現代人のための整体法 ー豊かな時代のセルフケアー 第四回 ◆将来をになう、たくましい子どもたち (孫たち)を育てるために 江戸川大学 社会学部人間心理学科 平山満紀 生命の自己治癒力、自己調整力 • 自己調整の運動が「活元運動」 くしゃみ、咳、ま ばたき、反射運動、あくび、危険を思わずよける、 吐く、下す、寝返り、意識運動とは異なる経路の、 錐体外路系運動。愉氣もそのひとつ。 • 風邪の効用 風邪もすべて活元運動。 • 熱、発汗、毒素の排出 子どもも発熱のたびに毒 を出して丈夫になっている。 • 下痢、嘔吐、インフルエンザ、伝染病も自己調整。 • 癌、脳溢血など重篤な病に陥る人は、その数年前 から風邪ひかず、熱をださない。 愉氣 • 悪いところ、痛いところに無意識に手を当てて いる。愉氣の原型は誰でもやっていること。 • 他者のからだの悪いところ、痛いところにも手 がいくもの。 • 氣を集めることで調整、治癒が進む。 • 当てた手からゆっくり息を吐くようにして、氣を 集める。 • 「治れ、治れ」などと念をいれない。天心で。 • マッサージ、鍼などの物理的刺激には人は慣 れて鈍くなる。氣には鈍くなることがない。 • 掌心感応 異常な部位に触れると、手に異常 感がある。愉氣していると異常感が変化して いく。 • もういいかな、と感じたら手を離す。 • 人の氣を他の人に注入するのではない、氣を 集めることにより、愉氣される人の氣がよびさ まされて感応する。 愉氣法が使えるさまざまな場合 • 胎児に:非常に効果が大きい。ただお腹に手を あて、じっと愉氣する。生命力が盛んで、言葉以 前にふっと通じ合えるような子が生まれる。 • 子どもに:具合の悪い時に、具合の悪い場所に 。股関節脱臼なども乳児だとすぐ治る。乳幼児 はお腹への愉氣が中心。 • 怪我、骨折、捻挫、火傷などの外傷:捻挫などは 痛めた筋はごく細かい部分。その部分にピンポ イントで触れると効果が大きい。 • 打撲:後頭部打撲などは、すぐに愉氣。一息四 脈を保っていれば命は大丈夫。 • 思春期の子に:腰椎への愉氣、足と脚の調整 など効果が大きい。 • スポーツ整体として • 大人の身体的不調、心理的不調に • 高齢の方に:愉氣によって起きる心身の変化 が大きいと、その変化に疲れて消耗してしまう 。65歳以上なら、5分以内を目安に長時間愉 氣せず、回数を多くする。骨粗鬆の人もいるの で、強く押さない。 • 看取り:とても安らかに充たされて逝くことがで きる。 手の感覚を高めるために • 合掌行気法・・・掌の感覚を高める呼吸法。顔 の前で合掌し、指先から息を吸い、指先から 吐く。しっかり集中しておこなう。掌にさまざま な感覚が生じてくる。 • 利き手の指からもう一方の手の指一本一本 に気を送る。 • 掌や指を自分の身体のいろいろなところに向 けて、身体と手と両方の感覚を感じる。 • 人の悪いところに手がいく、その感覚を体得 する。繰り返し修練して、感覚を養う。 愉氣法の実習 • 後頭部 脳幹、延髄という生命中枢をつかさ どる部位があり、ここに愉氣すると生命力強く なる。 • 額のはえぎわ 前頭前野という記憶、想起、 思考をつかさどる部位 • 頭部 耳と耳を頭頂を通って結ぶ線と、黒目 から上に上げた線が交わる左右の二点 脳 神経の過敏、疲れに効果がある。 • 左掌 自信、自分の力の自覚、心臓 • 腰椎 第二次性徴を促す • 足と脚の調整(続き) 内くるぶし、外くるぶし を押し上げながら愉氣。生殖器の調整の要。 老化防止にも。
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