デフォルト・ルートを使ってルーターを階層化する ■ルータネット全体を階層化すると、ルーティングテーブルの管理が楽になる。 個々のルータは、自分の知らない経路についてはデフォルトルートにより、全 て上の階層のルータ に任せることができる。 インターネット 企業の中心拠点のビル 企業のビルA デフォルトルート WAN接続用ルータ 7F パソコン インターネット用ルータ フロアー用ルータ パソコン デフォルトルート …… ビル用ルータ 個別に設定 したルート デフォルトルート デフォルトルート 個別に設定 したルート ビル用ルータ ビル用ルータ 1F フロアー用ルータ パソコン パソコン パソコン パソコン 企業のビルB パソコン パソコン 企業のビルC インターネット全体を見たルーティング ■ルーティングのレベルは、それぞれのルータで違う。例えば企業ネットのルータはその企業の全ての アドレス(フルルート)を持ち、インターネット相互接続点は全てのネットワークの経路を持つ。 ビル内フルルート+デフォルト ルート(ビル用ルータへ) 経路数:~数十 ISP フルルート 経路数:9万以上 企業内フルルート+デフォルト ルート(インターネットへ) 経路数:数十~数百 ルータ ルータ ルータ ルータ ●● IX ビル内LAN ● ● ISP ビル内LAN ルータ ルータ ビル内LAN ルータ ISP ルータ ルータ ルータ ルータ ルータ ルータ ルータ ルータ 企業ネット ルータ 企業ネット ● ● ● ISP内フルルート+デフォルト ルート(他のプロバイダへ) 経路数:数百~数千 I X : インターネット 相互接続点 企業ネット 企業ネットワーク プロバイダのネットワーク プロバイダ同士をつなぐネッ トワーク ( トランジッ ト ・ネッ トワーク ) ルーティングプロトコルを使い分ける ■一般的に、ネットワークの規模によって使 うルーティングプロトコルが違う。 RIP は比較的小規模向 け。OSPF は中・大規模ネット。BGP-4 は I SP 間 の経路情報を交換する為に使う。 スタティックのデフォルト・ルート をOSPFに変換して送信する 企業のビルA BGP-4 ISP ISP IX BGP-4 スタティックルーティング BGP-4 7F パソコン ISP WAN接続用 ルータ フロアー用ルータ パソコン OSPF OSPF RIP OSPF …… ビル用ルータ IX:インターネット相互接続点 ISP:インターネットサービスプロバイダ RIP:routing information protocol OSPF:open shortest path first BGP-4:border gateway protocol version4 ビル用ルータ ビル用ルータ RIP 1F フロアー用ルータ パソコン パソコン パソコン パソコン 企業のビルB パソコン パソコン 企業のビルC RIPとOSPFの性能比較 RIP (Routing Information Protocol) アルゴリズム ネットワークの 適用規模 ネットワークの 負荷 回線切替時間 ルータのCPU負荷 ■ディスタンスベクターアルゴリズム それぞれのルータが隣接しているルータと情報を 交換することにより、ルーティングテーブルに経路 を登録していく。 OSPF (Open Shortest Path Fast) ■リンクステートアルゴリズム 同一エリア内の全てのルータと情報交換をし、 リンクステートデータベースと言われる独自の データベースを構築、これを使ってルーティン グテーブルに経路を登録していく。 ■ルーティングテーブル自体を交換するため、大規 ■エリアの分割やアドレスの集約によりポート情報の 模ネットワークではトラフィックが大きくなる為、小 交換が少なくて済む為、大規模ネットワークに敵す 規模で単純構造のネットワークに適する。 る。 ■ループ構造のネットワークでは、HOP数(ルータを ■ループ構造等が存在しても、HOP数ではなくコスト またがる回数)が同じネットワークが多数存在する (伝送帯域)により、ルーティングを実施する為、ネ 為、使用できない。 ットワークトポロジーに制限されることなく適用可能。 ■30秒に1回ルーティングテーブル自体を交換する ■一旦ルーティングテーブルが作成されるとネットワ 為、トラフィックが大きくなる。 ークの変動が無い限り、30分に1回だけLink State の交換を実施し、通常はトラフィックの少ないHelo パケット(ルータの活殺情報等)のみを伝送する為 トラフィックが小さい。 ■隣接するルータと30秒に1回テーブル交換を行う 為、HOP数が多いほど回線切替に時間を要す。 [最低で30秒×(ホップ数-1)] ■回線断時、Heloパケットの瞬時送出により、回線 切替を迅速に実施することができる。 (最大でも数十秒程度) ■ルーティングテーブル自体を交換する為、ルータの ■リンクステート情報からデータベースを作成してル -ティングテーブルを演算する為、CPU負荷が大 CPU負荷は小さい。 きい。
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