7 月 13 日(水) FAX:(04)7138

会員各位
平成
千葉県建築士会野田支部支部長
事業委員長
年
月吉日
浜田勇次
染谷 等
支部見学会のご案内
時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
当支部では、下記のようにバスでの見学会を予定しております。会員同士でもなかなか顔を合わ
せる機会は多くありません。一人でも多くの皆さんの参加を頂
き、楽しい有意義な一日を過ごそうではありませんか。
なお、ご参加ご希望の方は、下記参加申込書に必要事項を
記入の上、下記 FAX 番号までお申し込みください。
ご不明な点は、tel(04)7138-1804(染谷)迄、ご連絡ください。
「レストラン自然工房」
記
日
時: 平成 28 年 7 月 13 日(水)
午前 8:30 集合・出発(時間厳守)
~17:30 頃
集合場所:
野田市文化会館駐車場(車の方は、文化会館駐車場に駐車ください。)
会
費:
¥3,500-(昼食等)
昼
食:
*筑波ハム「レストラン自然工房」
(昼食とお店での買い物)
見
学:
*つくばみらい市陽光台小学校
(つくばみらい市)
設計:梓設計(山田修爾)
従来の片廊下形式とオープンスク
ールの中間のハーフオーオープン
スタイル
「つくばみらい市陽光台小学校」
*真壁石採掘現場(桜川市真壁町)
「稲田石採掘現場」
*稲田石採掘現場(笠間市稲田)
*「石の百年館」(水戸線稲田駅)
「石の百年館」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 参
7 月 13 日(水)
氏 名
締切日:6 月 26 日(日)
加
申
込
み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
の見学会に参加します。
申込
緊急連絡先
FAX:
(04)7138-1804
染谷宛
*筑波ハム「レストラン自然工房」
*つくばみらい市陽光台小学校(つくばみらい市)
洗面台を配置したウエットコーナー。
左右は普通教室。正面は中庭に面した
ボード廻りの三角形の壁で廊下との間を緩や
かに仕切って、教室の「ハーフオープン」化を実現
テラス。集成材の梁は現しに(写真 株
式会社新建築社)
した壁の中にはグラスウールを充てんし、音を吸収
しやすくしている。集中が必要と言われる黒板側ほ
ど閉じた造りに(写真 様式会祉新建築社)
従来の片廊下形式でもオープンスクールでもない、『ハーフオープン」に挑戦した学
校建築がある。つくばエクスプレスみらい平駅の近〈に 2015 年 4 月に開校したつくぼみら
い市立陽光台小学校である。その形式から合理的に導き出されたという木造の空聞を、屋
内木部用ステイ ン『キシラデコールインテリアファイン』で仕上げた.
中廊下をはさんで上下互い違いの三角形(斜壁)が教室を構成する。教室の肉外はその斜
壁に隔てられながらも、視線は緩やかにつながる造り。穴の開いた OSB ボード張りの壁の
中にはグラスウールが充てんされていて、良好な音環境を生み出している。その壁に日差
しが跳ね返り、中廊下ながら十 分な明るさを得られるのも特徴。
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『ハーフオープン』化の成功もあって、空間づくりから仕上がりに至るまで山田氏は出来栄
えに大いに満足している。
つくばみらい市立陽光台小学校
所在地/茨城県つくぼみらい市陽光台 3T 目 1 番地
敷地面積/2 万 5000.97m2
延べ床面積/8955.57m2(校舎棟)
構造・階数/木造一部鉄筋コンクリート造・地上 2 階建て(校舎棟)
工事期間/2013 年 9 月-15 年 2 月(校舎棟)
開校は 2015 年 4 月。児童数は 800 人以上。普通教室や特特別
教室などが 2 つの中庭を 8 の字を描くように囲む。
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従来型とオープンの間を狙い
木造で「ハーフオープン」化
日本一の学校を造って欲しい。――地元つくばみらい市長の
その願いに、指名プロポーザルで設計業務を受託 した建築設
計共同企業体(JV)が、『ハーフオープン」化という斬新な試み
で応じた。
「ハーフオープン」とは、従来の片廊下形式とオープンスクール
の中聞に位置付けられる空間構成だ.設計 JV の 1 社、梓設計で
設計を担当した山田修爾氏はこう話す。『オープンスクールは
従来型にはないアクティビティの高さを生み出せるが、視線や
音が気になって集中しにくいと も言われます。それに、使い方
は先生によっても差が出ます。これらの課題をハード面の工夫
で乗り越えられないかと考えました』
たどり着いたのが、冒頭のような造りだ。「並行してそれをどの
ような構造で実現するのが合理的なのかを総合的に判断し、
木造の採用を決めました。」(山田氏)。
梓設計設計室
田村スタジオ
主任 山田修爾氏
社内では学校建築だけで
なく幅広い用途の建築物
を担当する 。「チャンス
があればこれからも木質
空聞を提案していき た
いですね」と話す。
厳密に言えば、木造部分の所々に鉄筋コンクリート(RC)造の構造物をはさみ込んだ混構造
で、地震カはそこで負担する。木造部分は、上下階で計 8 カ所の教室で構成する一団の区
画に分割されている。その床面積を 1000m 未満に抑えることで、木軸に求められる断面を
大き〈せずに済んでいる。
性塗料で臭いも気にならず
木部の仕上げは、「木の風合いを残し、色はできるだけ載せない J(山田氏)との方針から、
木材肉部に浸み込む 含浸型の塗料を採用した。力ラーは透明や白色系を選んだ。
屋外木部のスギ下見板張り部分に用いた塗料は、屋外 UV カット白木用木材保護塗料「キシ
ラデコールやすらぎ」だ。「屋外木部では当たり前のように用いられるので安心感があり
ました』と、山田氏は評価する。その延長線上で、屋肉木部の構造用集成材や OSB ボードに
は、シリーズ商品とも言える屋 肉木部用ステイン「キシラデコーJ レインテリアファイン」の
ワイス色を用いた。
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常陸の名石
真壁
関東の名山、筑波・加波・足尾の三山は良質な花
崗岩を産出し、そのふもとにある真壁町や大和地
区(旧大和村)の一帯は昔から石材の産地として
知られてきました。 その良質な花崗岩が真壁石
です。
現在、「真壁石」と呼ばれている石は、茨城県の筑
波山から、その北に連なる足尾山・加波山の一部
から産出される 白系の花崗岩です。明治期まで
商標登録 第
号
は主に「常陸小御影」と呼ばれていました。「真壁」の名は、この地に古くからある地
名によるものです。しかし、「真壁石」と呼ばれる以前より、この一帯は石材の産地と
して知られていました。
石の利用の歴史も古く、桜川市には石器時代の遺跡が数多く発見され、様々な石器・
石棺が出土しています。 その後、 金属文化の到来と共に生活用品としての石の利
用は少なくなりましたが、寺院など公に使われる建物や、墓石・美術工芸に使われる
ようになりました。
真壁石の特徴・性質
やさしい色目、永く品質劣化のないこと
やさしい色、永年風雪に変化のないこと。白御影石ですが、「やさしい色目」が特
徴です。墓相でも最も良い石とされており、真壁石は 500 年前より墓石・供養塔類に
使用され、指定銘石とされています。 墓石は墓地で四季の変化風雪にさらされる為、
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墓石にふさわしくない石の場合、石の性質が表われて変化するのです。(欠点が出
てくるのです。)
近年(15年前頃より)国内産の石不足から外国産の墓石材が出回
るようになり、日本の風土に合わない為か「変色、艶とび、きず、むら、鉄き、かぶれと
いった変化や欠点が出ているものが多く見られます。
昔から材料八分と言われ、石を採掘した時から石の良し悪しが決まっています。
人間の力では石質を変える事は出来ません。残りの二割が加工の技術と言えるでし
ょう。 残りの8割は人間の力では石の性質まで変える事は出来ないのです。だから
こそ最良の原石を用意することが重要となってきます。
硬質で堅牢な花崗岩
真壁石の花崗岩が形成されたのが約6000年前といわれています。さらに隆起や
侵食の度合いが遅かったため、現在のように岩肌が露出されたのは比較的最近と
考えられています。 これは外国の石材、特に大陸から採掘される花崗岩のほとんど
が数億年~数十億年前と考えられているので、真壁石の花崗岩は極めて新鮮な花
崗岩と言えるのです。
真壁石の歴史
茨城県西部に位置する常陸三山(筑波、加波、足尾)。その懐に眠る硬質で堅牢な
岩石。それが真壁石です。石英・長石・黒雲母からなる花崗岩でおよそ60万年も前に
できたといわれ、“こみかげ石”
“常陸こみかげ石”とも呼ばれています。
真壁石の利用の歴史も古く、付近には石器時代の遺跡が数多く発見され、種々の石
器・石棺が出土しております。その後、金属文化の到来とともに生活用品としての石
の利用は薄れましたが、棺衛の建築、寺院の建築や墓石、美術工芸などに使われる
ようになりました。時代の推移とともに石の使用は徐々に盛んになり、いくつかの石
造物が残されています。特に江戸時代に入ると庶民文化の興隆によって、一般的に
広く使用されるようになり、専門的石工も生まれるようになりました。
明治22(1889)年には、近代的な採掘法の導入と鉄道の開通によって産業化が一
段と進みました。その後、花崗岩の硬くて丈夫で美しいのが認められ、迎賓館をはじ
めとし司法省、日本銀行、東京商工会議所,などにも真壁石が使われています。最近
では、つくば研究学園都市にも真壁石がふんだんに使われ特につくばセンタービル
は代表的なものです。真壁石は、墓石・庭園装飾・建築土木などいろいろな分野で利
用されますます発展してきました。
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桜川市真壁町・大和地区の石材業は地場産業として重要な存在です。日本屈指の
産地として、特に国産墓石は東日本の大半が真壁・大和で作られています。また最近
では世界中から原石を集め、さまざまな製品に加工しています。現在、霊園墓石、造
園、灯篭、住宅建築、記念碑・彫刻など堅牢で重厚な美しさを有する花崗岩を近代的
な設備・機械と卓越する加工技術により、伝統の美しさに新しい感覚を加えさまざま
な製品を作り出していきます。
皇居前広場 楠正成像台座
迎賓館
多摩御陵・浅川の橋
稲田石
稲田石は約6千万年前に誕生した黒雲母花
崗岩です。
正式には稲田白御影石(いなだしろみかげ)と
よばれます。
その分布は東西約 20 ㎞、南北約 10km の通称石
切山脈と呼ばれる広大な地域で、地下にはどれ
だけの深さまであるか未だ解明されていませ
ん。
石材として利用されるようになったのは江戸時
稲田石 商標登録第
稲田みかげ石 商標登録第
号
号
代からで、本格的に採掘されたのは明治 22 年頃です。当時から現在まで最新式の採
掘・加工技術を取り入れ、採掘量、業者数等は日本最大級の産地です。
稲田石は、私たちの身近な日本を代表する多くの歴史的建造物から現在の建造
物や石碑に至るまで、多岐にわたって使用されています。
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雲母・長石・石英の三種の鉱物が強固に結晶してできた中粒の黒雲母が入る白色系
の花崗岩で、歴史的にも江戸時代より、建築、建材、墓石まで幅広く利用されてきま
した。笠間焼きの土の源も稲田石の風化した成分と言われています。
稲田石の特徴・性質
色調がきれいで柄、組織が均一です。
明治
年頃の丁場
大正時代の丁場
現在の丁場
稲田石は白御影とよばれるようにその白さが特徴です。花崗岩はごま塩石とよばれ
ることがあるように、主にい石英、長石、黒雲母の3つの鉱物により構成されていま
す。稲田花崗岩の構成比は、石英が 33.7%長石が 62.4%黒雲母が 3.8%その他が
0.1%です。
各鉱物の色調は石英がやや透明感のある薄い灰色で、長石が白色、黒雲母はその
名のとおり黒色です。60%強を占める白色の長石が、稲田石の色調を決定づけてい
ます。花崗岩は、マグマが地下深部より地表 5Km から 10Km に貫入し、ゆっくりと冷え
固まったものです。このため各鉱物がゆっくりと成長して、ほぼ同じ大きさの鉱物で
構成される岩石が均一に出来き柄、組織が均一になります。
硬く新鮮です(つやがよく出る)
顕微鏡画像
顕微鏡画像
鉱物の硬さを知るのにドイツのモース(Mhos)が決めた硬度計があります。柔らかい
ものから順に、硬度 1-滑石 硬度 2-石膏硬度 3-方解石 硬度 4-蛍(ほたる)石
硬度 5-りん灰石
硬度 6-正長石
硬度 7-石英(水晶) 硬度 8-黄玉(トパーズ)
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硬度 9-鋼玉(コランダム・ルビー)
硬度 10-ダイヤモンド
と決められています。
石材で言えば、大理石は主に硬度 3 の方解石(CaCo3)より成りますが、花崗岩は
90%以上が石英、長石より構成されているため、大理石に比べはるかに硬いという
ことが分かります。また、花崗岩が固まった時期が今から 6 千年前といえあれていま
す。
それからさらに隆起侵食が行われ、現在露出した姿になったと考えられています。こ
れは他の国の石材、特に大陸に産する石材のほとんどが、億年単位の古い年代の岩
石であるということからかんがえれば非常に新しい花崗岩といえます。従って時間
の経過による劣化をさほど受けていないため鉱物同士の結合が強く、石の組織が
締まっているので硬い石になります。そして、稲田石は、鉱物と鉱物の間に余計な鉱
物が何もできていないため、新鮮です。
耐久性に優れています
稲田石の科学成分の分析表が、表 1 です。この表を見ればお分かりの通り、稲田石に
は珪酸分(Sio2)が 77%も含まれています。方解石は酸(例えば硫酸)にあうと発砲
して溶けてしまいますが珪酸には反応しません。従って稲田石は 70%以上の珪酸分
を含んでいるので酸(酸性雨)に強い性質を持っているといえます。
大量に採れ、消費税に近く搬出は容易である
稲田石と呼ばれる稲田花崗岩は、茨城県笠間市の稲田付近を中心として東西に
10Km、南北に 5Km にわたって広く分布しています。さらに標高 200~300m のなだら
かな山が多いため非常に採掘しやすい地形をしています。そのため、100 年に渡る
東京都電敷石
開拓者の群像(三坂耿一郎)
東京都電敷石
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採掘を経た現在でもまだまだ採掘可能な量があります。また、現在露出している部
分は様々な証拠から花崗岩体の上部付近であることが分かっています。たとえてい
えば海水に浮かぶ氷山の水面上の部分に当たるところで、まだ、地下数キロに渡っ
て花崗岩が賦存していることが推定できます。様々な条件や歩留まりから考えても
今後 50 年から 100 年に渡って石材を供給できる埋蔵量はあると考えています。稲
田石のある笠間は、東京より 100Km 位の所にあり大消費地に近く、また鉄道や国道、
常磐道など、鹿島港常陸那珂港などの交通の便に非常に恵まれています。
羽黒青糠目石
羽黒青糠目石は、高級墓石を中心に建築石材、彫
刻やオブジェ・モニュメント、美術工芸、庭園装飾
まで幅広く利用されています。香川県の庵治石、
福島県の浮金石、神奈川県の本小松石と並び、日
本国内でも最高級に位置づけられる銘石(御影
石)です。
その最大の魅力は、他に類を見ないきめの細かさ
と、青みのかかった深みのある色合いが、糠目石独特の気品と重厚さを生み出して
いるところにあります。また他の御影石と異なり、採掘量自体が、極めて少ないとい
うことも特徴の一つでもあります。さらに、山の丁場の一角では、ごく稀に、「牡丹石」
と「浮常陸石」が採掘されることがあります。「牡丹石」や「浮常陸石」は、その希少
価値から幻とさえいわれています。
作業風景
丁場風景
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これらの特徴としては、通常の青糠目石の色目に黒い牡丹のような模様が浮かんで
いるところにあります。この黒い牡丹のような模様が点在しているのが、「牡丹石」
であり、「浮常陸石」においては、黒い牡丹の模様がかすめるぐらいに同化していま
す。少し距離を離れて眺めてみると、青みのかかった色合いに加え、ふわふわと浮
いているようにも見えてきます。
石の種類と特徴
青糠目石(あおぬかめいし)
青糠目石石目写真石英・長石・雲母の結晶が非常に細かく集まり、
優美な模様を形成。
この他に類を見ない結晶の粒子が、人気のある秘訣であり、伝統
的彫刻を始め、有名人のお墓にも、これまで多く使用されていま
す。
羽黒のあゆみ
ノミの音で夜が明け
ノミの音で日が暮れる
先人の功績は今も受け継がれています。
羽黒駅東部にある駐車場は戦前戦後を通し、羽黒貨物積み込みホームとして使わ
れていました。 石材最盛期当時は石材が大部分で石の問屋街みたいであり、 「ノ
ミの音で夜が明け、ノミの音で日が暮れる」といわれて、そのノミの音がリズムにの
って、情緒のある、また活況を呈した懐かしい思い出の場所である。 (長谷川正芳の
思い出の記より)
羽黒地区は明治 35 年に本格的に企業化され、今日の発展の基盤が築かれました。
明治時代の丁場
靖国神社
横浜外人墓地
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*「石の百年館」(水戸線稲田駅)
設計:株式会社ジェイアール東日本建築計事務所
石の百年館
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行程
8:30
集合 野田市文化会館駐車場
8:30
出発 90 分
10:00
到着 つくばみらい市陽光台小学校(つくばみらい市) 60 分
11:00
出発 25 分
11:30
到着 昼食 筑波ハム「レストラン自然工房」 60 分
12:30
出発 40 分
13:30
到着 真壁石採掘現場(桜川市) 60 分
14:30
出発 35 分
15:00
到着 稲田石採掘現場(笠間市稲田) 30 分
15:30
出発 10 分
15:40
到着 「石の 100 年館」 20 分
16:00
出発 45 分
16:45
到着 常磐自動車道守谷上り線サービスエリア(パサール守谷) 15 分
17:00
出発 30 分
17:30
到着 野田市文化会館駐車場