2016年06月10日号

ウィークリー オイル マーケット レビュー
16第10号
2016年(平成28年)
発行所
(一財)日本エネルギー経済研究所
6月10日(金曜日)
電 話 (03)3534-7411(代)
F A X
(03)3534-7422
毎週(金)14:00発行
〒104-8581 東京都中央区勝どき1-13-1イヌイビル・カチドキ11階
ホームページ http://oil-info.ieej.or.jp
■ 概況
5/26~6/1のNYMEX・WTIは、6/2のOPEC総会の開催を
アジアの指標原油である中東産ドバイ原油/東京市場(7
前に、終値ベースでは、49ドル台前半の小動きに終始した。
月渡し)は、前週も45~47ドルで推移した。2日は46.00ド
6月2日は、OPEC総会が生産目標の設定を見送ったこと
ル、3日は46.60ドル、6日は46.40ドル、7日は46.70ドル、8
から、売りが先行したものの、EIA(米エネルギー情報局)の米
日は47.80ドルと狭い範囲での値動きが続いた。
国石油週報で原油・製品とも在庫が減少したことから、買い
為替は、前週は109~110円台と狭い範囲で推移した。2
戻され、5営業日振りに反発した。7月限の終値は、前日比
日は109.34円、3日は108.91円、6日は106.55円、7日は
0.16ドル高の49.17ドルとなった。
107.38円、8日は107.12円と円高気味で推移した。
週末3日は、低調な米国雇用統計による景気の後退懸念
財務省が8日発表した貿易統計速報(旬間ベース)による
や米国内の掘削リグの稼働数の増加で売りが出て反落し
と、5月中旬の原油輸入平均CIF価格は、28,071円/klとな
た。7月限は前日比0.55ドル安の48.62ドルで終了した。
り、前旬を877円上回った。ドル建てでは41.08ドルで前旬比
1.69ドル高。為替レートは1ドル/108.65円。
週明け6日は、3日の米国雇用統計を受けたドル安の進
行、ナイジェリアの武装組織による3カ所のパイプライン襲撃
主要元売会社の6月第2週に適用するガソリンと中間留
の犯行声明、WTIの受け渡し点であるクッシングにおける原
分の卸価格は、据え置きから1.0円の値上げだった。原油は
油在庫の減少予想等を材料に、一時49.90ドルと50ドルの大
値上がり、為替は円高で、原油コストはほぼ横ばいだった。
台に迫ったが、シェールオイルの生産回復への警戒感などか
そのような中で、6月6日時点の小売価格は、ガソリンが
ら値を戻した。7月限の終値は、前週末比1.07ドル高の49.69
2.6円値上がりの122.5円、軽油は2.0円値上がりの102.8
ドルと10カ月半振りの高値を付けた。
円、灯油は1.0円値上がりの63.5円だった。ガソリンは13週
7日は、ナイジェリアでの供給懸念、米国原油在庫の減少
連続の値上がり、軽油は4週連続の値上がり、灯油は2週連
予想等を背景に続伸した。7月限の終値は、前日比0.67ドル
続の値上がり。この週の原油コストも値上がり、元売りの卸
高の50.36ドルだった。終値で50ドル台を付けるのは、昨年7
価格も値上がりし、小売価格への転嫁が進んだ。
月21日(50.36ドル)以来、10カ月半振り。
8日は、米国石油週報で原油在庫が減少する一方で製品
が増加し売り買いが交錯したものの、ドル安の進行、ナイジェ
リアでの供給不安、中国の原油輸入増加等により、7月限の
終値は前日比0.87ドル高の51.23ドルと、11カ月振りの高値
を付けた。
($/b)
原油
需
給
今週
前週比
前年比
原油処理量
(千kl )
5/29 ~ 6/4
3,232
▼
-1
▲
トッパー稼働率
(%)
〃
76.1
→
0.0
→
-
-
150.0
[NYMEX]WTI原 油
140.0
120.0
110.0
15,456
▲
467
▼
-
中東産原油(TOCOM) ($/ bbl )
6/6
46.17
▲
0.36
▼
-15.0
WTI原油(NYMEX)
($/ bbl )
6/6
49.69
▲
0.59
▼
-8.5
価 原油CIF単価
($/ bbl )
5月中旬
41.08
▲
1.69
▼
-18.29
60.0
格
①原油CIF単価
(¥/ kl )
〃
28,071
▲
877
▼
-16,538
50.0
②ドル換算レート
(¥/$)
〃
108.65
▲
1.10
▲
10.81
外国為替TTSレート (¥/$)
6/6
107.55
▲
4.18
▲
18.94
(千kl )
[TOCOM]中 東 産 原油
130.0
6/4
原油在庫量
145.29
138.54
100.0
90.0
119.37
120.92
113.93
110.33
99.62
89.47
80.0 78.21
86.84
72.68
70.0
40.0
30.0
20.0
6/6
1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5 1/5
1
ウィークリー オイル マーケット レビュー
16第10号
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
ガソリン
今週
需
生産
給
5/29 ~ 6/4
1,042
輸入
〃
n.a.
出荷
〃
988
▼
-36
▼
-
輸出
〃
46
▼
-2
▲
-
在庫
6/4
1,829
▲
7
▲
-
価 業転 [陸上ローリー
格 4地区平均 ]
先物
[ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
前週比
▼
-27
130.0
ガソリン(小売)
前年比
▲
n.a.
-
125.0
n.a.
(RIM)
5/31
~
6/6
45.6
▲
4.3
▼
-19.2
(TOCOM /東京湾)
5/31
~
6/6
46.1
▲
0.1
▼
-19.2
( TOCOM/中部)
6/6
44.5
▼
-0.5
▼
-20.6
(資エ庁公表)
6/6
122.5
▲
2.6
▼
-20.9
122.5
120.0
115.0
112.1
110.0
105.0
※業転、先物価格は税抜き価格 3/14
4/12
5/11
6/6
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
軽油
今週
前週比
5/29 ~ 6/4
752
輸入
〃
n.a.
需
給 出荷
〃
637
▼
-40
▲
-
輸出
〃
290
▲
96
▲
-
在庫
6/4
1,444
▼
-176
▼
-
業転 [陸上ローリー
4地区平均 ]
価 先物
格 [ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
(RIM)
5/31
(TOCOM /東京湾)
5/31
-23
軽油(小売)
前年比
生産
▼
115.0
▼
n.a.
-
110.0
n.a.
~
6/6
42.6
▲
5.3
▼
-16.9
~
6/6
41.6
▲
1.0
▼
-18.0
105.0
102.8
100.0
97.1
95.0
( TOCOM/中部)
6/6
-
(資エ庁公表)
6/6
102.8
-
▲
2.0
-
▼
-19.2
90.0
※業転、先物価格は税抜き価格
3/14
4/12
5/11
6/6
(円/L)
(単位:千kl、円/㍑)
灯油
今週
5/29
生産
~
6/4
前週比
150
▼
-63
75.0
前年比
▲
n.a.
灯油(小売)
-
輸入
〃
n.a.
需
出荷
給
n.a.
〃
142
▲
32
▲
-
輸出
〃
0
→
0
→
-
在庫
6/4
1,613
▲
9
▲
-
70.0
65.0
業転 [陸上ローリー
4地区平均 ]
価 先物
格 [ 期近物/終値]
小売 [ 週動向]
(RIM)
5/31
(TOCOM /東京湾)
5/31
~
6/6
41.5
▲
4.1
▼
-17.9
~
6/6
41.5
▲
0.9
▼
-18.3
( TOCOM/中部)
6/6
39.7
▲
0.2
▼
-19.3
(資エ庁公表)
6/6
63.5
▲
1.0
▼
-21.8
63.5
61.0
60.0
55.0
3/14
4/12
5/11
6/6
2
ウィークリー オイル マーケット レビュー
16第10号
■ 関連情報
1 海外/原油
8日のNYMEX市場のWTI原油は、前日50ドル台を回復し
た後も堅調に推移し、11カ月振りに51ドル台を回復した。
EIAの週間石油統計は、原油在庫が市場予想を上回り減
少したものの、石油製品在庫が増加し、売り買いが交錯し
7月限の終値は、前日比0.87ドル高の1バレル51.23ド
ルと昨年7月15日(51.41ドル)以来の高値、8月限の終値
は、前日比0.92ドル高の1バレル51.84ドルだった。
EIAによると、6月6日時点のガソリンの小売価格は全米
たが、米国利上げ後退観測による為替市場のドル安・ユー
平均で前週比4.2セント値上がりの1ガロン2.381ドル(67.6
ロ高の進行、ナイジェリアの石油施設襲撃、中国の原油輸
円/㍑)となった。ディーゼルは2.5セント値上がりの2.407ド
入増加等を材料として、一時、51.34ドルまで上昇した。
ル(68.3円/㍑)。ガソリンは4週連続の値上がり、ディーゼ
ルは9週連続の値上がり。
2
国内/製品需給
(1)出荷
石連週報によれば、5月29日~6月4日に休止したトッ
kl(対前週7.6%減)、C重油19.0万 kl(対前週16.8%減)。
パー能力は、46.5万バレル/日と先週から7.1万バレル/日
の減少。(全処理能力は381.7万バレル/日)。
原油処理量は323.2万kl、前週に比べ0.1万kl減少。前年
に対しては38.1万klの増加。トッパー稼働率は76.1%と前週
に対して横這い、前年に対しては10.7ポイントの増加となっ
(単位:千KL)
た。
今週
(5/29 ~ 6/4)
生産は前週に比べてガソリン、灯油、軽油が減産となり、
その他の油種で増産となった。ガソリン/2.5%減、ジェッ
ト/10.0%増、灯油/29.4%減、軽油/2.9%減、A重油/26.8%
増、C重油/11.0%増。今週のC重油の輸入は9.2万kl(前週
前週
(5/22 ~ 5/28)
前週比
ガソリン
988
1,024
▼
-36
(-4%)
ジェット燃料
108
98
▲
10
(10%)
灯油
142
110
▲
32
(29%)
軽油
637
677
▼
-40
(-6%)
A重油
189
205
▼
-16
(-8%)
C重油
190
229
▼
-39
(-17%)
合 計
2,254
2,343
▼
-89
(-4%)
比4.8万kl増)。軽油の輸出は29.0万kl(前週比9.6万kl増)。
出荷(販売量)は、前週比ではジェット、灯油が増加し、そ
の他の油種で減少した。前年比ではガソリン、C重油が減
少し、その他の油種で増加した。原油価格が高値で推移し、
ガソリン小売価格は今年1番の高値レベルまで値上がりす
る中で、ガソリンの出荷は98.8万 kl(対前週3.5%減)と2週
振りに前週比、前年比で減少となり、2週振りに100万kl台を
下回った。
ジェット10.8万 kl(対前週9.3%増)、灯油14.2万 kl(対前
週29.1%増)、軽油63.7 kl(対前週5.9%減)、A重油18.9万
2
国内/製品需給
※今週出荷量=(前週末在庫+今週生産+今週輸入)-(今週輸出+今週末在庫)
(2)在庫
6月4日時点の在庫は軽油が取り崩しとなり、その他の油
種で積み増しとなった。前年に対してはガソリン、灯油のみ
(単位:千KL)
が積み増し、その他の油種で取り崩しとなった。
今週
(6/4)
前週
(5/28)
ガソリン
1,829
1,822
▲
7
(0%)
ジェット燃料
977
950
▲
27
(3%)
灯油
1,613
1,604
▲
9
(1%)
軽油
1,444
1,620
▼
-176 (-11%)
A重油
822
782
▲
40
(5%)
C重油
2,094
2,020
▲
74
(4%)
合 計
8,779
8,798
▼
-19
(-0.2%)
ガソリンは182.9万kl、前週差0.7万kl増。前年に対しては
2.5万kl多い。
前週比
灯油は161.3万kl、前週差0.9万kl増。前年に対しては
16.3万kl多い。
軽油は144.4万kl、前週差17.6万kl減。前年に対しては
20.1万kl少ない。
A重油は82.2kl、前週差4.0万kl増。前年に対しては0.6万
kl少ない。
C重油は209.4万kl、前週差7.4万kl増。前年に対しては
0.5万kl少ない。
3
ウィークリー オイル マーケット レビュー
3
国内/製品卸売価格
16第10号
(1)元売会社 仕切価格改定動向
5月31日から6月4日までの原油コストは、原油価格は値
上がり、為替レートは円高で、ほぼ横ばいと見られる。
陸上スポット価格は、ガソリン99円台、軽油42円台、灯油
41円台で元売の卸価格引き上げを受け値上がりした。海上
スポット価格は、ガソリン101~102円台、軽油44~46円
台、灯油41~42円台、先物価格はガソリン99~100円台、
軽油41円台、灯油41~42円台で全般的に値上がりした。
EMGマーケティングは9日、11日以降出荷分の陸上外販
スポット価格について、全油種据え置く旨を通知した。
3
国内/製品卸売価格
(2)業転価格・先物価格動向
(RIM)
製品スポット市況は、元売の卸価格引き上げの影響を受
(単位:円/㍑)
[陸上ローリー
け、堅調に推移した。週間のガソリン販売量は、100万Klを若
今週
4地区平均 ]
干下回った。
ッ
ス
ポ
6月第2週(6月9日~6月15日)適用の元売卸価格に影響
川崎、中京、阪神の4地区の陸上ラック価格平均値)は、ガソ
東京湾渡しの海上スポット平均価格は、ガソリンが1.8円、灯
油は1.7円、軽油は0.6円の値上がり、先物価格は、ガソリン
が0.1円、灯油が0.9円、軽油が1.0円の値上がりだった。卸
価格の値上がりを受け、スポット製品価格も全般的に堅調
前週
(5/24
~
5/30)
前週比
41.3
▲
4.3
灯油
41.5
37.4
▲
4.1
軽油
42.6
37.3
▲
5.3
(単位:円/㍑)
今週
〔平均〕
先
物
価
格
6/6)
45.6
( TOCOM )
[期近物 /終値 ]
リンは4.3円、灯油は4.1円、軽油は5.3円の値上がりだった。
~
レギュラー
ト
価
格
を与える直近の陸上スポット価格(5月31日~6月6日/千葉、
(5/31
(5/31
~
6/6)
前週
(5/24
~
5/30)
前週比
レギュラー
46.1
46.0
▲
0.1
灯油
41.5
40.6
▲
0.9
軽油
41.6
40.6
▲
1.0
だった。ただ、先物の値上り幅は小幅にとどまった。
※上記価格は税抜き価格
6月第2週の大手元売の卸価格は、据え置きから1.0円の
参考値 (5/31~6/6実績値)
値上がりだった。なお、元売会社は、2010年から卸価格の改
現物
先物
平均
ガソリン
4.3
0.1
2.2
灯油
4.1
0.9
2.5
軽油
5.3
1.0
3.1
A重油
4.5
定に際して、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合
的に判断する方式としたが、2014年6月から、原油調達コスト
(単位:円/㍑)
油種
をより重視する方式に変更した。
(出所) 現物: RIM社陸上ローリー 4 地区平均価格
(千葉・川崎・中京・阪神)
先物: TOCOM京浜地区海上バージ渡し平均価格
4
国内/製品小売価格
6月6日時点におけるSS店頭価格は、ガソリンが前週比2.6
最も値上がりしたのは宮城県(同5.8円高)で121.8円、最
円値上がりの122.5円、軽油は2.0円値上がりの102.8円、灯
も値下がりしたのは滋賀県(同1.1円安)の119.5円だっ
油は1.0円値上がりの63.5円だった。ガソリンは13週連続の
た。
値上がり、軽油は4週連続の値上がり、灯油は2週連続の値
原油コストは横ばい、卸価格も大半が据え置きだった
上がり。ガソリンは、13週で累計10.5円の値上がり。
が、前週までの卸価格の値上がりの小売価格への転嫁が
都道府県別の動向として、ガソリンの値上がりは46都道府
続くと見られ、製品スポット市況も堅調に推移していること
県、横ばいはなし、値下がり1県だった。沖縄県を除く都道府
から、次週の小売価格は、小幅な値上がりと見られる。
県別のガソリンの全国最安値は、千葉県(前週比2.8円高)の
118.2円で、高知県(同0.7円高)が119.0円で続いている。最
高値は長崎県(同2.6円高)の130.1円だった。都道府県別で
(単位:円/㍑)
(資エ庁公表)
[ 週動向]
小
売
価
格
今週
(6/6)
前週 (5/30)
前週比
直近高値
レギュラー
122.5
119.9
▲
2.6
08/8/4
185.1
灯油
63.5
62.5
▲
1.0
08/8/11
132.1
07年4月以降 2,000店舗を対象。
軽油
102.8
100.8
▲
2.0
08/8/4
167.4
直近高値とは2003年10月以降の最高値。
※ 現金一般価格の全国平均値(消費税込み)
4
ウィークリー オイル マーケット レビュー
16第10号
ガソリン価格推移
(2016/3/28 ~
130.0
2016/6/6)
(円/L)
(円/L)
60.0
左目盛
小売価格
小売価格
120.0
55.0
110.0
50.0
100.0
45.0
TOCOM/中部先物価格
TOCOM/東京湾先物価格
90.0
40.0
RIM価格(陸上ローリー4地区平均)
RIM価格(海上バージ)
80.0
35.0
右目盛
RIM価格・先物価格
70.0
30.0
3/28
小売価格
4/4
4/11
RIM (海上バージ)
4/18
4/25
5/2
TOCOM/東京湾先物価格
5/9
5/16
TOCOM/中部先物価格
5/23
5/30
6/6
ローリー4地区平均
(注)①「小売価格」は消費税込みの価格 RIM価格・TOCOM先物価格は税抜き価格
②RIM価格( 陸上ローリー)は4地区平均価格
5
ウィークリー オイル マーケット レビュー
16第10号
■ お知らせ
本レポートは当センターのホームページ(http://oil-info.ieej.or.jp)にも掲載しています。
次回(2016第11号)の公表は、6/17(金)14:00 です。
「セルフSS出店状況」(平成27年9月末現在)は、12月16日(水)14:00に公表しました。当セン
ターのホームページをご覧下さい。
本レポートのご利用について
「ウィークリー オイル マーケット レビュー」とは
本レポートについて、テキスト、グラフィックス及び
平成16年5月に経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料
その他の情報(以下、併せて「ドキュメント」)に関
部石油流通課 主催の「石油製品市場動向研究会」が取
わるすべての知的所有権は、一般財団法人日本エネル
りまとめた中間報告で、「わが国石油産業における市
ギー経済研究所石油情報センター(以下、当セン
場機能、価格発見機能が更に強固なものとなることが
ター)又は当センターへドキュメントを提供している
望まれるとともに、中期的な課題として、石油産業に
第三者へ独占的に帰属します。
おいて確立していく市場機能、価格発見機能に基づく
当センターの事前の書面による承諾を得ることなく、
合理的な価格認識及びそれを踏まえた自己責任の下で
ドキュメントを転用、複製、改変等の一切を固く禁じ
の経営判断の必要性について、石油産業関係者の認識
ています。
が更に深まることにより、わが国の基幹産業である石
また、ドキュメント内容に関しては万全を期していま
油産業全体としての合理性、活力が一層高まることを
すが、その内容の正確性および安全性を保証するもの
期待したい。」と提案されています。
ではありません。
当センターでは、これを受けて石油連盟、全国石油商
業組合連合会をはじめ関係機関等の協力を得て、石油
関係者、企業の経営者層(特に給油所経営に携わる
方々)から一般消費者の方々に対し、原油・石油製品
需給や価格動向を的確に理解するツールの一つとし
て、「ウィークリーオイルマーケットレビュー」を平
成17年5月より定期的に発信しています。
本レポート掲載データの出所について
➀【原油・石油製品需給】〈 石連週報 〉
元売会社は、平成22年4月以降、現行の新価格体系を見
石油連盟(石連)「原油・石油製品供給統計」週報
直し、原油や製品相場、他社仕切りなどの動向を総合
データを千KL単位に換算して採用。
的に判断し、具体的方針を決める方式に変更。さらに
「出荷」は当センターの推計。
平成26年6月以降、原油コストをより重視する方式に変
更している。
➁【原油・先物価格】〈 WTI原油、中東産原油 〉
WTI原油は、ニューヨーク商業取引所(New York
➃【国内製品・業転価格】〈 RIM業転 〉
Mercantile Exchange:NYMEX)WTI原油先物の期近
国内陸上ローリー価格は、リム情報開発株式会社
物・終値を採用。
(RIM)「LORRY RACK・レポート」の東京、川崎、中
中東産原油は、東京商品取引所(The Tokyo
京、阪神の4地区の平均値を採用。
Commodity Exchange:TOCOM)中東産原油の期近
物・終値を採用。
※「二番限(翌月限)」
➄【国内製品・先物価格】〈 TOCOM〉
中東産原油は、ドバイ原油及びオマーン原油の平均価
TOCOM 東京湾 及び中部石油製品期近物・終値を採
格を指標としている。為替換算レートとして、三菱東
用。
京UFJ銀行発表TTM(Telegraphic Transfer Middle
TOCOM東京湾は京浜地区海上バージ渡し価格(平均
rate:中値)を採用。
値)、TOCOM中部は中部地区陸上ローリー渡し価格
原油CIF単価は、財務省貿易統計「原油・粗油平均CIF
(平均値)。
単価」(旬間値)を基に、石油連盟が試算したドル表
示の参考値を採用。
➅【国内製品・小売価格】〈 週動向 調査〉
約2,000 SSを対象に週次ベースのSS店頭における現金
➂【国内製品・元売仕切価格】
一般価格の全国平均値を採用(資エ庁公表)。毎週
元売仕切価格は、元売会社(一次卸)と系列特約店な
(月)時点の価格を調査し(水)14:00に公表(資源
ど(二次卸)との間で売買される卸価格。
エネルギー庁ーHPに掲載)。
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