へき地医療メールマガジン【Vol.5-1】

平成19年度第2回へき地医療支援機構連絡会
地域枠医学生の現状
(社)地域医療振興協会
へき地医療支援センター
杉田義博
地域枠を実施している都道府県
• 47都道府県中2
9道府県が地域
枠・地元枠を導入
している。
• 北海道は2大学
(札幌医大、旭川
医大)、青森・大
分は学士編入学枠
がある。
募集人数
30人以上
20-29人
10-19人
10人未満
平成20年度
全国合計
319人
地域枠実施の年次推移
35
30
25
大 20
学 15
10
5
0
350
300
250
200
人
150
100
50
0
9 1
年 0
度 年
度
1
1
年
度
1
2
年
度
実施大学数
1
3
年
度
1
4
年
度
1
5
年
度
1
6
年
度
1
7
年
度
1
8
年
度
1
9
年
度
2
0
年
度
地域枠にかかる募集人員
名称
• 多くは地域枠または地域医療枠
• 和歌山県:県民医療枠
修学資金貸与の有無
地域枠&修学資金貸与
地域枠のみ
• 青森県は学士入
学のみに資金貸
与
• 長野県・愛媛県
は地域枠と修学
資金貸与の連動
なし
地域勤務義務と免除規定
• 9年間もしくは貸与期間の1.5倍
– 北海道 岩手県 福島県(1種) 長野県
山梨県(2種) 岐阜県 京都府 和歌山県
鳥取県 徳島県 香川県 大分県
• 県内離島・へき地に5年
– 鹿児島県
• へき地医療機関等に6年
– 福島県(2種)
島根県
愛媛県
宮崎県
行われている定着率向上策
都道府県名
対策
北海道
9年の義務中に4年の研修(初期2年、専門2年)
福島県
福島県立医大が医療人育成・支援センターを設置
神奈川県
山梨県
和歌山県
臨床研修後3年間の専門研修→4年間の地域医療実
コース
山梨大学に地域医療学講座を新設
和歌山県立医大で「地域医療を担う医師を養成する
グラム」を策定実施
鳥取県
地域医療体験研修を実施
島根県
卒前に地域医療実習に参加
愛媛県
地域医療実習の実施
行われている定着率向上策
都道府県名
対策
香川県
香川大附属病院で地域密着型の研修プログラムを実
卒前カリキュラムで地域医療への関心を高める工夫
う(学外医療機関との連携、県・医学教育セン
臨床研修センターの協力など)
佐賀県
佐賀大臨床研修プログラムでへき地診療所研修を行
長崎県
1年:地域・総合・離島医療ゼミ
5年:離島医療・保健実習(必修)
6年:離島中核病院で高次臨床実習(必修)
大分県
地域医療実習・地域医療講座開設(予定)
宮崎県
夏期へき地臨床実習体験事業に参加(任意)
高校生に対して地元国立大学への進学説明時協力を
頼
鹿児島県
臨床研修後、希望により実務研修を実施
まとめ
• 平成19年 医学部の入学定員(7700人)が245人程度増
員された。
• 平成20年度の入学定員のうち、地域枠といわれる都道府
県と入学者の間で卒後勤務地についての事前契約を締結
する入学定員は約320人であった。
• 将来地元県で勤務する医師をもっている医学生に対して
修学資金貸与を行う県が増えており、地域枠と連動して
る県が多い。
• 修学資金貸与額は6年間で1000万前後、返還免除となる
勤務期間は6年×1.5倍とされるところが多い。
• 約半数の県で卒後に地元で勤務する率を上げる対策が実
施または検討されている。
(社)地域医療振興協会と地域枠学生
1. (社)地域医療振興協会は全国のへき地医療を充実さ
せるために、医学部地域枠学生に対して積極的に支援
を行っていきたい。
1. 全国の地域枠募集状況を情報収集し、HP等で公開する。
2. 地域枠学生に対して研修等の機会を提供する。
2. さらに、へき地・地域における医師確保を勧めるため
に、全国の医師確保策について情報収集し、HP等で公
開していく。
1. 臨床研修医に対する経済的援助
2. 後期研修医に対する金銭的補助
3. 自治義務終了後医師等の雇用
4. 県独自のドクタープール、ドクターバンク
第2回
へき地・地域医療学会
学術集会
日時:平成20年8月23日(土)24日(日)
場所:海運会館(東京都千代田区)
内容(予定):
①シンポジウム
(地域枠学生の育成をテーマに予定)
②全国地域枠学生によるワークショップ
③学術研究発表会
※平成20年度へき地医療支援機構連絡会を同時
に開催予定