データヘルス計画第1期の取組について

データヘルス計画第1期の取組について
平成 28年 6 月
公立学校共済組合本部
Ⅰ はじめに
公立学校共済組合(以下「当共済組合」といいます。
)は、地方公務員等共済組合法(昭
和 37 年法律第 152 号。以下「法」といいます。
)に基づき設立され、公立学校の教職員及
び都道府県教育委員会の職員などを組合員とし、組合員・被扶養者を合算した加入者数が
178 万人(平成 26 年度末)を超える大規模な医療保険者です。このため、保健事業の全体
を本部が統括し、健診や保健指導の提供をはじめとした、具体的な健康管理のための事業
については、各都道府県に設置された支部が主に計画・実施しています。
データヘルス計画とは、健康診断の結果や医療費等の情報を分析して、その結果を組合
員とそのご家族の健康づくりや疾病予防に役立てると共に、PDCA サイクルにより保健事業
の見直しを行うためのものであり、
平成 27 年度から 29 年度までが第1期とされています。
データヘルス計画における本部と支部との分担は下図のとおりです。当共済組合のデータ
ヘルス計画は、支部別に策定しています。
本部の役割
支部の役割
データヘルス計画立案に向けての

データヘルス計画の策定
方針策定

計画に基づく具体的な事業実施

データ分析の実施

事業主(教育委員会等)との連携・協

各支部におけるデータヘルス計画

働(コラボヘルス)
策定に対する支援

データヘルス計画の取りまとめ・
公表・報告
なお、本稿において使用する用語は次のとおり定義します。
 一般組合員…………公立学校共済組合定款第 22 条に定める一般組合員及び船員一般
組合員
 任意継続組合員……法第 144 条の2に定める任意継続組合員
 組合員………………一般組合員及び任意継続組合員
 被扶養者……………一般組合員の被扶養者及び任意継続組合員の被扶養者
 加入者………………一般組合員、任意継続組合員及び被扶養者
 別添資料……………「特定健診及び医療費分析データ
平成28年3月」
2
公立学校共済組合全体版
Ⅱ
第1期データヘルス計画の方針
当共済組合は、データヘルス計画第1期において、次の事項に取り組みます。
1
保健事業の再構築
特定健診データ、人間ドックデータ及び診療報酬明細書(レセプト)を基に組合員及び
被扶養者の疾病・受診傾向を把握・分析して得られた情報等を活用し、当共済組合の特性
に応じた健康管理事業の再構築を図ります。
2
事業主(教育委員会等)との連携・協働(コラボヘルス)
保健事業の実効性を高めるためには、事業主である教育委員会等と連携・協働すること
が効果的であることから、事業の計画及び実施の際には、十分に協議・調整を行った上、
職場環境の整備及び健康増進に取り組みます。
3
健康への意識向上
組合員及び被扶養者等の健康への自己管理意識の醸成を図るため、広報に力を入れ、健
康増進及び疾病予防のための自主的な取組を支援します。
【参考】データヘルス計画のスローガンと広報キャラクター
3
Ⅲ
当共済組合全体のデータ分析結果
先に述べたとおり、当共済組合のデータヘルス計画は、支部別の分析結果を元に各支部
において策定し、データヘルス計画書についても各支部で作成・公表しているところです
が、当共済組合全体の健康状態の傾向についての分析結果を以下で説明します。
なお、説明の各項目は、別添資料「特定健診及び医療費分析データ
公立学校共済組合
全体版」の各項目に対応しており、図表についても別添資料に掲載しています。
分析に使用したデータ
 レセプトデータ
平成 24 年度~平成 25 年度
 特定健康診査データ 平成 20 年度~平成 24 年度
(レセプトデータとの突合には 24 年度を使用)
 特定健康診査 国への実績報告データ 平成 20 年度~平成 26 年度
1
 公開データ
国民健康・栄養調査、医療給付実態調査(厚生労働省)
 加入者データ
各年度末日時点(年齢構成については 9 月末日時点)
基本情報(別添資料2頁)
平成 26 年 9 月末における加入者全体の平均年齢は男性 33.4 歳、女性 34.9 歳であり、5
年前(平成 21 年 9 月末)と比較すると男性で 0.5 歳、女性で 0.1 歳上がっています。一方、
一般組合員の平均年齢は男性 45.3 歳、女性 42.6 歳であり、5年前と比較すると、男性で
0.2 歳、女性で 0.4 歳下がっています。団塊世代の定年退職の影響により、一般組合員の
若年化が進んでいることが理由です。
一般組合員に係る男女の比率はおおよそ 1:1 であり、50 歳までは女性の方が多く、50
歳以降は男性の方が多い構成になっています。被扶養者については、男女比は 4:6 であり、
40 歳以上に限定すると 1:9 となります。
【表1】
なお、61 歳以上の一般組合員については年々増加しており、一般組合員全体に占める割
合が、平成 26 年に初めて 1%を超えています。これは、主に再任用制度によるものと考え
られます。
2
特定健康診査及び特定保健指導(別添資料3~4頁)
2-1 特定健康診査受診状況
【図3】・【表2】のとおり、事業主とのデータ授受の円滑化や制度に関する意識の浸
4
透により、特定健康診査の受診率は毎年度向上してきましたが、近年は伸びが鈍くなっ
ています。その結果、平成 21 年度及び 22 年度は目標値を達成しましたが、それ以降は
目標値を下回っており、徐々に乖離が進んでいます。
加入者の区分別に見ると、
【図4】
・
【表3】のとおり、一般組合員の受診率は目標値を
達成していますが、被扶養者及び任継組合員については未達状態が続いています。
特定健診等制度の開始当初は、組合員の受診率向上のために事業主健診の結果データ
を滞りなく受領することが第一の課題でしたが、今後、当共済組合が目標値を達成する
ためには、特に被扶養者の受診率の向上が課題となります。
2-2 特定保健指導実施状況
特定保健指導の実施率は毎年度向上しているものの、これまで目標値を達成できてい
ません。
【図5】
・
【表4】
なお、
【表5】のとおり、一般組合員の実施率が平成 25 年度の 9.8%から 26 年度の
13.4%へと向上した大きな要因は、それまで一部の支部での実施にとどまっていた所属
所(学校など)訪問型の特定保健指導について、全国的に導入が進み始めたことです。
これは現在も導入支部が拡大傾向にあるため、今後数年間は一般組合員の実施率向上が
見込まれます。一方、被扶養者及び任意継続組合員の実施率は停滞していますが、対象
者数が一般組合員に比べると少ないため、加入者全体の実施率に対する影響の度合は相
対的に小さいといえます。
特定保健指導に該当する加入者の割合は、男性では 27.4%、女性では 8.3%であり、
男性の方が生活習慣病の発症リスクが高い傾向にありますが、該当者の割合の経年変化
については、女性は横ばいですが、男性は一貫して減少傾向にあります。これは、特定
保健指導の対象者には服薬者を含めないことから、8-3 で触れる服薬者の増加が主な理
由と考えられます。【図6】
3
メタボリックシンドロームの状況(別添資料5頁)
3-1 メタボリックシンドローム該当状況[40 歳以上の加入者]
加入者全体の経年の傾向を見ると、メタボリックシンドローム該当者の割合は平成 23
年度までは微増傾向にありましたが、24 年度では 11.6%と若干減少しました。【図7】
一方、メタボリックシンドローム予備群該当者の割合は、24 年度で 11.4%と、若干の
増減を繰り返しながら、ほぼ横ばいで推移しています。【図8】
5
被扶養者について、一般組合員と比較してメタボ該当者・メタボ予備群該当者の両方
とも該当割合が低いのは、女性の占める割合が高いことが主な理由と考えられます。
任意継続組合員については、一般組合員と比較してメタボリックシンドローム該当者
の割合が高い一方で、予備群の該当者の割合が低いことから、健康状態の二極化が進ん
でいる可能性があります。
なお、任意継続組合員は一般組合員と異なり男性の割合が 53.2%とやや高いこと、任
意加入であるため母集団の性質や規模が一般組合員と大きく異なることを考慮する必要
があります。
【表1】
3-2 男女別年齢別メタボリックシンドローム該当状況[40 歳以上の組合員のみ]
男女とも、年齢が上がるに従ってメタボリックシンドローム該当者の割合が増加して
いることがわかりますが、
男性は 40 代から 50 代にかけて急激に割合が上がるのに比べ、
女性は 60 代から 70 代にかけて急激に上がっています。ただし、60 歳以上は母集団が大
きく減少することから、今後の推移を見守る必要があります。
また、男性については 40 歳から 44 歳の時点で既に 12.4%がメタボリックシンドロー
ムに該当しているため、20 代・30 代からの健康づくりが望ましいと考えられます。
4
生活習慣状況(別添資料6頁)
4-1 喫煙状況[40 歳以上の組合員のみ]
「現在、煙草を習慣的に吸っている」と回答した者の割合を示しています。男性の喫煙
率(平成 24 年度 24.0%)が女性(同 2.9%)よりもはるかに高率ですが、経年では減少
傾向にあります。一方、女性の喫煙率は横ばいで推移しています。
【図 10】
年齢別で喫煙率を確認すると、男性は年齢層が高くなるに伴って喫煙率は下がってい
ますが、女性については逆に年齢層が高くなるに伴って微増傾向にあることが特徴的で
す。
【表9】
4-2 飲酒状況[40 歳以上の組合員のみ]
「毎日飲酒する」
と回答した者の割合を示しています。
男性の飲酒率(平成 24 年度 36.5%)
が女性の飲酒率(同 11.1%)よりも高率ですが、経年では減少傾向にあります。一方、
女性の飲酒率は低いものの、横ばいで推移しています。
【図 11】
年齢別で飲酒率を確認すると、女性は年齢層に関わらず飲酒率は概ね一定ですが、男
性は 64 歳までは年齢を経るに伴って飲酒率が増える傾向にあります。【表 10】
6
4-3 運動実施状況[40 歳以上の組合員のみ]
「1回 30 分以上の軽く汗をかく運動を週2回以上、1年以上実施している」と回答した
者の割合を示しています。男性の運動実施率(平成 24 年度 28.1%)が女性(同 12.8%)
より高く、男女とも経年でほぼ横ばいで推移しています。
【図 12】
年齢別で運動実施率を見ると、男性は年齢に関わらず概ね一定ですが、女性は年齢を
経るに伴って運動実施率が増加しています。また、男女とも 60 歳以上になると運動実施
率が増える傾向が見て取れますが、60 歳以上と未満とでは母集団の規模が異なることを
考慮する必要があります。【表 11】
参考として、厚生労働省の国民健康・栄養調査(平成 24 年)によると、40 代の運動
習慣者は男性 21.2%、女性 18.0%であり、当共済組合は男性の 40 代前半が 29.6%、40
代後半が 28.4%と全国平均を上回っている一方、女性の 40 代前半は 10.5%、40 代後半
は 11.3%と、全国平均を下回っています。
5
医療費動向(別添資料 7 頁)
5-1 疾病大分類別1人あたり医療費[加入者]
国際疾病分類(以下「ICD-10」といいます。
)の疾病大分類における1人あたり医療費
について、男性では「呼吸器系の疾患」、「循環器系の疾患」、「新生物」の順に高く、女
性では「新生物」
、
「呼吸器系の疾患」が他と比較して高くなっています。
【図 13】
これらの中で、
「新生物」と「循環器系の疾患」は、1人あたり医療費の男女差が際立
っています。その理由は、
「新生物」については、乳がんなどの悪性新生物のほか、子宮
筋腫などの良性新生物といった女性特有の疾病が多いためであり、
「循環器系の疾患」に
ついては、高血圧及び高脂質が原因となる疾病が男性に多いためであると考えられます。
レセプト件数については、男女とも疾病別の傾向は似ているものの、男女を比較する
と全体的に女性の方がレセプト件数が多い傾向がありますが、
「1 基本情報」で説明し
たとおり、加入者全体に占める女性の割合が高いためと思われます。
「呼吸器系の疾患」については、男女ともレセプト件数が非常に多くなっていますが、
これは風邪、インフルエンザ、アレルギー性鼻炎といった季節性疾患の影響が大きいと
考えられます。一方で、1人当たり医療費が高額なのは、喘息や COPD(慢性閉塞性肺疾
患)などの慢性疾患、肺炎など様々な原因が考えられます。
「眼及び付属器の疾患」については、女性のレセプト件数が際立って多いため、その
7
原因や、保健事業により予防できる疾病かどうかも含め、今後の推移を注視します。
5-2 年齢別1人あたり医療費[加入者]
乳幼児期を除き、加齢に伴い 1 人あたり医療費が逓増しており、男女とも 60 代後半か
ら顕著に増加しています。【図 14】
30 代前後を除き、全体的に男性の方が 1 人あたり医療費は高額ですが、30 代前後の期
間について女性の医療費が高いのは、
「妊娠、分娩及び産じょく」によると考えられます。
6
5大疾病の動向(別添資料8頁)
6-1 男女別の5大疾病の動向[加入者]
5大疾病の中でも 1 人あたり医療費が高いのは「がん」であり、女性の方が 1 人当た
り医療費が高く、レセプト件数も多いことが見て取れます。後述する 7-1 からも確認で
きるとおり、これは婦人科系のがんの影響と考えられます。
【図 15】
「脳卒中」
「虚血性心疾患」は男性の 1 人当たり医療費が高額ですが、レセプト件数は
男女の差がそれほど大きくないため、発症頻度に男女差は少ないものの発症すると男性
が重症化しやすいことが推測されます。一方、
「糖尿病」はレセプト件数・1人当たり医
療費とも男性が多いため、男性が発症しやすい上に、発症した後に重症化しやすいと考
えられます。
「精神疾患」は、5大疾病の中でレセプト件数が最も多い疾病です。内訳(疾病中分
類)は「気分[感情]障害 (躁うつ病を含む)」及び「神経症性障害、ストレス関連障害
及び身体表現性障害」が約 8 割を占めており、引き続きこれらに対応したメンタルヘル
ス対策の充実が望ましいといえます。
6-2 学校種別の5大疾病の動向[組合員のみ]
1人当たり医療費について、特別支援学校の「精神疾患」が比較的高額です。
【図 16】
また、
「がん」と比較して「脳卒中」
、
「虚血性心疾患」及び「糖尿病」において中学校
及び高等学校の医療費が比較的高いのは、所属組合員のうち男性が占める割合が高いこ
とに関係があるのではないかと考えられます。
8
7
がんの動向(別添資料9頁)
7-1 男女別のがんの動向[加入者]
6-1 で 1 人あたり医療費が高かった「がん」について、ICD-10 における疾病中分類ご
とに掘り下げてみると、レセプト件数・1人あたり医療費とも、女性の「乳がん」が際
立って高く、続いて男女とも「その他のがん」が高くなっています。
【図 17】
7-2 レセプト件数の多いがんの動向[加入者]
女性の「乳がん」の年齢別レセプト件数【図 18】については、40 代から急激に増加し、
50 代でピークを迎えていることから、現役世代の発症が多い疾病であるといえます。
「乳
がん」は、一人あたり医療費及びレセプト件数が多く、比較的早期発見しやすい疾病で
あることから、2次予防の効果が高いと見込まれるため、積極的にがん検診受診を勧奨
することが望ましいといえます。
なお、参考までに「その他のがん」の年齢別レセプト件数を【図 19】に示しました。
内訳としては、食道がん、前立腺がん、すい臓がん、皮膚がん、膀胱がん等が考えられ
ます。
8
重症化予防(別添資料 10 頁)
8-1 腹囲等リスク保有者における男女別・階層化別医療費動向[40 歳以上の
組合員のみ]
腹囲等リスク(特定保健指導の階層化における腹囲、BMI 等に基づく内臓脂肪蓄積の
リスク判定)保有者について、追加リスク項目(血圧、脂質、血糖及び喫煙)に該当す
る数が増加するに伴い、1 人あたり医療費は増加しています。【図 20】
なお、該当者数は男性が女性を上回っていますが、1 人あたり医療費では逆に女性が
男性を上回っています。1 人あたり医療費の算出の際に生活習慣病の医療費に限ってお
らず、全傷病で算出しているために女性特有の疾患の影響があることが理由の 1 つと考
えられます。
また、追加リスク該当数のピークは、女性は該当数 1 ですが、男性は該当数 2 となっ
ており、男性の方が生活習慣病リスクが多い傾向にあります。
9
8-2 主要検査項目の状況[40 歳以上の組合員のみ]
追加リスク項目のうち主要検査項目(血圧、脂質、血糖)について該当する割合を男
女別かつ経年で示しています。男女とも大きな変動はなく、概ね横ばいで推移していま
すが、血圧については女性がやや減少傾向、脂質については女性がやや増加傾向、血糖
については男女ともやや増加傾向にあります。【図 21】
8-3 生活習慣病に係る服薬状況[40 歳以上の加入者]
高血圧、高脂質及び高血糖が基準値を超えた加入者のうち服薬者の占める割合につい
ては、経年で増加傾向にあり、特に男性の増加が目立っています。女性については、高
脂質による服薬者の割合のみ増加傾向ですが、その他は概ね横ばいです。
【図 22】
当共済組合のメタボリックシンドローム該当者の割合は、3-1 のとおり、平成 20 年度
以降微増傾向であるものの、大幅には増加していないことから、服薬者の増加は必ずし
も加入者全体の健康状態の悪化を示すものではなく、特定健診において受診勧奨者と判
定されたことにより医師の診察を受ける者が増加したことも理由の1つと考えられるた
め、一概に評価することは難しいと思われます。
服薬者は、既に医師から生活習慣の改善指導を受けている者であることから、現在の
ところ特定保健指導の対象とはなりませんが、引き続き広報等により食習慣や運動習慣
等の改善を促したいと考えています。
年齢別で見ると、年齢を経るにつれ服薬率は増えており、全体としては男性の割合が
高率ですが、特に高脂質の 65 歳以上については女性の方が服薬者の割合が大幅に高いこ
とが特徴的です。ただし、65 歳以上は男性の加入者数が大幅に減少するため、小数のサ
ンプルの影響を受けやすいことを考慮する必要があります。
8-4 メタボリックシンドローム該当者のリスク重複状況[40 歳以上の組合員のみ]
メタボリックシンドローム該当者について、追加リスク項目のうち主要検査項目(血
圧、脂質、血糖)の重複状況をみると、リスクが2つ重複している者の割合は経年で概
ね横ばいですが、3つのリスク全てが重複している者の割合は増加傾向にあります。メ
タボリックシンドローム該当者全体の割合は、3-1 のとおりほぼ横ばいで推移していま
すが、その内訳は徐々に悪化していることが伺えます。
【図 26】・
【表 12】
10
9
当共済組合の取り組むべき課題
以上の分析結果から、当面、当共済組合全体で取り組むべき課題については、次のと
おりです。
① 特定健康診査
・被扶養者の受診率向上
② 特定保健指導
・所属所訪問型の特定保健指導の拡大を含めた実施率向上
・メタボリックシンドローム該当率の低減
③ 5大疾病対策
・男性については、特に糖尿病対策
・女性については、特に乳がんについての検診の充実
・男女ともメンタルヘルス対策
④ その他
・30 代以下に対する健康づくり支援の拡充
⑤ 上記①~④について、引き続き加入者に対する意識啓発と事業主との連携・協動
先に述べたとおり、当共済組合のデータヘルス計画の策定及び計画に基づく健康管理
事業の具体的な実施は、支部が中心であることから、各支部はこれらの課題を念頭に置
きつつ、自支部の分析結果に基づき順次対策に取り組むこととし、本部はそれを支援す
るものとします。
また、今回の分析は初めての試みであったこともあり、使用したデータに一時的な原因
による増減が含まれている場合があると考えられるほか、原因を十分に分析できなかっ
た部分も見受けられました。特に次に掲げる点については、今後の推移や内訳について
留意する必要があると思われます。
⑥ 運動習慣
・女性の運動習慣者の割合が低いことによる影響
⑦ 疾病傾向
・女性の「眼及び付属器の疾患」の推移
・特別支援学校職員のメンタルヘルスの状況
・「その他のがん」の内訳
・メタボリックシンドローム該当者のリスク重複の推移
以
11
上