資料 NO.4 個 別 労 働 関 係 紛 争 の事 例 個別労働紛争解決制度に基づく助言・指導及びあっせん制度の状況を取りまとめ たものである。なお、事案の特定を避けるため、全ての事案に一部修正を加えてい る。 1 助言・指導事例 【事例1】 労働条件引下げに係る助言・指導 事案の概要 申出人は突然社長から「来月から月給額を減額する」と言われた。 その理由も期待通りの仕事ぶりではない等とのことで、不当な評価で 納得できないものだった。 減額後の月給額が記載された契約書へのサインは断っているが、こ のままでは一方的に賃金月額を下げられてしまうとして、助言・指導 の利用を申し出た。 助言・指導の 事業主に対して、労働条件を変更する際には労働者の合意なく一 内容結果 方的に変更できない旨労働契約法に定められていることを説明した 上で労働条件の変更について再検討するよう助言した。 助言により事業主は一方的な労働条件の変更はできないことに理 解を示し、解決となった。 【事例2】 いじめ・嫌がらせに係る助言・指導 事案の概要 申出人は、職場内で上司から無視される、嫌みを言われる等のいじ め・嫌がらせを受けていた。別の上司に相談するも改善されなかった ため、配置転換を希望したがそれも拒否された。 いじめ・嫌がらせのない職場への配置転換を再検討してもらいたい として、助言・指導の利用を申し出た。 助言・指導の 事業主に対して事情を確認したところ、紛争当事者間で意見の食 内容結果 い違いが生じており、配置転換を拒否したものではなかったため、当 事者間でよく話し合うよう助言した。 助言に基づき、紛争当事者で話し合いが行われ、申出人の希望ど おり配置転換することになった。 1 2 あっせん事例 【事例1】 普通解雇に係るあっせん 事案の概要 申請人は、正社員として勤務していたが、指示に従わなかったこと を理由に解雇された。解雇理由に納得できず「解雇撤回」を申し入れ るも事業主が応じなかったため、助言・指導制度の利用を申し出る も、解雇撤回には至らなかった。 もう解雇撤回は求めないが、精神的損害に対する補償金の支払い を求めたいとしてあっせんを申請した。 あっせんの あっせん委員が紛争当事者双方の主張を聞いたところ、事実関係 ポ イ ン ト ・ 結 については双方に意見の食い違いがあったが、双方ともに金銭解決 果 の意向を示した。解決金額についても当初は双方で希望金額に大き な隔たりがあったが、あっせん委員の調整により双方が歩み寄り、合 意が成立し、解決した。 【事例2】 いじめ・嫌がらせに係るあっせん 事案の概要 申請人は、上司から、睨まれる、怒鳴られる、無視される等のいじ め・嫌がらせを繰り返し受けたとして、精神的損害に対する補償金の 支払いを求めてあっせんを申請した。 あっせんの あっせん委員が双方の主張を聞いたところ、被申請人は申請人へ ポ イ ン ト ・ 結 の謝罪と見舞金程度の支払いによる解決を主張した。 果 申請人が希望を大きく下回る金額だったことから同意できないと主 張したため、あっせん委員が双方の主張を調整した結果、双方の歩 み寄った金額の解決金が支払われることで合意が成立し、解決した。 2
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