心臓超音波(心エコー)

けんさの豆知識
2001 年 10 月発行
[12]心臓超音波(心エコー)検査について
2010 年 12 月改訂
心エコーは、超音波を心臓部に発信しその反射波をモニタ画面に映し出して心臓の形
態や状態、機能などを調べます。X線と違って被爆の心配がないのでくり返し行うこと
ができ、苦痛も伴いません。
【どんな時に心エコー検査を行うか】
①心電図異常
②心雑音がある場合
③胸部X線異常
④胸痛・動悸・手足のむくみ・息苦しいなどの自覚症状のある場合
⑤血液疾患の治療前
⑥心筋梗塞や弁の異常などの経過観察
以上のような時に検査します。
【検査方法】
左側を下にした姿勢または仰
向けで左右の手に心電図の電
極、前胸壁上の1点に心音図
のマイクをつけ、おもに胸骨
左縁と心尖部にあてて検査し
ます。
超音波は骨や空気を通過しな
いので肺、肋骨、胸骨が妨げ
になるため浅い呼吸や息を止
めて検査をすることもありま
す。
【何を検査するか】
観察・録画
いろいろな方向から心臓の断面を描出し、弁の形状と動き、心筋の動き、心腔の大きさ
や血栓・瘤・心膜液の有無等を見ます。モニタ画面で見ると右図のようになります。
また、カラードップラー法で心臓内の血流をカラー表示させ、弁の逆流の有無を見ます。
カラードプラ-法では、音源に近づく波は赤色、遠ざかる波は青色で表示されます。
上図では右房→右室、左房→左室の血流があり探触子に近づく流れなので赤色に表示
されてます。この時必要に応じ血流速度、流量も測定します。
心臓は動いているので静止画の写真以外に DVD にも記録します。
計 測
</大動脈径、左心房・左心室径、心室中隔・左室後壁の厚さを測定します。
検査は1人約30分かかります。心臓疾患により計測や観察する所が沢山ある場合や、
肥満、やせすぎ、呼吸不全などがあると心臓自体が見えづらいので更に時間がかかるこ
ともあります。