RESASを用いて把握できること(一例)

RESASで見た佐渡市
RESAS(リーサス:地域経済分析システム)の概要
目的
 人口減少、過疎化が構造的に進展し、疲弊する地域経済を真の意味で活性化させていくためには、自治体が、
地域の現状・実態を正確に把握した上で、将来の姿を客観的に予測し、その上で、地域の実情・特性に応じた、
自発的かつ効率的な政策立案とその実行が不可欠。
 このため、国が、地域経済に係わる様々なビッグデータ(企業間取引、人の流れ、人口動態、等)を収集し、
かつ、わかりやすく「見える化(可視化)」するシステムを構築することで、自治体による様々な取組におけ
る、真に効果的な計画の立案、実行、検証(PDCA)を支援する。
RESASを用いて把握できること(一例)
①産業マップ
企業数・雇用・売 ②地域経済循環マップ
上で地域を支える
産業が把握可能に
行政区域を超えた
産業のつながりが
把握可能に(※)
④観光マップ
どこからどこに
人が来ているか
把握可能に
インバウンド観
光動向が把握可
能に
⑦自治体比較マップ
各種指標を他の
自治体と比較し、
自らの位置付け
を把握可能に
⑤人口マップ
自治体の生産・
分配・支出にお
けるお金の流
入・流出が把握
可能に
人口推計・推移、
人口ピラミッド、
転入転出を合算
して把握可能に
地域の少子化と
働き方の関係が
把握可能に
③農林水産業マップ
農業部門別の販売
金額割合が把握可
能に
農業経営者の年齢
・農地の利用状況
が把握可能に
⑥消費マップ
飲食料品や日用
品の購入金額・
購入点数の商品
別シェアが把握
可能に
RESASのご利用はこちらから
https://resas.go.jp/ (Google Chromeよりご覧ください)
(※)企業間取引データは、国および地方自治体の職員が一定の制約の下で利用可能な「限定メニュー」
1
1.地域経済循環マップ
2
地域経済循環マップ
 地域経済循環図を見ると、生産面では従業者一人当たりの付加価値額の全国順位が低く、労働生産性の
改善が課題があることがわかる。
 分配面では、「その他所得」の地域外からの流入が多く、国や県からの再分配に拠るところが大きい可能性
がある。
 支出面では、「民間消費額」の地域外からの流入が多いことから、観光地として域外からの消費を呼び込ん
でいる一方で、「その他支出」の地域外への流出も多く、財・サービスの移入が多いことが予測される。
労働生産性が低い

1,090億円
97億円

「その他支出」は、政府支出、地域内産
業の移輸出入収支額等により構成され
る。
佐渡市内の住民、企業、政府等による
「その他支出」の総額は1,187億円だが、
地域内産業の移輸出入収支額は
-1,123億円であり、財・サービスの移輸
入を通じて、域外に流出している。
3
地域経済循環マップ
<佐渡市 依存財源率(平成25年度)>
新潟県 佐渡市
新潟県
市町村平均
依存財源(千円)
52,100,755
34,490,010
依存財源率(%)
81.9%
57.8%
<佐渡市 依存財源率の推移>
 佐渡市の依存財源率は、新潟県の市町村平
均を上回っている。
 国や県の財政再分配に拠らない、自立した地
域づくりに向けて、自地域の産業の「稼ぐ力」を
伸ばし、域外からの消費や投資を呼び込める
産業を育成する必要がある。
出典:平成25年度 市町村別決算状況調査(総務省)
※依存財源:国や県の意思によって定められた額を交付される財源のことで、国・県支出金や地方債などが含まれる。
依存財源率:歳入総額うち、依存財源が占める割合。
4
地域経済循環マップ
 産業別の移輸出入収支を見ると、ほとんどの財・サービスを地域外からの移入に依存しており、分配された
所得が地域外に流出する循環構造。
佐渡市 移輸出入収支額(2010年)
ほとんどの財・サービスを
移入に依存している。
5
地域経済循環マップ
 佐渡市の従業者一人あたりの雇用者所得(317万円)を新潟県内の平均所得(382万円)の水準まで上げる
ためには、新たに約206億円分の雇用者所得を産む必要がある。
 仮に、現在移入に依存している財・サービスのうち、206億円分を内製化する(ステップ1)ことにより、各産業
の付加価値が増加し(ステップ2)、当該産業の雇用者所得の増加(ステップ3)するため、上記の所得水準
が達成できる(ステップ4)。
<佐渡市 財・サービスの一部内製化による地域経済循環の変化イメージ>
ステップ4
一人あたり雇用者
所得が増加
ステップ3
各産業の雇用者所
得が増加
382万円
2,094
ステップ2
各産業の付加価
値が増加
※2010年時点の
産業構成比で206
億円を按分
206億円
2,974
ステップ1
206億円分の財・
サービスを内製化
159億円
37億円
10億円
206億円
2,094
6
2.産業マップ
7
産業マップ-全産業花火図
<取引流入額(2012年 企業単位)>
<付加価値額(2012年 企業単位)>
電子部品・デバイス・電子回路製造業
・セイデンテクノ株式会社
・株式会社ピーシーエヌ 等
宿泊業
宿泊業
・国際佐渡観光ホテル株式会社
・やまきホテル株式会社 等
電子部品・デバイス・
電子回路製造業
<従業者数(2012年 事業所単位)>
宿泊業
 「総合工事業」、「社会保険、社会福祉、介護事業」は多くの付
加価値を産んでいるものの、国や県の財源に拠るところ大き
く、地域として自立するためには、他の産業の稼ぐ力も伸ばす
必要がある。(次頁参照)
 「電子部品・デバイス・電子回路製造業」は域外から資金を獲
得し、更に付加価値を多く生んでいることがわかる。
 また、「宿泊業」は、①付加価値額、②従業員数とも上位であ
り、これらの産業は地域経済を支える産業となっている。
8
産業マップ-稼ぐ力分析
製造業(中分類)
電子部品・デバイス・電子回路製造業
特化係数(付加価値額):1.55
特化係数(労働生産性):0.79
 「電子部品・デバイス・電子回路製造
業」の付加価値額の特化係数は高いも
のの、労働生産性が低く、流通コストの
緩和(費用削減)、新規市場の開拓(需
要増)などが課題となる。
<Y軸>
特化係数
(労働生産性)
<X軸>特化係数(付加価値額)
宿泊業・飲食
サービス業(中
分類)
<Y軸>
特化係数
(労働生産性)
飲食店
特化係数(付加価値額):1.59
特化係数(労働生産性):0.93
宿泊業
特化係数(付加価値額):6.83
特化係数(労働生産性):0.76
 「宿泊業」、「飲食店」についても、付加
価値額の特化係数は高いものの、労
働生産性の向上が求められる。
<X軸>特化係数(付加価値額)
9
産業マップ-企業別花火図
 「電子部品・デバイス・電子回路製造業」の中核企業候補とその仕入れ先企業の業績は連動している可能性が示
唆される。従って、これら中核企業候補を支援することで、佐渡市だけではなく、新潟市や長岡市の景気も上向く
ことが期待される。
「電子部品・デバイス・電子回路製造業」に属する
地域中核企業候補及びその仕入先企業の売上増減(2014年)
「電子部品・デバイス・電子回路製造業」
に属する地域中核企業候補の純利益の推移
( 2010年から2014年)
A社
A社
ç
B社
B社
〇印は新潟市及び長岡市の企業
10
3.農業マップ
11
農業マップ-農業花火図、農産物販売金額
 農業部門別の販売額を見ると、佐渡米に代表されるように「稲作」が中心であることがわかる。
 経営体あたりの販売金額は2005年から2010年にかけて増えているものの、経営体あたりの販売金額が高い県内の
他市町村と比較すると低く、「稼ぐ力」の向上が課題として挙げられる。
<農業部門別販売金額(2010年)>
<経営体あたり農産物販売金額(2010年)>
新潟県平均
佐渡市
新潟県平均
全国平均
胎内市
新発田市
弥彦村
12
農業マップ-出荷先別経営体数の割合
 「農協」に出荷している農業経営体の割合が多く、一方で「食品製造業・外食産業」、「消費者に直接販売」の出荷割合
が低く、地域内への流通ルートが未整備の可能性がある。
 経営体あたりの販売金額が高い県内の他市町村は多様な流通チャネルを有している。
農協が占める割合が高い
<農作物の出荷先別経営体数の割合>
農協が占める割合が高い
佐渡市
佐渡市
全国平均
全国平均
多様な流通チャネル
新潟県平均
胎内市
新発田市
弥彦村
多様な流通チャネル
新潟県平均
胎内市
新発田市
弥彦村
13
農業マップ-佐渡市、青果市場の流通量、学校給食の野菜使用量
 佐渡市の青果市場の流通量、学校給食の野菜使用量をみると、佐渡市で消費される食材の多くが佐渡市外から移
入されているため、いかに佐渡産の青果物の流通量を増やしていくかが課題である。
<佐渡市青果市場の流通量>
<佐渡市学校給食の野菜使用量>
流通量(t)
7.2%
H26
1146.1
25.5%
H26
88.9
91.6
31.4
7.2%
H25
1201.8
15.6%
H25
93.2
113.1
20.9
16.5%
8.2%
H24
1047.4
0.0
200.0
400.0
600.0
佐渡産以外
H24
93.6
800.0
1000.0
1200.0
1400.0
119.4
0.0
20.0
40.0
佐渡産
出典:佐渡市産業振興課調べ
流通量(t)
60.0
23.6
80.0
佐渡産以外
佐渡産の流通量が少ない
佐渡産の流通量が少ない
100.0
120.0
140.0
佐渡産
出典:佐渡市産業振興課調べ
14
160.0
農業マップ-佐渡地場産農産物の状況、佐渡市の食材に関する認知度
 佐渡市地場産農産物の状況をみると、佐渡市の青果は多品種生産をしているものの、生産量が少ないことから、
今後の需要が見込まれる農産物の生産量を増やしていくことが必要である。
 既に佐渡市での生産量の多い柿、ルレクチェをみると、新潟県での認知度は高いものの、関東圏、その他の地
域での認知が低いため、これらの果物に関してはブランド化等、売るための工夫が必要である。
 農業生産者へのヒアリング等により域外依存度の高い農産物を調査し、戦略的に多量多品種へと取り組んでい
く必要がある。
24,257
<佐渡地場産農産物の状況>
<佐渡市の食材に関する認知度>
6,676
出荷量(t)
140
120
100
80 73.2
60
40
20
0
佐渡産
コシヒカリ
寒ブリ
全体
68.1
77.7
51.9
36.3
関東圏
61.1
72.9
38.7
19.3
新潟県
86.2
90.1
92.6
79.5
北陸中部
関西圏
58.4
71.3
23.9
13.9
132.4
少量生産
32.6
10.1
9.811.712.6
4
3.5 5.3
3.1
30.2
25.6
15.3
6.9
5.3
1.4 3.3 1.3
0.8 2.7
ー
ー
3.1
多品種生産
出典:佐渡地域振興局 JA佐渡 JA羽茂
佐渡市農業振興課 佐渡市地産地消推進会議
ー
ー
た わふ フ ス い メ おル り 梨 い キ 桃 す
ち ウ ・ も
け ら き キ イ ち ロ け レ ん
じ イ ネ も
の び の
カ ご ン さ ク ご
く フ ク 大
こ
柿 チ
と
エ
う
ル タ 石
リ 早
ツ ン 生
…
大 ジ タ ト き な か キ 白や オ ほ大 ブ ア ニ ゴ 生乾
豆 ャ マ マ ゅ す ぼ ャ 菜わ
し し
う 根 ロ ス ラ
ヤ い い
ち ベ
ッ パ
ガ ネ ト う
肌 タ れ
り
ゃ ツ
コ ラ
た た
イ ギ
ね ム ん
リ ガ
け け
モ
ぎ ポ 草
エ
ス
ム
19.5
13.815.8
8.2
6.9
4.1
3.2
3
1.8
13.416.6
6.5
4.4
1.8
15.1
す 梅 お 切米
茶 り
も
花
も
ソ
ル
菊
ダ
等
ム
おけさ柿 ル レクチェ
出典:株式会社 リクルートライフスタイル
じゃらん リサーチセンター
新潟県佐渡市GAP調査
新潟県外での認知
度が低い
15
農業マップ-佐渡市販売農家数、農家の推移
 佐渡市の農家の推移をみると、販売農家数は減少傾向にある。また、佐渡市の販売農家数の内訳を見ると果物・野菜
農家が少ないことから、多量多品種を進めていくためには、果物・野菜の販売農家を増やしていく必要があると思われ
る。
佐渡市販売農家数(延べ数) <平成22年>
農家の推移
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
7,103
6,360
販売農家数
6000
5000
4937
4000
5,332
3000
1,608
1,777
販売農家数は
減少傾向
果物、野菜の
生産販売農家が少ない
2000
4,752
販売農家のうち
兼業農家
自給的農家
9,000
8,069
総農家数
販売農家のうち
専業農家
8,000
3,555
929
1000
262
1,709
1,771
119
129
畜
産
工
芸
作
物
・
種
苗
0
米
平成17年
466
平成22年
出典:佐渡市農林水産課調べ
果
物
野
菜
出典:佐渡市農林水産課調べ
雑
穀
他
16
農業マップ-農業者分析、農業者分析
 65歳以上の農業就業人口の比率が高い。比較的高齢化が進んでいるため、小規模の経営体が多いと予測される。
 多量多品種を進めていくためには、若手の農業家の育成が必要であると同時に、農業で稼げる仕組みづくりが必要で
ある。
<農業就業人口の年齢構成>
<経営体あたり経営耕作地面積>
<新規参入農業者が経営で困っていること>
0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0
(%)
所得が少ない
技術の未熟さ
佐渡市
佐渡市
設備投資金の不足
運転資金の不足
新潟県
平均
全国
平均
新潟県
平均
農地が集まらない
販売が思うようにいかない
全国
平均
労働力不足
栽培計画・段取りがうまくい…
その他
佐渡市
新潟県平均
全国平均
出典:全国農業会議所「新規就農者(新規参入)の
農業実態に関する調査結果」(平成22年11月)
17
農業マップ-耕作放棄地率、耕作放棄地と再生可能農地
 佐渡市は耕作放棄地率が高い一方、再生可能な農地は2割未満と少ないため、農産物の販売量の大幅な増加は難し
いと考えられる。
 農業収入を増加させるためには、中長期的には耕作面積や農業従事者の増加が、短期的には農産物の高付加価値
化が課題となる。
<耕作放棄地率>
<耕作放棄地と再生可能農地>
H27年12月
(ha)
新潟県平均
全国平均
16,630
再生可能な農地
佐渡市
94,451
耕作放棄地
100,000
90,000
80,000
70,000
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
0
出典:佐渡市農業委員会
<「稼げる農業」への道筋>
販売量を
増やす
農業収入
増加
販売単価を
上げる
耕作面積を
増やす
耕作放棄地を再生化す
る余地は限定的(上図)
中・長期的な課題
農業従事者を
増やす
短期的には大幅な
増加は困難
商品を高付加価値化
することにより実現
短期的な課題
18
農業マップ-農業者分析
 農業生産関連事業の実施状況を見ると、 「農家民宿」、「農産物の加工」において、新潟県内市町村の平均偏差値を
上回っており、これらの取組と観光産業との連携を強化することで、地域全体で稼ぐ仕組みを強化する。
 一方、「海外への輸出」に取り組んでいる経営体が少なく、海外への販路を開拓することで農家の収入増が見込める。
現在、新潟県は米の輸出を強化しており、この動きと連携して佐渡米の海外販路拡大を図るのが効率的である。
新潟産の農産物の輸出は
米が9割強を占める
農業生産関連事業の実施状況(レーダーチャート)
新潟米の輸出は増加傾向
出典:「平成26年度 新潟県産農林水産物の輸出拡大に向けた戦略策定検討結果報
告書」
19
農業マップ-稼げる農業
 稼げる農業の仕組みを作りをするには、『売るもの』、『売り方』、『売る場所』の3つの視点で取り組むことが必要である。
Product
(売るもの)
Promotion
(売り方)
1
品質向上
2
ジュースやワインなど加工
...
をして付加価値を付ける
稼げる農業
Place
(売る場所)
7
百貨店、高級
スーパーなど新
たな販路開拓
8
3
ネーミングを工夫
4
おしゃれなロゴデザイン
5
高級感のあるパッケージ
6
販売戦略、PR戦略の強化.
海外市場への
展開
19
4.観光マップ
21
観光マップ-佐渡観光推移
 佐渡市の観光客の推移をみると、平成3年以降、減少傾向にあることが分かる。観光客数がピークの平成3
年(約120万人)と平成23年(約60万人)を比較すると半減している。また、県内県外の比率をみると、県外
からの観光客の比率が減少している。
佐渡市国内観光客の推移
佐渡市観光客の県内外比率
(百万人)
100
100%
90
90%
80
80%
70
70%
60
65
62
61
57
51
47
41
41
50%
40
40
35
36
36
32
29
40%
30
30%
20
20%
30
0
29
30
28
54%
60%
55
50
10
58% 60% 60% 58%
64% 62% 61% 61%
68% 68% 67% 67% 66% 65%
28
27
27
25
26
26
25
24
24
23
25
42% 40% 40% 42%
36% 38% 39% 39%
35%
34%
33%
33%
32%
32%
46%
10%
0%
出典:新潟県統計年艦
22
観光マップ-旅行参加形態の推移(全国)
旅行参加形態の推移(全国)をみると、団体旅行から個人旅行へとシフトしている傾向がみられ、2011年
以降は、個人旅行が8割以上を占めている。これは、旅行目的や旅行商品が多様化したためと考えられ
る。
旅行参加形態の推移(全国)
90.0%
81.1%
80.0%
70.0%
60.0%
69.4%
58.7%
75.2%
72.1%
67.2%
66.3%
58.5%
80.6%
個人旅行 > 団体旅行
個人旅行は団体旅行の約4倍
57.4%
50.0%
40.0%
30.0%
36.7%
30.4%
30.6%
31.1%
28.4%
27.2%
23.5%
20.0%
22.7%
18.9%
19.4%
2011年
2012年
10.0%
0.0%
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
個人旅行
2008年
2009年
2010年
団体旅行
出典:「観光の実態と志向」((公社)日本観光振興協会)
23
観光マップ-旅行市場の構造
全国と佐渡市の旅行構造を比較すると、個人旅行の割合が約25%少なく、佐渡市の旅行市場の構造
が個人観光客のニーズを満たせていない可能性がある。体験型のツアーなど、個人旅行客のニーズ
にマッチした旅行プランの企画などが効果的であると考えられる。
個人
個人
個人旅行
個人旅行
66.4%
出張
16.3%
個人 法人
費用負担軸
団体旅行
8.8%
団体
出典:(公団)日本交通公社「旅行者動向2013」を元に作成
旅行形態軸
法人
佐渡市の旅行市場の構造
旅行形態軸
出張
全国の旅行市場の構造
18.4%
41.4%
個人
費用負担軸
団体旅行
31.8%
団体
24
出典:株式会社JTB関東法人営業新潟支店
「平成26年 佐渡市 観光業における経済波及効果」を元に作成
観光マップ-月別観光客数
 月別観光客入り込み客数をみると、佐渡市は春から夏にかけて観光客が増加して、8月にピークを迎える。
一方、秋から冬にかけては減少傾向にあり、いかに観光客を平準化するかが課題である。
2014年 月別観光客数(佐渡市)
350
321
300
250
224
201
200
182
176
160
150
100
27
86
50
27
78
38
22
17
0
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成26年 新潟県観光入込統計
25
観光マップ-目的地分析、目的別入込客数、佐渡市訪問者の居住地
 目的地分析を見てみると佐渡市の人気観光スポットの上位は、「金山」・「トキ」が占めている。
 目的地分析、佐渡市訪問者の居住地をみると、新潟市内以外では、東京、埼玉、神奈川、名古屋からの来
訪意向があるため、関東地区、名古屋をターゲットとして、「歴史・文化」をテーマとした観光ツアーの企画が
効果的であると考えられる。
佐渡島 出発地ランキング(休日+平日)
30
25
20
15
10
5
神奈川県川崎市
石川県金沢市
長野県長野市
京都府京都市
長野県松本市
東京都大田区
栃木県宇都宮市
群馬県高崎市
3,000
埼玉県さいたま市
宮城県仙台市
愛知県名古屋市
3,500
佐渡市訪問者の居住地
佐渡観光アンケート調査報告書(平成26年)
3,103
2,500
2,000
1,500
1,000
1,065
500
578 473 316 250 223 184 171 158 118 118 118 92 92 79 66 66 66 66
京都
岐阜
富山
山形
静岡
茨城
北海道
兵庫
栃木
宮城
福島
群馬
愛知
大阪
長野
千葉
埼玉
神奈川
東京
0
新潟
カテゴリー
訪問者数(千人)
自然
238
歴史・文化
772
温泉・健康
309
スポーツ・レクリエーション
52
都市型観光
61
行祭事・イベント
100
平成26年 新潟県観光入込統計
新潟県新潟市
目的別入込客数
歴史・文化目的の
入込が最も多い
神奈川県横浜市
0
26
観光マップ-佐渡市国内観光客の消費動向
 佐渡市での旅行消費額をみると、宿泊費に次いで支出の多い項目は、おみやげ代である。平均支出は約
8,000円であるが、国内旅行のお土産金額と比較すると高い。これは、「無名異焼」、「金」など高額なお土産を
購入する観光客が一定数いるためと考えられる。
 佐渡市での旅行消費額と、全国平均の旅行消費額を比較するとやや高いため、佐渡市の国内観光客の消
費は、比較的活発であると言える。佐渡市の旅行消費を増やすためには、いかに観光客を誘致するかがポ
イントである。
旅行消費額(全国)
佐渡市での旅行消費額
支出
回答数
合計額
①ツアー代
1,328
60,096,420
②宿泊費
2,504
41,878,110
-宿泊単価
平均泊数 1.60
③交通費(※汽船以外)
2,312
22,140,756
④施設利用、体験料等
1,830
6,318,860
⑤おみやげ代
4,433
36,021,916
⑥飲食代
4,104
18,898,086
⑦その他
622
5,183,236
合計(②+③+④+⑤+⑥+⑦)
平均
45,253
16,725
10,453
9,577
3,453
8,126
4,605
8,333
50,819
佐渡市旅行消費額(ツアー代 + おみやげ代) 54,253円
佐渡観光アンケート調査報告書(平成26年)
出典:じゃらん宿泊旅行調査 2015
27
出典:「お土産に関するアンケート調査」 JTB広報室
観光マップ(旅行における食事の位置づけ、佐渡市の食材に関する認知度)
 旅行における食事の楽しみの位置づけをみると、約6割が食事を目的として旅行先を決めていることがわかる。
 佐渡市の食材に関する認知度を見ると、寒ブリやコシヒカリは新潟県外での認知度は高いものの、その他の食材にお
いては、県内外で認知度に大きなギャップがあることから、認知度の向上により大きな成果が見込まれる。
地元食材を利用した料理に
支払う割増料金
約6割
佐渡市の食材に関する認知度
関東圏
新潟県
北陸中部
関西圏
寒ブリ
72.9
90.1
71.3
佐渡産
コシヒカリ
61.1
86.2
58.4
佐渡産牛
21.7
40.4
20.1
お酒
43.3
65.1
34.4
イカ
41.8
83.3
35.9
いごねり
14.9
57.7
9.6
佐渡天然
ブリカツ丼
19.5
67.0
13.4
おけさ柿
38.7
92.6
23.9
南蛮エビ
22.4
81.7
22.0
ル レクチェ
19.3
79.5
13.9
認知の強化が必要
認知度向上が課題
出典:株式会社 JTB
食と観光との有機的連携方策検討のための研究調査
出典:株式会社 リクルートライフスタイル
じゃらん リサーチセンター
新潟県佐渡市GAP調査
28
観光マップ(地元食材を利用した料理に支払う割増料金)
 地元食材を利用した料理に支払う割増料金をみると、金額が増えても購入したいという回答が約9割を占めており、地
元食材により多くのお金を払ってもよいと考える観光客が多いことが分かる。
地元食材を利用した料理に
支払う割増料金
5割増以上 無回答
2%
4%
同じ金額
9%
カキ
鮎の石焼き
5割増まで
16%
4割増まで
2%
南蛮エビ
ブリ
ズワイガニ
1割増まで
11%
3割増まで
21%
①観光客数532,011人(平成25年)
②佐渡市の飲食代4,605円: JTB調査研究レポート
を参考に増加率を計算⇒約26.2%
③地産品を用い、食費の料金増(約1,207円)
④経済効果①×③=642,137,277(円)
煮しめ
かきもち
2割増まで
35%
出典:株式会社 JTB
食と観光との有機的連携方策検討の
ための研究調査
おこし型
29
観光マップ-外国人消費花火図、外国人消費分析
 外国人消費花火図で、新潟県への訪問者が多いアジア圏の部門別消費額を見ると、宿泊、小売、飲食が大
きな割合を占めている。
 新潟県の宿泊業の占める割合は、全国平均と比較すると20ポイント以上も大きく、都道府県別取引単価も全
国17位と比較的高いため、外国人消費額を増やすには、いかに宿泊者数を増やすかが課題である。
全国:17位
取引単価:117,740円
宿泊の消費額割合
新潟県:42.7%
全国:19.4%
30
観光マップ-外国人消費分析
 外国人消費分析で新潟県の国籍別消費額(宿泊)を見てみると、香港・台湾・大韓民国の順に多いことが分か
る。また、国籍別消費額を見てみると、12月から旧正月のある2月にかけて「宿泊」の消費が増えていることが
わかる。
31
観光マップ-外国人訪問分析
 新潟県の外国人訪問者数81,476人のうち、佐渡市の訪問者数は1割未満(6,065人)であることから新潟
県への訪問者をターゲットにPRを実施すると効果があると思われる。また、佐渡市訪日外国人訪問者は台湾、
中国が多くの割合を占めている。
佐渡市訪日外国人訪問者数
4500
4000
3945
佐渡市外国人宿泊者数
平成26年度 6,065人
3500
3000
2500
2000
1500
1131
1000
500
0
96
68
59
17
7
6
佐渡観光アンケート調査報告書(平成26年)
出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」
32
観光マップ-訪日外国人調査結果
 訪日外国人が日本に訪れる前に期待していたことを調査すると、欧米ではアジアに比べて日本酒や舞台鑑賞(歌
舞伎・演劇・音楽等)、歴史・伝統文化体験、日常生活体験に魅力を感じている。
 佐渡市には酒蔵や能の文化、伝統体験が可能な観光資源が既に存在するため、これまでほとんど佐渡に来てい
なかった欧米人向けにこれらをアピールすることで、追加投資を抑えつつ効果的な欧米観光客の誘致が可能。
訪日前に期待していたこと
調査項目
韓国
台湾
中国
英国
米国
オースト
ラリア
全体
日本食を食べること
65.2%
68.3%
63.9%
73.7%
76.5%
81.2%
69.7%
日本の酒を飲むこと
24.3%
15.4%
13.3%
39.3%
37.2%
44.0%
20.6%
ショッピング
43.1%
63.0%
63.5%
32.0%
37.7%
49.9%
55.3%
舞台鑑賞(歌舞伎・演劇・音楽等)
2.5%
2.9%
3.2%
10.4%
10.0%
7.6%
4.3%
歴史・伝統文化体験
7.2%
14.2%
11.6%
39.4%
36.6%
36.5%
16.7%
日常生活体験
6.3%
15.0%
11.4%
33.4%
28.7%
31.0%
15.4%
出典:観光庁 訪日外国人調査(平成27年)より抜粋
佐渡市の主な観光資源
項目
能
観光資源
日本食を食べること
海産物、米
日本の酒を飲むこと
日本酒
舞台鑑賞(歌舞伎・演劇・音楽等)
能、佐渡おけさ、鬼太鼓(おんでこ)
歴史・伝統文化体験
重要伝統的建造物保存地区、酒蔵、鬼太
鼓体験、祭り、大野亀、無名異焼窯元
日常生活体験
農業体験、日本旅館宿泊
鬼太鼓(おんでこ)
外国人に見せることを意識して観光資
源を整備すれば、既存の観光資源で
インバウンド誘致を図ることが可能。
33
観光マップ-欧米からの観光客誘致による効果
 欧米エリアから外国人を積極的に誘致し、日本国内で欧米からの観光客が多く、歴史・伝統文化を観光資源
とする京都市のような訪日外国人の内訳に近づいた場合、2,000人程度の訪日外国人宿泊客の増加が推
定できる。
訪日外国人地域別内訳
アジア
都市名
京都市
佐渡市(現状)
佐渡市(観光客誘致後)
人数
997,781
5,255
5,255
欧米
割合
53.5%
86.6%
52.2%
人数
397,786
68
2,068
合計
人数
割合
21.3%
1.12%
20.5%
1,866,245
6,065
8,065
佐渡観光アンケート調査報告書(平成26年)、京都市平成26年外国人
宿泊客数内訳表、ニセコ町訪日外国人宿泊数(平成26年度)改編
訪日外国人1人当たり旅行中支出
国籍・地域
旅行中支出
英国
181,596
ドイツ
145,379
フランス
164,241
スペイン
193,766
ロシア
156,783
米国
158,839
カナダ
151,825
オーストラリア
201,654
平均
【欧米】
【アジア】
国籍・地域
欧米からの訪日外国人1人
当たりの平均支出は
170,900(円)
170,900
観光庁 訪日外国人消費動向調査(平成27年) 抜粋
平均泊数
国籍・地域
平均泊数
3.3
英国
11.5
台湾
5.0
ドイツ
14.1
香港
5.5
フランス
13.8
中国
5.9
イタリア
12.0
タイ
6.1
スペイン
12.6
シンガポール
7.9
ロシア
12.0
マレーシア
6.6
米国
インドネシア
7.1
カナダ
11.8
フィリピン
9.6
オーストラリア
12.3
韓国
184,013
イタリア
訪日外国人平均泊数(観光・レジャー)
ベトナム
9.5
欧米からの観光客が2,000
名増加すると、京都市の訪日
外国人地域別内訳に近い割合
になる。
欧米からの観光客は平均宿泊
日数が2倍近く長いため、宿泊
客が1名増えた場合のビジネス
チャンスも約2倍になる。
欧米平均
12.2
6.7
アジア平均
5.9
6.4 全国籍・地域
観光庁 訪日外国人消費動向調査(平成27年) 抜粋
34
観光マップ-外国人観光客誘致による効果
 2010年以降、訪日外国人数は拡大を続けている(アジア圏25%~50%、欧米圏10%~20%)。岐阜県
高山市のように外国人観光客誘致に積極的に取り組んでいる自治体は観光客数を大きく伸ばしている。
 外国人観光客が毎年25%増加した場合、5年間で外国人観光客が3倍に増えることとなり、大きな経済効果
が期待できる。
訪日外国人数の推移
地域
H22
H23
H24
H25
H26
H27
総数(人) 伸率(%) 総数(人) 伸率(%) 総数(人) 伸率(%) 総数(人) 伸率(%) 総数(人) 伸率(%) 総数(人) 伸率(%)
総数
8,611,175
26.8
6,218,752
-27.8
8,358,105
34.4 10,363,904
24.0 13,413,467
29.4 19,737,409
47.1
アジア
6,528,432
35.6
4,723,661
-27.6
6,387,977
35.2
8,115,789
27.0 10,819,211
33.3 16,645,843
53.9
853,166
6.6
569,279
-33.3
775,840
36.3
904,132
16.5
1,048,731
16.0
1,244,970
18.7
22,665
9.9
19,361
-14.6
24,725
27.7
26,697
8.0
28,336
6.1
31,918
12.6
905,896
3.6
685,046
-24.4
876,401
27.9
981,981
12.0
1,112,317
13.3
1,310,606
17.8
39,481
17.9
31,762
-19.6
51,151
61.0
49,930
-2.4
56,873
13.9
74,198
30.5
260,872
6.0
189,150
-27.5
241,513
27.7
284,886
18.0
347,339
21.9
429,026
23.5
その他
663
3.6
493
-25.6
498
1.0
489
-1.8
660
35.0
848
28.4
高山市
187,000
26.4
95,000
-49.2
151,000
59.0
225,000
49.0
280,000
24.4
-
-
欧州
アフリカ
北米
中南米
オセアニア
同程度の外国人観光客数拡大
を実現すれば、5年間で約3倍
(1.25の5乗)の市場拡大が期
待できる。
170,900(円)× 8,065(人) ×3
= 170,900 × 24,195(人)
= 4,134,925,500(円)
上記市場拡大に、地元産品を
用いることによる料金増を適用。
来訪する外国人の純増数
24,195(人) - 6,065(人)
= 18,130(人)
1,207(円)×18,130 (人)
= 21,882,910(円)
日本政府観光局 国籍/月別 訪日外客数(2003年~2016年)、
高山市 観光統計(平成22年~平成26年)
ソフトウェア・インフラの両面を
整備し、外国人観光客の誘致
に成功している。
市の公式ホームページは
11ヶ国語もの言語に対応。
高山市英語版ホームページ
外国人向け観光プラン(着物体験)
標識の多言語化(英・中・韓)
Free Wi-fiエリアを設定
35
観光マップ(観光客増による地域経済循環の変化)
 仮に、食材の認知度が上昇することにより、観光客が増加し、地域外からの民間消費額の流入が48億円増加した場
合、お土産、宿泊サービス等の新規需要(ステップ1)に伴い、 観光産業及びその関連産業の付加価値額が増加(ス
テップ2)し、観光関連産業の雇用者所得や企業所得が増加する(ステップ3)。増加した所得を雇用者に分配すること
で、一人あたりの所得を332万円に増加させることができる(ステップ4)。
ステップ3
雇用者所得、企業
所得が増加
<佐渡市 観光客増による地域経済循環の変化イメージ>
ステップ4
一人あたり雇用者
所得が増加
332万円
ステップ1
観光客の増加により、
民間消費額が増加
1,936
ステップ2
第2次産業、第3次
産業の付加価値が
増加
+48億円
2,822
+48億円
+48億円
1,936
<試算案>
①観光客の消費拡大に
よる経済効果
642,137,277円
②外国人観光客の積極
誘致による経済効果
4,134,925,500円
③増加した外国人観光
客の消費拡大による経
済効果
21,882,910円
④期待できる経済効果
の合計① + ② + ③
= 4,798,945,687円
36
観光マップ-外国人観光客への情報伝達
 欧米からの観光客誘致を積極的に行うことで地域の魅力が世界的に伝わり、アジア・その他の地域からの観
光客や一般的な外国人観光客を呼び込み、観光業の市場全体が拡大することが期待できる。
 さらに、外国人観光客に人気がある観光地となることで、日本人観光客への波及効果も期待できる。
オピニオンリーダー
(影響力が多い人物)
からフォロワーへと情
報が広く伝わっていく。
欧米富裕層
アジア・その他
の地域 富裕層
外国人観光客が魅力を
感じる場所となること
で、日本人観光客へも
波及的に情報が伝わる。
情報発信力があり、流行に敏感。観光等
へ投資する余裕もある。
他のメンバーへの影響力が強く、「オピニ
オンリーダー」となる可能性がある。
観光等へ投資する余裕があり、「オピ
ニオンリーダー」に次いで流行に敏感。
観光地として活性化してから集客が期
待できるフォロワー。
一般的な外国人観光客
(日本人観光客への波及効果)
外国人観光客による情報伝達イメージ
37
5.人口マップ
38
人口マップ(人口構成)
 1980年以前から人口減少。2015年以降はすべての年齢区分で人口が減少。人口ピラミッドを見
てみると、老年人口が44%と、高齢化がより一層進展する。
40
人口マップ(人口の自然増減、人口の社会増減)
 佐渡市の合計特殊出生率は1.77%と全国(2012年1.41%)を大きく上回っており、新潟県下でも出生率が
高い自治体に位置付けられる。一方、女性人口が減少していることから、とりわけ20代、30代の女性の流出を
いかに防ぐかが課題となる。20代、30代の女性の転出先の大半は、新潟市内。
2014年
合計特殊出生率:
1.77
2014年
40
人口マップ(人口の社会増減)
 自然減少幅は拡大傾向。佐渡市には大学がないため、、15~19歳人口の多くの人が転出している。市外に進学
や就職した人は、大学卒業後(20~24歳)に約半数以下しか戻っていないため、いかに魅力ある雇用を創出して、
大学卒業後に就職する年齢層をいかに呼び戻せるかが人口回復に向けた大きなポイントと言える。
総人口 62 , 637人
(2010年)
z
41
RESASから見える課題と解決策
地域経済循環マップ
 地域経済の循環を改善するためには、労働生産性の改善(生産面の課題)と併せて、域外から消費や投
資を呼び込める産業の育成や、域外からの移入に依存している財・サービスの内製化(支出面の課題)
の検討が重要となる。
 また、国や県からの分配への依存度が高く(分配面の課題)、自立した地域づくりに向けて、自地域の産
業の「稼ぐ力」を伸ばす必要がある。
産業マップ
 「電子部品・デバイス・電子回路製造業」は域外から資金を獲得し、付加価値も生んでいるものの、労働
生産性が低く、費用削減(流通コストの削減)、需要増(新規市場の開拓)などが課題となる。
 「電子部品・デバイス・電子回路製造業」の中核企業候補とその仕入れ先企業の業績は連動している可
能性が示唆される。従って、これら中核企業候補を支援することで、佐渡市だけではなく、新潟市や長岡
市における関連産業の景気も上向くことが期待される。
農業マップ
 農業生産者へのヒアリング等により域外依存度の高い農産物を調査し、戦略的に多量多品種へと取り組
んでいく必要があり、そのためには若手の農業家の育成が必要であると同時に、農業で稼げる仕組みづ
くりが必要である。
 農業収入を増加させるためには、中長期的には耕作面積や農業従事者の増加が、短期的には農産物の
高付加価値化が課題である。
 稼げる農業の仕組みを作りをするには、『売るもの』、『売り方』、『売る場所』の3つの視点で取り組むこと
が必要である。
42
RESASから見える課題と解決策
観光マップ
 佐渡市の食材に関する認知度を見ると、寒ブリやコシヒカリは新潟県外での認知度は高いものの、その
他の食材においては、県内外で認知度に大きなギャップがあることから、認知度の向上により大きな成果
が見込まれる。
 現在佐渡市に来ている外国人は中国人等アジア系がほとんどであるが、佐渡市には酒蔵や能の文化、
伝統体験が可能な観光地等が既に存在するため、これまでほとんど佐渡に来ていなかった欧米人向け
にこれらをアピールすることで、追加投資を抑えつつ効果的かつ波及的な外国人観光客および日本人観
光客の誘致が可能。
人口マップ
 佐渡市外に進学した人は、大学卒業後(20~24歳)に約半数以下しか戻っていないため、魅力ある雇用
を創出して、大学卒業後に就職する年齢層をいかに呼び戻せるかが人口回復のポイント。
 佐渡市は新潟県下でも出生率が高い自治体に位置付けられるが、女性人口が減少している。このため、
とりわけ20代、30代の女性の流出を防ぐため、子育て支援などを充実させることが必要と考えられる。
43