実施計画書(仕様書) 1.件名 平成 28 年度「関西起業家・ベンチャーエコシステム構築プロジェクトモデル事業」 請負契約に係る仕様書 2.目的 政府では「ベンチャー・チャレンジ 2020」に基づき、ダイナミックなイノベーション ・ベンチャーが連続的に生み出される社会の実現に向け、日本経済全体でのベンチャー 創造、グローバル市場につながる起業家・ベンチャーエコシステム構築に向けた取組を 進めている。 近畿経済産業局(以下、「当局」という)では「欧米並みの開業率 10%」を目標に、 産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画等の各種施策を推進しており、当局管内 2 府 5 県(以下、「関西」という)各地において創業・ベンチャー支援の取組が進みつつ ある。 また、地方自治体や民間事業者等においても、起業家・ベンチャーの発掘・育成に向 けたアクセラレーションプログラム、ピッチコンテスト等の取組が実施されるだけでは なく、各実施母体を中心とした起業家・ベンチャーコミュニティが形成されつつある。 このような背景・現状の下、関西における創業・ベンチャー支援策は増加傾向にあり 官民様々な支援体制が整備されつつあるが、一方、地域で萌芽しつつある起業家・ベン チャーコミュニティと、金融機関・キャピタル、支援機関・経済団体、自治体、大企業、 大学等(以下、「支援者」という)の官民様々な支援者との広域的な連携やネットワー ク構築は限られた関係性でしか実現されていないことから、関西における地域発起業家 ・ベンチャーの更なる発展に向け、起業家・ベンチャーと支援者をつなぐ体制構築支援 と、他地域(国外含む)とつなぐ仕組みづくりにより、起業家・ベンチャー自らが成長 していく環境整備が重要と考えられる。 本プロジェクト初年度では、関西の創業・ベンチャー起業環境整備の加速化を目的に、 競争力のある起業家・ベンチャー群と支援者が連携した「地域で起業家・ベンチャーを 生み、育てる好循環(以下、 「エコシステム」という)の確立」に向け、論点ごとに現 状や課題を整理した上、今後取り組むべき「アクションプラン」を取りまとめるととも に、関西における成長起業家群と支援者をつなぐ「カンファレンス」を開催する。 3.事業内容 (1)実施事務局の設置 ○ 本事業実施のための事務局を設置する。 ○ 本事業の実施にあたっては、関西の成長志向の起業家・ベンチャー、支援者との 連携した事業実施が不可欠であることから、本事業の目的を達成するために必要 な事務局構成者、構成者が有する関西における起業家エコシステム確立に向けた知 識・経験、及び各者と連携して実施する事業方針を技術提案書で提案すること。 -1- 技術提案書において具体的記載が無い場合は、提案要求事項を満たさないものと して取り扱う。 (2)アクションプラン取りまとめ ①論点整理 ○ 関西における起業家・ベンチャーエコシステムの確立に際して、「支援される起 業家・ベンチャーの目線に立ち、民間の幅広いプレーヤーを巻き込む仕掛け」と するため、関西で活躍する「起業家・ベンチャー」「支援者」双方向から、以下 (2)②の形式で意見聴取を行い論点を整理する。 ○ (2)全体のコーディネートを、起業家・ベンチャーエコシステム構築に関する 知見が深い学識経験者に依頼する。 ○ 学識経験者については、当局と事前に打合せを行うが、本事業目的を達成するた めに必要な候補者及びその理由を技術提案書で提案すること。 ○ 意見聴取項目の大枠を以下のとおり示すが、本事業目的を達成するために必要な 詳細項目及びその理由を技術提案書で提案すること。 <意見聴取項目の大枠> 支援環境の実態・課題 事業成長に必要な要素 地方発で成長可能な産業 他地域(東京や福岡・海外)との比較 ②アドバイザリーボードの開催 ○ 平成 28 年 11 月末までに「起業家・ベンチャー編」「支援者編」の各 1 回以上大 阪で開催する。 ○ その際、学識経験者、各編の委員、及びオブザーバーである当局が参加可能な日 程を調整するとともに、開催場所についても確保する。 ○ アドバイザリーボードは午後の開催とし、各回 2 時間以上とする。 ○ 本事業目的を達成するために必要な各ボードの詳細、運営上の工夫を技術提案書 で提案すること。 ○ 委員については、当局と事前に打合せを行うが、「起業家・ベンチャー編」「支 援者編」各 5~7 名を選定する。ただし、各編の委員選定にあたっては地域や産業 分野、業界などに偏りなく、幅広い意見を聴取できるように努めること。 ○ 候補者選定に際しての大枠を以下のとおり示すので、本事業目的を達成するため に必要な候補者及びその理由を技術提案書で提案すること。 <候補者選定の大枠> 起業家・ベンチャー編:関西において活躍する、上場及び上場準備中で外部(第 三者)から資金調達を実行しているベンチャーの協力を得て開催 支援者編:関西において先進的に起業家・ベンチャーエコシステム確立に向け て取り組む、キャピタル、支援機関、経済団体、自治体の協力を得て開催 -2- ③アクションプラン取りまとめ ○ (2)②で意見聴取した内容を踏まえ、以下(3)記載の「カンファレンス」に おいて発表可能なアクションプランを、平成 28 年 12 月中に取りまとめる。 ○ アクションプラン項目の大枠を以下のとおり示すが、本事業目的を達成するために 必要な詳細項目及びその理由を技術提案書で提案すること。 <アクションプラン項目の大枠> 関西における起業家・ベンチャーエコシステム確立に向けて、「起業家・ベン チャー」「支援者」が取り組むべき役割・課題 支援者側は、金融機関・キャピタル、支援機関・経済団体、自治体、大企業、 大学等の要素ごとに整理 29 年度以降の取組行程表 具体的アクションは、体制構築、支援制度、先導的試行等の要素ごとに整理 (3)カンファレンスの開催 ①カンファレンスの全体構成 ○ 関西における競争力のある起業家・ベンチャー群と支援者が連携したエコシステム 確立に向けて、基調講演、起業家・ベンチャー及び支援者によるトークセッショ ンで構成する「カンファレンス」を、平成 29 年 1 月または 2 月に大阪で開催する。 ○ その際、登壇者及びオブザーバーである当局が参加可能な日程を調整するととも に、開催場所についても確保する。 ○ カンファレンスは午後の開催とし、計 3 時間以上とする。 ○ 本事業目的を達成するために必要な各プログラムの詳細、運営上の工夫を技術提 案書で提案すること。 ②基調講演 ○ (2)③で取りまとめたアクションプランを踏まえ、基調講演を行うとともに、登 壇者の知見を踏まえた関西における先進的取組事例等の紹介を行う。 ○ 登壇者については、(2)全体をコーディネートする学識経験者とすること。 ③起業家及び支援者によるトークセッション ○ 関西における起業環境の整備に向け、(3)②の講演内容及び(2)③で取りま とめたアクションプランを踏まえ、起業家・ベンチャー及び支援者によるトーク セッションを実施する。 ○ (3)②で登壇する学識経験者にモデレーターを依頼し、登壇者として起業家・ ベンチャー、支援者各 2~3 名を選定する。 ○ 登壇者選定に際しての大枠を以下のとおり示すので、本事業目的を達成するため に必要な登壇者及びその理由を技術提案書で提案すること。 <登壇者選定の大枠> -3- 起業家:関西において活躍する、上場及び上場準備中で外部(第三者)から資 金調達を実行しているベンチャーの代表者。うち 1 名は(2)②で選定の委員 とする 支援者:国内外において活躍するベンチャーキャピタリスト、及びベンチャ ー支援に取り組む支援機関・経済団体からの推薦者。うち 1 名は(2)②で 選定の委員とする ④周知募集活動ならびにプレス対応について ○ 周知・募集活動により、関西の成長志向の起業家・ベンチャー並びに起業準備者 30 名以上のほか、支援者等 20 名以上の計 50 名以上の当日来場者を確保する。 ○ 参加者確保のために必要な広報先及び広報手段等を技術提案書で提案すること。 ○ 当日の模様について、プレス関係者が取材可能となるよう準備対応するとともに、 事前にプレス関係者に対して自ら取材要請を行うこと。 (4)実施結果取りまとめ ○ (3)に参加した登壇者及び当日来場者に対して、アンケートまたはヒアリング を実施し定量的・定性的に分析するとともに、(2)③のアクションプランも踏 まえ、当局管内における起業家・ベンチャーエコシステムの確立に向けて、現状、 必要な支援、課題、今後の取り組みについて整理して取りまとめる。 ○ アンケート又はヒアリング案及び定量・定性的な集計・分析方法等を、技術提案書 で提案すること。 (5)実施報告書の作成等 ○ 3.(1)~(4)の活動概要を取りまとめた「実施報告書」を作成する。 ○ なお、実施にあたっては、毎週 1 回以上、事業の進捗状況等を当局 産業部 創 業・経営支援課担当官(以下、当局担当官という)に電子メール等にて報告する こと。 4.事業実施期間 契約締結日~平成29年2月28日(火) 5.報告書等の作成及び納入 ○ 請負者は、上記事業が終了したとき、完了報告書を作成すると共に、3.(5) 記載の実施報告書を当局担当官に提出する。 納入物:電子媒体(CD―R)一式 (電子データは、PDF 形式と併せて、Microsoft Word 形式、Excel 形式、Power Point 形式、いずれかの形式の両者を納入のこと) 納期:平成29年2月28日(火)15時 納入場所:当局 産業部 創業・経営支援課 -4- 6.その他 ○ 技術提案書記載の候補者・詳細内容は、提案者自らが直接連絡・調整・実施可能な ものに限る。 ○ 3.記載の全ての事業実施にあたっては、事前に当局担当官と打合せ会議を行う こと。また、当局担当官から指示があった場合は速やかに対応すること。 ○ 3.記載の全ての事業実施にあたっては、必要な連絡・調整、事前準備、会場手配、 参加者確保、広報手段及び当日プログラム・運営等に係る一切の実施手法・事務を、 提案者自らが直接行うとともに必要な費用を全て支払うこと。 ○ 3.記載の全ての事業実施にあたっては、当日の運営関係資料を作成し、当日配付 資料とともに、各開催 1 週間前までに当局担当者に電子媒体で提出すること。 ○ 事業の遂行において疑義が生じた場合には、当局担当官と協議し、その指示に従う ものとする。 ○ 事業の遂行にあたり、知り得た情報については、いかなる理由をもっても事業期間 中及び終了後においても、第三者に漏らしてはならない。また、情報漏洩に対する 措置を講ずること。 -5-
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