施設入所者が一時帰宅時に居宅サービスを利用する場合の上限額管理

(事例2-7) 施設入所者が一時帰宅時に居宅サービスを利用する場合の上限額管理及び請求事務(低所得1の例)
施設入所者が一時帰宅した場合に、市町村が特に必要と認めて居宅サービスを利用した場合、入所施設は当該居宅サービス分を含めて上限額管理を行う。
(様式2-1)
A施設【入所更生施設】
【上限額15000円】
サービス
提供日
1
2
報酬額
(参考)
\7,000
\7,000
利用者負担上限額管理結果票(抄) (平成 年 月分)
上限額管理者
利用者負担額 社福法人等軽減額
平成 年 月 日
給付費等行額
\700
\700
利用者負担上限月額
社福法人等軽減対象
サービス提供事業所
日付 曜日
20
合計
\7,000
\140,000
実績記録票等記載額
事業所番号又
は事業所名 利用者負担額 社福法人等軽減額 給付費移行額
A
B
\700
\14,000
15,000円
無
2
小計(C+基準該当小計)
14,000
3,000
17,000
② A施設及びB事業所に係る利用者負担額の合算額が
利用者負担上限月額15,000円を超えるため、利用者負
担上限額管理結果票(様式2-1)を作成する。
上限額管理結果額
利用者負担額
14,000
3,000
17,000
社福法人等軽減額 給付費移行額
0
上限額管理加算 上限額管理事業所
合計
17,000
① グループホーム入居者と同様、入所施設が優先的に上
限額管理者となる。
17,000
2,000 高額障害福祉サービス費移行額
③ まず、指定施設支援(A入所施設)分の記載をした後、
指定障害福祉サービス(B事業所)の上限額を整理する。
(指定障害福祉サービスについて、複数のサービス提供事
業所がある場合は、指定施設支援分の記載後、指定障
害福祉サービス分について、サービス提供日順に整理す
る。)
※事例は、同じ法律等に基づくサービスについて、複数事業
所からサービス提供がないため、様式2-2の作成を省略し
て差し支えない。
B事業所 【居宅介護】
【上限額15000円】
サービス
提供日
27
28
29
30
31
合計
報酬額
(参考)
\6,000
\6,000
\6,000
\6,000
\6,000
\30,000
利用者負担額 社福法人等軽減額
\600
\600
\600
\600
\600
\3,000
給付費等行額
請求明細書の利用者負担額等計算欄への記載額
事
業
高額障害福祉サービス費
者 利用者負担額 社福法人等軽減額 移行額
A
B
14,000
1,000
0
0
0
2,000
49
(事例2-8) 相互利用制度の通所施設と指定障害福祉サービス及び基準該当障害福祉サービスを利用する場合(低所得1の例)
次の相互利用制度によって通所授産施設を利用する場合の上限額管理については、指定施設支援(施設訓練等支援費)に係る利用者負担の上限額管理の取扱いに準じて行う。
上限額管理を一体的に行う相互利用制度(利用者負担の扱いについて支援費に準じているもの)
①身体障害者が知的障害者授産施設及び知的障害者通所授産施設を利用する場合
②知的障害者が身体障害者授産施設及び身体障害者通所授産施設を利用する場合
A事業所 【外出介護】
【上限額7500円】
サービス
提供日
1
2
3
~
30
合計
報酬額
(参考)
\7,000
\7,000
\7,000
~
\7,000
\154,000
利用者負担額
社福法人等軽減額
\700
\700
\700
~
給付費等行額
6
7
13
14
20
21
合計
報酬額
(参考)
利用者負担上限額管理結果票(抄) (平成 年 月分)
~
\300
\7,500
\7,500
\20,000
\20,000
\20,000
\20,000
\20,000
\20,000
\120,000
利用者負担額
~
\400
\400
社福法人等軽減額
給付費等行額
\2,000
\2,000
\2,000
\2,000
\2,000
\2,000
\12,000
平成 年 月 日
利用者負担上限月額
社福法人等軽減対象
サービス提供事業所
日付 曜日
6
7
13
14
20
21
+
B
B
B
B
B
B
基準該当
サービス
提供日
1
2
報酬額
(参考)
\8,000
\8,000
社会福祉法人
軽減措置実施
上限額管理者
利用者負担額
社福法人等軽減額 補助対象経費移行額
\800
\800
A
利用者負担額合計(小計+A基準該当)
27
\8,000
\144,000
\0
\7,500
相互利用施設
利用者負担上限月額、
社会福祉法人等軽減額を
超える額は、補助対象経費
として整理される。
\800
\6,900
2,000
2,000
2,000
2,000
2,000
2,000
12,000
7,500
19,500
実績記録票等記載額
社福法人等軽減額 給付費移行額
7,500
利用者負担に係る高額障害福祉サー
ビス費への振替後整理額
C
上限額管理加算 上限額管理事業所
合計
15,000円
有
3
事業所番号又
は事業所名 利用者負担額
小計
相互利用制度
C事業所 【通所授産施設】
【上限額7,500円】
② 補助対象経費移行額の整理等があるため、原則、相互利
用制度における施設の管理者が優先的に上限額管理者とな
る。
また、上限額管理加算については、当該施設が上限額管
理者となるため、補助対象経費として算定されることとなる。
※グループホーム入居者の場合は、グループホームが上限額
管理者となるため、上限額管理加算は算定されない。
(様式2-1)
B事業所 【居宅介護】
【上限額15000円】
サービス
提供日
基準該当障害福祉サービスに係る利用者負担額は利用者負
担上限月額によって特例介護給付費等へ移行しないため、負担
上限月額(当該受領委任払に係る高額障害福祉サービス費算
定基準額)を超える額は高額障害福祉サービス費移行額として整
理されることに留意。
社会福祉法人
軽減措置実施
基準該当事業所
① A、B及びC相互利用施設に係る利用者負担額の合算額
が利用者負担上限月額15,000円を超えるため、利用者負
担上限額管理結果票(様式2-1)を作成する。
利用者負担額合計(小計+A基準該
当+相互利用+加算)
7,500
150
27,150
6,900
利用者負担額に係る補助対象経費へ
の振替後整理額
上限額管理結果額
高額障害福祉サー
ビス費移行額
400
利用者負担額
2,000
2,000
2,000
2,000
2,000
2,000
12,000
7,500
19,500
15,000
7,500
社福法人等軽減額
7,500
400
4,500
150
22,500
3,000
12,000
0
④ ③により算出した額7,500円については、C相互利用施設
から市町村への相互利用に要する費用(補助対象経費)の
請求額に含める。
※高額障害福祉サービス費の請求(受領委任払)と異なり、
受領委任の必要はない。
※相互利用に要した経費(補助事業)と介護給付費、施設
訓練等支援費は分けて請求することに留意。
※事例は、同じ法律等に基づくサービスについて、複数事業
所からサービス提供がないため、様式2-1に各サービス提供
事業所の利用者負担額等を追記することで様式2-2の作
成を省略しても差し支えない。
請求明細書記載額
事
業
高額障害福祉サービス費
者 利用者負担額 社福法人等軽減額 請求額(受領委任払い)
6,900
A
15,000
A事業所 合計
B事業所 合計
C通所施設 合計
補助対象経費 高額障害福祉サー
移行額
ビス費移行額
③ C相互利用施設について、利用者負担上限月額を超える
額は相互利用に係る補助対象経費として整理される。
具体的には、指定障害福祉サービスに係る利用者負担額合
計、A基準該当事業所に係る利用者負担額(高額障害福
祉サービス費への振替後)及び相互利用制度の通所施設に
係る利用者負担額を合算した額から、利用者負担上限月
額を控除した額となる(この例では、7,500円(12,000円+
3,000円+7,500円)-15,000円)。
7,500
7,500
0
6,900
0
0
7,500
B
4,900
0
0
3,000
12,000
7,500 4,900(4,500+400)
0
0
事
業 利用者負担額 社福法人等軽減額
者
C
0
6,900
補助対象経費移行額
7,500
50
受領委任払いの取扱いについて(18年4月から9月まで)
1 受領委任払いの対象となる者
以下に区分するサービスのうち、2以上の区分のサービスを利用する者で、当該複数の区分のサービスに係る利用者負担額
の合算額が利用者負担上限月額を超える者又は1 の⑶ の区分のサービスに係る利用者負担額の合算額が利用者負担上
限月額を超える者(以下「受領委任払該当者」という。)
⑴ 指定障害福祉サービス(介護給付費・訓練等給付費)
⑵ 指定施設支援(施設訓練等支援費)
⑶ 基準該当障害福祉サービス(市町村が特例介護給付費・特例訓練等給付費の受領委任払をする場合に限る。)
2 受任者となる者
指定施設支援を行う身体障害者更生施設等、基準該当障害福祉サービス事業所
3 委任の方法等
⑴ 市町村は、受領委任払該当者に対し、「高額障害福祉サービス費に関する委任の届出書(様式例6)」を交付する。
⑵ 受領委任払い該当者は、上記2の施設等に高額障害福祉サービス費移行額について、高額障害福祉サービス費の支
給申請及び受領に関して委任を行う。
⑶ 委任を受けた施設等は、必要事項を記入し、委任者に交付する。
⑷ 委任者は、市町村へ「高額障害福祉サービス費に関する委任の届出書(様式例6)」を提出する。
市町村は、受任者が上限額管理者と異なる場合、当該委任について上限額管理者に連絡を行う。
※委任の方法、様式については一例を示すものであり、各自治体において運用上、これとは異なる委任方法、様式により
委任を行うことは差し支えない。
4 請求の方法
上記による受任者は、介護給付費、訓練等給付費、特例介護給付費、特例訓練等給付費又は施設訓練等支援費の
請求と併せ、上限額管理事務の上限額管理結果票において算定された高額障害福祉サービス費を「高額障害福祉サービ
ス費支給申請書(様式例5)」により市町村へ請求する。なお、当該申請書に記載された金額は、介護給付費等の請求に添
付される実績記録票、利用者負担上限額管理結果票をもって確認することとし、申請書への添付資料は要しないものとする。
51
5 同一の世帯に障害福祉サービス等を利用する者が複数いる場合等において支給される高額障害福祉サービス費との関係
⑴ 再算定を要するケース
○ 上記の受領委任払による高額障害福祉サービス費の受給者が障害福祉サービス等と併せて介護保険法に基づくサービ
スを利用する場合や、同一の世帯に障害福祉サービス等を利用する者が複数いる場合は、高額障害福祉サービス費を改
めて算定した上、償還払いを行う。
⑵ 算定方法
○ 算定にあたっては、受領委任払いにより支給されている高額障害福祉サービス費も含めて算定する。
○ 算定された高額障害福祉サービス費が、受領委任払により支給されている高額障害福祉サービス費を超える場合は、
その差額分を支給する。(算定例以下のとおり)
※受領委任払による手続きが介護給付費等の請求と同時に行われるのに対し、当該手続きは、利用者負担が支払われ、
介護給付費等も確定するサービス提供月の概ね2ヶ月後以降になると考えられる。
(例)同一の世帯に障害福祉サービスを利用する者が複数いる例
A、Bは同一世帯でありともに低所得2
上限額管理
区分
A
指定障害福祉サービスに係る利用者負担額
24,600円
旧法分のサービスに係る利用者負担額
24,600円
B
Aの算定上の支給額は32,800円であるが、受領委任払いに
より受任者の事業所に24,600円支給しているため、実際には
差額の8,200円をAに対して支給することとなる。(以下通知
参考例)
高額障害福祉サービス費支給(不支給)決定通知書(例)
(抄)
24,600円
○受領委任払いによりAから委任を受けた事業所に支給される
高額障害福祉サービス費…24,600円-①
○高額障害福祉サービス費のA支給分
{73,800円(利用者負担世帯合算額)―24,600円(高額障
害福祉サービス費算定基準額)}×49,200円/73,800円
(支給決定障害者按分率)=32,800円-②
書
年
○○市(町村)長
○○市△△(町村)
号
日
印
○○ ○○ 様
先に申請のありました給付費については、下記のとおり決定しましたので通知します。
支 給 決 定
障害者等氏名
支給の根拠となる制度の受給者証番号
①障害者自立支援法②身体障害者福祉法
③知的障害者福祉法
制度
受給者番号
A
支給決定に係る
障害児氏名
受 付 年 月 日
本 人 支 払 額
○高額障害福祉サービス費のB支給分
{73,800円(利用者負担世帯合算額)―24,600円(高額障
害福祉サービス費算定基準額)}×24,600円/73,800円(支
給決定障害者按分率)=16,400円
番
月
〒○○○―○○○○
支
年
月
日
決 定 年 月 日
円
申請に係る
サービス利用月
年
月
日
年
月分
32,800円
支 給 金 額
□ する □ しない
(但し以下のとおり)
給
受領委任払いにより、○○事業者に24,600円支給しているため、
差額の8,200円を支給する。
不支給の理由
52
受領委任払いに係る様式例について
(様式第6号)
(様式第7号)
高額障害福祉サービス費に関する委任の届出書(例)
○○市(町村)長
(受領委任払用)
高額障害福祉サービス費支給申請書(例)
様
平成
年
月
日
平成 年 月 日
フリガナ
受 給 者 証 番 号
(請求先)
支 給 決 定
委 障害者等氏名
任
生年月日
○○市町村長 様
明・大・昭・平
年
月
日
事 業 所 番 号
〒
者
居
住
事 業 者 及 び
そ の事業所の
称
地
申
名
請代
者
電話番号
フリガナ
生年
月日
支給決定に係る
障 害 児 氏 名
昭和
平成
続柄
年
月
日
私は、下記の者を受任者と定め、上限額管理において算定される高額障害福祉サービス費に移行す
表
者
㊞
事業所所在地
及 び 連 絡 先
る利用者負担額について、下記受任者が高額障害福祉サービス費の支給申請及び受領を行うことを委
任します。
記
事 業 所 番 号
受 事業者及 びそ の
事業所の名称
任
者 事業所所在地
及 び 連 絡 先
下記の支給決定障害者等に係る高額障害福祉サービス費の支給について、支給決定障害者等からの
委任に基づき下記のとおり申請します。
〒
記
電話番号
請
上記に関する高額障害福祉サービス費を以下の口座に振り込んで下さい。
口
座
振
込
依
頼
欄
銀行
信用金庫
信用組合
農協
金融機関コード
本店
支店
支所
出張所
種目
求
金
額
申 請 に 係 るサ ービ ス提 供月
円
平成 年 月分
1 普通 2 当座 3その他
口
店舗コード
座
番
号
受
給
者
証
番
号
支 給 決 定 障害 者等 氏名
フリガナ
口座名義人
支給決定に係る障害児 氏名
市町村記入欄
領収書確認欄
サービス提供
証明書確認欄
備
考
53
各サービスに係る上限額管理のイメージ図
上限額管理(第1段階)
給付費
上限額管理(第2段階)
利用者負担額
負担上限月額を
超える額
障
害
者
自
立
支
援
法
知
的
障
害
者
福
祉
法
身
体
障
害
者
福
祉
法
サ指
ー定
ビ障
ス害
福
祉
福基
祉準
サ該
ー当
ビ障
ス害
指
定
施
設
支
援
介護給付費等
介護給付費等へ
移行する額
社会福祉法人等
軽減額
第2段階における上限額
管理事務おいて整理した
額と合算して請求
社会福祉法人等
軽減額
特例介護給付費等
は請求額として確定
施設訓練等支援費へ
移行する額
社会福祉法人等
軽減額
利用者負担額の
請求額として確定
負担上限月額を
超える額
高額障害福祉サービ
ス費へ移行する額
特例介護給付費等
施設訓練等支援費
介護給付費等は
請求額として確定
利用者負担額
高額障害福祉サー
ビス費へ移行する額
施設訓練等支援費
は請求額として確定
+
第1段階における上限額
管理事務において整理
した高額障害福祉サー
ビス費へ移行する額
受領委任払に係る高
額障害福祉サービス費
の請求額として確定
1 同じ法律・費目のサービスに係る利用者負担額についての上限額管理事務は、第1段階で完結する。
2 異なる法律・費目のサービスに係る利用者負担額についての上限額管理事務は、第1・2段階により完結する。(以下のとおり)
①介護給付費等、特例介護給付費等及び施設訓練等支援費は、それぞれに係る社会福祉法人等軽減額と併せ、第1段階における上限額管理事務により請求額が確定される。
②利用者負担額及び受領委任払に係る高額障害福祉サービス費は、第2段階の上限額管理事務を経て請求額が確定される。
54