第27章

第27章
来客対応
要点
接客受付対応のポイント
笑顔で声をかける…「いらっしゃいませ」
と声をかけます
用件を尋ねて確認する…誰宛に訪問さ
れたのか、用件などを尋ねます
約束の有無を確認する…「失礼ですが
お約束をいただいておりますでしょうか」
と確認する。
自分宛に訪問したお客様への対応
新入社員として、はじめて自分
に会いにこられたお客様へはど
のように対応したらいいでしょう
か。
まずは、訪問の申し入れを受
けた時は、訪問の日時・用件・人
数・おおよその所要時間を確認
しましょう。
自分宛に訪問したお客様への対応
●打ち合わせに必要な書類等は事前に準備しておき、
応接室や会議室が必要であれば、予約も忘れずに
しましょう。
●お客様が訪問されたら、「いらっしゃいませ」と、立ち
上がって応対します。
●もし、上司との打ち合わせ中だったり、他のお客様
と応対中の時は、一言断ってからすばやく対応す
べきです。会議中などでやむをえずお客様を待た
せる場合も、自分が顔を出してお詫びをするか、代
理の人にその旨を伝えてもらうようにしましょう。
お客様をご案内するとき
の方法
訪問先では、お客様は不安になっていること
がありますので、笑顔で丁寧に対応すること
が肝心です。「行き先」をきちんと告げたり、
「ご案内申し上げます」といった一言が大切。
廊下を歩くときは、背を向けずに、お客様の
斜め少し前を歩いて誘導します。お客様に
廊下の中央を歩いてもらい、自分は歩調を
合わせながら、斜め前の2,3歩先を歩くよう
にします。
階段や段差のあるところでは、「お足元にお気
をつけください」と一言声をかけましょう。上り
でも少し斜め前を歩き、下りは先に立って降
りるよう心掛けます。
エレベーターでは、
開くボタンを押して、お客様を先に乗せてから、
自分が乗るようにします。「上位者先乗り、先
降り」が基本。ただし「開」ボタンを押す必要
がある場合は先導者が先に乗ってお客様を
迎え、お客様のあとから降りるようにします。
応接室への案内の気配り
部屋の中に誘導して席へと案内する
①まず、応接室前に来たら、ノックをして空
室確認をして、トビラを開けるようにします。
② 「どうぞ、こちらでございます」と声をかけ
ます。
③ 応接室にご案内する時は、押し開きのド
アの場合は誘導者が先に入室。からだの向
きを変えて「どうぞ」と中に招き入れます。手
前開きの場合は、先にお客様を通してから、
あとから自分が入るようにします。
④部屋に入ったら、すぐにどの席に座っても
らうかをきちんと案内します。部屋を案内す
るだけでなく、席までご案内することが大切
です。
自分が人を紹介するときのルール
紹介3つのルール
自社の者から紹介する…自社の人間と社外の人間がいる時
は、先に自社の者を社外の人に紹介します。
地位の低い人を先に紹介する…会社での地位、社会的な地
位に差があるときは、地位の低い人から先に紹介します。他社
の人に役職が付いている場合は、「さん」付けではなく、肩書
きを名前のあとにつけるようにします。例えば「こちらが山田部
長でいらっしゃいます」というようにします。自社の人を紹介す
るときは、「部長の田中です」というように、役職名を前につけ
ます。
年齢の若い人、目下の人から紹介する…年齢や地位の差が
ある場合は、目下の人から紹介します
お見送りまでが接客の仕上げです
商談まで丁寧な対応ができても、お客様をお見送りするま
でが大切です。お見送りは接客の総仕上げと心得ましょう。
「では、この辺で失礼します」とお客様が帰り支度をはじめ
たら立ち上がって、「本日はありがとうございました」と礼を
述べます。
退室後、見送り場所に来たら、「本日はお忙しいところ、
わざわざお越しいただきましてありがとうございました」と再
度御礼を述べます。
エレベーターか玄関口まで見送ります。別れ際には「どう
ぞお気をつけてお帰りください」と声をかけて、お辞儀をし
ましょう。
見送り場所から離れる場合は、お客様が歩きの時は3歩
以上離れるか、車の場合は車が見えなくなるまで立って見
送ります。
お茶出しのマナー
お客様へのお茶入れは、接客のマ
ナーの基本中の基本になります。
一杯のお茶も入れ方で味が違いま
す。おいしいお茶をどうやっていれ
るのか、その基本を体得しましょう。
同じ「お茶」でも、緑茶と紅茶では
入れ方が異なるので、注意が必要
です。
また、来客や上司の「好み」を早く
把握するように務めるのもコツのひ
とつと言えるでしょう。
お茶をお持ちするときのマナー
ドアをノックして、
「失礼します」と
声をかけてから
入室します。お
客様に一礼しま
す。
注意点:声の大
きさ
お盆はサイドテーブル
にいったんおき、茶托
を両手でもってお客様
の前に出します。社内
の人間にはお客様の
あとに出します。絶対
に社内の人間から出さ
ないようにしてください。
両手でお客様の邪
魔にならない位置か
らお茶を出します。
その人の右よりがい
いでしょう。
お菓子を出す時は、お菓子を先に
出してからお茶をすすめましょう。
フォークや楊枝がお客様の側にいく
ようにおきます。お茶はお客様から
見て、お菓子の右側に出すようにす
るとよいでしょう。
ここで問題
応接室で訪問先の部長を待っていると、お
茶を出してくださいました。部長はまだ時間
がかかるということですが、飲んでもよいので
しょうか。
答え:○です、せっかく出してもらったから飲
んでもいいです。