流通業における環境への取組み

流通業における環境への取組み
平成17年12月1日
株式会社 伊 勢 丹
外商統括部企画管理担当
部長 杉浦 信行
伊勢丹 外商統括部の
環境経営への取組み
1.会社概要(全社)
①04年全社計(単体/連結):百万円
売上高 434,405/628,996
営業利益 15,070/ 19,192
経常利益 21,236/ 21,907
当期利益 12,127/ 12,619
②会社組織
株主総会
取締役会
会長執行役員
社長執行役員
経営企画部
外商統括部
営業本部
国内関連統括部
総務部
百貨店業界の環境経営への取組み
1.同業他社
高島屋、三越、西武が、 ISO14001の
認証取得をしていますが、コストの大き
さを反省しているところが中にあるようです。
• ISO14001は、シキイが高く認証に手間と
人手が掛かり、製造業の大企業は別として
他業種や中小企業になじまないところがあり
ます。
2.伊勢丹
当社を含むADOグループ(全日本デパー
トメントストアーズ開発機構)では、環境マ
ネジメントシステムを導入していませんでし
た。
• 当社は、簡易包装、ゴミ分別、省エネ、事
務用品の削減、コピーの削減などを進め
ていましたが、環境経営まで踏み込んで取
組んでいませんでした。
2.外商統括部の主な事業内容
主として、一部上場企業及びそれに準じる
企業・団体に対し、営業活動を展開しています。
• 営業内容
●販促品(SP)●カタログ
●ユニフォーム●組織販売
●建装事業 ●記念品
●ギフト
3.外商統括部のエコステージ導入の
背景と目的
• 「環境経営」を取引条件にあげる顧客への
対応が契機になりました。
• 百貨店外商の外商統括部がエコステージに
取り組む目的の中心を「環境に配慮した商品
の品揃え推進」にすることにより、環境経営と
ビジネスチャンスを直結させました。
4.外商統括部の環境方針と特徴
①伊勢丹グループ 基本理念
以下の伊勢丹グループの環境基本理念
「環境への対応を経営の重要課題とし
て 捉え、『持続可能な社会』の構築に向
け、小売業として地球環境の保全にに
配慮した事業活動を行ってまいります」
を外商統括部の環境方針の基本理念
としました。
②外商統括部 基本方針
「伊勢丹=高品質」のイメージを生かした
「環境商品」の開発、企画・提案を基本とし、
具体的な諸施策は、次のとおりとしました。
• 環境に配慮した商品の品揃えの推進
• 在庫削減を通じて省資源の推進
• 不良品発生の低減を通じて廃棄物の低減の
推進
• 廃棄物の削減とリサイクルの推進
• 省資源・省エネルギーの推進
③エコステージの展開の特徴
環境経営をビジネスチャンスとしてとらえ、
「伊勢丹=高品質」のイメージを生かして、
「伊勢丹外商のエコイメージアップ」「商売に直
結」「売上アップ」を図りました。
• 「環境に配慮した商品の品揃え推進」を
基本方針の具体的な諸施策の最初に
しました。
5.取組み内容
①研修会の開催
②ゴミ分別作業場での体験実習
③省資源・省エネルギー
照明、空調、OA機器の電力使用の削減、
コピー機使用の見直しによるムダの削減、
包装用資材の削減等を図りました。
④環境商品の勉強会の開催
6.環境商品の実績内容
①ユニフォーム
再生ペットボトル繊維素材を素材とした
エコマークオリジナルユニフォームです。
更にユニフォームのリユースとリサイクル
に努めています。
• ワーキングユニフォーム→ 印刷、建築
• サービスユニフォーム →食品
ワーキングユニフォーム・サービスユニフォーム(例)
②セールスプロモーション用商品
• 界面活性剤、蛍光剤の使用をおさえた洗剤
→新聞(拡材)
• 蛍光増白剤を使用しない無漂白綿のタオル
→提案中
• 再生ペットボトル繊維で作ったトートバッグ
→自動車労組(周年記念品)
• 再生紙で作った筆記具
→銀行(窓口サービス品)
セールスプロモーション用商品(例)
③環境対応志向食品
• オーガニック(有機)農産物加工食品
→自動車販売(来場記念品、成約記念品)
→石油販売(ポイント景品)
6.エコステージ導入の効果
①顧客担当者から評価され、商談にプラス効果
が生れました。
②「環境経営」への関心が高まり、ビジネスと
関連づける意識の定着化が図れました。
③「廃棄物の削減」「省資源」「省エネルギー」
「在庫削減」に取組み成果が上がりました。
7.認証取得