H27.12.3 - 近畿経済産業局

RESASを起点とした
地方創生の取組事例
≪香川県 琴平町≫
琴平町の概要
(面積) 8.47㎢
(人口) 9,071人 (H28.4.1現在)
琴平町は、香川県の中央部、土器川と金倉川の扇状地にあり、
標高521メートル、瀬戸内海国立公園、名勝天然記念物に指定さ
れ、金刀比羅の大神が鎮座される象頭山、その山裾に広がるまち
です。
香川県
琴平は、金毘羅信仰が高まってきた15世紀頃から、その門前町
琴平町
として栄え、全国有数の観光地として大きく発展してきました。美し
い自然と門前町の情緒は、長い歴史を経て今に引き継がれ、こん
香川県
徳島県
ぴら参りの人々に、安らぎと楽しさを与えています。
愛媛県
高知県
日本最古の歌舞伎小屋「旧金毘羅大芝居(金丸座)」において、
昭和60年から四国こんぴら歌舞伎大芝居公演事業を開始し、今
年で32回をかぞえ、全国的な町おこし事業を行っています。
琴平町の観光
▽町内のホテル数 : 16件 (収容人数:2,927人)
▽金刀比羅宮参道周辺の小売店数 : 100店舗
▽年間入込客の推移
入込客数(千人)
6,000
5,200
5,000
4,026
4,000
3,270
3,393
2,897
2,552
3,000
2,000
1,000
0
昭
和
6
2
年
昭
和
6
3
年
平
成
元
年
平
成
2
年
平
成
3
年
平
成
4
年
平
成
5
年
平
成
6
年
平
成
7
年
平
成
8
年
琴平
平
成
9
年
平
成
1
0
年
平 平 平
成 成 成
1 1 1
1 2 3
年 年 年
小豆島
平
成
1
4
年
平 平 平
成 成 成
1 1 1
5 6 7
年 年 年
栗林公園
平
成
1
8
年
平 平
成 成
1 2
9 0
年 年
屋島
平
成
2
1
年
平
成
2
2
年
平
成
2
3
年
平
成
2
4
年
平
成
2
5
年
平
成
2
6
年
地方創生の流れ
H28.3 加速化交付
金採択(60百万円)
3.琴平町 地方創生
セミナーの開催
2.RESASワーク
(H28.3.28)
ショップの開催
(H27.12.3)
1.RESAS活用事例集の提出
(H27.9.4)
0.RESAS勉強会 (H27.8.3)
1.「RESAS活用事例集」を内閣官房まち・ひと・しごと創生本部に提出
 まち・ひと・しごと創生本部に分析事例を提出し、「RESASフォーラム2015」に同分析事例の一部が紹介される。
 琴平町は、「讃岐のこんぴらさん」の愛称で知られる金刀比羅宮を中心に発達した門前町。
門前町として有名な三重県伊勢市(伊勢神宮)、島根県出雲市(出雲大社)との比較分析を行った点がポイント。
 国からは、データの「合算や比較」が容易なRESASの特徴を活かした点が良かったとの講評をいただく。
分析からの理解
≪宿泊業、飲食サービス業≫
総務省・経済産業省「平成24年経済センサス-活動調査」再編加工
●琴平町は全産業では宿泊業・飲食サービス業に強み。製造業では
食料品製造業に強み。→産業構造は伊勢市が近い(伊勢市がモデル)
≪食料品製造業≫
●琴平町/「宿泊業、飲食サービス業」の労働生産性は、全国他と比
べても高い水準。一方で、「食料品製造業」は全国平均の約0.7倍と
低い水準。 →製造業の中でも、既に主要な産業となっている「食料
品製造業」を伸ばすことが重要。
☆ 「食料品製造業」については、伊勢市を参考に特産品の販路開拓
や拡大戦略、新ブランドの開発を施策として戦略的に取組むこと
が必要と考えられる。
2.「RESASワークショップ」を琴平町にて開催
 観光業を中心にした産業振興には何が課題であり、どう解決していくべきなのかを議論すべく、自町に関係する有識者
一同を集めて、主催:まち・ひと・しごと創生本部・経済産業省、また観光分野の有識者:大社充氏をお招きし開催。
 ワークショップ前日には、観光協会や旅館業者、商工会、酒造業者を訪ね、現状をヒアリングし当日のワークショップの
議論を深める課題等を関係者で認識し、ワークショップに備えた。
 議論の結果、「観光客が回遊する魅力あるまち作りが必要」・「マーケティング調査を行い、顧客ニーズを正確に把握する
ことが重要」・「インバウンド向け観光整備も重要であるが、国内マーケットに力を入れることも重要」 など建設的な意見
交換を行えた。
ワークショップの流れ
●H27.12.2 ワークショップ前日
・金刀比羅宮と金丸座を視察
・観光協会から観光業全般をヒアリング
・商工会にて商業、商店街についてヒアリング
・地場の酒造業者にて酒蔵の施設見学
●H27.12.3 ワークショップ当日
【出席者】
琴平町職員9名(町長、副町長含む)
総合戦略策定の有識者メンバー10名
国の有識者1名(大社先生)
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部1名
経済産業省1名、四国経済産業局4名
【議事】
第1部_琴平町職員及び国の有識者から分析事例発表
第2部_意見交換会
ワークショップを通じて浮彫りになってきた点
商工会
観光協会
「商工会」と「観光協
会」は近年少しづつ
連動しつつあるも、そ
れぞれに課題は山積
↓
町を挙げての
【観光推進体制構築
の必要性】や
【観光マーケティング
の重要性】
を関係者一同で共
有。
具体的施策へ!
↓
上記課題に対する取
組を進めていくため
加速化交付金にて事
業経費を申請
H28.3月 60百万円が
採択決定!
3.地方創生セミナー「感動を創る 新・地域コ・クリエーション」を開催
 H27.12月のRESASワークショップにて課題として挙がった 【観光推進体制の構築】 に向けて、琴平町のまちづくりに意識の高い関係者を集めて、
H28.3月 核(コア)となる団体「こんぴらマーケティングアカデミー」の結成に向けた取り組み。
 第一弾として、黒川温泉の活性化にも取り組まれた「リクルートライフスタイルじゃらんリサーチセンター研究員」の三田愛様を招きセミナー開催。
(三田様は四国経済産業局様からのご紹介)
 今回セミナーも琴平町の関係者一同(役場職員、四国経済産業局、商工会、観光協会)や、新たに農業従事者、主婦等も加わり、「琴平町の在り
たい姿」 について活発な意見交換が行われた。
講演(三田愛様)
新・地域コ・クリエーションについて
●開催に至った背景
 新たな特産品の開発や、地域ブランディング等といった観光業
に対するテコ入れを検討している中、観光関係者と地元関係者
との繋がりがあまり無く、そもそも観光業の在り方に対する「考え
方」や「想い」の意見交換や擦り合わせも無かったのが実情。
 まずは、琴平町民をはじめ地元に関わる関係者一同の意識改
革を行うことから着手。
 そこで、コ・クリエーション=「思いや志を持った人とその仲間が
コクリエーターや地域外の人と共に学び・協力しあう」という手法
で地域にイノベーションを起こすことに成功されている三田様を
講師として招聘。
琴平町・担当者の声
●セミナーでの進め方
・第1部_講演(三田愛様)
・第2部_コ・クリエーション体験ワーク
「やるべきことは、今まで
崩せなかった琴平町の
いろんな壁を崩す!」
これをやることで琴平町
は創生できる!
参加者の声
・普段話す機会の無い観光業者とも話せ
て良かった、作った野菜を観光客に食べ
て欲しい(若年農業関係者)
・参加者は皆、琴平を愛しているとつくづく
思う。(多数)
・もっとたくさんの若い人が参加した方が
いい。
・次回いつするのか?是非継続してほし
い。
・もっと早くに取り組むべきであった。
コ・クリエーション体験ワーク