学校保健委員会だよ り 発行:新座市立新堀小学校 平成28年6月 学校保健委員会 第1回学校保健委員会を開催しまし た 6月22日、本校家庭科室において「第1回学校保健委員会」が開催されました。今回は 学校歯科医、石川歯科クリニック院長の石川雅彦先生をお招きし、「学童期のむし歯・歯肉炎 予防」というテーマで講演をしていただきました。 新堀小学校では、むし歯ゼロを実現したいと考え、今後様々な取り組みをしていきたいと考え ています。そのための一歩として、今回のテーマを選びました。 当日の流れ ◆はじめの言葉 ◆あいさつ 伊藤校長 ◆講師紹介 伊藤校長 学校歯科医 石川歯科クリニック院長 石川雅彦先生 ◆新堀小学校 健康診断の結果報告 養護教諭 ◆講話「学童期のむし歯・歯肉炎予防」 学校歯科医 石川歯科クリニック院長 石川雅彦先生 ◆お礼の言葉 渡邊教頭 学校保健委員会とは 本校児童の健康の保持増進を図るための計画立案や必要な 指導・援助をするとともに、学校保健教育の振興をはかり、 健全な心身を育成することを目的として活動する会です。 構成員は、学校医・保教会代表・教職員ですが、内容によ って外部の講師を招くこともあります。 学校長挨拶 学校保健委員会は、健康に関する課題を考えるよい機会です。 8020運動とは、 「80歳になっても自分の歯を20本残そう」 という運動です。今日は自分の歯で食べることの大切さについて、 考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ◆終わりの言葉 平成28年度 定期健康診断の結果について 身長体重平均・成長のバランス ◆男子身長は、2年生、4年生、5年生が全国平均、県平均を上回っている。体重は、2年生、 5年生の2学年が上回った。 ◆女子身長、体重ともに5年生が全国平均、県平均を上回った。 ◆肥満度を元にした、成長のバランスでは、全校児童の93%が標準と判定された。 やせすぎは1.5%、軽度肥満と中等度肥満がそれぞれ2.7%、高度肥満は0%であった。 ◆平均ではなく、一人一人の成長の評価が大切になってくるため、「成長曲線」を活用していく。 成 長 曲 線は 、【 一 人一 人 の 成 長 を 評 価 で き る 】【 曲 線 のパ タ ー ン が 理 解し や すい 】【 病 的状 態 を早 期 発見 す る ことができる】などの利点がある。 視力検査結果 疾病について ◆ 学 年 が あ が る に つ れ て 、 視 力 Aの 児 童 が 減 り 、 視 力 C以下の児童が増えている。 ◆眼鏡使用で、視力C以下の児童が45%であった。 年2回実施の視力検査で結果を知らせ、結果によっ て専門医の受診をすすめていくことでさらなる視力 低下を防いでいきたい。 ◆耳垢栓塞が全体の5.4%であった。 検 診 で 見 つ か ったものについては、家庭での耳掃除ではとれな いほど耳垢が固まっている状態なので、プール 前に専門医での治療をお願いしている。 ◆鼻炎は全体の4.0%、アレルギー性結膜炎は4. 4%であった。水泳指導前の治療をお願いしてい る。 歯科検診結果 ◆ む し 歯 な し が 1 8 8 人 、 処 置 が 終 わ っ て い る が9 8 人 、 合 計 2 6 8 人 は健 康 な 口を保っており、全体の70.8%であった。 むし歯ありの児童は118名で、全体の29.2%であった。 ◆ 歯 垢 の 付 着 を 指 摘 さ れ た 児 童 は 5 8 名 。 学 校 での は み が き タ イ ム の 充 実と 、 家 庭での仕上げみがき・はみがきチェックの必要性を伝えていく。 ◆新堀小学校「むし歯ゼロ」を目指して1学期中の治療終了をお願いします。 - 1 - 【保健室前 治療状況掲示物】 「 学童期のむし歯・歯肉炎予防 」 学校歯科医 石川歯科クリニック院長 石川雅彦先生 どんな人がむし歯になりやすいのか 1 ミュータンス菌が多い 口の 中には多くの 常在菌がい るが、その中でも、ミュー タンス菌などの、むし歯の原因となる菌の数が増えれば増 えるほど、むし歯のリスクは大きくなります。 ミュータンス菌は、むし歯の原因となるバイオフィルムを 作り出し、歯をねばねばした膜で包み込みます。 2 食生活が不規則 1日 のう ち 、決 ま った 時間に 3食 食べ る人と 、時 間を決 めずにだらだら食べている人では、だらだら食べている人 の方が、むし歯になりやすい。 食事を食べると、口の中がエナメル質を溶かす Ph5.5以下になり、戻るまでに時間を要する ため、食事の回数が多ければ多いほど、歯を溶かす時間が長くなるためです。 3 甘いものが好き ミ ュータ ンス 菌は 、糖質 の中 でも「 砂糖 」を 培地と して ネバネ バし た物 質を作 り出 し て歯にくっつきます。むし歯に関しては、砂糖の量よりも、どれだけ口の中に停滞し ているかが問題になるため、ガム、キャラメル、チョコレート、ケーキなどのように 口の中に残りやすいものの方がよくないといえます。 4 ブラッシングが苦手 食べかすやプラークを取り除くためにブラッシングが重要である。 食後 に歯を みが かず に次の 食事 をと るのは 、食 器を洗 わず に次 のごは んを よそう のと 同じ こと である。 5 年齢によるリスクの変化 混合歯列期と呼ばれる子供の歯は、酸への抵抗が弱く、唾液も少ないため、むし歯になりやすい。 歯肉炎について 歯肉炎とは「歯ぐきが腫れている状態」のこと。むし歯と同じで、砂糖を多く摂取する生活をし ているとなりやすい。歯肉炎を予防するためには以下のことが大切である。 1 甘いものを控えて食生活を改善 2 体力と免疫力をつける【運動する、基本的生活習慣の確立】 3 口呼吸から、鼻呼吸に変える 4 キシリトール入りのタブレットなどを活用 6 しっかりみがいて汚れを落とす 7 デンタルフロスの使用で歯の間もきれいにする 8 効果的なはみがき剤の利用【フッ素】 この後、フッ素洗口を学校で取り組んでいるDVDをみました。 フッ素は「酸の量を抑える」 「再石灰化を促進する」 「歯の表面を溶けにくくする」などの効果があり、 最近の歯みがき粉はフッ素入りのものが多く販売されています。 歯の健康は、学習やスポーツなどにも影響します。ぜひ健康な歯を保っていってください。 このあと、各テーブルごとに保護者懇談を行いました。今回の報告や講話の感想や質問、児童の様子から感じる健 康問題、今後学校保健委員会で取り上げてほしいテーマなどについて活発な懇談が行われました。 AEDの講習などを受けてみたい、歯の矯正について知りたいなどの意見が出されていました。 終わりに 今回は「学童期のむし歯・歯肉炎予防」というテーマで、学校歯科医・石川歯科クリニック院長、 石川雅彦先生に講話をしていただきました。学童期の歯の健康は大きな課題です。今後も児童の健 康のために内容を工夫して参りたいと思います。ご参加いただいた保護者のみなさま、ありがとう ございました。これからもご協力をお願いいたします。 - 2 -
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