L17.1監訳版

国際原子力機関 診断およびIVRにおける放射線防護に関する修練教材
訳: 日本IVR学会放射線防護委員会
放射線診断とIVRにおける放射線防護
L17.1: IVRにおける防護の最適化
IAEA
International Atomic Energy Agency
はじめに
• IVR(Interventional radiology)はX線透視を
ガイドとする診断・治療手技である.
• これらは特別な仕様の装置を必要とする複雑
な手技であり,術者および患者に高い被ばく
をもたらす.
• 装置の性能と特性を熟知することは,放射線
防護を効果的に最適化する上で不可欠であ
る.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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内容
• IVRの基本事項
• 求められる装置仕様と国際勧告:
WHO, FDA, and ACR
•
•
•
•
•
導入すべき性能
使用装置
リスク水準 (術者と患者)
術者および患者の被ばくに影響する因子
被ばく線量の実例
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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概要
• 装置の仕様,操作上の配慮,および品質管理
などの放射線防護の原則を,IVRシステムに適
用できること.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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国際原子力機関 診断およびIVRにおける放射線防護に関する修練教材
Part 17.1: IVRにおける防護の最適化
Topic 1: IVRの基本事項
IAEA
International Atomic Energy Agency
IVRの基本事項
• 放射線安全や放射線生物学についての適切な
教育訓練を受けていない臨床医による透視下
のIVR手技が増えている.
• 患者は不必要な高線量被ばくによる放射線皮
膚障害に苦しんでいる.
• 特に若年の患者は将来の発がんリスク増加と
向き合うことになりうる.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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IVRの基本事項
• 多くのIVR術者は手技に由来する放射線障害
の可能性や発生頻度を知らず,また,線量を制
御する方法を活用することで障害の発生を減ら
す単純な方法を知らない.
• 多くの患者は放射線のリスクについて説明を受
けず,困難な手技のために放射線量が障害を
引き起こす可能性のある場合でも,障害発生に
ついて経過観察されていない。
• .
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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IVRの基本事項
• IVR術者は業務を制限するか,もしくは放射線
傷害に苦しむこととなる.さらに,そのスタッフを
高線量にさらしている.
• 職業被ばくは,患者の被ばくを減らすことで減ら
すことができる.遮閉具を含む放射線防護のた
めの装備を正しく用いることが必須である.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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IVR手技は以下の二つに分類される:
• 心臓 (循環器医),非心臓 (放射線科医)
• 血管系,非血管系
血管系手技:
塞栓術
薬物注入 (腫瘍へのカテーテル留置),
血管形成術 (血管形成術, アテレクトミー,ステントグラフト留置術),
心臓インターベンション (冠動脈形成術, ラジオ波焼灼術),
経頸静脈肝内門脈静脈短絡術 (TIPS)
非血管系手技:
ドレナージと穿刺
経皮針生検
ステント留置術
熱凝固療法
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IVRの環境
 時間がかかる複雑な手技
 患者にとても近い位置の術者
 長い曝射時間
 限られた遮蔽
求めるべきポイント
最新の高い技術によるX線装置
防護具,ゴーグル,部位別の遮閉具などの使用
装置に関する適切な知識
技術,合理的な業務量の分担
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国際原子力機関 診断およびIVRにおける放射線防護に関する修練教材
Part 17.1: IVRにおける防護の最適化
Topic 2: 装置仕様と国際勧告:
WHO, FDAおよびACR
IAEA
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IVRにおけるX線システム
の必要条件
低電圧回路のX線発生装置
Cアーム装置 (アンダーチューブ)
高効率の蛍光増倍管または
フラットパネル検出器
デジタル画像の保管と読み出し
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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装置の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショップ
1995 (1))
推奨される技術仕様 (1):
 可聴式の線量または線量率アラームの使用は不適切
(混乱の原因となる)
 線量と画質:ユーザーの選択性
 付加フィルタ
 脱着可能なグリッド
 パルス透視モード
 透視の最終画像を持続表示(Last image hold)
 自動曝射制御(AEC)の柔軟性 (画質または線量重視)
 反復性または時間的フィルタリング: 透視の時間平均化
(線量低減,SNR向上)
IAEA
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装置性能の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショッ
プ 1995 (2))
* ロードマッピング (参照画像の上に現在の画像を重ねる)
* 画像シミュレーション (技術的要因の違いを予測して表示
する,半透過フィルタの効果のシミュレーションなど)
* 関心領域 (ROI) 透視:画面中心に低ノイズの画像を表示し、
その周囲の領域を低線量(高ノイズ)の画像で囲む..
*職業被ばくを最適化するための追加の遮閉具の装備
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装置性能の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショッ
プ 1995 (3))
推奨される技術仕様 (2):
 寝台の上に検出器があること
 管球-検出器間距離追跡機能(SIDトラッキング)
 患者に快適な凹型寝台
 面積線量計
 スタッフ用の防護遮閉具の装備
 透視時間, 総面績線量 (透視と撮影),推定皮膚入射線
量の表示
IAEA
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装置性能の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショッ
プ 1995 (4))
推奨される技術仕様 (3):







線量情報のためのコンピュータ・インターフェース
通常およびブーストモードでの散乱線分布図の提供
全ての機構とスイッチが明瞭に表示されている
画像保存が最小サイズ
ロードマッピング機能
自動注入器が使用できる
患者を固定する手段
IAEA
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装置性能の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショッ
プ 1995 (5))
X線管球と発生装置:
焦点:
 心臓
1.2/0.5 mm
 脳神経
1.2/0.4 mm
 末梢血管
1.2/0.5 mm
 最小焦点-皮膚間距離 30 cm
 X線管球の熱容量は、想定する全ての手技を遅滞なく行
うのに十分でないといけない
 80 kW の発生装置
 定電圧回路の発生装置
 パルス透視が可能
 検出器の入射面サイズに合った自動コリメーター
IAEA
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検出器の性能要件 (WHO-IRH-CE合同ワーク
ショップ 1995 (6))
 心臓:
25 cm;
最大線量率: 0.6 µGy/s
 脳神経:
30 cm;
最大線量率: 0.6 µGy/s
 末梢血管:
注意:
35-40 cm; 最大線量率: 0.2 µGy/s
線量率は通常モードでの値
線量率は検出器の入射面で計測する
 2倍拡大 が利用できる
 低線量率とブーストモードが利用できる
 AEC (自動線量制御) がマニュアル選択できる
 AEC の作動設定が明記されている
IAEA
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装置性能の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショッ
プ 1995 (7)
検出器
 AEC(自動線量率制御) の管電圧-管電流特性のユー
ザー選択が可能であること
 フットスイッチを踏んでから画像が表示されるまでの遅延
時間が1秒未満
 透視の最終画像を持続表示(Last image hold)
 最終画像表示での横隔膜位置表示が望まれる.
IAEA
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装置性能の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショッ
プ 1995 (8))
保守点検 (毎月):
 基準線量, 線量率
 解像度
 視野径
 コリメーション
 コントラスト分解能
 管球および発生装置のパラメータ
 フィルミング装置
IAEA
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装置性能の要件 (WHO-IRH-CE合同ワークショッ
プ 1995 (9))
スタッフの被ばく線量に対する行動レベル
躯 幹
眼 球
手と四肢
IAEA
0.5 mSv/月
5 mSv/月
15 mSv/月
17.1: IVRにおける防護の最適化
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IVRに関するFDAの勧告 (1994) (I)

実施するそれぞれの手技に関して標準手技と臨床プロトコル
を確立すること (透視時間の制限への配慮も含め)

臨床プロトコルで用いられる個々の透視装置および各操作
モードでの線量率を把握すること

患者への放射線障害の可能性に対する各手技のプロトコル
の影響を評価すること
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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IVRに関するFDAの勧告 (1994) (II)

皮膚のいかなる照射部位に対しても累積吸収線量を診療に必
要最小限のレベルに制限し,特に,看過できない有害事象を引
き起こす累積線量に近づくことを避けるため,プロトコルを適正
に変更すること

吸収線量を最小限とするのに有効な装置を用いること

手技の臨床上の目的に対して悪影響をもたらさないような手段
でこれらの原則を実行するために、資格を持った医学物理士を
雇うこと.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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Part 17.1: IVRにおける防護の最適化
Topic 3: 購入仕様
IAEA
International Atomic Energy Agency
購入仕様 (Cアーム装置の例) (1)









サイズ,重量,Cアーム可動域
操作 (動きの制御)
発生器とX線管球
コリメーター
グリッドと半透過フィルタ
検出器(平面検出器または蛍光増倍管)
ビデオカメラ,モニター
デジタルプロセッサー
フィルミングおよび記録装置
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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購入仕様 (Cアーム装置の例) (2)
X線発生装置
 定電圧回路
 管電圧: 40-105 kVを1 kV刻みで設定可能
 管電流: 0.2-80 mAsを約25%刻みで設定可能
 透視の最大電流: 3 mA
 高線量率透視の最大電流: 7 mA
 高線量率透視の最大時間: 20秒
 静止画像撮影電流: 20 mA
 定格出力: 3-15 kw
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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購入仕様 (Cアーム装置の例) (3)
イメージ・インテンシファイア:
 X線入射域サイズ:
23 - 17 - 14 cm (9 - 7 - 5 inch)
31 - 23 - 17 cm (12 - 9 -7 inch)
 X線入射面: ICs
 ビデオカメラタイプ:
輝度調節型高分解能CCDセンサー
 走査線 (インターレース): 50 Hz電源で
最低625 (60 Hzなら525).
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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購入仕様 (Cアーム装置での例) (4)
モニター:
 タイプ: 高分解能, 低反射スクリーン
 サイズ: 43 cm / 17 inch
 輝度調整: 自動
デジタルプロセッサ:
 表示画素: 50 Hzで1008 x 576 x 8
 記憶装置容量: 50-200-1000画像
処理機能オプション:
 画像表示: 100 Hz / 625 PAL走査線
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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国際原子力機関 診断およびIVRにおける放射線防護に関する修練教材
Part 17.1: IVRにおける防護の最適化
Topic 4: 撮像系
IAEA
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テレビカメラタイプ
• ビジコン
• プランビコン (循環器システム)
• CCD
プランビコン TVカメラ:
 ビジコンカメラよりずっと画像表示タイムラグが小さい
 画像表示タイムラグが小さいので動きによるブレが少ない
 しかし量子ノイズは多くなる (循環器用カメラ)
デジタル透視装置
 デジタル透視によるスポット撮影は,通常,解像度が低く限界がある。これはTVカ
メラに依存し,1000走査線のテレビ装置の2c/mmとほぼ同等である
 もしTVシステムが公称525走査線であれば,1フレームは通常525² = 250000 ピク
セルになる.信号レベルの記録に,各ピクセルは1 バイト (8ビット) もしくは 2バイ
ト (16ビット)の容量を必要とする.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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異なった操作モードと、検出器の入力面サイズ
毎の線量率を把握しておくことは重要である
そうすれば、異なる操作モードを
正しく使用するための選択基準
を設定できる
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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専門医の要因
装置の要因
技術サービスによる
セッティング
検出器の入力面
の線量と画質
IAEA
各手技における
画像の記録数
17.1: IVRにおける防護の最適化
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Topic 5: リスクレベル (スタッフと患者)
IAEA
International Atomic Energy Agency
IVR医に対する放射線障害の件数増加に関する
国際組織の認識
業務量の増加
原因の究明
不充分な防護の状況
古いX線装置
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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ヒトに対する放射線の影響
確率的影響
がん
子孫への遺伝的障害
IAEA
確定的影響
水晶体障害
皮膚障害
17.1: IVRにおける防護の最適化
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ICRPにより示された確定的な
水晶体障害のしきい値
水晶体混濁
のしきい値
1回被ばく: 0.5-2.0 Sv
分割被ばく: 5 Sv
連続被ばくの場合の
線量率: >0.1 Sv/年
白内障
1回被ばく: 5 Sv
分割被ばく: > 8 Sv
連続被ばくの場合の
線量率: >0.15 Sv/年
新たな疫学的データによると、水晶体混濁のしきい値は0.5 mSvである。 *
* 2011年4月21日のICRPによる組織反応に関する声明による。
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
36
線量パラメータ
患者および術者のリスク評価に有用な数値
 面積線量 (確率的影響)
 入射面皮膚線量 (確定的影響)
 術式毎の術者被ばく線量 (2か所以上での評価)
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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Part 17.1: IVRにおける防護の最適化
Topic 5: 術者被ばくに影響する因子
IAEA
International Atomic Energy Agency
術者被ばくに影響する因子 (I)
• 透視室における術者への主な線
源は患者である (散乱線).
• 散乱線は患者周囲で均一ではな
い.
• 患者周囲の線量率は多くの因子
が複合的に関係する.
IAEA
16.2: 透視における防護の最適化
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患者から1mの位置での散乱線は,Cアームの方向に
よっては1 mGy/分よりも高くなり得る
デジタル透視モードでは, 線量率を従来のモードより
25%低減することができる.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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Topic 6: 術者と患者の被ばくに影響する因子
IAEA
International Atomic Energy Agency
IVR手技中の放射線レベル
重要な因子





透視時間
撮影シリーズ数(画像数)
患者の体格
用いるX線装置の性能
使用可能な防護具
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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患者の入射部線量の
相対値
検出器の口径
IAEA
12インチ (32 cm)
線量 100
9インチ (22 cm)
線量 150
6インチ (16 cm)
線量 200
4.5インチ (11 cm)
線量 300
17.1: IVRにおける防護の最適化
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国際原子力機関 診断およびIVRにおける放射線防護に関する修練教材
Part 17.1: IVRにおける防護の最適化
Topic 7: 線量の実例
IAEA
International Atomic Energy Agency
線量の実例
手 技
皮膚線量
著者
年
雑誌
冠動脈造影 (CA)
冠動脈造影以外の
インターベンション(I)
累積線量
CA: 126 mGy
I: 3582 mGy
I + CA: 3301 mGy
Cusma
1999
JACC
脳動脈塞栓 (CE)
胆道ステント (BS)
腎瘻形成術 (NE)
CE:160-180 mGy
BS:100 mGy
NE:110 mGy
ラジオ波心臓カテーテ
ル焼灼術
皮膚障害
累積線量/手技
1100-1500 mGy
Mc
Parland
1998
BJR
Vano
1998
BJR
ラジオ波心臓カテーテ
ル焼灼術
皮膚障害
総皮膚線量: > 2500 mGy
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
Wagner
1998
RSNA
45
線量の実例
手 技
著者
年
雑誌
皮膚線量
Zweers
1998
BJR
経頸静脈肝内門脈静脈
短絡術 (TIPS)
400-1700 mGy
神経放射線手技
前頭部:1200 mGy
側頭部:640 mGy
25%の症例で皮膚線量 >2500 mGy
Gknatsios
1997
Radiology
ラジオ波心カテーテル
焼灼術(小児)
最大皮膚線量
90 - 2350 mGy
Geise
1996
PACE
経皮的冠動脈形成術
(PTCA)
肝動脈塞栓術 (HE)
脳動脈塞栓術 (CE)
PTCA:106 mGy
HE: 500 mGy
CE: 350 mGy
IAEA
Vano
1995
BJR
17.1: IVRにおける防護の最適化
46
透視時間の指標
75
経頸静脈肝内門脈静脈短絡術 (TIPS)
25
肝動脈塞栓術
24
胆道ドレナージ
17
腹部血管形成術
15
門脈圧測定
12
脳動脈造影
10
腹部動脈相影
9
気管支動脈造影
6,3
腎動脈造影
5
下肢動脈相影
3,3
上肢シャント造影
1
下肢静脈造影
0
20
40
60
80
100
透視時間 (分)
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
47
面積線量の指標平均値
353,7
経頸静脈肝内門脈静脈短絡術(TIPS)
96,42
弁形成術
92,92
腎動脈造影
87,5
経皮的冠動脈形成術(PTCA)
81,68
肝動脈塞栓術
68,87
胆道ドレナージ
68,16
脳動脈造影
66,63
下肢動脈造影
66,51
冠動脈造影
25,3
門脈圧測定
24,7
大動脈造影
8,71
上肢シャント造影
2,94
下肢静脈造影
0
IAEA
100
200
300
17.1: IVRにおける防護の最適化
400
Gy.cm 2
48
血管造影における撮影回数と画像数の指標
10
160
脳動脈造影
6
120
下肢動脈造影
4
64
上肢シャント造影
シリーズ数
画像数
4
60
気管支動脈造影
3
60
腎動脈造影
3
60
腹部動脈造影
0
IAEA
50
100
150
17.1: IVRにおける防護の最適化
49
シネ撮影とDSAの線量
シネ撮影における患者入射線量は
70 ~130 µGy/フレーム:
 1分間(25フレーム/秒)のシネ撮影は150 mGy:
これは
15回の腹部単純X線撮影または
400回の胸部X線撮影にほぼ匹敵する.
 1枚のデジタル画像では4 mGyである
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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まとめ
• 多くの物理的および技術的要因が,IVRにおけ
る患者および術者の被ばくに大きく影響する.
• この領域で用いられる装置は国際規格や購入
仕様に準拠する必要がある.
• 術者はこれらの勧告を知っていなければならな
い.
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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さらに詳しい情報を得るには
• Wagner LK and Archer BR. Minimising risks from
fluoroscopic x rays. Third Edition. Partners in Radiation
Management (R.M. Partnership). The Woodlands, TX
77381. USA 2000.
• Avoidance of radiation injuries from medical interventional
procedures. ICRP Publication 85.Ann ICRP 2000;30 (2).
Pergamon.
• Radiation Dose Management for Fluoroscopically-Guided
Interventional Medical Procedures, NCRP Report No. 168,
National Council on Radiation Protection and
Measurement. Bethesda, MD. 2010
• Interventional Fluoroscopy: Physics, Technology, Safety, S.
Balter, Wiley-Liss, 2001
IAEA
17.1: IVRにおける防護の最適化
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