資 料 提 供 平成28年6月2日 課 名:国 際 課 担当者:永井,大小田 内 線:2359 直 通:082-513-2359 米軍機の低空飛行訓練の中止要請等について このことについて,次のとおり,日米両国政府に対して要請する。 1 国への要請 ⑴ 要請書の提出先 外務大臣及び防衛大臣 ⑵ 内 容 ○米軍機の低空飛行訓練の中止等について(別紙1) ○米軍機オスプレイの安全対策等について(別紙2) ⑶ 要請方法 国際課長が外務省及び防衛省へ持参 【持参日】 平成28年6月6日(月)14:00~ 外務省(北米局日米地位協定室) 防衛省(地方協力局地方調整課等) ⑷ 参 考 ○ 国への要請は,平成7年度以降40回目(市町からの情報を取りまとめたの は,平成9年4月からの半年間を初回として,今回が38回目) 2 米国への要請 ⑴ 要請書の提出先 駐日米国大使及び米海兵隊岩国航空基地司令官 ⑵ 内 容 米軍機の低空飛行訓練の中止,オスプレイの安全対策等(別紙3) ⑶ ⑷ 要請方法 郵 送 参 考 米国への要請文送付は,平成12年度以降33回目 (米海兵隊岩国航空基地司令官は,平成20年5月以降17回目) 別紙1 平成28年6月6日 外 務 大 臣 様 防 衛 大 臣 様 (各通) 広 島 県 知 事 〒730-8511 広島市中区基町 10-52 国 際 課 米軍機の低空飛行訓練の中止等について(要請) 本県では,中国山地で米軍機と思われる航空機の低空飛行訓練に関する目撃情報が 相次いでいるため,市町等から提供された目撃情報を取りまとめ,その集約結果を 付して,貴職に対し,低空飛行訓練の中止等の措置を,平成9年度以降繰り返し要請 しているところです。 こうした現状を改善していくため,本県の状況を十分ご理解いただいた上,速やか に,次の項目についての措置を講じられるよう,強く要請します。 1 米軍機による低空飛行訓練の中止等 平成27年度においては,目撃実日数200日,目撃件数1,226件となっ ており,昨年度より116件増え,依然多くの目撃情報が寄せられています。 また,平成11年1月14日の日米合同委員会での合意により訓練の実施が 限定的となっている週末や休日における目撃実日数も25日,目撃件数は43件 あり,合意が遵守されているとは言い難い状況にあります。 実態が明らかにされないまま日々繰り返される米軍機の低空飛行訓練によって, 激しい騒音被害が平穏な生活を乱しているという実情と,米軍機による事故に 対する不安の中で生活しているという地域住民の心情とを認識の上,次の措置を 講じるよう求めます。 ① 米軍機の低空飛行訓練及びそれに伴う騒音被害の実態を明らかにすること。 騒音被害については,国において騒音測定器を設置するなどにより,具体的 な調査を要請してきたところ,平成25年8月,国において,岩国基地の周辺 地域以外では初めて,北広島町へ騒音測定器を設置された。 測定結果を見ると70dB を超える騒音が165日,1,049回あり,この うち19時から22時では98回測定されている。また,22時以降の航空機 騒音が8回測定されている。 他の苦情の多い地域においても同様の状況が予想され,追加設置による調査 体制の整備を充実し,実態を明らかにすることが必要である。 さらに,米軍機の訓練における空域使用について国と米軍との間で事前調整 が行われていることが明らかになっており,国の責任において,米軍機の訓練 内容について,関係自治体及び地域住民に事前に情報提供が行われるべきと 考える。 ② 県民が生活している地域での低空飛行訓練を行わないよう措置すること。 北広島町へ設置された騒音測定器のデータにより,県民が生活している地域 での影響が出ていることが明らかになっているところであり,今後,この調査 結果も活用し,県民が生活している地域での低空飛行訓練を行わないように 措置を講じていただきたい。 ③ 米軍機の飛行(低空飛行訓練を含む)については,航空法第81条が適用さ れるよう措置すること。 2 在日米軍再編計画に基づく米空母艦載機等の岩国基地移駐に伴う,低空飛行訓練 や事件・事故の増加に対する不安の払拭について必要な措置 今後,平成18年5月に閣議決定された在日米軍再編計画に基づき,1年後に 迫る米空母艦載機等の岩国への移駐が行われれば,岩国基地の航空機数は我が国 で最大級となり,騒音被害や事故発生の危険性の増大,中国山地における低空飛 行訓練の増加,駐留隊員の増加に伴う事件の発生など本県への多大な影響が懸念 されています。 このため,県民の不安が払拭されるよう,速やかに次の措置を講じるよう求め ます。 ① 在日米軍再編については,その進捗状況を適切な時期を捉えて速やかに, 関係自治体へ情報提供するとともに,具体的に移駐を実施する際には,国の 責任においてあらかじめ関係自治体の理解を得て進めること。 ② 安全対策の徹底と,県民が生活している地域での米軍機の低空飛行訓練等の 中止措置を講ずること。 ③ 米海兵隊員による事件・事故が発生することのないよう,米軍人等の教育 訓練の徹底と厳正なる綱紀粛正を米国側に申し入れること。 3 空母艦載機離着陸訓練施設について 空母艦載機離着陸訓練については,訓練による騒音被害等,地元住民に多大な 影響を与えることとなり,本県としては,容認することはできないので,次の ことを求めます。 ① 恒常的な空母艦載機離着陸訓練施設については,鹿児島県馬毛島を検討対象 として調整されているところであるが,広島県内あるいは瀬戸内海地域に建設 しないこと。 ② 米空母艦載機の離着陸訓練(FCLP)について,岩国基地で実施しないこと 及び硫黄島の代替施設として岩国基地を指定しないよう米側に求めること。 別紙2 平成28年6月6日 外 防 務 衛 大 大 臣 臣 様 様 (各通) 広 島 〒730-8511 国 県 知 事 広島市中区基町 10-52 際 課 E 米軍機オスプレイの安全対策等について(要請) 米軍の垂直離発着輸送機MV22オスプレイについては,山口県岩国基地への 先行搬入を経て,平成24年10月に沖縄県普天間飛行場に配備され,平成25 年3月には,岩国基地を利用したオスプレイの低空飛行訓練等の実施が開始され たところです。 これまで,県では,独自にまた全国知事会などを通じて,オスプレイの事故原 因と再発防止のための安全対策等について,十分な説明を行うよう要請を行って きたところですが,未だ地域住民の理解が得られているとは言いがたい状況にあ ります。 本年3月には,県内の西部地域においてオスプレイの目撃が続き,住民の不安 の声が高まっており,国においては,引き続き,地域住民の不安が払拭されてい ない状況が続いていることを再認識するとともに,地域住民の不安が払拭される よう,速やかに次のような取組みをいただくよう,強く要請します。 1 安全対策等に関する説明 オスプレイの事故再発防止のための安全対策について,国の責任において, 関係自治体及び地域住民が納得できるよう十分な説明を行うこと。 オスプレイの訓練については,実施方法や実施上の具体的な安全対策等の措 置を講じた上で,関係自治体及び地域住民の不安が払拭されるよう十分な説明 を行うこと。 また,今後,横田基地に配備される予定のオスプレイについても,仮に中国 地方へ影響が及ぶ場合には,適切に情報提供を行うこと。 2 訓練計画等に関する説明及び訓練の事前通知 オスプレイの飛行訓練については,飛行ルートや頻度など詳細な訓練計画等 について十分な説明を行うこと。 また,住民生活に影響が大きい訓練については,事前に関係自治体に通知を 行うこと。 別紙3 本県では,1994年以降,県北地域を中心として米軍機とみられる低空飛行訓練 が激しさを増しており,地域住民は,日々,爆音や事故等の不安に悩まされています。 このため,本県は,県民の不安の解消と安全確保の見地から,外務省及び防衛省に 対し,訓練中止の措置等を繰り返し要請してきました。 また,大使閣下(貴職※司令官宛)に対し,2000年6月(2008年5月※司 令官宛)から,目撃情報の集約結果を付して低空飛行訓練等に対し要請文を送付して いるところです。 大使閣下(貴職※司令官宛)におかれては,こうした現状を改善していくため,本 県の状況を十分ご理解いただいた上,速やかに,次の項目についての適切な措置を講 じられるよう強く要請します。 1 低空飛行訓練の中止について 2015年度においては,目撃実日数200日,目撃件数1,226件となって おり,昨年度より116件増え,依然多くの目撃情報が寄せられています。 また,1999年1月14日に日米合同委員会での合意により訓練の実施が限定 的となった週末や休日における目撃実日数も25日,目撃件数は43件あり,合意 が遵守されているとは言い難い状況にあります。 大使閣下(貴職※司令官宛)におかれては,実態が明らかにされないまま日々繰 り返される米軍機の低空飛行訓練によって,激しい騒音被害が平穏な生活を乱して いるという実情と,米軍機による事故に対する不安の中で生活しているという地域 住民の心情とを認識の上,米軍機等の安全管理の徹底及び県民が生活している地域 での低空飛行訓練を行わないよう措置するとともに,日米合意を誠実かつ厳格に遵 守するよう,強く要請します。 2 在日米軍再編計画に基づく米空母艦載機等の岩国基地移駐への懸念について 今後,2006年5月に閣議決定された在日米軍再編計画に基づき,1年後に迫 る米空母艦載機等が岩国に移駐すれば,岩国基地の航空機数は我が国で最大級とな り,騒音被害や事故発生の危険性の増大,中国山地における低空飛行訓練の増加な ど,駐留隊員の増加に伴う事件の発生など本県への多大な影響が懸念されておりま す。 県民の不安が払拭されるよう,速やかに安全対策の徹底と,県民が生活している 地域での米軍機の低空飛行訓練等の中止措置を講じるよう,強く申し入れます。 併せて,米海兵隊員による事件が発生することのないよう,米軍人等の教育訓練 の徹底と厳正なる綱紀粛正に真摯に取り組むことを,改めて要請します。 (また,日米地位協定のあり方についても,抜本的な見直しがなされるよう,強 く要請します。※大使宛のみ) 3 4 空母艦載機離着陸訓練施設等について 恒常的な空母艦載機離着陸訓練施設については,広島県内あるいは瀬戸内海地域 に建設することは容認できない旨をここに改めて表明いたします。 また,米空母艦載機の離着陸訓練(FCLP)において,岩国基地で実施しないこ と及び硫黄島の代替施設として岩国基地を指定しないよう要請します。 オスプレイの安全対策等について 垂直離着陸輸送機MV‐22オスプレイの安全対策や岩国基地での訓練活動等 については,県民が大きな不安と懸念を抱いています。 このため,次の事項に関して,速やかに本県及び県民に対して詳細な説明を行 うよう日本政府に要請をしていますので,大使閣下(貴職※司令官宛)におかれ ましては,日本政府への積極的な情報提供及び運用面での協力を強く要請します。 ① 安全対策等に関する説明 オスプレイの事故再発防止のための安全対策について,国の責任において, 関係自治体及び地域住民が納得できるよう十分な説明を行うこと。 オスプレイの訓練については,実施方法や実施上の具体的な安全対策等の 措置を講じた上で,関係自治体及び地域住民の不安が払拭されるよう十分な 説明を行うこと。 また,今後,横田基地に配備される予定のオスプレイについても,仮に中 国地方へ影響が及ぶ場合には,適切に情報提供を行うこと。 ② 訓練計画等に関する説明及び訓練の事前通知 オスプレイの飛行訓練については,飛行ルートや頻度など詳細な訓練計画等 について十分な説明を行うこと。 また,住民生活に影響が大きい訓練については,事前に関係自治体に通知を 行うこと。 2016年6月6日 アメリカ合衆国 駐日本国特命全権大使 キャロライン・ケネディ 閣下 米海兵隊 岩国航空基地司令官 ロバート・V・ブシェー大佐 様 (各通) 日本国 広島県知事 湯﨑 英彦 参考資料 資料番号 地域4 平成27年度 米軍機の低空飛行訓練目撃情報等の概要 平 成 2 8 年 5月 1 9 日 国 際 課 1 総 括 平成27年度の米軍機低空飛行訓練目撃情報を,県内市町からの報告を基に取りまとめた。 県内11市町で目撃され,目撃実日数は200日,目撃件数は延べ1,226件となっている。 今後,日米両国政府に対し,県民が生活している地域での米軍機の低空飛行訓練の中止等を 要請する。 2 市町別 目撃情報の多くは,北広島町等の北部地域と廿日市市等の西部地域である。 市 町 北広島町 安芸太田町 廿日市市 目撃実日数 157 日 111 日 31 日 広島市 三次市 庄原市 江田島市 35 日 12 日 13 日 大竹市 安芸高田市 呉市 福山市 4日 1日 1日 1日 8日 目 撃 件 数 713 件 203 件 145 件 88 件 34 件 21 件 12 件 7件 1件 1件 1件 ※ 目撃実日数の合計は,市町間の重複があるため,上記の目撃実日数 200 日とは一致しない。 E 3 曜日別 週末・休日において,実日数で25日(土曜日9日,日曜日11日,祝日5日),延べ43件 目撃されている。 祝日 不明 曜 日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日曜日 (月~金 内数) 目撃実日数 31 日 38 日 39 日 35 日 36 日 9日 11 日 5日 1日 目撃件数 175 件 285 件 240 件 222 件 271 件 13 件 19 件 11 件 1件 4 時間帯別 19時から7時までの夜間・早朝において,延べ103件目撃されている。 7 ~7 時 時 台 時 間 帯 目 撃 実日数 目 撃 件 数 8 時 台 9 時 台 10 時 台 11 時 台 12 時 台 13 時 台 14 時 台 42 57 15 時 台 16 時 台 17 時 台 18 時 台 19 時 台 20 時 台 21 時 台 22 時 台 23 時 台 不 明 4 11 19 48 55 55 56 57 60 33 21 29 19 15 3 0 2 5 39 37 104 129 128 67 130 125 125 145 56 36 35 24 34 5 0 2 ※ 目撃実日数の合計は,時間帯の重複があるため,上記の目撃実日数 200 日とは一致しない。 5 年度別(期別)推移 24年度 23年度 年度 上期 下期 計 上期 下期 25年度 計 上期 下期 26年度 計 上期 下期 27年度 計 上期 下期 計 目撃実日数 103 130 233 115 121 236 111 94 205 100 95 195 97 103 200 (週末・休日) (12)(24)(36)(19) (18) (37) (16) (13) (29) (15) (8) (23) (11)(14)(25) 目 撃 件 数 675 1,374 2,049 1,012 715 1,727 1,057 474 1,531 622 489 1,111 730 496 1,226 (週末・休日) (25)(92)(117) (43) (41) (84) (38) (28) (66) (33) (22) (55) (18) (25)(43) A E 1 【参考】国設置の騒音測定器における航空機騒音(70dB以上)の発生回数等 1 月別(平成 27 年4月~平成 28 年3月) 4月 区分 5月 6月 実日数 14 日 18 日 4日 7月 8月 9月 上期 10 月 11 月 12 月 1 月 計 9日 12 日 18 日 75 日 17 日 11 日 15 日 14 日 2月 3月 下期 計 16 日 17 日 90 日 回 数 123 回 226 回 16 回 102 回 87 回 67 回 621 回 61 回 43 回 88 回 69 回 71 回 96 回 428 回 2 年度別(期別) 年度 25年度 上期 下期 計 26年度 上期 下期 計 上期 27年度 下期 計 実日数 (10 日) 72 日 82 日 89 日 69 日 158 日 75 日 90 日 165 日 回 (43 回)277 回 320 回 355 回 420 回 775 回 621 回 428 回 1,049 回 数 ※測定データは,平成 25 年 9 月分から公表開始 2
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