スターリングエンジンの製作 北海道立函館高等技術専門学院 (平成18年度) 機械技術科 実習製作品 完成車 ☆製作編☆ 製作チーム スターリングエンジンと ガソリンエンジンの比較 違いは? ・ガソリンエンジンは燃料(ガソリン)と空気の混合気を シリンダ中に吸入し、この混合気をピストンで圧縮した あと点火、燃焼・膨張させてピストンを往復運動させる 内燃機関 ・スターリングエンジンは、シリンダー内のガス(もしくは 空気等)を外部から加熱・冷却して仕事を得る温度差から 回転エネルギーを取り出すだけでなく、回転エネルギーか ら温度差を作り出す事もできるという性質を持つ 外燃機関 スターリングエンジンの種類と特徴 <種類> ・α形エンジン α形エンジンは、2つの独立した ストンが加熱器、再生器、冷却器 よって接続されている。 ピ に ・β形エンジン β形・γ形エンジンはどちらもディスプ レーサピストンが用いられるが、β形エ ンジンはディスプレーサピストンとパ ワーピストンが同じシリンダ中に配置さ れている。 ・γ形エンジン γ形エンジンは、ディスプレーサピスト ンとパワーピストンが独立したシリンダ に配置されている。 <特徴> ~利点~ 高い熱効率が期待できる 熱源の種類を問わない 静粛、低公害 ~欠点~ ・出力(トルク)が低く、高出 力を得ようとするとエンジン 本体が大きくなってしまう ・操作性が悪い ・耐久性がない 以前作成した スターリングエンジンの問題点 問題1 問題2 <加熱器図面> ・材質は熱伝導率の低いステンレス ・4-5キリは軽量化のための穴 <フライホイル図面> ・全体の軽量化を図り、材質はアルミ ・重量・・・約10グラム スターリングエンジンの改善点 <問題1> <加熱器図面> 改善 ・内径を大きくし膨張のための 部屋も広くする ・軽量穴をなくす 以前作成した加熱器とピストンは幅が片厚 0.25mmしかなく膨張するための部屋も 狭かった。軽量のための穴も空気漏れの原 因となっていた。 <問題2> フライホイルは慣性力を 上げるためアルミではな く、ある程度比重の高い 材質にする必要がある。 改善 <ステンレス> 重量・・・約130㌘ <フライホイル図面> 5日間の流れと実習内容 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 大川 図面作成 (フライホイル) 加熱器 (仕上げ) フライホイル (下加工) フライホイル (仕上げ) 山本 加熱器 (下加工) 組み立て パッキン 土台 治具 加熱器製作 ~1日目・2日目~ <汎用旋盤で下加工> ドリル加工 外径切削 内径仕上げ <縦型マシニングセンタ> 完 成 品 ! フライホイル製作 ~3日目・4日目~ <汎用旋盤で下加工> <横型マシニングセンタ> 横型マシニングセンタ で加工し、ボール盤で の穴あけ作業。 完 成 品 いよいよ組立て ! 組立て ~5日目~ スターリング エンジンの試運転 動き出しは手で勢い をつけなければ回ら なかったが、徐々に 回転数が上がり資料 に載っていた数値と ほぼ同じ回転数が得 られた。 まとめ ~スターリングエンジンを早く動かすには~ 加熱 膨張 圧縮 冷却 ・熱伝導率を考え、材料を選択する ・膨張のための部屋を広くする ・フライホイルは慣性力を上げる ため重さが必要 ・スターリングエンジンはこの 4行程で成り立っているので、 いかにこの4行程を早くする かがポイント!
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