平成 28 年 6 月 27 日 No.543 「日本赤十字社への寄附」は「ふるさと納税」とは異なる「特典」がある 日本赤十字社は多くの日本人に認知されている公益団体でしょう。日本赤十字社へ、個人として寄附をすると以下のような税制 上の優遇措置があり、さらに、一定額以上の寄附を行うと、日本赤十字社からの表彰と、国からの表彰も受けることができます。 「ふるさと納税」によって寄附金のほぼ全額の税負担の軽減+特産品をもらう寄附もありますが、日本赤十字社への寄附によっ て一定の税負担の軽減や国などから「感謝状や紺綬褒章」を受ける寄附を検討してもよいのではないでしょうか。 ● 個人が寄附した場合の税制上の優遇措置 寄附区分 適用期間 特定寄附金 通 年 住民税 控除対象寄附 優遇措置の内容 その年の寄附金の全額(ただし、上限は寄附者の年間所得総額の 40%)から 2,000 円を差し引いた金額が、寄附者の年間所得総額から控除されます。 通 年(総務省承認の募集計画額に制限があり、適用に ならない場合があります。 ) ※居住する都道府県支部への寄附に限ります。 その年の寄附金の全額(ただし、上限は寄附者の年間所得総額の 30%)から 2,000 円を差し引いた金額の10%が、 寄附者の住民税額から控除されます。 ※ 上記以外にも、寄附した相続財産の価格は、相続税の課税価格に算入されません。ただし、ふるさと納税のように寄附した金額のうち、2,000 円を 超える金額の全額の税負担の軽減にはなりません。 ● 日本赤十字社からの表彰 表彰の名称 特別社員 支部長表彰状・ 感謝状 銀色有功章 金色有功章 社長感謝状 表 彰 基 準 一時に 2 万円以上の活動資金へのご協力をいただいた個人、または毎年 2 千円以上の活動資金へのご協力をいただき、その累計額 が 2 万円以上に達した個人に称号と特別社員章を贈呈いたします。 一時または累計額が10 万円以上20 万円未満の活動資金へのご協力をいただいた個人・法人等に贈呈いたします。 一時または累計額が20 万円以上50 万円未満の活動資金へのご協力をいただいた個人・法人等に贈呈いたします。 一時または累計額が50 万円以上の活動資金へのご協力をいただいた個人・法人等に贈呈いたします。 (法人・団体の銀色及び金色有功章、個人の銀色有功章は「楯式」 、個人の金色有功章は「勲章式」となります。 ) 金色有功章受章後、一時または累計額が50 万円以上の活動資金へのご協力をいただいた個人・法人等に贈呈いたします。 ● 国からの表彰 表彰の名称 表 彰 基 準 厚生労働大臣 同一年度内に一時または累計額が、個人は 100 万円以上 500 万円未満、法人等は 300 万円以上 1,000 万円未満の活動資金へのご 感謝状 協力をいただいた場合、授与申請をいたします。 紺綬褒章 一時または分納の申し出により 3 年以内に個人は 500 万円以上、法人等は 1,000 万円以上の活動資金へのご協力をいただいた場 合、授与申請をいたします。 ※1 回の寄付で紺綬褒章と厚生労働大臣感謝状を同時に申請することはできません。 内閣府のホームページによると、 「公益のために私財(500 万円以上)を寄附した者を対象とする紺綬褒章(こんじゅほうしょ う)は、表彰されるべき事績の生じた都度、各府省等の推薦に基づき審査をし、授与を行っています。 」としています。 ≪紺綬褒章≫ 紺綬褒章等の授与基準について [昭和 55 年11 月 28 日:閣議決定] 褒章条例による紺綬褒章又は紺綬褒章に係る褒状若しくは木杯の授与基準は、以下のとおりとする。 1 褒章条例第1条の規定により紺綬褒章を授与する場合の授与基準は、次のとおりとする。 寄附金額 500 万円以上 2 褒章条例第2条の規定により紺綬褒章に代えて褒状を授与する場合の授与基準は、次のとおりとする。 寄附金額 1,000 万円以上 3 寄附金額が 1,500 万円以上である場合には、褒章条例第5条の規定により紺綬褒章と併せて木杯を授与すること とし、その場合の授与基準は、次の各号に掲げるとおりとする。 (1)以下 略 褒章条例第1条は、 「個人」が対象で、褒章条例第 2 条は「団体」が対象とされています。褒章条例第5条の規定により紺綬褒 章と併せて木杯を授与する場合も「個人」が対象です。 (担当:山本 和義)
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