中部運輸局交通政策部 「手ぶら観光サービス サービス」の拡充に向けた

資料2
平成 28 年 6 月 24 日定例記者懇談会発表
日
中部運輸局交通政策部
連絡先:中部運輸局 交通政策部
交通政策
金子
℡ 052-952
952-8006
「手ぶら観光サービス
サービス」の拡充に向けた実証調査の結果等を
を取りまとめ
訪日外国人旅行者数が増加する
する中で、中華圏からの旅行者を中心に、日本国内
日本国内で買い回りを楽
しむ人も増加しています。旅程中
旅程中に買った物を持ち運ぶ負担を軽減することが
することができれば、外国人
個人旅行者による日本国内での買
買い物による消費の一層の拡大といった効果
効果が期待できます。
こうした観点から、中部運輸局
中部運輸局は、中部国際空港利用促進協議会との連携
連携の下、中部国際空港
で出入国する訪日外国人旅行者を
を対象に、名古屋市内の複数の商業店舗で購入
購入した免税品を出国
当日に空港で受け取れる「手ぶら
ぶら観光サービス」の実証調査を実施しました
した(本年 2 月 17 日付
けプレスリリースを参照)。
本実証調査では、利用登録者ごとに
ごとに作成したQRコードを商業施設設置の
の専用端末に読み取ら
せるだけで、出国日までに購入品
購入品を中部国際空港へ配送する手続きが可能となり
となり、同空港内のカ
ウンターで荷物の一括受取ができる
ができるシステム(ナンバリングシステム)を、
、全国で初めて開発・
運用しました。
本実証調査の結果や今後の取組
取組について、別紙のとおりお知らせします。
。
「ナンバリングシステム
ナンバリングシステム」の仕組み
別紙
1.実証調査の概要
(1) 実施期間
平成 28 年 2 月 19 日から 3 月 21 日までの32日間
(2) 協力店舗
名古屋市内の百貨店2店舗、家電量販店 1 店舗、総合ディスカウントストア 1 店舗、ドラッグス
トア 1 店舗、スポーツ用品店 1 店舗の計6店舗
(3) 実施期間中に QR コードの利用登録
284名(1 日当たり平均 9 名)
利用登録がこの程度にとどまったのは、本実証調査を実施することの PR が、実施直前の中部国際
空港の到着ロビーでの告知と名古屋市内ホテルへのパンフレット配布のみであったため、外国人によ
る認知度が低かったことに起因するものと考えられます。
(4) 「手ぶら観光サービス」を利用して実際に購入品を配送した実績
8 名分(利用登録者の 3%)、段ボール箱 16 個分
利用登録者の 3%しか実際に当該サービスを利用しなかったのは、出国前日に買い物をした場合は
当該サービスを利用できなかった(荷物受付期限を出国日の2日前までとした)ためと考えられます。
実際、出国前日に当該サービスを利用しようとしたものの、QR コードを専用端末に読み取らせる
段階でエラーが表示され利用できなかったケースが 20 件程度ありました。
2.実証調査の効果検証結果(利用者アンケートより)
(1) 本実証調査に係るサービスを利用して輸送された品目
無回答
その他(自由記述)
菓子類
酒
工芸品・民芸品
服・かばん・靴
粉ミルク
紙おむつ
医薬品
化粧品
キャラクターグッズ・アニメグッズ
スポーツ製品(ゴルフ用品以外)
スポーツ製品(ゴルフ用品)
電気製品(その他)
電気製品(美容家電)
電気製品(カメラ・ビデオカメラ)
電気製品(温水便座)
電気製品(炊飯器)
0
1
2
3
4
5
利用実績は電気製品(美容家電、炊飯器等)が 47%、医薬品と化粧品が各 21%であった。
(2) 本実証調査に係るサービスの良かった点
無回答
その他(自由記述)
QRコードをかざすだけで、簡単に配送手続きができた
購入した商品を、空港でまとめて受け取れた
持ち運びにくい、重い商品やこわれやすい商品、かさばる商
品をたくさん購入できた
荷物を持たずに移動できたのでたくさんの買い物ができた
荷物を持たずに移動できたので遠くの場所に行けた
荷物を持たずに移動できたのでいろんな場所に行けた
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
荷物を持たずに移動できたことに伴うメリットを評価する意見が55%、たくさんの買い物
ができたとする意見が32%あった。
(3) 本実証調査に係るサービスの改善すべき点
無回答
空港の荷物受け取りカウンターでの案内・応対
購入した店舗での案内・応対
スマホの操作の使いやすさ
荷物預かり期限を出国前日までにしてほしい
利用料金
名古屋以外でも利用したい
利用できる店舗数
0
2
4
6
8
10
利用できる店舗数を増加すべきという意見が 40%、利用できるエリアを拡大すべきという意
見が 35%あった。
一方、荷物預かり期限を出国前日までにしてほしいという意見が意外に少ないのは、アンケー
トの回答者は、実際に当該サービスを利用できた者に限られ、出国前日に利用しようとしたが利
用できなかった者が含まれないからであると考えられる。
(4) 次回の来日の際に利用したい品目
無回答
特になし
その他(自由記述)
その他食料品(生鮮食品など)
菓子類
酒
工芸品・民芸品
服・かばん・靴
粉ミルク
紙おむつ
医薬品
化粧品
キャラクターグッズ・アニメグッズ
スポーツ製品(ゴルフ用品以外)
スポーツ製品(ゴルフ用品)
電気製品(その他)
電気製品(美容家電)
電気製品(カメラ・ビデオカメラ)
電気製品(温水便座)
電気製品(炊飯器)
0
2
4
6
8
電気製品〔美容家電等〕(34%)、化粧品(21%)、服・かばん・靴(15%)、医薬品(12
%)のほか、持ち運ぶのが大変な酒(12%)についてもニーズがある。
(5) 今回の訪日旅行における訪問先
無回答
その他(自由記述)
北海道
東京
大阪
京都
富山
金沢
松本
上高地
穂高
下呂
高山
白川郷
長島
伊勢
蒲郡
犬山
名古屋市内
0
2
4
6
8
10
名古屋市内のほかに、高山と白川郷を訪問した者が多く、「手ぶら観光サービス」の提供エリ
アの拡大にあたっては、それらの地区にも注目すべきと考えられる。
3.「手ぶら観光サービス」拡充に向けた課題と今後の取組
(1) 今回の実証調査においては、外国人による利用実績があまり伸びませんでしたが、その主
たる原因は、次のとおりであると考えられます。
① サービスを利用できるエリアが名古屋市内の繁華街に限られ、店舗も 6 店舗と少なか
ったこと
② 荷物受付期限を出国日の2日前までとしたため、出国前日の買い物ではサービスを利
用できなかったこと
③ サービスに関する PR が不足していたこと
(2) 以上を踏まえ、中部運輸局では、次に掲げる措置を講じた上で、引き続き「手ぶら観光サ
ービス」の拡充に向けた取組を推進していきたいと考えています。
① サービスを利用できるエリアを名古屋市以外にも拡張するとともに、
店舗についても、
化粧品、医薬品、服飾品、電気製品、酒類などニーズの高い商品を取り扱う店舗を中心
に拡大する
② 荷物受付期限を出国前日まで延長するため、配送オペレーションを改善する
③ 中華圏における認知度を高めるために、海外の旅行代理店、航空会社、商業施設等の
協力を得て、SNS なども活用しながら、事前に十分な PR を行う