オープンアクセスへのグリーン・ ロードの急速前進:グリーンとゴー ルドの混同に対する反論 Stevan Harnad Ariadne, Issue. 42 (2005.1) 2007/5/23 1 「The “Green” and “Gold” Roads to Open Access: The Case for Mixing and Matching / Jean-Claude Guédon」への批判 グリーン BOAI-1 セルフアーカイビング ゴールド BOAI-2 OA雑誌 OA すべてのピアレビュー済み雑誌記事 に対するオンラインでのフリーアクセス J-CGの主張 ピアレビュー済み雑誌記事のセルフアーカイビングの グリーンロードの有効性に異議をとなえ、グリーンとゴールドの混 合と組み合わせにより、ゴールドへ転換すべきである 混合と組み合わせの方法 学位論文をセルフアーカイブ → 評価、レビューのタグ付け → 未査読プレプリントのセルフアーカイブ → 複数レベルでのレビュー、 評価の仕組みの開発 → OA出版 2007/5/23 2 Harnadの主張 グリーンが100%OAに向けて急速前進できるように、セルフアーカイビン グが研究資金提供者および研究機関に義務付けられること OAの直接的目的 OAの直接的便益 研究アクセス及びインパクトの最大化 エリート著者たちだけでなく、全ての研究者、 研究機関、資金提供者のものであり、研究自体の 進歩と生産性にとってのもの ピアレビュー誌 24000 - 22080(92%) グリーン 〃 - 1400(5%) ゴールド 2007/5/23 3 個々の反論 J-CG 「ある人たちは、セルフアーカイビング単独で世界中の科学 文献への前面的なOAをもたらすことができると提唱している」 ハーナッド 「OAは、ピアレビュー済みの250万の記事が対象で、世 界中の科学文献ではない」 ・ J-CG 「セルフアーカイビングは十分ではない、レポジトリーには何ら かのブランディングを必要とする。」 ハーナッド 「何に対してじゅうぶんではないのか、ビアレビュー記事 は既にその雑誌によりブランド付けされているので必要ない」 ・ J-CG 「OA出版の財政的実行可能性は政府の意思にかかっており、 また、国や状況によって異なる。」 ハーナッド 「政府の介入が必要なのは、OA出版の援助ではない」 2007/5/23 4 J-CG 「セルフアーカイビングは、その結果が印象的ではない」 ハーナッド 「印象的ではない。しかし、92%のグリーン雑誌を有効活用する 方法はセルフアーカイブの義務付けである」 ・ J-CG 「もっと重要なのは、科学者の大半がいずれにも傾いていないことで ある」 ハーナッド 「科学者を傾かせることが、OAの真の難題である。その方法は、 1.OAインパクトの利点の経験的証拠 2.OAセルフアーカイブの義務付け 『出版し、セルフアーカイブせよ』 ・ J-CG 「研究機関や助成機関が資料のOA化を優遇するならば、OAは前進 するだろう、しかし、インパクト・アドバンテージとは無関係である。」 ハーナッド 「大学および助成機関がセルフアーカイビングの義務付けを計 画しているのは、研究成果の認知性、使用インパクト、引用インパクトを最大 化するためである」 2007/5/23 5 J-CG 「ピアレビュー済みの記事からではなく、博士論文から始めること を提言したい」 ハーナッド 「グリーンとゴールドの混合・組み合わせとはいえない」 ・ J-CG 「評価レベルの設置は新しいプロジェクト、様々なレベルでのピア レビュー評価につながる」 ハーナッド 「グリーンロードではなく、新しい評価団体(ゴールド)の創 設」 ・ J-CG 「新しい雑誌のモデル 「オーバーレイ雑誌」のようなものが現れ、 研究機関のレポジトリーは、コンソーシアムを基盤とするレポジトリーの ネットワークに変貌、成熟するだろう」 ハーナッド 「オーバーレイ雑誌の定義は未定で、今必要なのは、OAで きない80%の論文をアクセスできるようにすること」 2007/5/23 6 Harnadの結論 今、必要なのは、可能な限り最も早く、最も 確実な手段による100%OA. それは、セルフアーカイビング(グリーン)であ り、研究機関、資金提供者による義務付けの 必要 OA雑誌の成長と仮説的新システムはグ リーンに代わるものではなく、いかなる混同も あってはならない! 2007/5/23 7
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