この事例の詳しい内容

ハタノ木材株式会社
見積書作成業務を効率化し、
スムーズな情報共有を実現すると同時に、
顧客情報の管理・活用環境も整備
導入の狙い
見積書作成の作業を効率化したい
見積りに関するスムーズな情報共有
環境を整え、統一の基準による見積
書作成を実現したい
顧客情報の管理を効率化しサービス
品質を向上したい
導入システム
建設業向け支援システム『POWER
見積』
『工務店管理テンプレート』
導入効果
見積書作成のスピードアップが実現
した
スムーズな情報共有が実現し、見積
書の書式が統一された
顧客情報管理環境が整ったことで問
い 合わせなどに迅 速に対 応 可 能と
なった
地域に密着しながら注文住宅、分譲建売住宅、
リフォーム、不動産仲介などの事業を展開
ハタノ木材株式会社では、見積書作成やそのデータの共有を効率化するため、建
設業向け支援システム『POWER見積』を導入。従来のExcelによる運用に比べて
大幅な環境改善が実現したことで、見積書作成のスピードアップ、書式の統一、ス
ムーズな情報共有、迅速な実行予算作成といった成果が上がっている。また顧客情
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
ハタノ木材株式会社
報の管理品質を向上するため『工務店管理テンプレート』も併せて採用。顧客から
の問い合わせなどに迅速に対応できる環境を整えている。
●業種:建設業
●事業内容:注文住宅、
建売住宅、リフォー
ム、不動産仲介
●従業員数:14名
(2016年5月現在)
木材に関するノウハウを生かした高品質な住宅を
提供
2016年5月取材
「製材業を手掛けていたことから木
見積書の作成・管理、顧客情報の管
理・活用に関する課題解決に着手
すので、それを生かして耐震性が高く
ハタノ木材株式会社(以下、ハタノ
住み心地の良い住宅を提供すること
木材)
は1963年に神奈川県相模原市
で地域のお客様に信頼をいただいて
で創業。当初は製材業を手掛けていた
います。新規案件については基本的に
が、1980年代には建築業に着手し、
不動産会社を通じて紹介されるケース
材に関するノウハウに深く通じていま
その後リフォームや不動産業も展開す
が多いのですが、展示場やホームペー
るなど、地域に密着しながらビジネス
ジ、口コミなどでも集客を促していま
領域を広げている。
す。特に既存のお客様との結び付きは
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ハタノ木材株式会社
大切になります。建築から年数が経過
状況にあっても同じ基準で見積るよう
してリフォームの依頼をいただく、ある
に心掛けてはいたのですが、情報共有
いはほかのお客様を紹介していただく
が満足にできない状況では、お客様に
など、末永くお付き合いすることで、地
よって異なった金額を提示してしまうと
域に密着した住まい造りを継続するこ
いうリスクを抱えていました」
(畑野氏)
とが可能になります」
と専務取締役 畑
顧客管理については、会社全体で一つ
野 栄久氏は同社のビジネス状況につ
のExcelファイルにまとめる形で運用
いて語る。
していた。
木材の特質を知り尽くしたハタノ木
「顧客情報についてはExcelファイ
材が築き上げる住宅は、在来工法によ
ルにまとめていたのですが、一部のス
る確かな性能を誇るもので、長年にわ
タッフが担当していただけで、それを
たって人々の豊かな暮らしをサポート
全スタッフが共有して有効活用する
してきた。設計については外部の設計
ことにつながっていませんでした。ま
事務所に委託するが、その際も顧客と
たこれまで積み上げてきた案件数は
設計士の橋渡しの役割を果たしている。
3,000ほどになりますが、この数の
「人にやさしい住まい」をコンセプトに
情報はExcelでは管理しきれませんで
ヒアリングと提案を繰り返し、間取りプ
した」
ランやデザイン、外観、室内コーディ
こうした課題を解決するため、ハタノ
ネートなどに落とし込んでいくという
木材は何らかの取り組みに着手する必
手法により、さまざまな世代の多様な
要性に迫られていた。
ニーズに幅広く対応している。
こうした住まい造りを推進するため
成・管理など、取引上欠かすことがで
建築業向けのシステムの採用で業務
の効率化と円滑な情報共有を実現
きない重要な業務がある。従来、ハタ
ハタノ木材は、以前より複合機をは
ノ木材では顧客情報管理、見積書の
じめとしたさまざまな案件で大塚商会
作成・管理にExcelを使用していたが、
との取引があり、見積書や顧客管理の
この方式はさまざまな課題を伴って
課題に関してもタイミングよく大塚商
いた。
会から提案があった。その提案内容が
「 情 報 の 共 有が難しいという点が
建設業向け支援システム
『POWER見
Excel方式の最大の課題でした。例え
積』
と
『工務店管理テンプレート』の活
ば見積書の作成には7名のスタッフが
用だった。
携わっていますが、それぞれが異なっ
『POWER見積』は見積書のひな形
た書式で作成していたので、全体を一
や材料データ、過去のデータを基にし
定の基準で比較することが困難でし
て効率的に見積書を作成することがで
た。従って利益率を見積りの段階で集
きるシステムだ。全ての見積書を統一
約できず、経営上の数値を見通すこと
されたフォーマットで作成・管理できる
には、顧客情報の管理や見積書の作
ができません。書式が異なるというこ
ので、
スムーズな情報共有が実現する。
とは、会社として見積りの標準化がで
一方『工務店管理テンプレート』は物
きないということになります。そうした
件や顧客、業者、工事の情報を統合的
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専務取締役
畑野 栄久氏
「現在ではITの活用が当たり前になってい
ますが、新しいアイテムなどが次々に登場し
ています。そうしたアイテムを有効に活用し
ていくためにも、大塚商会さんには今後も
有用性の高い提案を続けていただきたいと
思います」
に管理し、クレームやアフターサービ
るので、見積書作成時間が短縮された
スの受付から完了までの業務を支援。
上、会社全体で統一された書式に一定
顧客対応についての履歴を管理するこ
の基準で見積金額を入れていくことが
とも可能だ。
可能になりました。お客様に対して適
「提案を受けた当初はシステムを使
切な価格の見積書を迅速に提示でき
いきれるかどうか、あるいはコストに見
るので、サービス品質の向上にもつな
合う効果が得られるかどうかなど不安
がっていると思います。また実行予算
を感じていましたが、詳しい説明を聞
の作成も効率化されました。最初にひ
いたところ一定の成果が期待できると
な形を作る際は少し苦労しましたが、
いう手応えを得られたので導入を決定
いったん出来上がればそれを基に必
しました」
(畑野氏)
要な数値を入力するだけで実行予算
こうして2013年に
『POWER見積』
を作成することができるようになりま
および『工務店管理テンプレート』が導
した」
入された。
情報共有の効率化は、主に検索機能
「大塚商会さんのサポートもあった
によって実現している。
おかげで、操作方法については早い段
「見積書の作成は、7名のスタッフが
階で慣れることができました。分から
それぞれ月に10枚ほど作成していま
ないことがあればスタッフ同士で教え
す。年間で800枚ほどが蓄積され、年
合うなど、使い方を覚えるまでにはそ
数を積み重ねるほど総枚数は増えてい
れほど苦労しませんでした」
(畑野氏)
きます。そのように膨大な数の見積書
その後、ハタノ木材では『POWER
の中から目当てのものを探し出す際、
見積』
と
『工務店管理テンプレート』を
以前活用していたExcelの場合、ある
有効活用してきたが、2015年2月に
程度の分類は保存場所などで管理で
なると
『POWER見積』の新しいバー
きても、最終的には一つずつ開いて確
ジョンがリリースされ、さまざまな新機
認しなければなりません。
『POWER
能が追加された。それに伴い、旧バー
見積』であれば作成者やお客様のコー
ジョンのサポートが2017年12月まで
ド番号を活用するなど、豊富な検索
に終了することから、ハタノ木材ではこ
機能を利用できるので、迅速に目的の
の新バージョンの導入を検討。2015
データにたどり着くことが可能です」
年11月に移行に踏み切った。
『工務店管理テンプレート』は本社と
八王子市片倉町の営業所の2カ所で
統一された基準による適切な価格
の見積りを迅速に作成・提示
活用されている。
「『工務店管理テンプレート』にお客
様の情報が整理されているので、必要
『POWER見積』の導入成果として
な際はいつでもすぐに調べられる環境
は、見積書作成のスピードアップ、書式
が整いました。例えば、お客様から問
の統一、スムーズな情報共有、迅速な
い合わせがあった際、その内容に関連
実行予算作成などが挙げられる。
する外注先を即座に調べて、問い合わ
「見積書を作成する際、ほかのスタッ
せに迅速に対応するといったことが実
フが作成したデータを簡単に参照でき
現しています。今後はさらにこれを生
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ハタノ木材株式会社
かして、営業活動をサポートするなど
様にとっても大きな
さまざまな活用方法を探っていきたい
メリットになります
と考えています」
(畑野氏)
ので、サービスのさ
らなる向 上につ な
モバイルで見積書作成可能な環境
を整え、さらなるサービス向上を
がるでしょう。近々
サーバーの入れ替
えを 予 定して いま
『POWER見積』のバージョンアップ
すが、そのタイミン
に伴って追加された新機能をはじめ、
グでネットワークの
今後はさまざまな機能のさらなる有
改 修 も 行 えるよう
効活用を展望している。
に大 塚 商 会さんと
「現時点では、以前のバージョンで
相談を進めています」
(畑野氏)
活用していた機能について、新しい
ネットワーク関連では、社内LANに
バージョンでの使い方を覚えた段階で
ついても無線化を計画している。
すので、まだ新機能を使いこなしてい
「社内のL A N回線のケーブルが複
ません。今後未活用の新機能を使って
雑化してしまい、これまでもかなり整
いければ、さらに効率的に業務を推進
理してきたのですが、それも限界に
できるようになるでしょう。例えば見積
達してしまいました。そこで次は無線
書と現場写真や図面を関連付けでき
LANを導入してケーブルレスのすっき
る機能は非常に便利だと思います。ま
りした社内環境を整える取り組みを進
た見積りベースで案件ごとの進捗状
めています」
(畑野氏)
況を把握する機能にも着目していま
最後に畑野氏は同社のビジネス展
す。契約に至って進行中の案件、未契
望について語る。
約で中断している案件など、それぞれ
「今後はリフォーム事業と新築注文
のステータスに応じて色分けして表示
住宅の受注拡大を図っていきたいと
されるので、一目で状況を把握するこ
考えています。新築案件に関しては現
とが可能です」
(畑野氏)。
状7割ほどが分譲建売案件で、2割が
また『 P O W E R見積 』を社外環境
建築のみの請負、そして注文住宅が1
からもアクセスして活用できるように
割前後となっています。これからは建
ネットワーク環境を改修することも検
築の技術力と提案力、そして宣伝力を
討している。
フルに発揮して注文住宅の案件を増
「モバイル環境から『 P O W E R見
やしていくことを目指していきます」
積 』を活用できるようになれば、お客
ハタノ木材は、確かな技術力と木材
様先に伺って相談しているときに、そ
や建築のノウハウを生かしながら、今
の場ですぐに見積書を作成することが
後も高品質の住宅を提供していく。
『POWER見積』
と
『工務店管理テンプレート』
を活用し業
務効率を向上
できます。そして近くにプリントできる
環境があれば、すぐに印刷してお渡し
することができますし、なかった場合
でも見積書をP D F化して送信すると
ハタノ木材株式会社のホームページ
http://www.hatanomokuzai.co.jp/
いう方法で対応できます。これはお客
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2016年6月に作成されました。
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