模型を用いたジェットコターの 力学的原理の検討 06522 住友美香 06534 秦野夏希 研究目的 ジェットコースターのコースは、どのような計算に 基づいて作られているのか、研究を通じて理解し、 計算を用いた模型製作を行う。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 研究方法 モノが動くときには、必ず摩擦が発生する。 摩擦を無視した場合と摩擦を考慮した場合の実験結果を比較。 摩擦を考慮した場合の計算を用いて 模型製作を行う。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 第一回中間発表模型の製作 第一回中間発表模型 図面 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 模型写真 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 スタートからループにかけての計算 スタート地点 g:重力加速度、r:ループ半径 v1:ループに入る直前の速度 v2:ループの最高点での速度 頂点で落下しないためのv の最小値 2 v ≧ gr 2 v を得るためのv 2 1 v = 5gr 1 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 鉄球がループを回りきる時のスタート地点の高さ 計算結果 r=15より、h=2.5r=37.5cm しかし、実際は 摩擦がある。 h=5.0r=75cm 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 第二回中間発表模型の製作 第二回中間発表模型 図面 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 山 横カーブ 模型写真 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 横カーブの角度を求める計算 tanθ= θ=tan −1 遠心力 重力 =11.8 (11.8)=85° 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 ジェットコースターの走行中にかかっているのは 転がり摩擦力。 転がり摩擦係数は回転体と転がり面の材質によって決まる。 転がり面の形状が変わっても摩擦係数は変わらないのか。 2種類の摩擦測定装置を製作し、 鉄球が走路を転がる時の摩擦係数を求める実験を行う。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 摩擦測定装置の製作・検討 摩擦測定装置(直線) 摩擦測定装置(直線)図面 摩擦測定装置(直線) 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 摩擦測定装置(直線)を用いた摩擦係数の算出 スタート地点 計算式 A点での A・B間で B点での - = 摩擦がした仕事 力学的エネルギー 力学的エネルギー この式を変形してB点での速度を求める。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 計算式 B点での B・C間で C点での - = 摩擦がした仕事 力学的エネルギー 力学的エネルギー この式を変形してC点での速度を求める。 これらの計算結果を用いてμ(摩擦係数)を求める。 μ≒0.07 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 摩擦測定装置(曲線) 摩擦測定装置(曲線)図面 摩擦測定装置(曲線) 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 摩擦測定装置(曲線)を用いた摩擦係数の算出 スタート地点 摩擦測定装置(直線)と同様に計算する。 μ≒0.08 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 摩擦測定装置(直線)、摩擦測定装置(曲線)の比較 摩擦測定装置(直線) 摩擦測定装置(曲線) 転がり摩擦係数 (直線)0.07 (曲線)0.08 レールの材質が同じであれば転がり摩擦係数の値も ほぼ等しくなるといえる。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 実際は… 今回の計算で出た値よりも非常に小さい値である と予想される。 他の材質の転がり面の場合の転がり摩擦係数 回転体 転がり面 転がり摩擦係数 1/16inΦ鋼球 硬鋼 0.00002 1/16inΦ鋼球 軟鋼 0.00004~0.0001 1/16inΦ鋼球 黄銅 0.000045 1/16inΦ鋼球 銅 0.00012 1/16inΦ鋼球 アルミニウム 0.001 1/16inΦ鋼球 すず 0.0012 1/16inΦ鋼球 鉛 0.0014 1/16inΦ鋼球 ガラス 0.000014 ※日本機械工学会 機械工学便覧より引用 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 実際の速度を用いた摩擦係数の算出 摩擦測定装置(直線) A地点 C地点 B地点 撮影した動画を1コマずつ画像に変換し、B地点または C地点へ到達する1コマ前から計測地点までの長さを測定した。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 測定結果を用いた摩擦係数の計算結果 摩擦測定装置(直線) スタート地点 B地点での速度:v =1.64 m s 1 C地点での速度:v =1.43 m s 2 L =0.4m、L =0.2m、θ=30° 1 2 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 計算は、前回の実験(速度を実測しなかった場合) と同様に行う。 v 1 = 2gL (μ cos θ + sin θ ) 1 μ = 0.18 v 2 = 2 v − 2gμL 1 2 μ = 0.17 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 摩擦測定装置(曲線) スタート地点 v =1.64 m s 、v =1.43 m s 1 2 L =0.4m、L =0.2m、θ=30° 1 v 1 = 2 2gL (μ cos θ + sin θ ) 1 μ = 0.19 v 2 = 2 v − 2gμL 1 2 μ = 0.17 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 転がり摩擦係数の比較 速度の実測をしない場合(前回の実験) 摩擦測定装置(直線) 摩擦測定装置(曲線) 0.07 0.08 速度を実測した場合(今回の実験) 摩擦測定装置(直線) 0.18 0.17 摩擦測定装置(曲線) 0.19 0.17 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 完成模型写真 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 完成模型動画 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 まとめ 本来期待していた結果 すべてのコースを、摩擦を考慮した計算結果を 用いて製作できる。 本来期待していた結果と異なってしまった原因 転がり摩擦の一般的な法則が取り決められていない。 現時点で正確な摩擦係数を出すことは困難!! 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 まとめ 本研究で得たこと 摩擦を無視した計算が実際に起きている現象と いかに違うか模型を用いて検証することができた。 模型製作において 実験で値が異なった理由 模型の精度の低さ 走路の揺れ、不安定な接合部。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 おわりに 計算結果を模型に反映させることが出来ず、 残念だった。 摩擦がモノの運動にどれだけ大きな影響を 与えているかわかった。 実際に起きている現象を計算で求めること の難しさを実感した。 平成22年度 卒業研究発表 山田研究室 ~ご清聴ありがとうございました~
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