パイロットプロジェクト推進支援事業 募集要領 1.趣旨 昨今、私たちは、人口減少や少子高齢化などの様々な課題に直面しています。しかし、社会 や生活において生じているこれらの課題は、日本や世界全体で生じている急速な経済社会環境の 変化に起因するところが大きく、行政だけで解決することはできません。 社会課題・生活課題に対し、適切に対応していくためには、市民・地域社会を中心に、産学官 金の各セクターがその枠組みを超えて課題意識を共有し、それぞれの視点、立場を相互に尊重し ながら連携して取り組むことが必要です。 現在、日野市では「諸力融合」の理念の下、 「生活課題産業化」を新たな産業育成の方向性とし て掲げ、企業が地域住民をはじめとする様々な主体と連携して、様々な社会課題・生活課題を解 決すると同時に、新ビジネスの創出の加速にも繋げることを推進しています。 また、 「生活課題産業化」は、持続的に社会全体に波及できる新たな技術やこれまでにないサー ビスを創出するイノベーション環境の形成を目指す取り組みの一つとして、 「日野市まち・ひと・ しごと創生総合戦略」の基本目標における「共創による地域産業の新たな展開」の具体策として 位置付けられるものです。 本事業( 「パイロットプロジェクト推進支援事業」)は、国の「地方創生加速化交付金」を活用 して上記の趣旨に基づき、行政と複数の企業や大学が連携しながら、日野市民の直面する生活上 の課題(生活課題)を特定し、その解決を通じて新事業の創出を図る先駆的な取り組みを支援し ます。 2.支援内容 本事業では、支援対象となったパイロットプロジェクト(以下「プロジェクト」という。 )によ る生活課題の解決と新事業の創出を実現するため、事業実施期間中(プロジェクト実施協定締結 の翌日(平成 28 年 8 月中旬想定)から平成 29 年 3 月中旬まで)、プロジェクト参画事業者からの 要望に応じて、市及び市から委託された事業者が協力し、以下の支援を行います。 (1)プロジェクトの運営・実施において必要となる、下記の事項に係る支援 ① チーム組成支援 ② スケジュール管理、会議設定 ③ 参画事業者間の意見調整 ④ 進捗状況の把握、共有(進捗管理) ⑤ 試行対象地域住民との調整 ⑥ プロジェクト実行・実証に係る支援 ⑦ プロジェクト間・企業間のネットワーク形成 ⑧ プロジェクト実施報告書の作成支援 (2)プロジェクトにおいて、行動履歴等のデータの収集・分析・管理・活用を行う際に必要と 1 なる、下記の事項に係る支援 ① 行動履歴等のデータの収集・分析・管理・活用方法の法的な適切性の検証(法曹関係者 その他の専門家への相談、確認の実施) ② プロジェクトにおいて行動履歴等のデータを収集・分析・管理・活用するプロセスの記 述及び整理 3.プロジェクトの選定条件 本事業においては、日野市の基本政策である「諸力融合」の理念に基づいた民間企業と市役所 との連携による取り組みの窓口となっている、日野市の「共創ポータル」において、支援を希望 するプロジェクトを募集します。そして、応募があったプロジェクトのうち、 (1)の条件を満た すものの中から、 (2)の条件を満たすものを優先し、支援対象とするプロジェクトを 5 件程度、 選定します。 なお、提案内容に類似・重複するものがある場合には、日野市よりチーム組成を提案すること があります。 また、本事業の支援対象として選定されなかったプロジェクトのうち、 (1)の条件を満たすも のについては、日野市の基本政策である「諸力融合」の理念に基づく、民間企業と市役所との連 携案件として、その進め方について日野市役所と参画事業者との間で協議を行います。 (1)必須条件 ① 日野市民の生活の質(QOL)の向上のため、日野市民の生活上の課題(生活課題)を特定 し、解決策を見出す取り組みであること ② 「日野市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げられている4つの基本目標(※)の実 現に資する取り組みであること ③ 「日野市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の対象期間である平成31年度末までに、想 定した生活課題の解決策を見出すことを目指す取り組みであること ④ プロジェクト実施の際に他事業者との連携を想定していること ⑤ プロジェクトの対象地域に、日野市域内が含まれていることが明確であること ⑥ 「日野市暴力団排除条例」に規定する暴力団関係者等、市が支援先として社会通念上適 切ではないと判断するものでないこと (2)必須ではないが満たすことが望ましい条件 ① プロジェクトに参画している事業者に、日野市内に立地する(事業所等が所在する)又 は日野市役所と包括的な連携協定を締結している企業若しくは大学その他の団体(特定 非営利活動法人等)が含まれていること ② プロジェクトの実施対象地域との調整を実施できる見込みが立っていること ③ プロジェクトにおいて実施する、生活課題とその解決策に関する仮説検証プロセスにお いて、日野市内における個人の行動履歴等に関するデータ又は日野市外における日野市 在住・在勤・在学の者の個人の行動履歴等に関するデータの収集・管理・分析・活用が 2 含まれており、先駆的な取り組みであると認められるものであること ④ プロジェクトにおいて実施する、生活課題とその解決策に関する仮説検証プロセスで得 られるデータに、普遍性または汎用性が想定されるものであること ※「日野市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げられている基本目標 1.共創による地域産業の新たな展開 (地域の多様な主体との共創による新たな産業の成長・創造・活性化) 2.多様な就業環境の創造による生活価値の向上 (働く機会と働き方の多様性、働きやすさを実感できる地域環境の実現) 3.人と人とがつながる生活基盤の整備 (多様な世代が社会とつながり、持続できる地域の価値を共創する) 4.健康に住み続けられる潤いのある地域づくり (誰もが安心し、健康で充実した暮らし方、生活の質を高める地域をつくる) 4.プロジェクトの実施条件(実施協定) 日野市は、支援対象としてプロジェクトを選定した後、プロジェクトごとに、その参画事業者 との間で、プロジェクトの実施条件として以下の事項について定めた協定(以下、 「実施協定」と いう)を締結したうえで、支援を開始します。なお、この協定の内容については、各プロジェク トの事業化に向けた段階や参画事業者の意向等に応じて適切な調整を行うため、締結に当たって は、個別に協議を行います。 (1)プロジェクト推進支援事業の実施に関する事項 ① プロジェクトの参画事業者は、プロジェクトごとに、支援事業終了時点のプロジェクト の進捗状況と来年度以降の進め方(予定)をとりまとめたプロジェクト実施報告書を作 成し、日野市役所に提出すること ② プロジェクトの参画事業者は、本事業によって得られた成果を、日野市と協議のうえで 合意した成果提示内容に限り、本事業によって得られた成果であることを明記したうえ で、自由に活用・公表することができること ③ 日野市役所は、プロジェクトの推進支援の実施に際して、プロジェクトの参画事業者の 有する秘密(企業秘密や技術情報)を知り得た場合には、その秘密を保持すること (2)プロジェクトで取り扱う行動履歴等のデータに関する事項 ① プロジェクトにおいて行動履歴等の特定の個人にデータを取り扱うに当たっては、デー タの取得時または取得以前に、データの主体となる市民に対して適切な説明を実施した うえで、取得目的や用途などについて同意を得ること ② 個人が識別できない形に加工された匿名加工情報及び特定の個人に紐づかないデータに 関しては、その公共性に鑑み、プロジェクトの参画事業者が技術的な方法や形式につい て日野市と協議のうえ、適切な加工を施したうえで日野市と共有し、日野市及び日野市 3 が認めた事業者が平成31年度末までは利用可能とすること (3)プロジェクトの参画事業者に関する事項 ① プロジェクトの進捗状況に応じて、日野市及び参画事業者間による協議の上、参画事業 者を追加若しくは脱退すること、またはプロジェクトの実施を中止することが可能であ ること ② プロジェクトの進捗状況に鑑み、プロジェクトの実施を中止することとした場合には、 中止に至る経緯や理由をとりまとめたプロジェクト中止報告書を作成し、日野市役所に 提出すること (4)生活課題産業化協議会に関する事項 ① プロジェクトの参画事業者は、プロジェクト参画事業者及び地域関係者により構成され る生活課題産業化協議会(仮称、以下略)を構成するメンバーとなること ② プロジェクトの参画事業者は、プロジェクトごとに、年度内の進捗目標を、支援開始後1 か月以内に日野市役所に報告するとともに、生活課題産業化協議会(仮称、以下略)に おいて共有すること 5.応募方法 本事業による支援を希望するプロジェクトの参画事業者は、プロジェクトごとに下記の事項に 従い提案書を提出してください。 (1)提出物 以下の内容を記載した提案書 ①必須条件に関する内容(記載必須) (ア)プロジェクト参画事業者名及び当該参画事業者の主な担当部署名等 (イ)プロジェクトが対象とする、生活課題及びその解決策 (ウ)プロジェクトが資する、「日野市まち・ひと・しごと創生総合戦略」(3.プロジェクト の選定条件※印参照)に掲げられている基本目標(1.~4.のうちのいずれか又は複数) (エ)プロジェクトを実施する上で、今後連携を想定する事業者名又は事業分野・技能等 (オ)データ収集の有無 ②必須ではないが満たすことが望ましい条件に関する内容(記載必須) (ア)プロジェクトの実施対象地域との調整状況 (イ)プロジェクトにおいて実施する、生活課題とその解決策に関する仮説検証プロセスにお ける個人の行動履歴等のデータの収集・管理・分析方法 (ウ)入手データの内容、形式及び個人情報を含まない状態に加工した際の普遍性・汎用性 ③実施協定に関する内容(記載任意) (ア)実施協定に関する要望事項及びその理由 (イ)プロジェクトの実現に向けて必要な能力を有する日野市・多摩地域内事業者の紹介・あ っせん希望の有無 4 ④支援内容に関する内容(記載任意) (ア)支援内容に関する要望事項(特に必要とする支援及び不要な支援とその理由) (2)申請期間 平成28年6月15日(水)~平成28年7月15日(金)17時まで(必着) (3)提出方法 申請期間内に提出書類一式をメールで送付もしくは郵送してください (4)提出先 日野市 価値共創ポータル(地域戦略室) 住所 :日野市神明1-12-1 Eメール:[email protected] 6.今後のスケジュール 平成 28 年 6 月 15 日 日野市・価値共創ポータルにおいて、プロジェクトの募集開始(~7 月 15 日) 7 月 19 日 プロジェクトの選定及び実施協定締結準備開始(~8 月中旬) 8 月 中旬 実施協定を締結したプロジェクトから順次支援開始(~翌年 3 月中旬) 7.生活課題産業化協議会の概要(参考) (1)生活課題産業化協議会の役割・位置づけ ① 今年度のプロジェクト推進支援事業の効果を最大限に活用するための、プロジェクト の参画事業者及び地域関係者による、忌憚ない情報交換・意見交換の場として位置づ ける (ア)各プロジェクトの実施状況と今後の見通しを定期的に共有し、より良いプロジェ クトの進め方について意見を交換する ・日野市役所は、議論を提起し、検討結果をとりまとめるため、事務局として参 加する (イ)日野市・多摩地域における生活課題の産業化を実現するために、以下の各事項に ついて検討する ・平成29年度以降も「生活課題産業化」の取り組みを継続するための、プロジェ クトの申請・採択・組成・実施に至る基本プロセスと、その過程で必要とされる 基準やルール ・市民にとって有益であり、かつ、企業が日野市で新しい事業を生み出すことに 真に役立つ、プロジェクトの推進支援を行う自立的な支援実行組織のあり方 ・プロジェクトの実施プロセスにおいて参画事業者が取得した市民データの帰属 とその保持・分析・他プロジェクトへの転用のあり方 ② 平成29年度以降の生活課題産業化協議会のあり方(自立的な支援実行組織との関係を 5 含む)については、本年度の生活課題産業化協議会において議論を行う (2)協議会の構成メンバー(想定) • プロジェクト参画事業者の代表者 • 地域関係者 • 日野市役所関係者 • 行政関係者(オブザーバー参加) 8.問い合わせ: 日野市 価値共創ポータル(地域戦略室) 電話 :042-585-1111(内線 4151、4152) Eメール:[email protected] 以上 6
© Copyright 2024 ExpyDoc