うるおう 『快適に暮らせるまち』 4-1 柔軟かつ均衡のとれた土地利用を図ります 4-2 自然・歴史を活かした美しい景観を保全します 4-3 自然豊かで快適な環境を保全します 4-4 再生可能エネルギーの活用を図ります 4-5 循環型社会の構築を推進します 4-6 森林と農地の維持保全を図ります 4-7 公共交通を確保し利便性を高めます 4-8 暮らしを支える生活道路を整備します 4-9 利用しやすく安全な公園を整備します 4-10 安全で快適な住宅環境の整備を促進します 4-11 暮らしを守る河川環境を保全します 4-12 上下水道の整備を促進します 4-13 情報通信基盤を普及し活用します 4-14 防災体制を強化します 4-15 消防・救急・救助対策を推進します 4-16 安全・安心のまちの実現に努めます 4-17 交通安全対策を推進します 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-1 柔軟かつ均衡のとれた土地利用を図ります 現状と課題 第3部 基本計画 本市は、上山市国土利用計画に基づき適正な土地利用を進めてきました。 また、都市的土地利用と農地的土地利用について、各個別法令や計画に基づ き規制と誘導を実施してきました。 土地利用の現状としては、本市の中心部・郊外における民間の大型開発が 相次ぎ、郊外の自動車通行量が急激に増える一方、市街地の歩行者は減少傾 向にあり、中心市街地の空洞化が一層顕著となってきています。 農用地については、農家の高齢化や担い手不足、農業経済情勢等の変化を 受けて耕作放棄地が増加しています。工業系の用地については企業の進出が 進み、新たな企業の受け皿が不足しており、また、住宅地については、土地 区画整理事業により都市基盤整備が完了しています。 このような現状を踏まえたうえで、社会情勢や本市を取り巻く環境の変化 に柔軟に対応するべく、地域の実情に応じ土地利用の明確化を図り、引き続 き適正な土地利用の促進・管理を行うことが重要です。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-1 106 針 1 自然環境の保全、地域の産業等に配慮した柔軟かつバランスのとれた総 合的な土地利用を推進します。 2 地籍調査の実施により、土地の効率的な利活用のための基礎データを整 備します。 施策4-1-1 目 土地利用の適切な規制 標 1 各種法令に基づく開発行為の規制 第3部 基本計画 国土利用計画法などの関係法令の適切な運用を図るとともに、関係法令の周知 と違反に対する指導を徹底します。 農用地については、優良農地の確保と適正利用を図るため、農業振興地域の整 備に関する法律の規定に基づき、平成30年度に農業振興地域整備計画を見直し、 農業の健全な発展を図ります。 また、平成28年度に都市マスタープランを見直し、長期的視野に立ったまち づくりの方向性を示し、持続可能でかみのやまの特性を活かした個性と活力ある まちづくりを進めます。 目 標 値 指標 無届の土地売買取引件数 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 1件 0件 0件 0件 0件 実施計画事業 都市計画総務事業 第4章 うるおう 農業振興地域整備事業 上山市国土利用計画 上山農業振興地域整備計画 上山市都市マスタープラン 基本施策 個別計画 4-1 107 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-1-2 目 地籍調査事業の推進 標 1 土地利用のための基礎データの整備 国土調査法に基づいて地籍調査を実施することにより、一筆毎の地籍(所有者・ 地番・筆界(境界)・地目・地積(面積))の明確化を図り、土地を高度かつ合理 的に開発、保全、利用するための基礎データを整備します。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 調査完了面積 累計進捗率 実施計画事業 地籍調査事業 第4章 うるおう 基本施策 4-1 108 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 550,000㎡ 900,000㎡ 1,200,000㎡ 1,450,000㎡ 1,720,000㎡ 0.3% 0.5% 0.7% 0.8% 1.0% 基本 施策 4-2 自然・歴史を活かした美しい景観を保全します 現状と課題 方 第3部 基本計画 平成27年度上山市民意識調査では、半数以上の市民が「自然・歴史・温 泉を活かした観光のまち」が良いと答えています。市内には歴史的な建造物、 観光資源、美しい山並み及び田園風景があり、これまで受け継いできた眺望 景観を守るとともに、景観に対する市民の意識向上も不可欠となっています。 中心市街地では、十日町地区景観・まちづくり協議会の取組として地域住 民と行政が一体となり、景観形成やまちづくりを行っており、今後とも住み 心地の良さと愛着や誇りを持てるまちづくりを進める必要があります。 また、かみのやま温泉に訪れる観光客が減少していることから、観光客や 市民の方々が風情を感じ、楽しめる空間の整備に努めていく必要があります。 針 1 美しい山並みや田園風景等の眺望景観を守りながら、歴史ある景観の保 全に対する意識の醸成などにより、上山らしい景観の保全を図るとともに、 景観と調和した建築物及び看板等の整備の促進により景観の創出を図り ます。 第4章 うるおう 基本施策 4-2 109 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-2-1 目 魅力的な景観づくりの推進 標 1 啓発活動と保全 第3部 基本計画 景観に対する住民意識の向上を目的として啓発活動を行うとともに、城下町・ 宿場町・温泉町として栄えた上山らしい歴史ある景観の保全を行い、また、景観 と調和した建築物及び看板等の整備の促進により、まちの魅力をよりいっそう向 上させる景観の創出を図ります。 目 標 値 指標 自然・歴史・温泉など本 市の特色を活かした景観 が保たれていると感じて いる市民の割合 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 ― 25% 28% 30% 33% 個別計画 上山市中心市街地活性化 基本計画 第4章 うるおう 基本施策 4-2 110 上山市快適環境基本計画 上山型温泉クアオルト構想 基本 施策 4-3 自然豊かで快適な環境を保全します 現状と課題 方 第3部 基本計画 市民の環境への関心が高まっているなかで、市民から寄せられる環境に関 する苦情や相談は、個人の日常生活が原因となるものが増加しており、近隣 関係での問題にも市の対応が求められる社会環境になってきています。 また、個人所有の空き地が管理されなくなったことによる問題の顕在化な ど、行政はこれまで以上に積極的に対応することが求められています。 さらに、生物多様性や人と動植物との共生にも行政として取り組む姿勢が 大切になっています。 針 1 大気汚染、水質汚濁、騒音等の公害や空き地に起因する環境悪化などに 見られるような生活環境に関する問題を防止するとともに、多様な動植物 の保全など自然との共生に努めます。 第4章 うるおう 基本施策 4-3 111 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-3-1 目 環境問題への対応と自然環境の保護 標 1 快適な生活環境と自然環境の保全 第3部 基本計画 市民、事業者からの公害苦情、環境問題に適切に対応し、特に法規制対象外の 事例に対しては対応指針を策定し、問題等の早期解決を図ります。 また、自然観察会の開催、主な河川の水質の定点測定、湧水のデータ収集管理 など生態系や環境に関する基礎的な情報を市民と共有し、多様な動植物を育む自 然環境の保護・保全と共生を図ります。 目 標 値 指標 環境に関する苦情の未解 決事案件数 5件 4件 3件 2件 1件 自然観察会の開催 4回 5回 6回 7回 8回 個別計画 上山市快適環境基本計画 第4章 うるおう 基本施策 4-3 112 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 基本 施策 4-4 再生可能エネルギーの活用を図ります 現状と課題 方 第3部 基本計画 低公害車や太陽光発電住宅の普及、また、メガソーラー※1などの建設に みられるように温室効果ガスの削減に対する市民や事業者の関心が高まって います。 しかし、市全体から見るとその取組はまだ一部にしか過ぎません。地球温 暖化防止という大きな課題を解決するためには、市民レベルでの温室効果ガ スの排出源となるエネルギーの使用を減らすなど地道な取組や、温室効果ガ スの排出が少ない再生可能エネルギーの導入を普及・拡大していくことが重 要です。 そのためには、市民、事業者と連携を図りながら、広がりのある事業展開 が求められています。 針 1 温室効果ガス発生抑制のため、ライフスタイルの見直しなどの啓発活動 や環境教育とともに、再生可能エネルギーの活用を進めるための各種事業 を展開します。 第4章 うるおう ※1 メガソーラーとは、1,000キロワット以上の大規模な太陽光発電のこと。 基本施策 4-4 113 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-4-1 目 環境負荷削減のための啓発活動と事業の推進 標 1 温室効果ガス発生抑制のための各種事業の推進 第3部 基本計画 上山市地球温暖化対策地域協議会と連携し、エコドライブ、ノーマイカー運動、 ウォーキング等の啓発活動を行うとともに、電気自動車の充電インフラ整備、太 陽光発電の普及、防犯灯のLED化、エネルギー回収施設(清掃工場)での発電を 推進します。 目 標 値 指標 再生可能エネルギー等の 発電総量※1 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 2,740kw 2,800kw 4,000kw 7,000kw 7,000kw 個別計画 上山市快適環境基本計画 上山型温泉クアオルト構想 ※1 再生可能エネルギー等の発電総量とは、市内における太陽光発電及びバイオマス発電、廃棄物の焼却熱による 発電容量のこと。 第4章 うるおう 基本施策 4-4 114 基本 施策 4-5 循環型社会の構築を推進します 現状と課題 方 第3部 基本計画 本市は、ごみのない、豊かで美しい環境を次世代に引き継ぐため、市民一 人ひとりが自覚と行動のもと、循環型社会の構築に全力を尽くすために、平 成20年9月に「ごみゼロかみのやま市民行動宣言」を決議し、ごみの減量、 リサイクルの推進に市民あげて取り組んできました。その結果、ごみの分別 数※1では県内2番の多さで細分化されており資源化率※2でも県内平均を大 きく上回っています。 しかし、一時減少傾向にあったごみ発生量も、この数年間は減少幅がほぼ 横ばいとなっており、ごみの減量や省資源化の習慣がより一層生活に定着す るために、市、市民、事業者のさらなる取組と連携が求められています。 針 1 ごみの適正かつ安全・安心な処理を図るとともにごみの減量とリサイク ルを推進し、循環型社会を構築します。 第4章 うるおう ※1 ごみの分別数とは、10区分19品目(ビンの3色別、古紙類の6品目別など19品目に分けられる)のこと。 ※2 資源化率とは、ごみの総排出量に占める資源化量の割合のこと。上山市25.1%(県内平均 平成25年度 16.2%) 基本施策 4-5 115 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-5-1 目 3R※1によるリサイクルの推進 標 1 ごみの安全・安心な処理体制の確立と循環型社会の構築 第3部 基本計画 ごみの適正な分別排出と安全・安心な処理体制の確立を目指して、指定ごみ袋 による収集を継続するとともに、わかりやすいパンフレットの作成と全戸配布や エネルギー回収施設の建設推進と見学会・学習会などを開催します。 また、ごみの減量とリサイクルを推進するため雑紙回収袋の配布、集団資源回 収への支援、小型家電のリサイクル、古紙類の行政回収・拠点回収など各種事業 を展開します。 目 標 値 指標 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 資源化率 25% 26% 27% 29% 33% ごみ処理に対する市民満 足度 41% 45% 50% 60% 70% 個別計画 第4章 うるおう 基本施策 4-5 116 上山市快適環境基本計画 ※1 3Rとは、Reduce(ごみの発生量や資源の使用量を減らす) 、 Reuse(そのままの形で再利用する) 、 Recycle(再 資源化。別のものに作り替える)のこと。 基本 施策 4-6 森林と農地の維持保全を図ります 現状と課題 方 第3部 基本計画 本市の森林面積は、総面積の約70%を占め、そのうち民有林が70%となっ ており、うち人工林が34%となっています。 林業経営の現状は、木材価格の低迷と担い手の高齢化などにより、森林所 有者の経営意欲低下を招いており、間伐※1や下刈り※2が進まず、森林の荒 廃がさらに進むおそれがあります。森林病害虫被害もマツ枯れやナラ枯れ被 害が市内広範囲で確認されており、防除対策を図る必要があります。 また、農地についても、農村地域の過疎化、高齢化、混住化※3等による 集落機能の低下により、地域の共同活動によって支えられている多面的機能 の発揮に支障が生じつつあることから、農用地、水路、農道等の保全管理対 策が必要となっています。 針 1 上山市森林整備計画及び分収契約※4に基づき、適正な時期に、市有林 の間伐などの森林施業※5を行い、適正な森林の保全に努めます。 基本施策 ※1 間伐とは、健全な森林に導くために、混み過ぎた森林を適正な密度に間引く作業のこと。 ※2 下刈りとは、目的の樹木を植え付けた後、その生育を阻害する雑草木を刈り払う作業のこと。 ※3 混住化とは、農業集落において農家と農家以外(土地持ち非農家及び非農家)が混在すること。 ※4 分収契約とは、土地を借りて造林し、木材の処分利益を所有者と分け合う契約のこと。 ※5 森林施業とは、間伐や下刈りなどの作業を行うこと。 ※6 日本型直接支払制度とは、農業の多面的機能の維持・発揮のための地域活動や営農活動に対して支援する制度 のこと。 第4章 うるおう 2 日本型直接支払制度※6を活用し、農地の有する多面的機能の維持・発 揮を図るための地域の共同活動に係る支援を行い、地域資源の適切な保全 管理に努めます。 4-6 117 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-6-1 目 市有林保育事業の推進 標 1 適正な森林施業 森林の持つ多面的な機能を発揮できるような強い森林を作るため、適正な時期 に市有林の森林施業を実施します。また、マツ枯れ※1やナラ枯れ※2などの森林 病害虫防除事業も実施しながら、森林の荒廃防止に努めます。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 市有林の森林施業率※3 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 0% 25% 12% 12% 10% マツ枯れ被害木伐倒駆除 材積 350㎥ 350㎥ 350㎥ 350㎥ 350㎥ マツ枯れ防除本数 450本 450本 450本 450本 450本 実施計画事業 第4章 うるおう 基本施策 4-6 市有林保育事業 個別計画 上山市森林整備計画 上山市快適環境基本計画 ※1 マツ枯れとは、マツノザイセンチュウという線虫によって松が枯れること。 ※2 ナラ枯れとは、ナラ菌(カビの一種)によってナラ類の樹木が枯れること。 ※3 森林施業率とは、市有林全体の面積に対しての整備率のこと。 118 施策4-6-2 目 農地の多面的機能の保全管理 標 1 日本型直接支払制度活用による多面的機能の維持・発揮 農地の有する多面的機能が今後とも適切に維持・発揮されるとともに、担い手 への農地集積を後押しするため、日本型直接支払制度を有効活用し、地域農業者 などによる共同活動を支援します。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 制度を活用して取り組む 農業者団体数 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 43団体 43団体 43団体 43団体 43団体 実施計画事業 中山間地域等直接支払事業 多面的機能支払交付金事業 個別計画 第4章 うるおう 上山農業振興地域整備計画 基本施策 4-6 119 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-7 公共交通を確保し利便性を高めます 現状と課題 第3部 基本計画 本市では、山形新幹線と在来線の輸送力向上と利用拡大を図ることを目的 に、山形新幹線の停車本数の確保や、通勤通学の利便性向上のため在来線の 拡充促進に努めてきました。また、路線バス(棚木線、久保手線、菖蒲線、 生居線、赤山線)を運行するバス事業者に対し支援を行い、バス路線の維持 を図っています。 市営バスと市営予約制乗合タクシーは、バス事業者の撤退による代替交通 として運行しており、高齢者や学生などの交通弱者を中心に通院、通学、買 い物等への移動手段として利用されています。 しかしながら、自家用車の普及により、いずれも利用者数は減少傾向にあ ります。高齢化が急速に進行し交通弱者が増加することが予想されるなか、 公共交通の重要性は増していきます。公共交通を将来にわたって維持してい くとともに、地域の特性や利用状況に応じてあり方を見直し、誰もが利用し やすい公共交通の整備に取り組む必要があります。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-7 120 針 1 地域住民の足として必要不可欠な公共交通の確保及び利便性の向上に取 り組みます。 施策4-7-1 目 誰もが利用しやすい公共交通の整備 標 1 公共交通の確保 第3部 基本計画 市営バス、市営予約制乗合タクシーを運行し、交通弱者の足の確保及び地域の 利便性を確保するとともに、バス事業者への支援を継続して行い、バス路線の維 持を図ります。また、鉄道についても、さらなる利便性向上を求め関係機関へ働 きかけを行います。 2 公共交通の利便性向上と利用促進 地域の特性や利用者のニーズを踏まえて市営バス等の運行本数や時間帯などの 運行内容を見直し、効率的な運行を行うとともに、民間事業者も含め誰もが利用 しやすい公共交通を確保します。 目 標 値 指標 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 13,000人 13,000人 13,000人 13,000人 13,000人 市営予約制乗合タクシー 利用者数 8,000人 8,000人 8,000人 8,000人 8,000人 公共交通(鉄道・バス等) への満足度 23.7% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0% 第4章 うるおう 市営バス利用者数 交通対策事業 スクールバス運行事業 基本施策 実施計画事業 4-7 121 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-8 暮らしを支える生活道路を整備します 現状と課題 第3部 基本計画 本市の骨格的交通網は、東北中央自動車道、国道3路線、主要地方道5路 線、一般県道7路線、市道の幹線道路から形成されています。東北中央自動 車道の建設が進むなか、幹線道路等の交通網整備をさらに促進していく必要 があります。 本市における市道延長、改良率、舗装率は年々増加傾向であるものの、近 年は道路構造物(舗装・側溝・橋梁・道路付属物等)の老朽化が急速に進行 しています。修繕や更新の増加に多くの費用を要していることから、財源の 確保と優先度を見極めた整備が今後の課題となっています。 また、生活道路に対する住民要望が多くなるなかで、要望への早期対応と 市の整備事業計画との調整が重要となっています。 除雪作業においては、除雪委託業者の機械や運転手を確保することが難し くなっていることや、除雪路線が増加傾向にあることで、早朝除雪の対応が 課題となってきています。 加えて、道路管理の万全を図るためには、行政だけではなく市民からの情 報や協力などをいかに得られるかが、今後の課題です。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-8 122 針 1 道路維持整備の計画と生活道路への官民協働の補助制度を整備しなが ら、住民の理解を深めます。 施策4-8-1 目 生活道路の充実 標 1 道路維持整備の推進 第3部 基本計画 道路維持整備の計画をすることで、計画的かつ予防保全的な維持管理を行い、 予算の平準化とコスト縮減を目指し、安全で最適な道路管理状態を保ちます。 道路の改修における様々な住民ニーズに対し、柔軟に早期解決を図るための補 助制度※1の充実を図ることで、身近な生活道路や生活環境の改善を図ります。 2 道路への住民理解と周知 道路維持管理における行政の役割と市民が担い協働すべき点を明確にし、住民 理解を得るための周知を行い、地域による道づくりを進めます。 除排雪については、除雪機械の整備充実と民間企業活用の拡大を図り、地域住 民と連携しながら雪処理に努めます。 目 標 値 指標 補助制度の活用団体数 道路への住民満足度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 15団体 15団体 16団体 16団体 17団体 29% 30% 31% 32% 33% 第4章 うるおう 実施計画事業 市単独道路整備事業 地域のみちづくりサポー ト事業 個別計画 基本施策 道路事業 4-8 上山市橋梁長寿命化修繕 計画 ※1 補助制度とは、地域のみちづくりサポート事業・私道整備事業・公共物等整備事業のこと。 123 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-9 利用しやすく安全な公園を整備します 現状と課題 第3部 基本計画 公園は、自然的環境の中で、休息、観賞、散歩、遊戯、運動等のレクリエー ション及び災害発生時の一時的な避難場所など多くの役割が求められてい ます。 本市が管理する公園は半数以上が整備後30年を経過しており、施設の劣 化が見られるなか、安全に利用できるように施設を管理していく必要があり ます。 月岡公園及び市民公園は社会情勢に合わせた公園内の再整備やバリアフ リー化が求められ、樹木や施設の戦略的な管理による長寿命化が必要です。 また、そのほかの公園については、地元団体と協力しながら維持管理をし ていますが、修繕が必要な施設は年々増加すると見込まれ、いかに施設の維 持管理を行っていくかが課題です。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-9 124 針 1 定期的に施設の劣化点検を行うことで状況を把握し、地元団体と協力し ながら計画的に維持管理を進め、施設の安全を維持するとともに、社会情 勢に合わせて、誰もが利用したくなる公園の整備を行います。 施策4-9-1 目 公園施設の効果的な維持管理・改修の推進 標 1 公園施設長寿命化の推進 今後の公園施設の老朽化に対する安全対策の強化及び維持修繕や更新に係る費 用の縮減と平準化を目指し、地元団体と協力しながら管理するなど、効果的な維 持管理・改修を行います。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 点検により改修が必要と された施設の健全化率 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 5% 12% 20% 50% 60% 実施計画事業 公園施設長寿命化事業 個別計画 上山市快適環境基本計画 第4章 うるおう 上山市公園施設長寿命化 計画 上山型温泉クアオルト構想 基本施策 4-9 125 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-10 安全で快適な住宅環境の整備を促進します 現状と課題 第3部 基本計画 第4章 うるおう 基本施策 4-10 市営住宅の多くは耐用年数が過ぎ、更新時期を迎えており、用途廃止や建 て替えの検討が必要です。 また、人口減少・少子高齢化が今後も進行すると予想されており、市営住 宅の居住環境においても、高齢化や世代交流、ユニバーサルデザイン※1へ の対応が課題となっております。 全国的な問題でもある空き家についても本市の大きな課題です。平成21 年度の調査では430件であった本市の空き家数は、平成26年度の調査で 694件と増加傾向にあります。 管理されていない空き家の増加は、倒壊の危険性や不法侵入、放火の可能 性など、防災・防犯面及び衛生面などで周辺の住宅環境を悪化させる要因と なっており、空き家が存在する地域の課題になっています。 近年、異常気象により住宅が被災する土砂災害が全国各地で発生していま す。本市の土砂災害のおそれがある区域について、住民の生命や財産が失わ れることを未然に防ぐことが大切です。 また、既存住宅の耐震化やバリアフリー化などの住宅環境の向上を図るた め、住宅リフォーム工事の支援や、快適な住宅環境のための優良な土地の供 給、持ち家への支援が求められています。 方 針 1 市営住宅長寿命化計画に基づき市営住宅の長寿命化等を図ります。 2 安全な住宅環境を促進するため、定期的な空き家調査を実施しながら、 危険な空き家の除却を促進し、土砂災害のおそれのある区域内にある家屋 の移転を支援します。 3 本市定住人口の増加を図るため、優良な宅地の供給や、持ち家建設や取 得への支援を行います。また、住宅リフォーム工事を支援するなど、空き 家を含めた既存住宅への居住の推進と既存住宅の住宅環境の質の向上を図 ります。 ※1 ユニバーサルデザインとは、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設 のこと。 126 施策4-10-1 目 市営住宅の健全化の推進 標 1 良質なストック形成の推進 老朽建物の健全化を図るため、金生住宅48戸の外壁等改修、金生・美咲町住 宅102戸を対象に建替え工事及び松山住宅12戸の用途廃止を行い、良質なストッ ク形成を図ります。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 市営住宅の健全化率※1 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 0% 11% 21% 32% 48% 実施計画事業 市営住宅管理事業 個別計画 第4章 うるおう 上山市営住宅長寿命化計画 基本施策 ※1 市営住宅の健全化率とは、老朽化した建築物の外壁改修及び建替工事を行うことで市営住宅の健全化を図る割 合のこと。 4-10 127 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-10-2 目 安全な住宅環境づくりへの支援 標 1 危険空き家解体事業等の推進 空き家調査の結果を踏まえて、倒壊の危険性のある空き家の除却を促進し、ま た、土砂災害のおそれのある家屋の移転を支援して、安全な居住環境の維持、向 上を図ります。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 危険な空き家の除却件数 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 4件 20件 10件 実施計画事業 危険空家解体事業 個別計画 第4章 うるおう 基本施策 4-10 128 上山市快適環境基本計画 土砂災害等危険住宅移転 促進事業 10件 10件 施策4-10-3 目 快適な住宅環境の整備 標 1 持ち家の建設や取得の推進 第3部 基本計画 本市への定住促進を図るため、蔵王みはらしの丘にある市保有地の土地分譲を 行うことや、民間宅地開発への支援を行うことにより、優良な宅地を供給します。 また、本市に転入して居住する方や新たに三世代同居・近居する方へ、住宅建設 等費用の一部を補助します。さらに、子育て世帯へ上下水道料金の一部を補助し ます。 2 住宅リフォーム事業の推進 居住する住宅のリフォーム工事を行う方に費用の一部を補助することにより、 空き家を含めた住宅環境の質の向上を図ります。 目 標 値 指標 持家住宅支援制度利用件数 住宅リフォームの件数 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 35件 38件 38件 35件 35件 190件 270件 270件 270件 270件 第4章 うるおう 実施計画事業 蔵王みはらしの丘土地分 譲事業 住宅リフォーム支援事業 開発道路配水管布設補助 事業 土地取得事業 基本施策 定住促進事業 4-10 個別計画 上山市まち・ひと・しご と創生総合戦略 129 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-11 暮らしを守る河川環境を保全します 現状と課題 第3部 基本計画 本市の河川は、須川、前川、蔵王川、本沢川に大別され、市内を南北に縦 断している須川に合流していますが、これまでの河川改修、ダム建設、砂防 施設の整備などにより、氾濫の危険性が緩和されてきています。 しかし、須川と蔵王川の合流点などの未整備区間や、洪水や土石流の発生 しやすい須川、蔵王川及び本沢川や各河川の合流点周辺、急峻な渓流地域の 土石流危険渓流など、水害発生の危険性のある地域がまだ残されています。 河川事業や砂防・地すべり・急傾斜地事業については、県と連携して、整備 や事業化を進めています。また、近年の異常気象による豪雨災害の未然防止 策として、河川の浚渫、整備、支障木の伐採についても同様に進めています。 市民と行政が一体となり、自然豊かな水辺空間やふれあいと憩いの場を確 保するとともに、市民の河川愛護意識の高揚に向け、河川愛護活動団体の活 動や河川一斉清掃等をより充実させていくことが必要です。 方 針 1 河川愛護の意識の高揚を図り、河川環境の保全に繋げます。 第4章 うるおう 基本施策 4-11 130 施策4-11-1 目 河川環境の保全 標 1 河川愛護活動団体の増加 PR活動により河川愛護活動団体が増加し、河川敷の草刈や美化活動が行われ ることで、河川の環境保全を図ります。 第3部 基本計画 2 河川一斉清掃の継続 広報誌に掲載し、河川一斉清掃の意識の高揚を図り、河川環境の保全に努め ます。 目 標 値 指標 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 河川愛護活動団体数 12団体 12団体 13団体 13団体 14団体 河川一斉清掃の参加者数 6,000人 6,000人 6,000人 6,000人 6,000人 第4章 うるおう 基本施策 4-11 131 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-12 上下水道の整備を促進します 現状と課題 第3部 基本計画 本市の水道は、一部山間地域を除く全域が給水可能区域で、上水道及び簡 易水道から構成されています。上水道は、月山や朝日連峰を水源とする村山 広域水道から良質な水道水を全面受水しており、安定的に供給できます。小 倉簡易水道事業は、平成28年4月に上水道に経営統合しました。 水道事業の健全経営を確保し、安全で良質な水を安定的に供給するため、 既設水道施設の老朽化対策を計画的に実施するとともに、配水管等の耐震化 や重要施設に接続する配水管の優先的な整備等を行い、緊急時の給水対策を 強化していく必要があります。 本市の公共下水道事業は、上山市公共下水道事業計画に基づき整備を推進 していますが、未整備区域の早期解消が課題となっています。また、合併処 理浄化槽事業は、個人設置型補助制度を充実し、皆水洗化に取り組んでい ます。 今後は、未整備区域の解消と、老朽化した施設の長寿命化計画等を策定し、 経費の縮減を図りながら維持管理するとともに、公営企業会計適用や水洗化 率向上対策の取組により、下水道事業会計の健全化を図る必要があります。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-12 132 針 1 水道事業の健全な経営を図りながら、耐用年数を経過した水道施設の更 新を進め、安全・安心な水の安定供給を確保します。 2 公共下水道、合併浄化槽の普及促進と健全経営による適正管理に努め ます。 3 集中豪雨等による浸水被害の防止を行います。 施策4-12-1 目 安全で良質な水の安定供給 標 1 水道管路の強靭化 病医院、避難所等の重要施設への配水管を中心に、漏水管や老朽管について優 先的に管路を更新します。 第3部 基本計画 2 水道施設の耐震化 耐震診断の結果に基づき、水道施設の耐震化を計画的に行い、安全で安定した 水の供給を確保します。 3 水道施設の適正管理 各配水池、ポンプ場等の耐用年数の経過した設備・機器の更新及び施設の整備 を計画的に行います。 目 標 値 指標 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 19.4% 22.6% 25.8% 29.0% 32.3% 耐震適合施設数 15箇所 17箇所 18箇所 19箇所 20箇所 設備更新施設数 13箇所 15箇所 17箇所 17箇所 18箇所 第4章 うるおう 基幹管路の耐震化率 基本施策 実施計画事業 4-12 水道事業 個別計画 上山市上水道施設整備基 本計画 上山市上水道施設耐震化 計画 133 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-12-2 目 下水道の普及促進と適正管理 標 1 市民皆水洗化の推進 上山市生活排水処理基本計画に基づく整備事業の推進と排水設備工事への助成 制度等により皆水洗化を目指します。 第3部 基本計画 2 長寿命化計画に基づく施設管理 計画に基づく改築工事により、施設の維持延命とライフサイクルコストの縮減 を図ります。 目 標 値 指標 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 公共下水道水洗化率 91.0% 91.5% 92.0% 92.5% 93.0% 管路改築済延長 392m 574m 794m 994m 1,194m 実施計画事業 第4章 うるおう 基本施策 4-12 134 公共下水道事業 浄水センター管理事業 浄化槽設置整備事業 上山市生活排水処理基本 計画 上山市公共下水道事業計画 上山市下水道長寿命化計画 最上川流域下水道(山形処理区)上 山市流域関連公共下水道事業計画 上山市快適環境基本計画 個別計画 施策4-12-3 目 浸水被害の解消 標 1 公共下水道事業浸水対策 集中豪雨等による浸水被害を防止するため、公共下水道事業計画に基づき雨水 排水路等の整備を促進し、市民生活の安全確保に努めます。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 浸水対策整備率 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 80.7% 80.7% 81.8% 82.5% 83.0% 実施計画事業 公共下水道事業 個別計画 第4章 うるおう 上山市公共下水道事業計画 基本施策 4-12 135 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-13 情報通信基盤を普及し活用します 現状と課題 第3部 基本計画 本市では市民の情報化ニーズに対応するため、超高速ブロードバンドサー ビスの提供が無かった地域に対し、光ファイバーケーブルの敷設を行うなど、 情報格差の是正を図ってきました。 そのようななか、インターネットやスマートフォンの普及は目覚ましく、 いつでも、どこでも容易に情報を収集、発信、受信等ができるようになり、 日常生活の一部として欠かせない存在となっています。 今後は、電気通信事業者と連携し各家庭での、さらなるインターネットの 普及拡大を図るとともに、それらを活用した公共サービスの提供について検 討が必要です。 また、マイナンバー制度の運用が開始されることから、個人番号カードを 用いた行政サービスの拡充についても検討が必要です。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-13 136 針 1 インターネットの普及拡大を図るとともに、ICT ※1を活用した公共サー ビスの提供や個人番号カードを用いた行政サービスについて、検討を進め ます。 ※1 ICTとは、Information and Communication Technologyの略で、コンピュータやインターネットに関連す る情報通信技術のこと。 施策4-13-1 目 ICTを活用した行政サービスの検討 標 1 インターネット普及拡大と市民ニーズに対応したICTの活用 第3部 基本計画 新たに光ファイバーケーブルが敷設された地域に対し行政と電気通信事業者が 連携し、各種サービスの提供や手続きなどについて説明会を行いインターネット の普及拡大を図ります。 また、これらの情報通信網を活用し、防災、医療、福祉などの分野において市 民ニーズに対応した迅速かつ正確な情報提供の方法、さらには、マイナンバー制 度の運用が始まることから、個人番号カードを用いた本市独自の行政サービスな ど、ICTを活用した行政サービスのあり方について検討を進めます。 目 標 値 指標 新たに光ケーブルが敷設 された地域の光ケーブル を利用したインターネット 普及率 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 ― 35% 40% 45% 50% 個別計画 第4章 うるおう 上山市辺地に係る総合整 備計画 基本施策 4-13 137 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-14 防災体制を強化します 現状と課題 第3部 基本計画 近年、地震や風水害など自然災害が全国各地で発生しており、本市におい ても風水害や豪雪等によるさまざまな被害が発生しています。さらに蔵王山 の火山活動の高まりなど、これまで経験のない自然災害が予想されることか ら、これらの災害から市民の生命と財産を保護するため、地域防災計画に基 づいた総合的な防災対策が必要です。 また、高齢化が進み、これらの災害時に自力避難が困難な状況に置かれる 高齢者などの災害時要援護者が増えていることから、地域全体での支援が重 要であり、より迅速かつ正確な情報伝達、避難誘導体制が必要になってきて います。そのため、自主防災会活動の活発化により、地域防災体制の強化を 図る必要があります。 防災拠点の要となる市役所庁舎の耐震化に着手しており、災害に強いまち づくりと体制づくりを目指します。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-14 138 針 1 災害に即応した初動体制及び防災関係機関との連絡体制の強化を図ると ともに、自主防災組織と連携した協動体制の確立を図ります。また、自主 防災組織の活性化を図るため、災害発生時において組織が円滑、効果的な 活動が行えるよう、それぞれの地域事情に応じた適切な組織体制づくりを 行うとともに、住民が防災に関する正しい知識を持ち、安全で住みやすい、 災害に強いまちづくりを行います。 2 災害発生時に、自力で避難できない災害時要援護者の登録を進め、自主 防災組織、行政、消防団等が情報を共有しながら助け合いによる避難体制 を構築します。 施策4-14-1 目 自然災害に対する防災体制の強化と自主防災組織の活性化 標 1 地域防災力の強化 火山防災体制を新たに整備し、噴火事象における対応を迅速に行うため、火山 防災マップを作成するとともに、土砂災害警戒区域の避難計画を作成し普及に努 めます。 第3部 基本計画 2 自主防災組織活動の活性化と地域住民の意識の高揚 活動していない自主防災組織へ訓練の実施を促すとともに、防災に関する地域 の問題点や対応策などの情報を共有し、地域住民の共助の意識を高めていきます。 目 標 値 指標 火山防災マップ普及率 自主防災組織活動への参 加率※1 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 ― 100% 100% 100% 100% 34% 36% 38% 40% 42% 実施計画事業 第4章 うるおう 防災対策推進事業 基本施策 個別計画 上山市地域防災計画 4-14 ※1 自主防災活動への参加率とは、自主防災組織が活動した際の参加世帯率のこと。 139 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-14-2 目 共助による避難支援体制の構築 標 1 災害時要援護者登録の推進 災害時に自力で避難できない災害時要援護者を自主防災組織の活動で把握し登 録することにより、共助による避難体制を構築します。 第3部 基本計画 目 標 値 指標 災害時要援護者登録者数 個別計画 上山市災害時要援護者避 難支援プラン 第4章 うるおう 基本施策 4-14 140 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 728人 750人 800人 850人 900人 基本 施策 4-15 消防・救急・救助対策を推進します 現状と課題 第4章 うるおう 方 第3部 基本計画 火災をはじめ、複雑多様化、大規模化する災害を未然に防止し被害を最小 限にするため、消防隊員の育成強化とともに、消防施設等や消防指令体制等 強化のための施設充実及び広域的な体制による消防力の充実強化を継続して 推進する必要があります。 全国での住宅火災による死者の半数以上が65歳以上の高齢者であり、そ の約7割は「逃げ遅れ」が原因です。本市での住宅用火災警報器条例適合率 は県内上位であるものの、さらなる普及促進が必要です。また、防炎着衣製 品等の情報提供とともに防火意識の高揚を図る必要があります。 地域防災の中核として期待されている消防団については、人員確保や被雇 用者団員の増加など課題が山積していることから、消防団員の教育訓練の充 実をはじめ、青年や女性層などの地域住民が入団しやすい組織、魅力ある消 防団づくりと消防団装備の充実を含めた活性化を推進する必要があります。 救急・救助業務は、全国各地で地震をはじめ、局地的豪雨、火山噴火、ト ンネル災害が多発し、従前にも増して質の高い処置や高度な救助活動が求め られています。 このため、指導的立場の救急救命士の養成や医療と連携した救命体制、専 門的な救助活動体制の整備が急務です。また、市民一人ひとりが万一の初期 対応ができるよう応急手当の普及啓発を図るとともに、地域全体での救急・ 救助体制づくりが必要です。 針 基本施策 1 消防職員の資質向上とともに、災害の軽減を図るなど消防組織・体制を 充実させます。 2 消防団員の減少による地域防災力の低下が懸念されることから、地域防 災力の充実・強化を行います。 4-15 3 消防車両及び消防団装備などの消防施設を充実させます。 4 複雑多様化、高度化する災害に対応するため、救急・救助体制を強化し ます。 141 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-15-1 目 消防組織・体制の充実 標 1 火災予防体制と市民の防火思想啓発の推進 住宅火災による死傷者の低減と被害の軽減を図るため、住宅用火災警報器のさ らなる設置促進と自主防災組織による日ごろの訓練等を推進します。 第3部 基本計画 2 消防通信指令体制の整備 消防の中枢である高機能消防指令センターを更新整備することにより災害時の 119番入電から出動指令など、災害対応までの時間を短縮し、市民の生命、身体 及び財産を守ります。 3 消防隊員(人材)の育成強化 豊富な知識と高度な技術を持った職員の育成を図るため、OJT※1を充実させ るとともに、消防大学校、消防学校等の研修へ積極的に派遣します。 目 標 値 指標 第4章 うるおう 基本施策 4-15 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 住宅用火災警報器の条例 適合率 75% 80% 85% 90% 95% 119番入電から出動指令 までの所要時間 88秒 85秒 85秒 80秒 80秒 消防学校派遣職員数 (初任・救急科除く) 3人 4人 4人 4人 4人 実施計画事業 消防総務事業 防災等活動事業 個別計画 上山市消防計画 ※1 OJTとは、職場で実務をさせることで行う職員のトレーニングのこと。 142 市単独消防施設整備事業 施策4-15-2 目 地域防災力の充実・強化と活性化の推進 標 1 消防団員の確保と活性化対策の推進 第3部 基本計画 消防団員の減少が進み、地域防災力の低下が懸念されていることから、地域住 民の消防団活動への理解を深めるため広報誌等を刊行するとともに、消防団サ ポート事業所の推進など積極的な活性化対策を実施し、消防団員の確保に努め ます。 また、大規模災害時の避難所運営や平時における火災予防普及啓発活動など、 きめ細やかな対応ができる女性消防団の入団促進を図り、市民の安全・安心に努 めます。 2 消防団員の教育訓練体制の充実 地震、豪雨災害など複雑多様化する災害に対応するため、消防団員の活動は不 可欠であることから、専門かつ高度な教育訓練へ派遣し被害の軽減に努めます。 3 消防団協力事業所表示制度の推進 消防団員の約7割が被雇用者という現状から、消防団員が活動しやすい環境を 整備するためには事業所の一層の理解と協力が必要不可欠であり、消防団協力事 業所の登録を推進します。 目 標 値 指標 消防団員数 (内女性団員数) 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 776人 791人 791人 791人 791人 (5人) (10人) (15人) (20人) (20人) 8人 8人 8人 8人 消防団協力事業所数 12箇所 14箇所 16箇所 18箇所 20箇所 実施計画事業 基本施策 5人 第4章 うるおう 教育訓練派遣団員数 4-15 消防団運営事業 個別計画 上山市消防計画 上山市まち・ひと・しご と創生総合戦略 143 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 施策4-15-3 目 消防施設等の充実 標 1 消防車両・資機材、消防水利等消防施設の整備 第3部 基本計画 各種災害に迅速かつ的確に対応するため、消防力の整備指針等に基づき、消防 本部・消防署の車両、消防資機材の更新整備を図ります。 また、地域の消防力を維持向上するため、消防団車両、消防団ポンプ庫等の計 画的な更新整備を行い、市民の安全・安心を図ります。 消防水利は、基準に基づき適正配置に努めます。 2 消防団装備等の充実・強化 地震をはじめ、局地的豪雨や噴火災害など大規模災害が多発し、消防団員の活 動は従来にも増して多岐に渡り、これまで以上の安全管理が求められていること から、消防団の装備基準に基づき、消防団員の安全を確保するための装備を整備 します。 目 標 値 指標 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 消防署車両更新台数 0台 1台 0台 1台 1台 消防団車両等更新台数 7台 5台 4台 4台 7台 60.4% 60.5% 60.8% 60.8% 61.0% 53.4% 100% 100% 100% 0% 0% 50.4% 100% 消防水利基準充足率 第4章 うるおう 0% 消防団装備整備率 0% 基本施策 4-15 実施計画事業 消防団運営事業 個別計画 上山市消防計画 144 (救助靴) (救助靴) (救助靴) (救助靴) 市単独消防施設整備事業 (防寒衣) (防寒衣) 施策4-15-4 目 救急・救助体制の整備 標 1 救急救命士と救急・救助隊員教育の充実 高度・専門化する救急業務に対応するため、指導的立場の救急救命士を養成す るとともに、救急救命士、救急・救助隊員の教育訓練の充実を図り、救命率向上 に努めます。 第3部 基本計画 2 高度救急処置・救助資機材と消防装備の整備 火山噴火や豪雨災害をはじめ本市を縦断する高速道路トンネルでの災害等、複 雑多様化する災害に対応するため、救急隊の高度処置等資機材、救助隊員の高度 安全装備品を整備するとともに、特殊災害訓練を実施し、市民の安全・安心を図 ります。 3 市民による応急手当普及啓発の推進 心肺停止事案では、バイスタンダー※1による迅速かつ適切な応急手当を施す ことで救命率が向上するため、応急手当普及啓発活動を積極的に実施します。 目 標 値 指標 救急救命士運用数 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 16人 16人 16人 16人 高度救助隊員養成数 (消防大学、山岳、急流救助講習) 1人 1人 1人 1人 1人 心肺停止事案における市 民による心肺蘇生実施率 67.6% 70.0% 75.0% 80.0% 80.0% 第4章 うるおう 13人 基本施策 実施計画事業 消防総務事業 救急業務事業 市単独消防施設整備事業 4-15 個別計画 上山市消防計画 ※1 バイスタンダーとは、その場に居合わせた人のこと。 145 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-16 安全・安心のまちの実現に努めます 現状と課題 第3部 基本計画 第4章 うるおう 基本施策 4-16 146 近年、犯罪の多様化や低年齢層化が進行しています。また、核家族化も進 む中、地域社会における連帯意識が希薄化し、地域が本来保有していた自主 防犯機能も低下している状況にあります。さらには、高齢者のひとり暮らし 世帯が増加していることからも防犯機能の強化が望まれます。 本市においては、関係機関や団体、ボランティアグループによる青少年の 街頭安全指導やひとり暮らし老人家庭の訪問など、徐々に地域社会の防犯機 能の強化が図られています。 平成15年9月に制定した「上山市地域安全条例」をもとに、市民の安全 に対する意識の高揚や地域ぐるみの防犯活動の推進を図り、関係機関との連 携のもと、防犯体制の整備・充実を一層推進することが必要です。 また、ICTなど高度情報化の急速な発展により、インターネットやスマー トフォンなどによる犯罪被害者の低年齢化も社会問題となっており、新たな 防犯対策の必要性が叫ばれています。 こうした犯罪や特殊詐欺被害などを防止するとともに、消費生活において も安全で安心できる暮らしを実現するため、確かな知識や判断力を身につけ、 情報を正しく理解できる「かしこい消費者」の育成が求められます。 方 針 1 地域ぐるみの防犯対策を推進し、青少年の非行防止、さらには暴力の追 放を図るとともに「かしこい消費生活」を推し進め、安全な環境、安心な 暮らしの実現を図ります。 施策4-16-1 目 防犯対策と安全な消費生活の推進 標 1 防犯対策の推進 第3部 基本計画 地域や学校ぐるみの防犯対策を関係機関と連携し推進するとともに防犯組織の 育成を図ります。また、市民自らが防犯意識を高め、あいさつ運動や見守り隊な ど地域の防犯活動に積極的に参加するように働きかけます。さらには、パソコン やスマートフォンなどのICT機器による犯罪被害や高齢者の特殊詐欺被害を防止 するため、家庭、地域、学校等と連携を深め被害にあわないための講習会を開く ほか、青少年の非行防止と有害環境の浄化運動を推進します。 安全・安心なまちづくりに向けて、青色回転灯パトロール車での防犯パトロー ルを強化するとともに、平成28年度には市内全域の防犯灯をLED化します。また、 平成24年7月に制定した「上山市暴力団排除条例」をもとに、関係機関・団体 と協力し暴力追放運動を市民とともに推進します。 2 安全な消費生活の推進 消費者被害の救済や防止のため、上山市消費生活センターの機能を充実させる とともに、消費生活相談員を活用し情報の提供や相談体制を整えます。また、地 域における学習の場を設定し、 「かしこい消費者」の育成を推進します。 目 標 値 刑法犯認知件数 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 100件 95件 90件 85件 不良行為件数 33件 30件 25件 20件 15件 消費生活センター認知率 35% 40% 50% 60% 65% 基本施策 105件 第4章 うるおう 指標 4-16 実施計画事業 防犯施設整備事業 147 第4章 うるおう『快適に暮らせるまち』 基本 施策 4-17 交通安全対策を推進します 現状と課題 第3部 基本計画 車社会の現代において、昼夜を問わず交通事故が発生しており、また、高 齢化の進行により高齢者が関わる交通事故が後を絶たない状況にあります。 そのようななか、交通安全意識の高揚を図り、交通事故防止に努めるため、 幼児から高齢者まで各年齢層に合わせて、関係機関や団体と連携しながら交 通安全教室と啓発広報を実践してきました。 しかしながら、若年層・高齢者の交通事故が依然として減少せず、特に高 齢者の死亡事故が多く発生し、車、歩行者、自転車を問わずマナーの欠如に よる交通事故も発生しています。 「交通安全は家庭から」を基本とし、家庭だけでなく、地域や職場ぐるみ で交通安全意識の高揚を図るため、関係機関や団体と連携を図りながら各年 齢層に合わせた交通安全教育を学校や地域において交通安全教室や啓発広報 を実施します。また、運転者・歩行者としての交通安全意識高揚の取組をさ らに強化するとともに、道路標示や信号機などの交通安全施設の整備による 交通環境の安全性や快適性の確保を進める必要があります。 方 第4章 うるおう 基本施策 4-17 148 針 1 家庭、地域、職場からの交通安全の推進を図り、上山市交通安全計画の 推進と見直しを行うとともに、交通安全施設整備の促進を図ります。 施策4-17-1 目 交通安全意識の高揚 標 1 上山市交通安全計画の推進と交通安全施設整備の促進 第3部 基本計画 本市の交通安全の指針となる第10次上山市交通安全計画を推進するとともに、 時代に即応した見直しを進めます。さらに、交通事故の未然防止のため交通危険 箇所の調査点検を行い、道路反射鏡や道路標示などの適正な交通安全施設の整備 を図るとともに、歩道や自転車歩行者道など安全機能と快適性を高め、より安全 な交通空間の整備に努めます。 2 家庭・地域・職場からの交通安全の推進 幼児から高齢者までの各年齢層に応じた交通安全教育を交通安全関係団体と連 携して実施し、交通安全意識の高揚に努めます。特に、子どもの見本となる大人 の交通マナーアップに努めます。 目 標 値 指標 交通事故発生件数 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 135件 130件 125件 120件 交通安全施設(道路反射 鏡)整備率 10% 20% 30% 40% 50% 市民の交通安全意識高揚度 50% 55% 60% 65% 70% 第4章 うるおう 139件 基本施策 個別計画 第10次上山市交通安全 計画 4-17 149
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