行政書士 過去問講座 基礎法学・憲法 01 本書の使い方 本 問題演習のしかた 書は、過去の本試験問題をテキストに出てくる順に掲載してありますので、テキスト を前から読みながら、問題演習することができます。 問 題演習はあくまでも力をのばすためにやるのです。単に答えがあっているか否かが大 切ではなく、答えを導くまでの過程が大切です。ですから、以下のようにやってみて ください。 章がまたがる問題については、原則として、後ろの章に掲載しました。 ❶フ ォーサイト演習ノートをご活用ください。 「5肢択一用」 「記述式用」それぞれを用意 しています。自分のノートを作り、1 つの肢毎にそれぞれ理由を書きながら解いてくだ すべての問題について、 さい。これは、時間がかかりますが確実に実力がアップします。特に誤りだと思った選 難易度を表示しました。 A……… やさしい問題で取りこぼしのできない問題 B……… ややむずかしいがとらなければならない問題 C……… かなりむずかしいが 50%ぐらいの確率で解ける問題 D……… 超難問で誰も解けないので演習不要の問題 択肢については、ただ漠然と誤りだと判断するのではなく、 「どの部分が誤りで、そこ をどのように訂正すると正しい内容になるのか」を書き出すようにしましょう。 ❷問 題集は何回も繰り返し学習するため絶対にボールペン等で書き込みをしないように してください。また、鉛筆使用の場合でも強く書くと跡が残りますので、注意しましょう。 ❸は じめは時間がかかると思いますが、徐々に解くスピードが早くなりますので、はじ 解答時間の目安を表示しました。 めのうちは時間を気にしないようにしてください。 出題年次を明示しました。 ❹終 了後解説をみて答えあわせをしてください。この際、以下のことを守ってください。 ▪重要だと思うことはテキストの余白に書き込んでください。 ▪答えあわせにおいて重要なことは答えが正しいかどうかではなく、自分の考えたプ Q 8-1 難易度 A 時間の目安 1 分 00 秒 出題 ロセスが正しいかどうかです。自分のノートと解説をよく見比べてください。 H13-1 「法律なければ刑罰なし」という法的格言の今日的意味を表す記述として、正しいものはど れか。 ▪答えあわせの後、次回演習の目安とするため問題に○・△・× のいずれかを記入し てください。 ○…… 正解し、理解しているので再学習不要 △…… 正解だが考え方が不安なので再度学習 ×…… 不正解、理解していない この問題は、やさしい問題で、解答時間の目安は 1 分、 平成 13 年に実施された、第 1 問であることを示します。 1 正解は、解答解説ページの下側に配 置し、文字の濃度を薄くして、演習 中に見えにくいようにしました。 月 日 Time 分 秒 2 月 日 Time 分 秒 3 月 日 Time 分 秒 4 月 日 Time 分 秒 5 月 日 Time 分 秒 以上の方法により、過去問を3回以上繰り返してください。なお、2回目以降は前述の△・ 正解 A 8-1 3 × の記載のある問題を中心に演習しましょう。 受講生から、よく「私は同じ問題を何度も同じ箇所で間違えるのですが」と相談を受けま す。人間誰しも同じ過ちを繰り返すものです。間違えた問題には根気をもって何度も挑戦し てみてください。 2 3 基礎法学│Ⅰ 法の形式面 I-1 法体系論の基礎知識 Q 1-1 難易度 B 時間の目安 2 分 00 秒 出題 H21-1 法律・政省令・条例など、各種の法規の概念や相互の関係等に関する次のア~エの記述に ついて、その正誤の組合せとして妥当なものはどれか。 ア 地方議会が制定する法規が「条例」、知事や市町村長など自治体の長ならびに教育委員会、 公安委員会などの行政委員会が定める法規が「命令」であって、両者を総称した概念が「条 A 1-1 1 月 日 Time 分 秒 2 月 日 Time 分 秒 3 月 日 Time 分 秒 4 月 日 Time 分 秒 5 月 日 Time 分 秒 ア 「条例」については正しい記述です。自治体の長、委員会が定めるのは「命令」ではなく「規則」とな ります。 「条令」とは箇条書きにされた法令一般のことで、条例と規則に限りません。 「後法上位の原則」といった法 イ 同じ法形式の二つの法律の内容が矛盾するときは、 「特別法優越の法則」 規範適用の原則に従って処理されます。 ウ 「〇〇基本法」とは、国政の重要分野について、政策・制度等の基本方針を示し、これに沿った措置を 令」である。 講ずべきことを定めている法律をさします。基本法には他の法律や行政施策を指導・誘導する役割があ イ 法律と法律、条例と条例など、形式的な効力が同等の法規の間に矛盾抵触が生じる場合 は、一般に、「特別法は一般法に優先する」「後法は前法に優先する」という法原則に従っ て処理されることになる。 ウ 教育基本法、環境基本法など「基本法」という名称を持つ法律は、法律の形式をとっては いるものの各議院の特別多数決を経て制定される特別の法律であるから、通常の法律を りますが、形式的には他の法律と同じであり、制定・改廃も通常の手続で行われます。従って、通常の 法律により基本法の規定を改廃することも可能です。 エ 憲法 81 条に「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定す る権限を有する終審裁判所である」と規定されています。政令は命令の一つであり、条例は法律の範囲 内で制定される(憲 94 条)から、違憲審査の対象となります。 もって基本法の規定を改廃することはできない。 以上により、アイウエの正誤は「誤 正 誤 誤」となり、正解は 5 となります。 エ 現行憲法は最高裁に対し、国会が制定した法律が憲法に適合するか否かを審査する違憲審 査権を付与したが、この審査権の対象はあくまでも法律だけであるから、内閣の制定する 政令や地方議会の制定する条例は違憲審査の対象にならない。 ア イ ウ エ 1 正 正 正 誤 2 誤 誤 誤 正 3 正 誤 正 誤 4 誤 正 誤 正 5 誤 正 誤 誤 正解 10 A1-1 5 11
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