RESASを起点とした 地方創生の取組事例 ≪香川県 琴平町≫ 琴平町の概要 (面積) 8.47㎢ (人口) 9,071人 (H28.4.1現在) 琴平町は、香川県の中央部、土器川と金倉川の扇状地にあり、 標高521メートル、瀬戸内海国立公園、名勝天然記念物に指定さ れ、金刀比羅の大神が鎮座される象頭山、その山裾に広がるまち です。 香川県 琴平は、金毘羅信仰が高まってきた15世紀頃から、その門前町 琴平町 として栄え、全国有数の観光地として大きく発展してきました。美し い自然と門前町の情緒は、長い歴史を経て今に引き継がれ、こん 香川県 徳島県 ぴら参りの人々に、安らぎと楽しさを与えています。 愛媛県 高知県 日本最古の歌舞伎小屋「旧金毘羅大芝居(金丸座)」において、 昭和60年から四国こんぴら歌舞伎大芝居公演事業を開始し、今 年で32回をかぞえ、全国的な町おこし事業を行っています。 琴平町の観光 ▽町内のホテル数 : 16件 (収容人数:2,927人) ▽金刀比羅宮参道周辺の小売店数 : 100店舗 ▽年間入込客の推移 入込客数(千人) 6,000 5,200 5,000 4,026 4,000 3,270 3,393 2,897 2,552 3,000 2,000 1,000 0 昭 和 6 2 年 昭 和 6 3 年 平 成 元 年 平 成 2 年 平 成 3 年 平 成 4 年 平 成 5 年 平 成 6 年 平 成 7 年 平 成 8 年 琴平 平 成 9 年 平 成 1 0 年 平 平 平 成 成 成 1 1 1 1 2 3 年 年 年 小豆島 平 成 1 4 年 平 平 平 成 成 成 1 1 1 5 6 7 年 年 年 栗林公園 平 成 1 8 年 平 平 成 成 1 2 9 0 年 年 屋島 平 成 2 1 年 平 成 2 2 年 平 成 2 3 年 平 成 2 4 年 平 成 2 5 年 平 成 2 6 年 地方創生の流れ H28.3 加速化交付 金採択(60百万円) 3.琴平町 地方創生 セミナーの開催 2.RESASワーク (H28.3.28) ショップの開催 (H27.12.3) 1.RESAS活用事例集の提出 (H27.9.4) 0.RESAS勉強会 (H27.8.3) 1.「RESAS活用事例集」を内閣官房まち・ひと・しごと創生本部に提出 まち・ひと・しごと創生本部に分析事例を提出し、「RESASフォーラム2015」に同分析事例の一部が紹介される。 琴平町は、「讃岐のこんぴらさん」の愛称で知られる金刀比羅宮を中心に発達した門前町。 門前町として有名な三重県伊勢市(伊勢神宮)、島根県出雲市(出雲大社)との比較分析を行った点がポイント。 国からは、データの「合算や比較」が容易なRESASの特徴を活かした点が良かったとの講評をいただく。 分析からの理解 ≪宿泊業、飲食サービス業≫ 総務省・経済産業省「平成24年経済センサス-活動調査」再編加工 ●琴平町は全産業では宿泊業・飲食サービス業に強み。製造業では 食料品製造業に強み。→産業構造は伊勢市が近い(伊勢市がモデル) ≪食料品製造業≫ ●琴平町/「宿泊業、飲食サービス業」の労働生産性は、全国他と比 べても高い水準。一方で、「食料品製造業」は全国平均の約0.7倍と 低い水準。 →製造業の中でも、既に主要な産業となっている「食料 品製造業」を伸ばすことが重要。 ☆ 「食料品製造業」については、伊勢市を参考に特産品の販路開拓 や拡大戦略、新ブランドの開発を施策として戦略的に取組むこと が必要と考えられる。 2.「RESASワークショップ」を琴平町にて開催 観光業を中心にした産業振興には何が課題であり、どう解決していくべきなのかを議論すべく、自町に関係する有識者 一同を集めて、主催:まち・ひと・しごと創生本部・経済産業省、また観光分野の有識者:大社充氏をお招きし開催。 ワークショップ前日には、観光協会や旅館業者、商工会、酒造業者を訪ね、現状をヒアリングし当日のワークショップの 議論を深める課題等を関係者で認識し、ワークショップに備えた。 議論の結果、「観光客が回遊する魅力あるまち作りが必要」・「マーケティング調査を行い、顧客ニーズを正確に把握する ことが重要」・「インバウンド向け観光整備も重要であるが、国内マーケットに力を入れることも重要」 など建設的な意見 交換を行えた。 ワークショップの流れ ●H27.12.2 ワークショップ前日 ・金刀比羅宮と金丸座を視察 ・観光協会から観光業全般をヒアリング ・商工会にて商業、商店街についてヒアリング ・地場の酒造業者にて酒蔵の施設見学 ●H27.12.3 ワークショップ当日 【出席者】 琴平町職員9名(町長、副町長含む) 総合戦略策定の有識者メンバー10名 国の有識者1名(大社先生) 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部1名 経済産業省1名、四国経済産業局4名 【議事】 第1部_琴平町職員及び国の有識者から分析事例発表 第2部_意見交換会 ワークショップを通じて浮彫りになってきた点 商工会 観光協会 「商工会」と「観光協 会」は近年少しづつ 連動しつつあるも、そ れぞれに課題は山積 ↓ 町を挙げての 【観光推進体制構築 の必要性】や 【観光マーケティング の重要性】 を関係者一同で共 有。 具体的施策へ! ↓ 上記課題に対する取 組を進めていくため 加速化交付金にて事 業経費を申請 H28.3月 60百万円が 採択決定! 3.地方創生セミナー「感動を創る 新・地域コ・クリエーション」を開催 H27.12月のRESASワークショップにて課題として挙がった 【観光推進体制の構築】 に向けて、琴平町のまちづくりに意識の高い関係者を集めて、 H28.3月 核(コア)となる団体「こんぴらマーケティングアカデミー」の結成に向けた取り組み。 第一弾として、黒川温泉の活性化にも取り組まれた「リクルートライフスタイルじゃらんリサーチセンター研究員」の三田愛様を招きセミナー開催。 (三田様は四国経済産業局様からのご紹介) 今回セミナーも琴平町の関係者一同(役場職員、四国経済産業局、商工会、観光協会)や、新たに農業従事者、主婦等も加わり、「琴平町の在り たい姿」 について活発な意見交換が行われた。 講演(三田愛様) 新・地域コ・クリエーションについて ●開催に至った背景 新たな特産品の開発や、地域ブランディング等といった観光業 に対するテコ入れを検討している中、観光関係者と地元関係者 との繋がりがあまり無く、そもそも観光業の在り方に対する「考え 方」や「想い」の意見交換や擦り合わせも無かったのが実情。 まずは、琴平町民をはじめ地元に関わる関係者一同の意識改 革を行うことから着手。 そこで、コ・クリエーション=「思いや志を持った人とその仲間が コクリエーターや地域外の人と共に学び・協力しあう」という手法 で地域にイノベーションを起こすことに成功されている三田様を 講師として招聘。 琴平町・担当者の声 ●セミナーでの進め方 ・第1部_講演(三田愛様) ・第2部_コ・クリエーション体験ワーク 「やるべきことは、今まで 崩せなかった琴平町の いろんな壁を崩す!」 これをやることで琴平町 は創生できる! 参加者の声 ・普段話す機会の無い観光業者とも話せ て良かった、作った野菜を観光客に食べ て欲しい(若年農業関係者) ・参加者は皆、琴平を愛しているとつくづく 思う。(多数) ・もっとたくさんの若い人が参加した方が いい。 ・次回いつするのか?是非継続してほし い。 ・もっと早くに取り組むべきであった。 コ・クリエーション体験ワーク
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