タイ近現代の経済と政治 第6書 都市労働者

『タイ近現代の経済と政治』
都市部へ参入する労働力
• 都市労働史
• (都市部における)資本主義 ⇒
都市部における労働者階級
・労働力の組織化・労働組合の結成の試み
・政治と労働力・労働組合
(『タイ変容する民主主義』も参照)
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『タイ近現代の経済と政治』
都市部へ参入する労働力
1.華僑~19世紀前半からの都市成長 (シャム)
• 宮内による中国東南部からの労働力の「流入」
• 第一次セクターの成長に伴う労働力の要求の増加
• 19世紀後半 政府による建設労働としての中国人
労働力の採用
・ 中国人労働者が結成した「洪字」と「シャム人」の恐れ
※第一次セクター=「自然」から直接的に調達するもの
の通商。加工化、精練化されるものではない商品。
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都市部へ参入する労働力
2.都市部での「経済ナショナリズム」
• 中国からの移民の定住・農村部からのタイ
農民の参入
• 製造業や運輸業の成長
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都市部へ参入する労働力
3.急進主義(と反動)
• 以前より働いていた中華系の人が設立するよう
になった商業による、農村部から参入して来た
タイ農民の採用(上司~労働者関係)
• 政府の反応:タイ人の都市での職業の確保法
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都市部へ参入する労働力
4.50年代後半 サリット政権 労働市場の変化
労働「組合」の抑圧や労働者リーダーによる抑圧への
反応
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都市部へ参入する労働力
5.軍事独裁体制と労働者運動(1960年代)
労働者を含めるか、含めないか~
戦争前後の政治的な戦略
– 国営業者の中の労働運動の成長(国営ではない職
場での労働運動の抑圧と同時に)
– 確立した企業による安定化された労働力の調達や
確保のための策
– 新たな企業(新興の中小企業)によるインフォーマル
セクターへの依存、地方から同セクターの労働力の
参入の促進
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『タイ近現代の経済と政治』
都市部へ参入する労働力
6.抵抗と弾圧 (60年代~80年代のストライキ)
・1972年の労働法下の労働組合の合法化や
その実施・不実施の問題
・1973年の軍事政権の崩壊後の開放的な政治運
動の活発化
・恒常的なインフレーションの問題(年毎
12%~23%)のための賃金上昇の訴え
・一つの結果として、ストライキなどへの参加者が
200,000人を超えたと、労働運動の中の分裂
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『タイ近現代の経済と政治』
都市部へ参入する労働力
7.1970年代からの農業の「衰退」・向都移住労働・
低賃金労働
• 輸出指向型経済の促進やこれを支える安価な労
働力の要求
• 多国籍企業の生産過程の発展途上国への移動
(アウトソーシング)
• 都市部の人口や被雇用者の増加(双方とも2倍)
• 農村部からの乾季のみの移住労働の断続 +
農村部から都市部に永住して来る労働力
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『タイ近現代の経済と政治』
都市部へ参入する労働力
8.輸出指向型経済・成長・労働運動
80年代後半からの売り手労働市場
(労働力が足らないこと)
同時の世界銀行によるSAP(国営企業の民間化
など)や輸出指向型経済の促進のための
労働者の権の再制約、賃金上昇のへの否定
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