Flex System x440 (7917) - Red Hat Enterprise Linux 6.3 導入ガイド

Flex System x440 (7917) - Red Hat Enterprise
Linux 6.3 導入ガイド
OS インストール
INDEX
1. 導入前の作業
1.1 必要となるコンポーネント
1.2 uEFI/BIOS、IMM2、CMM レベルの確認
1.2.1 uEFI/BIOS、IMM2、CMM バージョンの確認方法
1.3 メモリの増設
1.4 CPU の取り付け
1.5 ハードディスクの取り付け
1.6 I/O 拡張カードの取り付け
1.6.1 Network の設定確認
1.7 デバイス・ドライバーの用意
1.7.1 デバイス・ドライバーの入手
1.7.2 Web からダウンロードするデバイス・ドライバーの作成方法
1.8 RAID の構成
2. Red Hat Enterprise Linux 6 の導入
3. OS 導入後の設定
3.1 IMM2(Integrated Management ModuleⅡ)への In-band 接続設定
3.2 NetworkManager の停止
3.3 デバイス・ドライバーの導入・更新
3.3.1 Emulex NIC device driver の導入・更新
3.4 SELinux・Firewall の設定
3.4.1 SELinux の解除
3.4.2 Firewall の解除
3.5 EDAC の設定
4. 参考資料
4.1 X Window システムの設定変更
4.1.a GNOME の場合
4.1.b KDE の場合
1. 導入前の作業
当ガイドは、ServerGuide を使用しないで RHEL 6.3 を導入する手順を記述しています。
【電源投入の前お読みください!】
x440 をシャーシ搭載後に初めて電源を投入する場合、内部を初期化するために約 2 分間が必要です。(環
境などにより時間の誤差はあります。)
初期化完了後より電源を投入することが可能になります。次回以降の起動では、x440 への電源供給が途
絶えない限り、この初期化は不要です。
1.1 必要となるコンポーネント
導入には以下のメディア、およびソフトウェアが必要になります。
OS 導入前に用意が必要なもの
・ Red Hat Enterprise Linux 6 64bit 版の ISO イメージ、又は DVD メディア (32bit は Flex System
x440 ではサポートされておりません。)
リモートでインストールする場合に必要なもの
・CMM もしくは IMM2 にネットワーク接続可能な作業用コンピュータ
・DVD メディアでインストールする場合、USB 接続形式の光学ドライブ
ローカルでインストールする場合に追加で必要なもの
・Flex System コンソール・ブレイクアウト・ケーブル(81Y5286)
・外付け用 USB 光学ドライブ
・ディスプレイおよび USB キーボード/USB マウス
1.2 uEFI/BIOS、IMM2、CMM レベルの確認
電源を投入し、システム uEFI/BIOS、IMM2(Intergrated Management Module2)、CMM(Chassis
Management Module)のレベルを確認してください。
このガイドでは下記のレベルでの導入実績が確認されています。
下記のバージョンより新しいものがリリースされている場合、新しいバージョンを適用してください。
x440(7917)
システム uEFI/BIOS : Version: 1.10 BUILD ID: CNE120SUS
IMM2 : Version: 1.88 BUILD ID: 1AOO40A
CMM
CMM : Revision: 10 BUILD ID: 2PET10K
1.2.1 uEFI/BIOS、IMM2、CMM バージョンの確認方法
(1) uEFI/BIOS、および IMM2 のバージョンを確認します。
a. 管理 PC より Web ブラウザを起動、アドレス欄に CMM の IP アドレスを入力し、CMM にアクセスします。
b. CMM にログイン後、トップメニューより、「Chassis Management」 - 「Compute Nodes」 の順にクリック
します。
c. 「Compute Nodes」画面にて、x440 を装着した「Bay」番号の項目に対応する「Device Name」項目のリ
ンクをクリックします。
d. 「Compute Node Properties」 画面にて、「Firmware」 タブをクリックし、システム uEFI/BIOS、IMM2 の
バージョンを確認できます。
(2) CMM のバージョンを確認します。
CMM のトップメニューより、「Mgt Module Management」- 「Firmware」の順にクリックし、CMM のバージョ
ンを確認できます。
※uEFI 上からの x440(7917)の uEFI と IMM2 のバージョン確認方法
x440 の電源 ON 後、System x のロゴが表示されるので、<F1>キーを押して「System Configuration and
Boot Management」を起動します。
(System x ロゴ画面の下に「<F1> Setup」と表示される前に<F1>キーを押す事が可能です)
「System Information」を選択し<Enter>キーを押します。
「System Information」画面にて、「Product Data」を選択し<Enter>キーを押します。
「Product Data」画面にてバージョンを確認することができます。
1.3 メモリの増設
x440(7917)は、1CPU あたり 4 チャネル、最大 16 チャネルで構成された DIMM ソケットを装備します。それ
ぞれのチャネルには 3 枚の DIMM コネクターがあります。
DIMM ソケット 13-24 は 2CPU 構成時のみ、DIMM ソケット 25-48 は 4CPU 構成時のみ導入可能です。
1CPU 搭載時にはメモリー1 枚以上、2CPU 搭載時にはメモリー2 枚以上、4CPU 搭載時にはメモリー4 枚
以上(最低限の枚数)を搭載してください。
※詳細についてはシステムガイドのメモリー構成ガイドをご参照ください。
Flex System x440(7917)
http://www.ibm.com/systems/jp/x/system/guide.shtml#9
1.4 CPU の取り付け
4-way SMP 構成をサポートしています。
現在取り付けられているマイクロプロセッサーと同じキャッシュ・サイズとタイプ、同じクロック・スピード、およ
び同じ内部と外部のクロック周波数(システム・バス・スピードを含む) のものを必ず取り付けてください。
1.5 ハードディスクの取り付け
x440(7917) は、オプションのホット・スワップ SAS/SATA ハード・ディスクを取り付けるための 2 つの内蔵
ストレージ・ベイが装備されています。
1.6 I/O 拡張カードの取り付け
コンピュート・ノードに I/O 拡張カードを追加すると、コンピュート・ノードにネットワーク通信の為の追加接続
機能が装備されます。
Flex System x440 には、I/O 拡張カードを最大 4 枚まで搭載可能です。
(標準で 2 ポート x2=4 ポート 10Gb Ethernet (Emulex BE3)搭載モデルの場合、マザー・ボードにオンボー
ド LAN チップと、接続用コネクター(オンボード LAN コネクタ)が 2 つずつ標準装備されます。このモデルの
場合 x240 とは異なりオンボード LAN 用コネクターを取り外して、I/O 拡張コネクター1 及び I/O 拡張コネクタ
ー3 に拡張カードを導入する事はサポートされません。)
オンボード LAN 用コネクターあるいは、I/O 拡張コネクター1、I/O 拡張コネクター3 に I/O 拡張カードを追加
する場合、 Flex System エンタープライズ・シャーシ格納装置のスイッチ・モジュール・ベイ 1 と 2 のスイッ
チ・モジュールが、両方ともオンボード LAN 用コネクターあるいは拡張カードのネットワーク・インターフェー
ス・タイプをサポートしていることを確認する必要があります。
例えば、イーサネット拡張カードをコンピュート・ノードに追加する場合、Flex System エンタープライズ・シャ
ーシ格納装置のスイッチ・モジュール・ベイ 1 と 2 にあるモジュールは、その両方が拡張カードとの互換性を
備えている必要があります。
同様に、I/O 拡張コネクター2、I/O 拡張コネクター4 に I/O 拡張カードを追加する場合、 Flex System エンタ
ープライズ・シャーシ格納装置のスイッチ・モジュール・ベイ 3 と 4 のスイッチ・モジュールが、両方とも拡張カ
ードのネットワーク・インターフェース・タイプをサポートしていることを確認する必要があります。
即ち、その Flex System エンタープライズ・シャーシ格納装置内で別の各コンピュート・ノードに取り付けられ
ているその他の全ての拡張カードも、これらのスイッチ・モジュールとの互換性を備えている必要があります。
※メモリを含む、各オプションの取り付けに関しましては、下記をご参照ください。
[コンピュート・ノードのコンポーネントの取り付け、取り外し、および交換]
http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/flexsys/information/index.jsp?topic=%2Fcom.ibm.acc.7917.doc%2F
removing_and_replacing_components.html
[Tier 1 CRU (お客様による交換が可能な部品) の取り外しと交換]
http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/flexsys/information/topic/com.ibm.acc.7917.doc/removing_and_repl
acing_t1crus.html
[Tier 2 CRU (お客様による交換が可能な部品) の取り外しと交換]
http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/flexsys/information/topic/com.ibm.acc.7917.doc/removing_and_repl
acing_t2crus.html
1.6.1 Network の設定確認
vNIC(仮想 NIC)とは、Flex System コンピュート・ノードの LOM(LAN on Motherboard)である 10GbE
Emulex BE3 または Flex System CN4054 10Gb バーチャル・ファブリック・アダプターと、Flex System ファ
ブリック EN4093 10Gb スケーラブル・スイッチで構成できる機能の 1 つで、この機能を利用することによっ
て、物理的な 10Gb イーサネット・ポートを仮想的に 4 ポートに分けることが可能です。
vNIC の使用可否は uEFI およびスイッチの設定に依存しますので、使用する/しないにかかわらず、必ず
uEFI の設定を確認してください。
vNIC を使用しない場合(pNIC を使用)
「System Settings」 -> 「Network」 -> 「Network Device List」から選択 -> 「Emulex 10G NIC」を選択
-> 「Multichannel」 -> <Disable>
vNIC を使用する場合
「System Settings」 -> 「Network」 -> 「Network Device List」から選択 -> 「Emulex 10G NIC」を選択
-> 「Multichannel」 -> <Enable>
スイッチの設定に関しては、下記資料をご参照ください。
Virtual Fabric Adapter/vNIC 環境構築ガイド Flex System 版
http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd07.nsf/jtechinfo/SYJ0-018C2AF
1.7 デバイス・ドライバーの用意
当ガイドで使用するデバイス・ドライバーの入手方法について説明します。
1.7.1 デバイス・ドライバーの入手
当ガイドで使用するデバイス・ドライバーなどは、以下の通りです。
(1)Emulex NIC Device Driver for Linux
(Emulex NIC (be2net) Device Driver for RHEL 6 - v4.4.180.0 - Release 4.0.1 - PureFlex System and
System x
http://www-947.ibm.com/support/entry/portal/docdisplay?lndocid=migr-5090512
(1.7.2 Web からダウンロードするデバイス・ドライバーの作成方法の Fix Central でも入手可能です)
1.7.2 Web からダウンロードするデバイス・ドライバーの作成方法
下記のいずれかのサイトにアクセスし、上記デバイス・ドライバーをダウンロードしてください。(上記よりも新
しいバージョンが出ている場合はそちらをダウンロードしてください。)
・ 日本のサイト
下記サイトの「ダウンロード」のリンクをクリックしてください。
System x 各機種に関連するデバイス・ドライバーやファームウェアの最新版等をダウンロードできます。
http://www.ibm.com/systems/jp/x/tech/
・ 米国のサイト
下記サイトから System x 各機種に関連するデバイス・ドライバーやファームウェアの最新版等をダウンロー
ドできます。
Fix Central
http://www.ibm.com/support/fixcentral/
米国サイトからダウンロードする場合には、製品グループに 「PureSystems」、以下から選択
PureSystems に「PureFlex System」、以下から選択 PureFlex System に「Compute Node」、以下から選
択 Conpute Node に「x440 Compute Node」、以下から選択 x440 Compute Node に「7917」、オペレー
ティング・システムに「Red Hat Enterprise Linux 6 x86-64」をそれぞれ選択し、「次へ進む」をクリックします。
ダウンロード・オプションの変更をクリックするとダウンロード・オプションを選択する画面が表示されますの
で
・Download Director ・一括 FTP ・ブラウザー(HTTP) のいずれかを選択し、次へ進むをクリックしま
す。
次に、ダウンロードを行いたいものの左端のチェックボックスにチェックをして次へ進むをクリックします。My
IBM のログインとパスワードの入力画面が表示された場合は入力し、送信するをクリックします(My IBM に
登録していない場合は必要に応じて登録をします)。ダウンロードを行いたいファイルをクリックしてダウンロ
ードを行います。
ダウンロードしたファイルが、ZIP 形式で圧縮されている(拡張子が.zip になっている)場合、ファイルをダブル
クリックして展開してください。
CD イメージである(拡張子が.iso になっている)場合は、お手持ちの PC についている CD-R ドライブに対応
し、かつ iso image を書き込み可能なライティングソフトにて CD を作成してください。
※詳細についてはライティングソフトの供給元にお問い合わせください。
1.8 RAID の構成
Flex System x440(7917) は、標準で LSI SAS2004 コントローラーが搭載されております。
Flex System x440(7917) では OS のインストールを行う前に RAID の構成を行う必要があります。
ご利用になられる RAID コントローラーにより、構成を行うための設定ツールが異なります。それぞれの環境
にあわせて構成を行ってください。
当ガイドでは、Flex System x440(7917) SAS RAID コントローラ(LSI SAS2004 コントローラー)の RAID 機
能を使用して構成を行っております。
LSI SAS2004 コントローラーでの RAID 1 構成を、「System Settings and Boot Management」内の
「Storage」にて行いますので、x440 の電源 ON 後、
System x のロゴにて、<F1>キーを押して「System Configuration and Boot Management」を起動します。
※当ガイドでは uEFI モードにてインストールを行うものとします。
【参考情報】Red Hat Enterprise Linux 6 の導入における UEFI モードと BIOS モードの違いに関して
http://www.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-001FDD67
1.電源 ON 後、System x のロゴ画面が表示されるので、<F1>キーを押して「System Configuration and
Boot Management」を起動します。
(System x ロゴ画面の下に「<F1> Setup」と表示される前に<F1>キーを押す事が可能です)
2. 「System Settings」を選択し、<Enter>キーを押します。
3. 「Storage」を選択し、<Enter>キーを押します。
4. 「LSI SAS2 MPT Controller SAS2004,・・・」を選択し、<Enter>キーを押します。
5. 「LSI SAS2 MPT Controller Version ・・・」を選択し、<Enter>キーを押します。
6. 「Controller Management」を選択し、<Enter>キーを押します。
7. 「Create Configuration」を選択し、<Enter>キーを押します。
8. 「Select RAID level」で<Enter>キーを押した後、「RAID 1」を選択し、<Enter>キーを押します。
※当ガイドでは、内蔵 HDD を「RAID 1」にて構成します。
9. 「Select Physical Disks」を選択し、<Enter>キーを押します。
10. 「0:1:0, SAS HDD, ・・・」横のボックスにカーソルを移動し、<Space>キーを押します。「0:1:1, SAS
HDD, ・・・」も同様にカーソルを移動し、<Space>キーを押します。
選択されたこと(下図参照)を確認し、「Apply Changes」にカーソルを移動し、<Enter>キーを押します。
11. 「Confirm」横のボックスにカーソルを移動し、<Space>キーを押します。
「Yes」 にカーソルを移動し、<Enter>キーを押します。
12. <OK>キーを押します。
以上で LSI SAS2004 コントローラの構成は終了です。<ESC>キーを数回押して uEFI の「System
Configuration and Boot Management」を終了します。
※12.の手順後 6.の画面に戻ります。Virtual Disk Management → Manage Virtual Disk Properties と選
択できるようになり、作成した RAID 1 の Virtual Disk を確認する事が可能です。
続けて「2 Red Hat Enterprise Linux 6 の導入」を開始します。
2. Red Hat Enterprise Linux 6 の導入
ここでは Red Hat Enterprise Linux 6 の DVD メディア、又は ISO イメージを使用して、導入を行ってお
ります。
1-a. リモートで実施する場合
下記資料をご参照いただき、管理 PC より、CMM 経由で当該コンピュート・ノードの IMM2 にアクセスして、メ
ディアをマウントしてください。
http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd08.nsf/jtechinfo/SYJ0-0268A85#300
ISO イメージを使用する場合は、リモートメディア機能を使用します。リモートメディア機能の操作方法は下記
資料をご参照ください。
http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd08.nsf/jtechinfo/SYJ0-0268A85#405
その上で、サーバー本体の電源を投入してください。サーバーは リモートマウントされた DVD-ROM
からブートします。
1-b. ローカルで実施する場合
サーバー本体の電源を投入し、直ちに Red Hat Enterprise Linux 6 の DVD-ROM をドライブに挿入し
ます。サーバーは DVD-ROM からブートします。
2. インストーラーが起動し、GNU GRUB の画面が表示されますので、「Red Hat Enterprise Linux
6.x」を選択し、「Enter」キーを押します。
3. 「Disk Found」の画面でメディアのチェックが行えます。「Skip」を選択するとメディアのチェックをス
キップできます。
4. GUI のインストーラーが起動し、「RED HAT ENTERPRISE LINUX 6」の画面が表示されますので、
「Next」をクリックします。
5. 「What language would you like to use during the installation process?」と表示されますので、イ
ンストーラーの言語として、ここでは「Japanese(日本語)」を選択し、「Next」をクリックします。
6. 「このシステム用の適切なキーボードを選択します。」と表示されますので、「日本語」を選択し、「次」
をクリックします。(日本語キーボードでない場合は、使用中のキーボードに合わせた適切な選択を行
ってください。)
7. 「どちらのタイプのストレージデバイスにインストールしますか?」と表示されますので、「Basic
Storage Devices」を選択し、「次」をクリックします。
8. 「このデバイスは再初期化が必要かもしれません」という警告ウィンドウが表示される場合には、
「全てを再初期化」をクリックします。
9. 「このコンピュータのホスト名を設定してください」と表示されますので、「ホスト名」を入力し、
「Configure Network」をクリックします。ご利用の環境に合わせて、IP アドレス、サブネットマスク等を
設定してください。入力が完了しましたら「閉じる」をクリックし、「次」をクリックします。("System usb0"と
いうデバイスが表示されますが、LAN over USB 用のデバイスになります。後ほど設定を行いますので、
ここでは設定を行わないでください)
10. 「使用するタイムゾーンの中で一番近い都市を選択してください」と表示されますので、「アジア/東
京」が選択されている事を確認し「システムクロックで UTC を使用」のチェックをはずし、「次」をクリック
します。
11. 「root ユーザーのパスワードを入力してください」と表示されますので、root のパスワードを入力し、
「次」をクリックします。
12. 「どのタイプのインストールをしますか?」と表示されますので、パーティションの設定方法を選択
します。環境に応じて適切な設定をしてください。ここでは、「Create Custom Layout」を選択し、「次」を
クリックします。
13. 「デバイスを 1 つ選択してください。」と表示されますのでパーティションを作成するハードドライブを
選択し、「作成」をクリックします。環境に応じてパーティションの作成を行い、「次」をクリックします。
当ガイドでは、標準パーティションを選択して、「作成」をクリックし、表示されたポップアップウントポイン
ト、ファイルシステムタイプ、サイズを指定し、以下のパーティションの設定を行いました。
パーティション名 容量 マウントポイント ファイルシステム種別
/dev/sda1
200MB /boot/efi EFI System Patition (EFI モードでインストールする場合のみ)
/dev/sda2
250MB /boot ext4
/dev/sda3
10GB / ext4
/dev/sda4
4GB swap
<注意!> SWAP 領域の推奨値について
メモリ容量に応じた SWAP 領域の推奨値に関しては、Red Hat 社が公開する以下のサイトをご参照くだ
さい。
RHEL6 インストールガイド パーティション設定に関する推奨
http://docs.redhat.com/docs/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/6/html/Installation_Guide/s2-diskp
artrecommend-ppc.html
14. デバイスのフォーマットをする旨の警告が表示されますので、「フォーマット」をクリックします。次に、
パーティション情報を書き込む旨の警告が表示されますので、「Write changes to disk」をクリックしま
す。
15. ブートローダーの設定画面が表示されますので、ブートローダーのインストール先が、「/dev/sda1」
になっている事を確認し、「次」をクリックします。
16. インストールするサーバーの種類を選択する画面が表示されますので、ここでは「基本サーバー」
を選択します。GUI を使用したい場合や、導入後にデバイス・ドライバーのアップデートを行う場合は、
必要となるパッケージが選択されていませんので、「今すぐカスタマイズ」を選択し、「次」をクリックしま
す。
17. パッケージグループの選択画面が表示されます。ここでは、GUI で操作・設定管理を行うために、
「デスクトップ」グループの「X Window System」、「グラフィカル管理ツール」、「デスクトップ」を選択しま
す。更に、導入後にデバイス・ドライバーのアップデートを行うため、「開発」グループに含まれる「開発
ツール」を選択します。
18. 「次」をクリックすると、インストールが開始されます。
19. インストールが終了すると、「おめでとうございます。Red Hat Enterprise Linux のインストールが
完了しました。」と表示されますので、「再起動」をクリックして、サーバーを再起動します。サーバー再
起動中に、Red Hat Enterprise Linux 6 のメディアをアンマウントしてください。
20. システムの再起動後、「ようこそ」の画面が表示されますので、「進む」をクリックします。
21. 「ライセンス情報」の画面が表示されますので、ライセンス情報の内容を確認して、「はい、ライセ
ンス同意書に同意します」を選択し、「進む」をクリックします。
22. 「ソフトウェア更新の設定」の画面が表示されますので、使用する環境に合わせてソフトウェア更
新の設定をしてください。ここでは、「いいえ、後日に登録することを希望します」を選択し、「進む」をクリ
ックします。(ネットワーク接続を設定していない状態では、ソフトウェア更新の設定が行えない旨の警
告が表示されます。)
23. 「本当にシステムを Red Hat Network に登録しなくて良いですか?」という確認ウィンドウが表示
されますので、「いいえ、後で登録します」をクリックします。(ネットワーク接続を設定していない状態で
は、表示されません。)
24. 「更新の設定を完了」の画面が表示されますので、「進む」をクリックします。
25. 「ユーザーの作成」の画面が表示されますので、追加するユーザー情報を入力し、「進む」をクリッ
クします。ユーザーを作成しなくても設定を進めることは可能です。
26. 「日付と時刻」の画面が表示されますので、現在の日付と時刻を設定し、「進む」をクリックします。
27. 「Kdump」の画面が表示されますので、使用する環境に合わせて Kdump の設定をする事が可能
です。ここでは Kdump の設定は行いませんので、「Kdump を有効にしますか?」のチェックをはずし、
「終了」をクリックします。「Kdump 設定を変更するには、システムを再起動して、必要に応じたメモリー
の再割り当てをする必要があります。初期起動 (firstboot) が完了した後に、この変更を継続してシス
テムを再起動しますか?」という確認ウィンドウが表示されますので、「はい」をクリックします。
28. 次に、「いくつかの選択を有効にする為、システムを再起動する必要があります。」という確認ウィ
ンドウが表示されますので、「OK」をクリックし、システムを再起動します。
ログイン画面が表示されれば導入は完了です。
3. OS 導入後の設定
3.1 IMM2(Integrated Management ModuleⅡ)への In-band 接続設定
Flex System x440 には、LAN over USB インターフェースが搭載されており、これを使用して IMM2 と
通信することが可能になります。
LAN over USB インターフェースは OS からネットワークデバイス"usb0"として認識され、以下の機能を
提供します。
- OS から実行する UEFI・IMM2・Preboot DSA の更新
- Advanced Settings Utility(ASU)による UEFI・IMM2 設定情報収集および設定
- OS ハングを検知してシステムの再起動を行う OS Watchdog 機能
IMM2 には LAN over USB インターフェース用に IP アドレス"169.254.95.118"、サブネットマスク
"255.255.0.0"が設定されています。ネットワークデバイス"usb0"に IMM2 と通信できる IP アドレスを設
定する必要があります。
ここでは、"usb0"の IP アドレスの設定を行います。
1. 以下のコマンドを入力し、"usb0"の設定ファイルを編集して保存します。
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-usb0
--------------------/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-usb0-------------------------DEVICE=”usb0”
BOOTPROTO=”static”
ONBOOT=”yes”
HWADDR=”xx:xx:xx:xx:xx:xx”
NETMASK=”255.255.0.0”
IPADDR=”169.254.95.120”
2. "usb0"を再起動します。
# ifdown usb0
# ifup usb0
3. IMM2 への疎通確認を行います。
# ping 169.254.95.118
正常に疎通が確認されれば完了です。
3.2 NetworkManager の停止
RHEL 6 ではネットワーク設定に NetworkManager が採用されています。
これはさまざまなネットワーク接続を自動化するネットワーク制御システムです。NetworkManager は OS
インストール時にデフォルトで導入されて、有効になります。
このガイドでは従来どおり、ifup、ifdown コマンドなどを使用してネットワーク・インターフェースの管理を行う
為に、以下の手順で NetworkManager を停止します。
1. NetworkManager サービスを停止します。
# chkconfig NetworkManager off
# service NetworkManager stop
なお、Red Hat Enterprise Linux 6 では、ネットワークに関する設定が一部、Red Hat Enterprise Linux 5
と異なります。
詳細に関しては、以下のリンク先をご参照ください。
【Red Hat Enterprise Linux 6 Hint & Tips】 Network 設定の注意点
http://www.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-002CFBE4
3.3 デバイス・ドライバーの導入・更新
当ガイドで使用するデバイス・ドライバーの導入方法について説明します。
3.3.1 Emulex NIC device driver の導入・更新
1. Linux ディストリビューションに同梱のドライバーも利用可能ですが、より新しいバージョンを弊社より公開
しておりますので更新します。「1.7.1 デバイス・ドライバーの入手」の Fix Central で入手した更新ファイル
Emulex NIC (be2net) Device Driver for RHEL6 - 4.4.180.0 - Release
IBM1209(elx_dd_nic_ibm1209-4.4.180.0_rhel6_32-64.tgz)を任意のディレクトリに展開します。(ここでは
/usr/local/src/be2net に展開します)
# cd /usr/local/src/be2net/
# tar zxvf elx_dd_nic_ibm1209-4.4.180.0_rhel6_32-64.tgz
2. modinfo コマンドで既存の組み込まれたデバイス・ドライバーのバージョンを確認します。
# modinfo be2net
filename: /lib/modules/2.6.32-279.el6.x86_64/kernel/drivers/net/benet/be2net.ko
license: GPL
author: ServerEngines Corporation
description: ServerEngines BladeEngine 10Gbps NIC Driver 4.1.307r
version: 4.1.307r
srcversion: 7076CA6C80C3CD968BAFFFC
alias: pci:v000010DFd00000720sv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000010DFd0000E228sv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000010DFd0000E220sv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000019A2d00000710sv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000019A2d00000700sv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000019A2d00000221sv*sd*bc*sc*i*
alias: pci:v000019A2d00000211sv*sd*bc*sc*i*
depends:
vermagic: 2.6.32-279.el6.x86_64 SMP mod_unload modversions
parm: num_vfs:Number of PCI VFs to initialize (uint)
parm: multi_rxq:Obsolete and used only for compatibility (bool)
parm: rx_frag_size:Size of a fragment that holds rcvd data. (ushort)
3. デバイス・ドライバーを更新します。
# ./install.sh --update --override
WARN: unexpected rpm name format
/usr/local/src/be2net/rhel6/RPMS/2.6.32-220/kmod-be2net-4.4.180.0-1.x86_64.rpm
Drivers will be installed/migrated to 2.6.32-279 version
---------------------------------------------------------------------Checking kmod-be2net-4.4.180.0-1.x86_64.rpm
---------------------------------------------------------------------kmod-be2net-4.4.180.0-1.x86_64.rpm installed successfully
SUCCESS
Applications directory "apps" found, installing included RPMs
4. 新しいドライバーは/lib/modules/2.6.32-279.el6.x86_64/extra/be2net/以下に導入されます。
下記のコマンドで新しく導入されたドライバーをロードします。
# service network stop
# rmmod be2net; modprobe be2net
# service network start
5. 正常に新しいドライバーのバージョンが確認されれば完了です。
# cat /sys/module/be2net/version
4.4.180.0
#
上記のコマンドによる、デバイス・ドライバーの再ロード後もしくは、OS の再起動後から新しいデバイス・ドラ
イバーがロードされます。現在ロードされているドライバーのバージョンを確認する場合には、
/sys/module/be2net/version 内をご確認ください。
3.4 SELinux・Firewall の設定
Red Hat Enterprise Linux 6 では、OS 導入直後は自動的に SELinux、Firewall が有効となっており
ます。
ここでは、SELinux、Firewall を解除する手順を記述しています。ご利用の環境に応じて実施してくださ
い。
3.4.1 SELinux の解除
1. SELinux が有効であるかを確認します。
# getenforce
Enforcing
2. 設定ファイル(/etc/selinux/config)を編集し、SELinux を無効に設定します。
# This file controls the state of SELinux on the system.
# SELINUX= can take one of these three values:
# enforcing - SELinux security policy is enforced.
# permissive - SELinux prints warnings instead of enforcing.
# disabled - No SELinux policy is loaded.
SELINUX=disabled
# SELINUXTYPE= can take one of these two values:
# targeted - Targeted processes are protected,
# mls - Multi Level Security protection.
SELINUXTYPE=targeted
3. サーバー再起動後、SELinux が無効であることを確認します。
# getenforce
Disabled
以上で SELinux の設定は完了です。
3.4.2 Firewall の解除
1. デスクトップ上のタクスバーから、[システム]-[管理]-[ファイアーウォール]を選択します。
2.「ファイアーウォール設定の開始」画面が表示されます。内容を確認し、[閉じる]を押します。
3.「ファイアーウォールの設定」画面が表示されますので、[無効]を押します。
4. その後、[適用]を押します。
5. 確認のウィンドウが表示されますので、[はい]を押します。
6.「ファイアーウォールの設定」を終了します。
以上でファイアーウォールの設定は完了です。
3.5 EDAC の設定
OS 導入直後、Error Detection and Correction (EDAC)モジュールが自動的に有効となっている場合があ
ります。
この状態ですと、ハードウェア管理モジュールである Integrated Management Module2(IMM2)でメモリーロ
グの監視が正常に行われない現象が発生いたします。
弊社としましては、EDAC のジュールを無効とする方法を推奨していますので、ここでは EDAC を解除する
手順を記述しています。ご利用の環境に応じて実施してください。
また、当作業を行う場合には、必ず uEFI および IMM のファームウェアを最新バージョンに予めアップデート
してから行ってください。
1. lsmod コマンドで edac モジュールがロードされているかどうかを確認します。
edac モジュールがロードされていた場合は、2.以降の手順を実施してください。edac モジュールがロードさ
れていない場合は、この項の手順は必要ありません。
# lsmod | grep edac
i7core_edac
edac_core
2. 以下の内容のファイルを新規に作成し、再起動を行います。
# vi /etc/modprobe.d/edac
install *_edac /bin/true
install edac_* /bin/true
3. lsmod コマンドで edac モジュールがロードされていないことを確認します。
# lsmod | grep edac
以上で edac の設定は完了です。
4. 参考資料
4.1 X Window システムの設定変更
グラフィック・ドライバーの種類によっては、デフォルトの状態では X Window が 800×600、600×480 で
しか表示できないマシンがあります。その際には X Window システムとブートローダーの設定変更が
必要になるため、以下の手順を実施します。
ここでは、1024×768 の解像度で表示させるための設定を行います。
1. 以下のコマンドを入力し、grub.conf の設定ファイルの kernel 行に"resolution=1024x768
video=1024x768"を追記し、保存します。
# vim /boot/grub/grub.conf (BIOS モードの場合)
or
# vim /boot/efi/EFI/redhat/grub.conf (UEFI モードの場合)
:
title Red Hat Enterprise Linux (2.6.32-279.el6.x86_64)
root (hd0,0)
kernel /vmlinuz-2.6.32-279.el6.x86_64 ro root=UUID=xxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxx rd_NO_LUKS
rd_NO_LVM rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=ja_JP.UTF-8 KEYBOARDTYPE=pc KEYTABLE=jp106 rhgb
quiet resolution=1024x768 video=1024x768
initrd /initramfs-2.6.32-279.el6.x86_64.img
:
2. RHEL 6 では、標準で xorg.conf ファイルは存在しないため、新規に作成します。Monitor セクション
の HorizSync、VertRefresh の値は、モニターの種類に依存しますので、環境に合わせて変更してくだ
さい。Device セクションの Driver はマシンによって異なりますので、/var/log/Xorg.0.log でご確認くださ
い。Flex System x440 では mga となります。
# vim /etc/X11/xorg.conf
Section "Monitor"
Identifier "Monitor0"
ModelName "LCD Panel 1024x768"
HorizSync 31.5 - 61.0
VertRefresh 50.0 - 75.0
Option "dpms"
EndSection
Section "Device"
Identifier "Videocard0"
Driver "mga"
EndSection
Section "Screen"
Identifier "Screen0"
Device "Videocard0"
Monitor "Monitor0"
DefaultDepth 24
SubSection "Display"
Viewport 0 0
Depth 24
Modes "1024x768" "800x600" "640x480"
EndSubSection
EndSection
3. サーバーを再起動します。新しい X Window System の設定でサーバーが再起動されます。サー
バー再起動後、ご利用のデスクトップ環境に合わせて後述の設定を行ってください。
4.1.a GNOME の場合
1. GUI のデスクトップ上で、[システム]-[ディスプレイ]を選択し、クリックします。
2. 「ディスプレイの設定」の画面が表示されます。[解像度]タブから設定する項目(ここでは、
1024×768)を選択し、[適用]を押します。
3. 確認の画面が表示されます。[この設定のままにする]を押します。
以上で GNOME での解像度の設定は完了です。
4.1.b KDE の場合
1. GUI のデスクトップ上で、[アプリケーション]-[設定]-[システム設定]を選択し、クリックします。
2. 「KDE システム設定」の画面が表示されます。「コンピュータの管理」から[ディスプレイ]をクリックし
ます。
3. 「サイズと配置」の画面が表示されます。[サイズ]の項目にて解像度(ここでは、1024×768)を選択し、
[適用]を押します。
4. 確認の画面が表示されます。[設定を受け入れる]を押します。
以上で KDE での解像度の設定は完了です。
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