施 策 名 少年の非行防止と健全育成に向けた総合対策の推進 施策目標

施 策 名
少年の非行防止と健全育成に向けた総合対策の推進
施策目標
少年の健全な育成を図るため、少年犯罪の検挙・補導活動及び福祉犯(児
童ポルノ等少年の心身に有害な影響を与え、少年の福祉を害する犯罪)の
取締りを徹底するとともに、関係機関・団体等地域社会との連携を強化し、
低年齢少年の規範意識の向上と立ち直り支援活動の充実を図るほか、児童
虐待・いじめ問題に迅速・的確に対応するなど、総合的な少年の非行防止
・保護対策を推進します。
取組結果
1
刑法犯少年の検挙状況
平成27年中の刑法犯少年の検挙・補導人員は2,575人で、前年と比べて
1,065人(29.3%)減少しました。
全刑法犯検挙・補導人員の約2割、街頭犯罪(路上強盗、ひったくり、
自転車盗等)の約5割を少年が占めています。
刑法犯少年の検挙・補導状況
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
検挙・補導人員(人)
2
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
4,728
4,309
4,011
3,640
2,575
不良行為少年の補導状況
平成27年中の不良行為少年の補導人員は40,001人で、前年と比べて
581人(1.4%)減少しました。
不良行為少年の補導状況
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
0
補導人員(人)
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
52,911
49,582
43,338
40,582
40,001
3
少年健全育成総合対策「ひょうごっこハートスキルアップ」の推進
少年非行の低年齢化や児童ポルノ事犯等福祉犯被害等の現状を踏まえ、
少年一人一人が日常生活の身近で起こり得る様々な問題や、情報の正否
を正しく判断し、自ら非行や犯罪被害を回避する能力を身に付けさせる
ことを目的に、関係機関等と連携して、各種取組を推進しました。
(1) 低年齢少年に重点を置いた非行防止
教室等の開催
少年非行の低年齢化に歯止めをか
け、児童の安全を守るため、各学校と
連携の上、低年齢少年に重点を置いた
非行防止教室等を開催しました。
(2) 立ち直り支援活動の推進
非行や不良行為等の問題を抱えた少
【小学生に対する非行防止教室】
年やその保護者に対して、積極的な指
導助言、居場所づくりを行うなど、立
ち直りを支援しました。
(3) 少年警察ボランティア等との協働に
よる補導活動等の推進
少年警察ボランティア、学校、関係
機関・団体等との協働による補導活動
等を推進し、不良行為少年の早期発見
【大規模合同補導】
・補導に努めました。
(4) 少年非行防止劇団による啓発活動の
推進
少年サポートセンターの少年補導職
員で構成するハートスキルアップ劇団
「麦の穂」が、各学校等に赴き、情報
モラルや薬物等を題材としたオリジナ
【劇団「麦の穂」公演状況】
ルの寸劇により、非行防止等を呼び掛
けました。
4 少年非行集団対策の推進
凶悪・粗暴な少年犯罪、非行集団に
よる連続的な犯行に迅速・的確に対応
するため、これらの犯罪情報の収集・
分析活動を推進し、集中的な検挙・補
導活動を実施しました。
5 適切な少年相談活動の推進
少年相談室(ヤングトーク)及び少年
サポートセンター等において、少年や保
【少年相談(少年サポートセンター)】
護者等からの相談に対応しました。
6
福祉犯の取締り
スマートフォン等の普及に伴い、インターネットの利用が容易になっ
たことから広域化する福祉犯に対応するため、他府県警察や県内の警察
署間での合同捜査を積極的に推進し、福祉犯の取締りと被害少年の早期
発見・保護対策に取り組みました。
平成27年中の福祉犯の検挙件数は182件で、前年と比べて27件(17.4%)
増加し、検挙人員は116人で、前年と比べて24人(26.1%)増加しました。
福祉犯検挙状況
150
250
200
100
150
100
50
50
0
7
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
検挙件数(件)
219
170
147
155
182
検挙人員(人)
120
109
103
92
116
児童虐待事案への対応
児童相談所、学校、医療機関等の関係
機関との連携を保ちながら、児童の安全
確認及び安全確保を最優先とした対応に
努めました。
平成27年中の警察による児童虐待事案
の認知件数は865件で、前年と比べて162
件(23.0%)増加しました。また、警察
が認知した事案のうち46件を傷害等で検
挙しました。
0
【関係機関との合同研修】
児童虐待事案の取扱状況
1,000
800
80
600
60
400
40
200
20
0
8
100
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
認知件数(件)
356
367
491
703
865
検挙件数(件)
21
31
34
57
46
0
いじめ事案への対応
学校におけるいじめ事案については、教育現場における対応を尊重し
つつ、犯罪等の違法行為がある場合は、被害少年の意向や学校における
対応状況等を踏ま え、必要な対応を執りました。
平成27年中の警察によるいじめ事案の
相談受理件数は49件で、前年と比べて16
件(24.6%)減少しました。また、警察
が相談を受けたいじめ事案のうち、14件
を暴行等で検挙しました。
【関係機関との連携会議】
いじめ事案の取扱状況
100
30
80
20
60
40
10
20
0
今後の方針
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
相談件数(件)
43
82
80
65
49
検挙件数(件)
4
22
22
13
14
0
少年の非行や被害を防止するため、小学生の段階から非行防止教室等の
啓発活動を実施するとともに、問題を抱える少年に対する立ち直り支援活
動や、非行の前兆段階での補導活動等により少年の規範意識を向上させる
ほか、少年の心身に有害な影響を与え、福祉を害する児童ポルノ等の福祉
犯の取締りを一層強化します。
このほか、学校を始めとした関係機関・団体及び地域住民等との連携を
図りながら、少年への有害な環境の浄化、児童虐待やいじめに対する的確
な対応等少年の保護対策の強化を図り、地域社会が一体となった少年の健
全育成対策の推進に努めます。