中 には 山形大 や 広島大 など 各都道府 県 のトップ 大学 も 含 まれて

大学の研究力を参考にしてみること
受験生、特に理系の受験生には、各
いる各種資料。例えば﹁平成 年度
のが、文部科学省がHPで公表して
客観的な指標として参考にしたい
文・松平信恭 ︵大学通信︶
研究力に着目した
大学選びのススメ
日本全国に750以上ある大学の
中 から、自分に合った大学を選ぶの
を勧めたい。ある分野において一流
ているのが、身近にある大学だった
興味のある分野で研究の先頭を走っ
立たない大学は意外と多い。自分が
の研究をしているにも関わらず、目
ることができる。
を実社会に活かしている大学を調べ
間企業との共同研究に注力し、研究
について﹂という資料を見れば、民
大学等における産学連携等実施状況
年 に「革 新 的 イ ノ ベ
工 業 大 学 は2013
「nano tech 大 賞」を 受 賞 し
ノテクノロジー総合展・技術会議で
企画部広報課長の志鷹英男さんが説
学連携による研究開発が進んでいる。
形 で 実 用 化 す る こ と を 目 指 し て、産
る。基 礎 研 究 を 実 際 の 社 会 で 役 立 つ
私立大で唯一の中核拠点となってい
り す る な ど、教 員 の 良 き パ ー ト ナ ー
に な っ た り、研 究 の 一 部 を 任 さ れ た
企 業 と の 共 同 研 究 で も、学 生 が 窓 口
と し て 課 題 に 取 り 組 む 研 究 風 土 だ。
っ て い る の が、教 員 と 学 生 が チ ー ム
会に役立つ研究を生み出す源泉とな
こ の よ う に、金 沢 工 業 大 学 が 実 社
ている。
明する。
カリキュラムの中心にある「プロジ
として活躍する学生が多い。
し た 学 生 を 育 て あ げ る。入 学 直 後 か
ェ ク ト デ ザ イ ン 教 育〈 注 2〉
」が そ う
が習慣化されるため、
4年生で研究室
らチームで課 題 解 決に取 り 組むこと
イ ン フ ラ シ ス テ ム の 構 築 で す。C O
ー チ キ ャ ン パ ス』で は、一 つ 屋 根 の
風 力 発 電 の 羽 な ど、大 規 模 イ ン フ ラ
必 要 で す し、い い 研 究 の た め に は 教
た め に も、い い 教 育 に は い い 研 究 が
「学 生 に 夢 や 目 標 を 持 っ て も ら う
へ 配 属 と な っ た 時 も、す ぐ に メ ン バ
に 革 新 素 材 が 使 用 さ れ る こ と で、環
育 に 力 を 入 れ る 必 要 が あ り ま す。金
革 新 的 な 素 材 を 開 発 し、そ れ を 社 会
境性能に優れ、高機能、かつ柔軟な施
沢 工 業 大 学 で は 教 育 研 究、つ ま り 研
ーとして研 究 活 動に加 わることがで
工が可能なインフラが構築できます。
究を通じて教育を行うことを重視し
実装していくための研究を進めてい
環境負荷や維持費用などの社会コス
きる。前出の志鷹さんはこう語る。
ト の 低 減 に よ り、未 来 の 社 会 に 寄 与
回国際ナ
価され、カリキュラムの海外輸出も行われている
る 教 育。日 本 型 も の づ く り 教 育 と し て 海 外 で も 評
て い か に 取 り 組 め ば い い か を、実 践 的 に 身 に 付 け
〈 注 2〉問 題 発 見 か ら 解 決 に 至 る ま で、チ ー ム と し
省のプログラム
革 新 的 イ ノ ベ ー シ ョ ン の 創 出 を 目 指 す、文 部 科 学
〈 注 1〉C O I と は、 年 後 の 社 会 で 必 要 と さ れ る
た研究や教育につながっているのだ。
ている。それが、金沢工業大学の優れ
イ ノ ベ ー ション を 起 こ す べ く 活 動 し
一人ひとりの学生が、研究者として
ているのです」
で き る。こ の 研 究 は、第
びれなどが起こる部位を正確に診断
体 の 外 か ら 観 察 し、手 足 の マ ヒ や し
も 注 目 の 研 究 だ。脊 髄 神 経 の 働 き を
開発を進めている生体磁気計測装置
金沢工業大学が株式会社リコーと
すべての学生が研究者
チーム力で課題を解決
することを目指しています」
ます。トンネルや橋梁、海底パイプや
下に多くの企業や研究機関が集まり、
I の 中 核 拠 点 で あ る『や つ か ほ リ サ
り 組 む の が、革 新 材 料 に よ る 次 世 代
「金 沢 工 業 大 学 が 中 心 と な っ て 取
STREAM)〈 注 1〉」に 選 出 さ れ、
ー シ ョ ン 創 出 プ ロ グ ラ ム(COI
金沢
はどのような特徴があるのだろうか
名 だ た る 国 立 大 に 劣 ら ぬ 研 究 力 を 誇 る 同 大 の 教 育・ 研 究
表❷で、私立大として唯一ランクインした金沢工業大学。
金沢工業大学の研究力の秘密
私立大唯一の
国の革新的イノベーション創出中核拠点
ということも十分あり得るのだ。
26
は難しい。入学した大学とのミスマ
ッチを避けるためにも、受験校を選
ぶ段階で、大学についてよく調べて
おきたい。その時、研究力という視
点で大学を見ると、思わぬ魅力を持
った大学が見つかるかもしれない。
大学の難易度を表す指標の一つで
ある偏差値は、今の学力と入試で必
要な学力との差を教えてくれるため、
多くの受験生が大学選びの参考にし
ている。ただ、それだけを見て大学
を選ばずに、教育・研究内容や学習
環境について、別の視点から調べて
みることも大切だ。
一歩踏み込んだ大学選びをしたい
年度の民間企業から
研究力の高い大学が
身近にあることも
表 は平成
の共同研究費受入額が多い研究機関
を示したもの。上位に来ているのは、
東大をはじめとする規模の大きな国
ンキングを作ったもの。国立大が上
位を占めるのは変わらず、公立大は
2校、私立大は1校しかランクイン
していない。理系学部が多い国立大
は、その規模に関わらず、各地域に
ていることが窺える結果だ。
は研究力の高い大学という視点から、
している受験生はまだ少ない。まず
情報は数多いが、それを十分に活か
のもいいだろう。大学選びに役立つ
ミ各社が作るランキングを参照する
は他にも公開されているし、マスコ
費の配分状況など、参考になる資料
たな情報を得ることができる。科研
を変えることで、同じ資料からも新
受託研究費に着目するなど、視点
散らばっていることが分かるだろう。
研究で存在感を示す大学は、全国に
の地域に限らない。小規模だが共同
ど、ランクインしている大学は特定
に高い。岐阜大や佐賀大、岩手大な
に占める割合は、先の表より圧倒的
一方で、地方の大学がランキング
私立
大学選びをしてみてはどうだろう。
平成26年度。区分が空欄の場合、国立を表す
(単位:千円)
表❷民間企業との共同研究費受入額
(研究者数 1000 名未満)
共同研究費受入額
524,376
375,749
303,950
273,765
266,996
262,433
237,364
234,194
197,988
195,982
191,574
190,989
183,265
169,752
169,540
167,420
158,695
147,424
130,495
機関名
名古屋工業大学
東京農工大学
大阪府立大学
岐阜大学
九州工業大学
横浜国立大学
静岡大学
長岡技術科学大学
佐賀大学
豊橋技術科学大学
群馬大学
京都工芸繊維大学
岩手大学
奈良先端科学技術大学院大学
首都大学東京
東京海洋大学
電気通信大学
金沢工業大学
自然科学研究機構
公立
立大だ。私立大は3校しかランクイ
平成26年度。区分が空欄の場合、国立を表す
公立
ンしておらず、いずれも東京の大学
だ。ランキングの大半は難関大だが、
中には山形大や広島大など各都道府
県のトップ大学も含まれている。
私立
また、表 は、研究者数1000
名未満の研究機関に絞って同様のラ
私立
区分
26
私立
❷
10
UNIVPRESS vol.1_2016.5
11
10
❶
共同研究費受入額
4,840,830
4,792,490
3,215,597
2,743,606
1,901,041
1,585,213
1,431,172
1,409,436
994,079
592,542
581,319
571,328
524,376
483,879
473,884
433,862
399,294
376,083
375,749
機関名
東京大学
京都大学
大阪大学
東北大学
九州大学
慶應義塾大学
名古屋大学
東京工業大学
北海道大学
早稲田大学
神戸大学
山形大学
名古屋工業大学
筑波大学
千葉大学
広島大学
信州大学
東京理科大学
東京農工大学
区分
おける研究の中核拠点として機能し
15
表❶民間企業との共同研究費受入額(単位:千円)