FOMC~年内利上げは何回なのか?

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2016 年 6 月 16 日
アムンディ・マーケットレポート
アムンディ・ジャパン株式会社
FOMC~年内利上げは何回なのか?
① FF 金利は据え置きでした。足元の雇用環境の改善鈍化や海外情勢に配慮したと見られます。
② FOMC メンバーの FF 金利予想が大きく下がり、年内利上げ 1 回が 17 名中 6 名に上りました。
③ 市場では年内利上げに懐疑的な見方も台頭しています。当面は英国民投票や雇用指標に注目です。
雇用指標が影響、英国国民投票も考慮
6 月 14-15 日、FOMC(米連邦公開市場委
員会)が開かれました。FF 金利誘導水準は
0.25-0.50%で据え置かれました。委員会終
了後に発表された声明文では、雇用拡大の
鈍化が考慮されたことがうかがえます。また、
記者会見では、6 月 23 日の EU 残留・離脱
を問う英国の国民投票も、意思決定に影響
したことをイエレン議長が示唆しました。
失業率(2016年予想、長期目標、実績)
(%)
7.0
※予想は、ここでは中心的傾向(全予想の上下3つを除いた
レンジ)の最大と最小の平均値を用いた
6.5
予想
長期目標
実績(四半期平均)
6.0
5.5
4-5月平均
5.0
4.5
14/3
FOMC メンバーの 16 年経済見通しは、失業
率は 4.7%で据え置き、実質 GDP 成長率は
+2.0%で前回の+2.2%から下方修正、イ
ンフレ率(右下図中☆参照)は+1.4%で前
回の+1.2%から上方修正されました。5 月
の失業率がすでに 4.7%と、雇用の拡大が
限界に近いという見方も出てきています。
6
9
12
15/3
6
9
12
16/3
6
(年/月)
出所:FRBのデータよりアムンディ・ジャパン作成
実質GDP成長率(2016年予想、長期目標、実績)
(%)
3.5
※予想は、ここでは中心的傾向(全予想の上下3つを除いた
レンジ)の最大と最小の平均値を用いた
予想
長期目標
実績(前年同期比)
3.0
2.5
2.0
景気については、雇用・所得環境の改善を
受けて個人消費、住宅投資が堅調な一方、
設備投資や外需が減速ししており、家計と企
業の景況感で明暗が表れている、いわゆる
「片肺飛行」となっているのが米国景気の現
状と思われます。
1.5
14/3
6
9
12
15/3
6
9
出所:FRBのデータよりアムンディ・ジャパン作成
(%)
2.5
12
16/3
6
(年/月期)
インフレ率☆(2016年予想、長期目標、実績)
※予想は、ここでは中心的傾向(全予想の上下3つを除いた
レンジ)の最大と最小の平均値を用いた
2.0
4月
1.5
また、インフレ率の上方修正は、国際商品市 1.0
予想
況下落の影響の剥落を受けたもので、イン
長期目標
0.5
実績(総合・四半期平均)
フレ期待に変化はない上、目標の+2%を早
実績(コア・四半期平均)
☆インフレ率:PCE(個人消費支出)価格指数(総合)の前年同月比
期に達成する展望にもつながっておらず、利 0.0
14/3
6
9
12 15/3
6
9
12 16/3
上げの誘因にはなっていないと思われます。
出所:FRBのデータよりアムンディ・ジャパン作成
ただし、雇用拡大が限界に近いなら、今後は
賃金に上昇圧力がかかる可能性があり、これからの政策の意思決定に影響しそうです。
4月
6
(年/月)
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利上げを急がないスタンス?
FOMC メンバーによる FF 金利誘導水準の予想は、全体的に下方修正されました。全予想(17 名)
の中央値は 16 年は 0.875%で 3 月時点と同じですが、年内利上げ 1 回を示す 0.625%と予想し
たメンバーが 6 名と。3 月時点の 1 名から大幅に増加しました。また、1%超の予想は 16 名から 2
名へ激減しました。年内の利上げは 1~2 回というのが大方のコンセンサスで、利上げを急がない
スタンスが示唆されました。
一方、市場の形成する利上げ予想は、FF 金利先物や国債利回りから推定すると、年内は 0~1 回
がコンセンサスとなっており、FOMC メンバーの予想より慎重です。こうしたことを受け、米国債利
回りは 2 年が 2 月以来の 0.6%台に低下、10 年は 1.5%台と年初来最低となりました。市場の予
想は今後の経済情勢によって上下に振れるため、雇用関連指標や海外情勢によって、年内利上
げなしから 2 回までの間で、市場はまだ揺れ動きそうです。
アムンディでは、年内の利上げを 1~2 回と見ています(年末を 0.75%と予想)。現時点の予想に基
づくと、ドル・円相場は現状よりもやや円安、中・長期金利は上昇の余地があると見ています。
FOMCでのFF金利誘導水準の予想
(%)
4.0
3.5
3.250
3.0
3.000
3.000
市場が形成する今後のFF金利の予想
(%)
3.0
※ここでは全予想の中央値
2.5
先物市場でのFF金利見通し
3年国債の利回り曲線から推計した3カ月フォワード金利
FOMC参加者のFF金利年末予想(単純平均、6月時点)
2.5
2.0
2.375
1.875
2.0
1.5
1.5
1.625
1.0
0.875
1.0
15年12月 時点
16年03月 時点
16年06月 時点
0.875
0.5
0.0
15
16
17
出所:FRBのデータよりアムンディ・ジャパン作成
18 (年) 長期目標
0.5
0.0
16/6 9
12 17/3 6
9
12 18/3 6
9
出所:Bloomberg、FRBのデータよりアムンディ・ジャパン作成
12 19/3
(年/月)
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投資信託に係るリスクについて
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