCORO METERでストレスを測定しておく • 20分程度物語を書いてor読んでもらう • COCORO METER でストレスを測定してもらう • インタビュー • COCORO METER でストレスを測定してもらう *最終日の最後に精神的健康パターン診断検査をしてもら う 実験2 ・自分以外の人を主人公にした物語を書くこ とでは健康は改善しないのか調べる *健康の定義が広いので今回はストレスに 焦点化する 独立変数 • 物語を「書く」こと A群:自分を主人公にしたもの。(先行研究にそった もの。ただし、物語の内容については先行研究 の様に「最善の可能自己とはしていない。) B群:主人公を自分以外に設定したもの。 C群:自分を主人公にして最善の未来を書いたもの。 (先行研究と同様) D群:自分以外の人間の最善の未来を書いてもらう。 ・インタビュー 従属変数 • 質問紙(精神的健康パターン診断検査:ス トレスと生きがいが測定できる) • 生理的指標:唾液中のアミラーゼの増減 (COCORO METER) • 物語を書いたことについて語ってもらう 場面・装置・参加者 • 実験1と同様 研究計画 • 実験デザインは実験1と同様 • 精神的健康パターン診断検査を行う(セッション1 の最初とセッション4の最後) • COCORO METERでストレスを測定しておく • 20分程度物語を書いてor読んでもらう • COCORO METER でストレスを測定してもらう • インタビュー • COCORO METER でストレスを測定してもらう 参考・引用文献 • 荒垣聡亮(2004)唾液中アミラーゼとコルチゾによる心理ストレスの 評価 日本口腔診断学会雑誌 第16巻第2号 • B.F.スキナー(訳)河合伊六他(2003)『科学と人間行動』 二瓶社 • Campbell,R.S.,&J.W.Pennebaker.2003.The secret life of pronouns:Flexibility in writing style and physical health.Psychological Science 14:60-65. • Greenberg,M.A.,Wortman,C.B.&Stone,A.A.1996. Emotional Expression and Physical Health:Revising Traumatic Memories or Fostering Self-regulation? Journal of Personality and Social Psychology71:588-602 • 林あずさ&堀毛一也(2007)日常ストレスと精神的健康との関連につ いて:認知的評価に注目して 日本パーソナリティ心理学大会発表 論文集;110-111 ・ジェームズ・W・ペネベーガー(訳)獅子見照,獅子見元太郎(2007)『こ ころのライティング~書いて回復ワークブック~』二瓶社 参考・引用文献 • • • • • • • • • • King.L.A.(2001).The health benefits of writing about life goals. Personality and Social Psychology Bulletin,27,798-807 河合隼雄(1995)『河合隼雄著作集12 物語と科学』 岩波書店 (編)武藤崇(2006)『アクセプタンス&コミットメントセラピーの文脈』ブレーン出版株式 会社 森岡正芳(2002)『物語としての面接~ミメーシスと自己の変容~』 新曜社 日本行動分析学会(編)(2001)『ことばと行動~言語の基礎から臨床まで』 ブレーン 出版株式会社 (編)S.J.レポーレ&J.M.スミス(2004)『筆記療法』 北大路書房 杉森信吉・坂本陽香(2007)筆記療法の効果の分析 日本社会心理学第49回大会発 表論文 (編)津田彰,J.Q.プロチャスカ(2006)『新しいストレスマネジメントの実際~e-healthか ら筆記療法まで~』現代のエスプリ469,至文堂 山口昌樹(2007)唾液マーカーでストレスを測る 日本薬理学雑誌 vol.129,80-84 やまだようこ(2000)人生を物語ることの意味-なぜライフストーリー研究か- 教育心理 学年報 vol,39 146-161
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