SKI000602

高齢者イメージについて 考える
一一
問 い 直す -一一
南
子
はじめに
「若さ」に無条件の
価値が付与されがちな 近代社会のなかで、
られ易 い 高齢者の割合が 増加の一途を 辿る現代社会において、
「老い」という
否定的側面に 位置づけ
「高齢者」を 巡るところの 言説として、
悲観論から楽観論までが 横行している。 わが国において 1970年代になると、 高齢化に関する 新聞記事
は急激に増加し、 高齢化社会への 社会的関心が 高揚 し 、 1972 年には有吉佐和子によって、 f洸惚 の 人
が出版された。 これは、 高齢者のあ る側面が社会問題化される 一つのきっかけとなったのではないだ
』
ろうか。
また、 1980 年代以降、 わが国において、 「高齢者イメージ」を 問う調査が、 さまざまな対象者に 対
して、 さまざまな調査主体によって、 実施されてきた。 調査を積極的に 行った主体はまず 東京都老人
総合研究所であ り、 その後、 そこでの調査研究で 主として用いられた Semantic Differential法り
を援用して高齢者のイメージ 測定調査が福祉系、 看護系、 介護系の学生に 対して次々と 調査が行なわ
れていることが、 [社会老年学 よ誌 、 老年社会科学 コ誌 、 並びに各大学紀要等で 窺える。 社会老年学
研究では定評あ るこの 2 誌においてこれまで 掲載された全論文を 検索した結果、 「高齢者イメージ」を
問う調査研究として
社会老年学 誌においては 7 件 、 『老年社会科学
誌においては 6 件的の研
ぽ
は
コ
り
コ
究成果が報告されている。 これらのレビューは 別稿 に譲るが、 ほとんどの調査では、 高齢者に対する
否定的イメージが 男舞と浮かび 上がり、 それを肯定的なイメージへと 変更していく 方向性が示唆され
ている。
わが国ではⅠ 994 年に高齢化率が 14% を超え、 い わゆる高齢社会に 突入した。 翌 1995 年には、 高齢
社会に対して 何らかの対策を 講じなければならないという 視点から、 「高齢社会対策基本法」が 策定さ
れた。 そのことは、 対策の対象として 高齢者を位置づけたことになる。 すなわち介護が 必要な高齢者
の存在が強調された。 要介護高齢者への 支援をめぐって、 高齢者保健福祉計画の 策定と計画実行が 進
み、 公的介護保険に 関する議論が 沸騰し、 1997 年には介護保険法が 成立した。 これらの流れは、 「高
齢化に拍車がかかることによって
増加する要介護高齢者の 存在」「高齢者 = 被 保護者、 弱者イメージ」
が確かに強調されたであ ろう。 しかしながら、 最近では、 あ る種の方向性の 転換が起こり、 「元気高齢
者 」「自立した 高齢者」「社会参加する 高齢者」 4)に強調点が移り、 「サタセ スフル,エイジンバ」「プ
ロダタティヴ。 エイジング」「アタティブ・エイジンバ」 5) といった言葉も 目立つようになってきてい
る。 要介護高齢者の 増加が、 国家負担を増大させ、 政策転換を迫られ、 自立した高齢者の 積極的活用
という観点へと 政策シフトが 行われつつあ る 放 かもしれない。
このように「高齢者イメージ」は、 一定のものではなく、 様々に作り上げられている。 それによっ
て、 現代社会が高齢者に 付与するイメージが 変化し、 「現代高齢者像」となって、 政府の高齢者関係自
書類にも反映され、 それが高齢者に 関する制度。 政策にも反映されることになる。 また「高齢者イメ
ージ」は、 ソーシャルワーカーをはじめとする 高齢者の保健。医療・福祉関係の 専門職の「高齢者観」
を形成し、 それは援助理念あ るいは援助 観 となって、 高齢者に対するサービスの 質にまで影響すると
も 考えられよう。 本稿では、 高齢社会対策等に 表れた高齢者イメージをとりあ
げ、 「高齢者イメージ」
を見直すことを 第 1 の目的としている。 そして、 それらを通して、 「元気。 自立カテゴリー」の 強調傾
向を批判的に 取り上げ、 今後の超高齢社会を 見据えて、 高齢者像のあ り方を再考することを 第 2 の 目
的としている。
一5 一
1 . 国際連合における 高齢社会対策に 表れた " 高齢者イメージ ,
高齢者に対する 見方,考え方 (高齢者観
)
に関して、 政策立案者側がどのように 捉えてきたかとい
うことは、 国際連合あ るいは 国 レベルにおいてどのように 示されているかを 見れば理解できる。 その
基本となるものを 概観してみよう。 特に高齢化に 対応するための、 国際連合や国レベルにおける 対応
について概観しながら、 そこでの高齢者の 捉え方について 見ていこう。
日本が高齢化社会 (agedsociety)に突入したのは 1970年のことであ り、 その後超スピードで 高齢
化が進展し、 1994 年には 14% を超え「高齢社会」となったのであ るが、 わが国ほどではないにせよ 世
界各国で確実に 高齢化は進行している。 そもそも、65 歳以上の人口の 全人口に占める 割合をもって「高
齢化率」とし、 また、 その国の高齢化率を 見て「高齢化社会」とか「高齢社会」とか 呼ぶようになっ
たきっかけは、 1956 年の国連経済社会理事会報告において、 高齢化率 7% 以上を「高齢化した (aged)
と表現したのが 始まりであ る。 高齢者が増えていく 社会を問題視したのは、 わが国だけではなく、 全
世界的動きなのであ る。 国際連合 (国連 ) は、 高齢者が増えていく 社会への対応に 乗り出す第一歩と
して、 1982 年にウィーンで「高齢化に 関する世界会議」を 開催し、 「高齢化に関する 国際行動計画」
を採択した。 内容は、 高齢者の健康と 栄養、 高齢消費者の 保護、 住宅と環境、 家族、 社会福祉、 所得
保障と就業、 教育についての 勧告を中心とする。 勧告 50 を参照しよう 6)。
」
「高齢者についてのイメージの 画一化がみられる 場合,メディア、
教育機関、 政府、非政府組織および 高齢者自身
が,高齢者とは 常に身体的・ 心理的障害を 露呈し,独立した 行動をとれず、 社会に役割も 地位も持たない 人々であ
るというような 固定したイメージにとらわれないように 努めるべきであ る。これらの努力は.世代統合型社会の 達
成 に必要であ る。 (「高齢化に関する国際行動計画」勧告 50)
」
ここで高齢者の 捉え方として、 高齢者に対する 固定的イメージの 払拭を取り上げているのは、 注引 こ
値すると思われる。 この見方は、 高齢者 = 弱者イメージにとらわれない 見方を一歩先んじて 示すもの
であ る。
1991 年の第 46 回国連総会では、 「高齢化に関する 国際行動計画」の 推進などを目的として、 「高齢
者のための国連原則」が 採択された。 内容は、 高齢者の自立、 参加、 ケ ア 、 自己実現、 尊厳の 5 つを
実現することを 目指すものであ る。 そして世界各国に 対して、 自国プロバラムにこの 5 つの原則を組
み入れられることが 奨励された。 特にそのなかでも「尊厳
(dignⅡが」の項目を 参照しておきたいり。
「尊厳 (dignity) : 高齢者は、 尊厳と安全の 中で生活し、 搾取および身体的あ るいは精神的虐待を 受けないで ぃ
られるべきであ る。年齢、性別、 人 あ るいは民族的背景、 障害あるいはその他の 地位に わらず、 公正な取扱
受け、 その経済的貢献に
係なく評価されるべきであ る。 (l99l年採択「高齢者のための 国連原則」より )
」
このことは、 高齢者虐待に 対する警鐘ともとれるし、 高齢者は社会的属性や 貢献のいかんにかかわら
ず 無条件に尊厳あ るいは評価される 対象として捉えていることを 示している。
その後国連では , l999 年を「国際高齢者年」とすることが 決定され、 1999 年には各国で 研究集会や
、ン ンポジウムなどが 開催された。 そして 1982 年に初めて開催された「高齢化に
関する世界会議」から
すでに 20 年を経過していることから、 2002 年には、 スペインのマドリッドで、 第 2 回高齢化に関す
る世界会議 (2002) が開催され、 「高齢化に関するマドリッド 国際行動計画 2002 」が採択された。 行
動計画第 2 章 : 行動勧告において、 21 世紀の高齢化対策において 優先すべき方向性として①高齢者と
開発、 ②高齢期にわたる 健康と福祉の 増進、 ③活動可能かつ 支援的な環境の 確保、 の 3 つを掲げ、 そ
の下に、 35 の行動目標を 設定し・各目標を 達成するために 必要な具体的行動勧告を 行っているが、 優
失 すべき方向性 3 :活動可能かっ 支援的な環境の 確保における 論点 4 " 高齢者のイメージ " のなかで、
一6 一
高齢者に対する 見方が示されていると 思われるので、 参照しよう 8)。
「高齢化を双向きに考えることは、 r高齢化に関する 国際行動計画 2002J の重要な側面の 一つであ る。人生経験
に基づく権 威、 知恵、 尊厳及び節度は ,歴史的に見て、
高齢者に対する 尊厳の源泉となるものであ った。一部の
社会では、 このような価値は 無視されていることが 多い。そして高齢者は ,医療その他のサービスの 必要性が高
まるために目の 経済力を弱めていると 見なされることが 極めて多い。健康な状態で 高齢期を迎えることは 高齢者
にとってはますます
要 になっているが、 国民が医療、 年金及びその 他のサービスの 規模とコストに 大きく関心
をもっているために、 高齢化には負のイメージが 伴うこともあ る。高齢者を、 貴重な貢献を 行うことができる、
魅力的で,多様で ,想像力のあ る個人と見なすことは、 一般国民からも 受け入れられるべきであ る。高齢の女性
は , 特に誤解や否定的な 固定観念の対象となりやすい。 高齢の女性は、 その貢献、 能力、 知恵及び人間性を 踏ま
えて評価されるのではなく、 弱くて、 自立性がない 存在として評価されることが 多い。 このため、地域や国の
レ
失 すべき方向性 3 の論点 4 、 高齢者のイメージより )
高齢化にはマイナスのイメージが 伴うこともあ るが、 高齢者を、 貴重な貢献を 行うことができる、
魅力的で、 多様で、 想像力のあ る個人と見なすことが、 ここで述べられており、 高齢者のプラスイメ
ージを強調するとともに、 実は多様で一人ひとり 皆 違った個人としても 捉えることに 視点を置いても
いる。一律な捉え方をすることによって、 そこから外れる 高齢者に対する 排他的慣行を 戒めてもいる。
また、 行動計画 113. 目標 1 : 高齢者の権 威、 知恵、 生産性及びその 他の重要な貢献に 対する一般認
識の高揚行動として、 次の諸点が強調されている
9)。
(a)各個人及び国民全体が、 高齢者の過去と 現在の貢献を 認識し、偏見や社会通念と 闘い、高齢者を尊敬,感謝、
尊厳及び思いやりを 持って遇する 賢佐があ るとする政策的枠組みを 策定し、 これを広い範囲で 推進する。 (b)マ
スメディアに 対して、 障害を抱えている 高齢者を始め、 高齢の女性と 男性の知恵、 能力、 貢献、 勇気及び機知
を強調することによって、 これら高齢者のイメージを 改善することを 奨励する。 (c)教育者に対し.高齢者を 始
めあ らゆる年齢層の 人々が行ってきた 貢献を認識し、 これを授業の 中で取り上げることを 奨励する。 (d)メディ
アに対し,固定観念を 繰り返すことを 止め、人類が大きな 多様性を持つものであ ることを示すことを 奨励する。
の 先駆者であ り、農村地域などの 開発戦略の中での 高齢者の役割を 強化することができると
いうことを認識する。 (f)高齢の女性と 男性がそれぞれの 活動や懸念をメディアを 通じて公表することを 促進す
る。 (9)メディア及び 民間,公共部門に 対し、 職場での年齢による 差別を排除し 高齢者に関する 前向きのイメー
ジを強調することを 奨励する。 (h)高齢の女性による 貢献についての 前向きのイメージを 強調し、 これらの女性
の 自尊心を高める。
(「高齢化に関する国際行動計画 2002J ll3. 目標 1 より )
ここでかなり 明確にジェンダ 一の視点をも 取り入れ、 高齢女性に対しての 二重の偏見に 対して、 そ
れと闘い前向きのイメージを 付与し、イメージ改善に 教育者。メヂィア の果たす役割を 強調している。
つまり、 国際的に政策立案者は、 従来の高齢者イメージを 改善し 、 明るい前向きの 高齢者イメージを
作り上げるよう、 勧告がなされていると 受け取れる。
2. わが国における 高齢社会対策等に 表れた " 高齢者イメージ ,
国際的な流れを 受けて、 わが国の場合はどうであ るか、 見てみよう。 まず、 戦後わが国において 高
齢 者に関して最初に 明文化された 法律は、 19f63年に制定された F老人福祉法 ] であ る。 ここに表れた
高齢者観は、 その第 2 条に集約されているのだが、 1990 年の改正により、 第 2 条は次のように 改めら
れ、 国が高齢者をどのようにイメージし、 捉えているかがわかる l0)
。
「老人は、多年にわたり 社会の進展に 寄与してきた 者として、 かつ、豊富な知識と 経験を有する 者として敬愛さ
一7 一
れるとともに.生きが い を持てる健全で 安らかな生活を 保障されるものとする。 (降人 福宙却 第 2 条 )
」
P 老人福祉法上にはその
対象とする高齢者の 定義に関する 規定がない。 従って
丁
老人福祉法』が 描く
条文しかないが、 ここで高齢者とは①多年にわたり 社会の進展に 寄与してきた 者、 ②
豊富な知識と 経験を有する 者、 という理由で、 「敬愛される」対象として 描かれている。 またこの法律
は高齢者の生活の 安定のために 必要な福祉の 措置を講じる 基準として、 第 2 章の福祉の措置に 関する
条文においてはじめて「 65歳以上の者であ って」という 条件提示がなされている。 ここで、 歴年齢を
高齢者像はこの
もって福祉の 措置対象とする 考え方は、 この 4 Ⅰ年間変更がなされてはいないのだが、 実質的な老化の
過程や歳のとり 方が極めて個別性の 高 い ものであ ることを考えると、 わが国の平均寿命の 格段の向上
という事実や、 65歳に達した人々の 社会。 生活状況を再確認した 上で、 歴年齢をもって
一括りに扱う
ことについて、 再考する必要があ るのではないだろうか。
1989 年、 政府は 21 世紀を目指した 高齢化対策として「高齢者保健福祉推進士か
年戦略 (ゴールド
プラン ) lぃを 策定した。 この計画では 市町村における 在宅福祉対策の 緊急整備をはじめ 高齢者の在
」
宅および施設福祉の 整備目標値を
掲げるなど、
介護が必要になった 高齢者への対応を 緊急に進めよう
としている。 つまり、 長寿化が進むことで 後期高齢者が 増え、 そのことによって 介護の必要な 高齢者
像 に対して対応しなければならないということを
政策的に強調し、 要介護。 弱者高齢者イメージが
浸
透することになった。
1994 年には高齢化率が 14% を越え、
い わゆる「高齢社会」に
突入した。 これを受け、 1989 年に策
建 された「高齢者保健福祉推進 士 か年戦略 ( ゴールドプラン ) 」は 5 年目を経過したところで、
当初立
てた目標値では「高齢社会」に 対応困難との 見方から、 新 ゴールドプラン」朋が 策定され、 目標数
値を当初よりも 上昇させた。 これによってますます、 要介護。 弱者高齢者イメージは 浸透したと考え
られる。 やがては介護を 保障するための 経済的。 人的。設備的基盤の 充実を求めて、 公的介護保険が
登場する下地を 形成していったのであ る。
「
そうした背景のもと、
高齢化はますます
進行し、
「高齢社会」への 積極的対応策を 総合的に推進する
必要性から、 1995年「高齢社会対策基本法」 'りが施行され、 「高齢社会」対策の 基本理念が明示され、
これが以後の 高齢社会対策の 基本的枠組みとなった。 ここで、 高齢社会対策の 基本理念として、 公正
で 活力あ
る、 地域社会が自立と
連帯の精神に
立脚して形成される、
豊かな社会の
構築を掲げている。
それは以下の 通りであ る。
杏理念として、 行われなければならない。
ニ国民が生涯にわたって 就業その他の 多様な社会的活動に 参加する機会が 確保される公正で 活力ある社会
高齢社会対策は 、 次の各号に掲げる 社会が構築されることを
一 " 国民が生涯にわたって 社会を構成する
要 な一員として 尊重され、地域社会が自立と 連帯の精神に 立脚して
形成される社会
三 、 国民が生涯にわたって 健やかで充実した 生きを営むことができる
㏍高齢社会対策基本法」第 2 条
ここでは、 高齢者個人ではなく、 高齢社会のあ りよ う をまず提示している。 さらに、 国が講ずべき
高齢社会対策の
基本的施策として、 就業及び所得、 健康及び福祉、 学習など社会参加、
生活環境など
の施策について 明らかにしている。 ここで、 「自立」「連帯」「地域社会」といったキーワードが 使われ
出した。 そうして、 活力あ る豊かな社会にしていくためには、 高齢者自身も 自立していけるような 地
域 社会を創造していくことへの 方向性が示されていく。
上記の高齢社会対策基本法の 規定に基づき 1996年 7 月 5 日「高齢社会対策の 大綱について」 14)が 、
閣議決定され、
高齢社会対策基基本法の
基本理念の実現と 施策展開のための
一8 一
基本的考え方として、
次
06 つが示された。
1 高齢者の自立、 参加及び選択の 重視
2 国民の生涯にわたる 施策の体系的な 展開
3 地域の自主性の
4
施策の効果的推進
5
6
関係行政機関の 連携
医療・福祉、 情報 信 等に係る科学技術の 活用
(「高齢社会対策の大綱について」
第 l の 2 基本的考え方
)
ここでは、 高齢者が自立した 生活が送れるよう、 高齢者自身も 高齢社会を支える 重要な一員として
0 位置づけを明確にしている。 そうして、 自立する高齢者像が 強調され始める。
1997 年の「厚生白書」は、 高齢者アイ ヂ ンティティを 考える上でも、 大変示唆に富む 一つの政策転
換を示している。 それを示す部分を 参照しよう。 5)。
「従来、高齢者は、 身体面および 経済面で田社会的弱者
山
という印象で 見られがちであ ったが,平均寿命の 伸び
などもあ り,その姿を変えつつあ る。社会の第一線としての 費任や緊張感から 開放された高齢者が、 f第二の現役
世代 として、 より自由な立場を 生かして、 働き、 楽しみ、 地域社会に貢献するなど、 さまざまな形で 社会的に
山
活動して い くこと 一 そして、 それが特別のことでなく、 高齢者のごく 普通の姿であ ること一が期待されている。
」
け平成 9 年版厚生白 善山 、 l997:l02)
この年の厚生白書は、 これまで否定的意味づけを 付与されがちであ った「高齢者像」への 見直しを
図
るものであ る。 高齢者に関してこれまで 持ち合わせていた 常識を「神話」であ るとして、 常識を改め
ていくことがエイジズム (年齢による高齢者差別 ) 解消にもつながるとして、 高齢者イメージに 肯定
的。 積極的意味付けを 付与する方向へと 大きく転換を 求めている。
政府は、 高齢化社会を 乗り切る政策的努力として、 1989 年に「ゴールドプラン」、 1994 年に「 新 ゴ
ールドプラン」を 策定してきたが、 1999 年には「今後 5 か 年の高齢者保健福祉施策の 方向∼ゴールン
ドプラン 21」を策定することによって、 要介護高齢者に 対して社会全体で 支えるシステムを、 介護 保
ノ
険 制度による支援と 並行して、 介護サービス 基盤の整備を 含む総合的高齢者福祉計画策定という 形で
推進体制を整えていく。 しかし、 前述した㈹ 97 年の厚生白書の 高齢者観を受けてか、 ここに示された
高齢者観はそれまでの 2 つのプランとは 大きく様相を 異にする。 これまでのプランでは 高齢者 = 被保
護者 ・弱者イメージであ ったが、 このプランでは、 明るく活力あ る高齢社会を 実現するため、 活力あ
る高齢者像の 構築、 高齢者の尊厳と 確保と自立支援、 支え合う地域社会の 形成、 利用者から信頼され
る介護サービスの 確立、 という 4 つの柱を基本的目標としてその 実現に向けて 施策を展開するが、 そ
の 策 1 番目に掲げられた [活力あ る高齢者像の 構築 ] の中身を以下に 示す 16)
。
口高齢者の世紀 であ る 2l 世紀を迎えるに 当たり、 明るく活力あ る社会を築き 上げていくことが 大きな課題と
山
なっている。 その鍵は,今後大きな 割合を占める 高齢者が.社会において
極 的な役割を果たしていくことであ
る。 高齢者は、 身体面及び経済面で T社会的弱者
山
会的にも十分活躍できる 方であ り、 このような
老人二弱者イメージ 占を打破し.できる 限り多くの高齢者が 健
了
と見なされがちであ るが、 実際には高齢者の 多くは元気で 社
」を社会全体で 構築していくこ
ff@後 5 か年の高齢者保健福祉施策の 方向 ∼ゴールドプラン 2l∼り
康で生きがいをもって 社会参加できるように 総合的に支援し、 「活力ある高齢者
とを目指す。 (平成Ⅱ年 l2 月 lg 日
」
これを見てわかるように、 21 世紀に入ると、 高齢者像は急激に「老人二弱者イメージ」を 政策的に
払拭 し、 明るく活力あ る高齢者像を 作り上げることが 提起される。 つまり社会的弱者から、 明るく 活
力 あ る元気高齢者への 転換であ る。 こうして、 活力あ る高齢社会を 構築していくこと、 高齢者の尊厳
一9 一
の 確保と自立支援、 支え合 う 地域社会の形成、 利用者から信頼される 介護サービスの 確立、が調われ、
「自立」や「社会参加」がキーワードとして 政策に登場し、 元気な、 あ るいは自立する 高齢者イメー
ジがますます 強調されてくる。
には、 [新たな高齢者像を 求めて ∼ 21 世紀の高齢社会を
翌 2000 年の丁平成 12 年版の厚生白書
迎えるにあ たって∼ ] というサブタイトルがついている。 この年の厚生白書は、 2000 年を迎えて急速
な人口の高齢化が 進むなか、 高齢者の置かれている 現状を正確に 把握し、 これからの社会における 高
齢 者のあ り方をどう認識していくか、 について検討することが 課題であ るとして、 高齢者について 幅
コ
広く考察している。 第一章では、 変わりつつあ る高齢者の多様な 姿を、 高齢世代の移り 変わりにも着
目しながら、 家族や経済状況の 観点から分析している。 第二章では、 高齢者の健康の 状況と活動的な
高齢期を送るために 重要な健康づくりについて
述べられている。 そこで強調されていることは、
これ
から介護を要する 高齢者が増加する 反面、 健康ではつらつとした 高齢者も増加するという 点であ る。
第三章では、 増えつっあ る健康な高齢者が、 就労、 ボランティア、 生涯学習、 余暇活動などを 通じ、
積極的に社会に 参加し、 「活動的な高齢化」を 実現している 姿について述べられている。 第四章では、
介護を必要とする 高齢者の自立を、 国民皆で支えるしくみとして 2000 年 4 月から導入された 介護保険
制度の特徴と 仕組みについて 述べている。 また第六章では、 新しい高齢者像についての 提言を行って
いる。 特に、 高齢者を社会的。 経済的な弱者として 固定的で画一的にとらえる 見方を払拭 し ・長年に
わたって知識、 経験、 技能を培い、 豊かな能力と 意欲をもつ者として 高齢者をとらえていくことが、
としている。 そして、 新し
高齢社会をより 豊かに活力あ るものとしてとらえていくことにつながる、
い 高齢者像にふさわしい 社会保障システムとして、 ①すべての人が 生涯にわたって 自立して、 それぞ
れにふさわしい 多様な生き方を 選択できる社会を 支えるものとしていくこと、 ②すべての世代が 共に
支え合う社会を 構築していくこと、 ③高齢者福祉や 介護の問題をきっかけに、 相互に支え合う 新しい
地域社会を創造していくこと、
をあ げている l7)。
の厚生白書で 注目すべき点は、 従来の高齢者像の 捉え方であ る弱者
への転換を超えて、 自立と多様な 生き方強調されてくることであ る
、 そして弱者像から 元
た れまでの知識や 経験を生かしながら、 多様な生き方を 選択する,健康で 活動的な高齢者や 年齢にとらわれない
高齢者の姿も 見られるまさになってきている。 こうした申で 高齢者に対する 画一的な見方を 払拭 し ,高齢者を豊か
な能力と意欲をもつ 者としてとらえていくことが、 より豊かで活力あ る長寿社会の 実現につながる。
㏄平成
」
13 年版 高齢社会白書 には、 このような政策の 流れを受けてか、 [忘年の交わりを 求めて ]
というサブタイトルがついた。 こうした白書にはあ まりないことだが、 表紙裏 にサブタイトルについ
下平成
コ
ての注釈がわざわざついている。 それによると「高齢者が 年齢にとらわれずに 自由に生き生きと 活躍
し、 社会に貢献できるように、 そして、 三世代同居の 減少により世代間の 関係の希薄化も 懸念される
中で、 すべての世代が 共に支え合う 関係を育んでいけるように、 そのような願いを 込めて、 忘年の交
ロ
わり
コ
にしました」 l9)とあ る。 そして、 「高齢者」という 概念の捉え方について 再考を促している 20)
。
「高齢者像については、 まず T高齢者
高齢者も中高年世代も
ァ
山
という概念のとらえ 方の間 題 があ る。 何歳から高齢者とみるかについて、
0 歳 以上とする者が 多く,また、退職年齢について、 年齢にこだわらずに 働く方がよいと
する者もかなりみられる。 65 歳から高齢者とする 固定的な見方や、 高齢期を退職世代や 支えられる世代と 単純に
みなすことは 必ずしも適当ではないことがうかがわれる。 」㎝平成㍑年版
高齢社会日蕃土 200l:20)
要するに、 忘年の交わりとは、 エイジフリー (年齢にとらわれない ) と言い換えてもよいだろう。
白書では、 年齢にとらわれない 生活様式の実践とその 支援として、 年齢にとらわれない 生活様式、 年
一丁 0 一
齢 にとらわれない 就労、 年齢にとらわれない 多様な活動、 生涯を通じた 健康づくり、 エ イ ジ レスライ
フ実践者の紹介、 という項目を 起こして説明を 加えている 別 。
ちょうど、 高齢社会対策基本法に 基づいて策定された「高齢社会対策の 大綱について」が 5 年後の
見直しの時期となり、 新 「高齢社会対策の 大綱について」猜が 2001 年 12 月 28 日に閣議決定された。
ここでは、 従前の大綱とは 決定的に異なる 部分が見受けられる。 基本姿勢としては、 旧来の画一的な
高齢者像の見直し、 予防。 準備の重視、 地域社会の機能の 活性化、 男女共同参画の 視点、 医療・福祉。
情報通信等に 係る科学技術の 活用が挙げられており、 横断的に取り 組む課題としては、 多様なライフ
スタイルを可能にする 高齢期の自立支援、 年齢だけで高齢者を 別扱いする制度・ 慣行等の見直し、 世
代間の連帯強化、 地域社会への 参画促進が挙げられている。
ここで、 旧来の画一的な 高齢者像の見直しについては、 以下のように 解説がなされている。
高齢者は全体としてみると 健康で活動的であ り,経済的にも豊かになっている。 他方高齢者の 姿や状況は、性別、
健康状態、 経済力、 家族構成、 住居その他に 応じて多様であ り,ひとくくりに 論ずることはできない。 このような
高齢者の実態を 踏まえ,健康面でも 経済面でも恵まれないという 旧来の画一的な 高齢者 にとらわれることなく、
施策の展開を 図るものとする。
㎝高齢社会対策の 大網について 2 2001
また、 年齢だけで高齢者を 別扱いする制度、 慣行の見直しについては、
)
以下のように 解説がなされて
いる。
年齢だけで高齢者を 別扱いしていることが 結果的に高齢者が 就業その他の 多様な社会的活動に 参加することの
妨げになっていないかという 観点から、 就業における 年齢制限その 他の制度、 行 等について見直しを 行うものと
高齢者の所得.健康等の 状況
する。他方、 高齢者を年齢だけで 一律に優遇している 扱いについても ,寿命が伸び、
が変化している 中で、真に必
な 場合であ っても基準としている 年齢が適当かほついて、 見直しを行うも
のとする。また、高齢者に係る 人権 侵害の問題については. 僚機関の連携により 積極的な対応を 行 う ものとする。
さらに、加齢による身体機能の 低下にかかわりなく、 国民が快適に 暮らすことを 可能にするため、 ユニバーサルデ
ザインの普及を 促進するものとする。 ㎝高齢社会対策の 大網について
山
200@
)
要するに、 旧来の画一的な 高齢者像とともに、 年齢だけで高齢者を 別扱いする制度、 慣行についても
国として大幅に 見直しを行うなど、 高齢者像の一新を 目指しているとも 考えられる。
2002 年の「高齢社会白書」では、 2001 年 12 月に政府が策定した 新 「高齢社会対策大綱」に 基づく
高齢社会対策の 方向を示している。 特に、 高齢者の生活や 意識の多様性 (家族、経済状況、 健康状態、
社会参加状況の 多様性 ) に着目している。 即ち、 "貧しく病気がちで、 子や孫に囲まれて 暮らしている "
という旧来のイメージとは、 実態も意識も 異なっており、 自立した活動的な 生活を送っていること、
しかし、 高齢者の姿は、 多様であ り、 活動的な高齢者が 増加する一方で、 介護を要する 寝たきりや 痴
呆 等の高齢者も、 割合は少なくとも 増加することが 予想されるとしている㈹。 従って、 今後の高齢社
会対策は、 年齢だけを基準として 一定の年齢以上の 者をひとまとめにして、 画一的に特別の 施策を講
ずるのでほなく、 できるだけ年齢だけで 別扱いせず、 高齢者の多様な 実態に応じた 施策を講ずること
が必要であ る、 としている 24)
。 この論点は、 f老人福祉法』の 問題点として 先に揚げた歴年会をもっ
て一括りに扱うという 考え方を刷新したものと 言える。
即ちここでの 強調 点は 、 高齢者を、 年齢だけを基準として 一定年齢以上の 者をひとまとめにして 画
一的に特別の 施策を講じるのではなく、 高齢者の生活や 意識の多様性に 注目し、 高齢者を 3 つのタイ
プ (活動的・一人暮らし・ 要介護 ) に分類し、 それぞれの生活と、 それに応じた 施策を講ずる 必要性
を 明確にしたことであ る。 そのことは、 以下の説明からも 窺える㈲。
「そして、多様性という 側面から、 高齢者を代表的な 3 つのタイプ、 即ち、 活動的な高齢者、 一人暮らし高齢
一 11 一
者、 要介護等の高齢者.に 分類し、 それぞれの生活を 々 な 側面から分析するとともに、 政府が新大網に 沿って
講じる施策の 方向性とその 結果期待される 将来の社会像を 述べているⅡ
㎝平成 l4 年版
そして 2003年の「厚生労働白書」においては、
が希望に応じてさまざまな
高齢社会白書
高齢期を「第
2
山
2002 刊行に当たって、 より )
の現役 期 」として捉え 直し、 高齢者
持ち続けることにより、
大きな生きがいを 生み出すとともに、
形で社会との 主体的な関わりを
もっと活かすことができれば、
高齢者自身の
問題を解決することにつながるのではないか、
その多彩な活力を
現役世代の抱える
という視点で 書かれている 26)。
3, 高齢者という 存在 : 「元気。 自立カテゴリー」の 再考と老いの 両義性の提
これまで、 国際連合において 採択された高齢社会対策、 わが国における 高齢社会対策に 立ち表れた
高齢者イメージを
概観してきた。 確かに、
高齢者をどう
捉えるかは、 時代により変化し、
それに依っ
て 政策の方向性が 規定されていると 言える。
さて、 「高齢者」とは 誰か。 「高齢者」カテゴリー、 あ るいは「高齢者」アイ ヂ ンティティというも
のを各々云々と、 定義することはできない。 どういう基準をもって「高齢者」と 呼ぶかは一人ひとり
個別性をもっているため、 一概に言えないからであ る。 もともと「高齢者」と 呼ばれていたのではな
く・「老人」と 一般に呼ばれていた。 その「老いた 人 」という依存的。 弱者イメージを 刷新しようとし
てか、 高い年齢の人々を 一括りにする 言い方であ る「高齢者」という 呼称が定着しつつあ る。 役所の
老人福祉課は、 高齢福祉課と 名称を変更しつつあ る。 施設名や法律。 条例などの用語から「老人」は
消えていく。 しかし「高齢者」とは、
策立案者は、 サービスの提供対象を、
持たない。
方法をとってきた。
本来年齢が高齢であ る者という意味合いしか
福祉政
便宜的に一律に 年齢で区切るという
老人 福
祉 法の福祉の措置の 対象者は 65 歳以上、 老人保健法では 70 歳以上、 といった具合であ る。 しかし、
福祉政策に表れた 高齢者イメージを
見てくると、
従来自明視されていた
年齢区分による 高齢者イメー
ジは消失し、 年齢にとらわれない (エイジ ブリ 一な ) サービス提供のあ り方へと政策転換を 行って い
る 。 また、 弱者高齢者イメージも 消失し、 明るく活力あ る第二の現役世代としての 高齢者イメージへ
と 転換している。
しかし、 「高齢者」カテゴリーから、
者 」とは、
「年齢という
けて、 社会参加できる、
あ ふれることは
「年齢」を取り
払い、 「弱者」を取り 払ってしまったら、
「高齢
社会的属性を 失い、 歳はとってもいつまでも 活力あ り、 自立して、 元気で、 働
そういう存在」を
描いていることになりはしまいか。
そのような存在が 街に
確かに活力があ って明るいには 違いない。 では、 そうはなれない 高齢者は、 自らを 高
齢者 カテゴリーから
持ってしまうか、
外すことによって、
本来的な「 非 」高齢者として、 抑圧的なアイデンティティを
苦労して自立高齢者に 近づく努力を 迫られることになってしまれないかとも
危惧す
る。 障害者福祉においてもそうであ るが、 自立が強調されればされるほど、 今度は逆に弱者・ 要 保護
障害者が排除されることになる。 これと同じ構造が、 元気。 自立高齢者の 強調によって 表れる。
われわれは、 いずれ誰もが 高齢者となる 存在であ る。 政策が提言するような 明るく、 元気で、 自立
した高齢者を 目指したいと 思は だろう。 しかし高齢期が 長くなった現在、 高齢期の前半では 明るく、
元気で、
自立的であ
ったとしても、 高齢期の後半では、
介護が必要で 依存的にならざるをえない
が訪れることも 十分あ りさる。 すな む ち、 かつて「高齢者 = 弱者」としたのと 同じく、
時期
「高齢者二元気・
自立」としてしまうことは、 高齢期を生きる 高齢者を一律に 論ずることになってしまう。 一方で多様
性を求めながらも、 明るく、 元気で、 自立した高齢者イメージを 強調しすぎることに 潜む 陥穿 がここ
にあ る。
一 12 一
高齢者が老いて 弱くあ ることと、 老いてなお自立的に 生きること、 その 2 つのイメージの 一方を排
除してしまうのではなく、 両義的イメージをもちながら、 高齢者を捉えていくことがこれからの 超高
齢社会にとって 必要なのではないだろうか。
人間は、 そういつまでも 若くはあ り続けられない。 われわれは全て 限りなく老いに 近づいているの
であ り、 老化を避けて 生き抜くことほできない。 冒頭に述べたような、 プロダクティヴでサクセスフ
ルでアクティブな 高齢者像も確かに 大事な高齢者アイデンティティの 側面であ る。 しかし、 どんな 高
齢 者像をも排除することなく、 多様な生き方の 高齢者を受け 入れる社会が 形成されていくこと、 そし
て一人の人間の 中に老いて弱くあ るイメージと 老いてなお自立的・ 主体的に生きる 両方のイメージを
包み込みながら、 高齢者を一義的に 定義づけることなく、 両義的・多義的に 柔軟に生きていく 高齢者
像を自己の内に 取り込みながら 生きて い く方が、 これからの超高齢社会を 生きやすいのではないだろ
うか。 あ まりに自立カテゴリーを 強調しすぎる 現在の社会福祉のあ り方に対して、 少々疑問を感じて
いるのは 私 ばかりではないと 思 う のだが、 殊に高齢者にかかわる 社会福祉専門職の 方々は、 この小穂
をきっかけに、 いろいろな方向から 考えなおしてみるといいのではないだろうか、
と思っている。
注
l) SemanticDifferential 法 とは、オズグッドによって 開発された意味微分法であ り、 この場合は高齢者という 事象
に対して人々が 抱く意味あ るいはイメージを 幾つかの形容詞対を 示すことによって 測定する方法であ る。詳細は岩
下豊彦 (l983) rSD 法によるイメージの 測定山川島書店、
あ
るいは井上正明、 小林利宣 (1985) 「日本における
SD 法による研究分野とその 形容詞 対 尺度構成の概観」 『教育心理学研究 ㌍ (3)、 253-260 を参照のこと。
2) . 前田大作 1979) 「大都市青壮年の老人観および 老親に対する 責任意識」 社会老年学』 10, 3-22
・前田大作.マービン・ B. サスマン (1980) 「青壮年の老人観および老親に対する 責任意識 一日米比較 一
ロ
ア
と
『を
」
会 老年学
囲
12, 29-40
・前田大作 (1983) 「姉世代の女性における老化・老人に 対する態度」 『社会老年学』l8
・保坂久美子、袖井 孝子 (l988) 「大学生の老人イメージ : SD 法による分析」 『社会老年学J1 27, 22 - ㌍
・中野いく子 (1991) 「児童の老人イメージ : SD 法による測定と 要因分析 (児童の老人観 ) 」『社会老年学 山縫、
23 - 36
中谷陽明 (1991) 「児童の老人観: 老人観スケールによる 測定と要因分析 (児童の老人観 )
13
・
『社会老年学 34、
コ
」
22
・馬場純子、
13-22
中野いく子、 冷水 豊 、 中谷 陽明 ( 99お 「中学生の老人観 : 老人観スケールによる 測定」 『社会老
て
年半 J1 38, 3 - l2
3)
竹野 干副 子他 (1985)
「健康な老人のイメージ」 『老年社会科学田7 、 216 -2 羽
佐藤真一也 (1985) SRInantip.niffferfentia@
法による老人ホームのイメージの 測定 (1)
「
I3T
老年社会科学』 7,
」
千
」
『老年社会科学 8 、
- l%
保坂久美子 他 (1986)
佐藤真一也 (1986)
「大学生の老人観」 老年社会科学 J 8, 103 - l16
肝
「
SemanticDifferential
法による老人ホームのイメージの 測定 (2)
由
117 - l33
,白銀珠他 (1991) 「大学生の成人観および老人観」
・古谷野豆他 ( 997) 「中高年の老人のイメージ
Ⅰ
:
下
老年社会科学 J1 13、 271 -285
SD 法による測定」
下
老年社会科学 J 18 (2) 、 147- l52
4) 例えば、 次のような文献を 参照されたい。
デ イヒ トバルト・ K 、 田名部 昭 、 田辺ナナ 子訳 (l992) 「エイジ,ウェーブ (Age Vave)g 創知社
一 13 一
・柴田博 (2002)
「
8 割以上の老人は
自立している
ロ
ビジネス 社
・塩谷信幸・吉田聡編 (2003) 『現代のエスプリ : アンチエイジングの 科学
一老いに負けない
一3
玉文 堂
5) 例えば、 次のような文献を 参照されたい。
・
Butler,R.N.,
Gleason,H.P. eds.(@985)
PublishingCompany
Producrfve
4 ど ng
: Enhancing
vlra77
け血ぬ比 r
Lffe.
Inc. (= l998 、 岡本祐三 訳 『プロダタティブ ,エイジング 塙齢 者は未来を切り 開く
Springer
コ
日本評
講社 )
・木下康仁 (l995) 「たくましき老いの像に関する 一考察」 に応用社会学研究 37 、 89-97
山
・東京都老人総合研究所編 (1998) 『サクセスフル・エイジンバ』ワールドプランニンバ
・
賀 月一郎、 佐々木隆志 (2001) サクセスフル ,エイジングのための 福祉』顛草書房
ぽ
,女主清史・ 小川 全 共編 (200l) 「ニューエイジンバ 一日米の挑戦と 課題
・柴田博 (2002)
「サタ
セ スフル・エイジンバの
条件」
に
・安川悦子・竹島伸生 編 (2002) 『「高齢者神話」の打破
・古谷野豆、 安藤孝敏 編 (2003) 「新社会老年学
九州大学出版会
日本老年医学会雑誌 J1 39 (2) 、 152- 154
一
現代エイジング 研究の射程』御茶の 水書房
シニアライフのゆくえ
一
田
山
ワールドプランニンバ
6) 『高齢化に関する国際行動計画および 高齢者のための 国連原則』 (1999) 国際連合広報センター、 43-%
7) 同上、 h6
8) 「高齢化に関するマドリッド 国際行動計画 2002
皿
(httl) /www8.cao.9o.jp/koure@Jrogran
ノ madrid2002 わ la 22002.htnil 、 2004/02/09)
Ⅱ
「
9)
l0)
1l)
l2)
同上、 213
「老人福祉法」u963 年 7 月 11
日
法律㍑の
(1989年 12 月大蔵 ・厚生・自治 3 省合意)
「高齢者保健福祉推進士か年戦略の見直しについて (新 ゴールドプラン ) (1994年 l2 月 l8 日大蔵 ・厚生・自治 3
「高齢者保健福祉推進士か年戦略 (ゴールドプラン )
」
」
大臣合意 )
l3) 「高齢社会対策基本法」 (1995年 1l 月 l5 日法律 l29)
14) 「高齢社会対策の大網について」 (l996年 7 月 5 日閣議決定 )
l5) 厚生省線 (l997) 「平成9 年版 厚生白書 ぎよ う せ い、 102
l6) 「今後5 か年間の高齢者保健福祉施策の 方向∼ ゴ一 ルドプラン 21 ∼」 (l999年比周 19 日.大蔵 ・厚生。自治 3
凪
大臣により合意 )
l7) 厚生省編 (2000) [平成㍑年版 厚生白書』ぎょうせい、
l8) 同上、 5
19) 内閣府 編 (200l) 『平成㍑年版 高齢社会白書 財務省印刷局、 く 副題について ノ
20) 同上、 20
21) 同上、 2l-23
㌍) 「高齢社会対策の大網について」 (2001年 :2 月 盤日 閣議決定 )
笘
㌍) 内閣府 編 (2002) 『平成1i 年版 高齢社会白書』財務省印刷局、 19
24) 同上、 騰
25) 同上、 く 刊行に当たって ノ
26) 厚生労働省 編 (2003) 『平成15 年版 厚生労働白書 コく 平成 15 年版厚生労働白書刊行に 当たって ノ
一 t4 一