音声データ利活用ソリューション

Solution
「お客さまの声」を分析し、企業の課題解決を支援する
音声データ利活用ソリューション
金融機関などのコールセンターや営業店では、
お客さま満足度の向上やコンプライアンス対策などを目的に、音声
録音システムが導入されており、
その音声データを分析するニーズが高まっています。
そこで日立は、長年にわたる
音声認識の技術開発や実績をもとに、
お客さまの声を可視化して企業の課題解決を支援する
「音声データ利活用
ソリューション」
の提供を開始しました。
話機通話録音システム※3をはじめ、多く
に強化していくサービスです。
の企業での構築実績があります。
また、
今回はその第一弾として、音声分析
音声データの利活用に必要となる幅広
システムの構築をトータルで実現する
さまざまな事象
IoT 技術が進展し、
い要素技術も保持しており、電話音声
「音声分析システム構築サービス」
と、
をデータで捉えるデジタル化の流れが
でも高い認識率を実現する音声認識
業務課題の発見や課題解決に向けた
加速する中、音声を活用して新たな価
技術や、
テキストマイニングによる高度な
音声データの活用までを支援する
「音
値を創出していくデータ利活用の取り組
データ分析技術などがあげられます。
声データ利活用支援サービス」
の提供
音声を活用して
新たな価値を創出
※1
みが注目されています。
日立は1999年に
レックウェア
を開始しました
(図1)
。
これらの実績や技術を生かして開
※1 Internet of Things
※2 株式会社日立情報通信エンジニアリング製
※3 2015年6月より稼働。電話機台数には約8,000
台のスマートフォンを含む
※2
音声録音システム
「Recwareシリーズ」
発した
「音声データ利活用ソリューショ
の提供をスタート。大規模システムに対
ン」は、今まであまり活 用されていな
応できる高度な提案力と充実したサ
かったお客さまの“音声データ”
を分
ポート体制により、
野村證券株式会社が
析し、業務の効率化や経営課題の解
本社・営業店・コールセンターなど全国
決、新たな施策立案などにつなげ、お
■「音声分析システム構築サービス」
の特長
約170か所で利用する約28,000台の電
客さま企業の付加価値と競争力をとも
音声録音システム
「RecwareIII」
と、
レックウェアスリー
■
「お客さまの声」
を分析し、企業の課題解決を支援します。
◎通話録音から音声認識/分析まで音声分析システムの構築をトータルで提供
◎業務課題の発見や課題解決に向けた音声データの活用までを支援
お客さま
RecwareⅢ
Speech Recognition
Platform
テキスト
マイニングツール
音声録音
音声認識
テキスト分析
・特定のお客さま
ニーズの深掘り
・価 値 あ る 潜 在
ニーズの発見
経営層/
企画部門
ビジネス検討
抽出
変換
オペレーター
音声
データ
・複数会話同時録音
・音声データ蓄積
テキスト
データ
・テキスト化
・非言語情報抽出
新商品/サービス開発
・キーワードの可視化
・課題との関連づけ
活用
相関分析
コールセンター など
実務層
デ ータ連 携
業務
データ
業務システム(CRMなど)
音声分析システム構築サービス
・通話録音から音声認識 / 分析、業務データとの
・電話応対/
FAQの最適化
・応対履歴 入力
作業の短縮
サービス品質向上
・現場課題の解決や経営判断の支援を行う
音声データ利活用シナリオを作成
・音声録音 / 認識基盤は柔軟にカスタマイズが可能
・適切な分析方法の提案や事前検証の実施を支援
はいたっく 2016.6
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業務効率化
音声データ利活用支援サービス
相関分析までトータルソリューションを提供
図1 音声データ利活用ソリューションの概要
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・関係性の可視化
・重要顧客分析
IoT/M2M
音声データを全文テキスト変換する音
声認識基盤Speech Recognition
サービスのクレーム内容をテキスト化
ユースケースのご紹介 Platform、分析内容に応じた各種テキ
し、分類することで、具体的な商品改
善点を可視化します。例えば、化粧品
ストマイニングツールを組み合わせた環
■お客さまの潜在ニーズを抽出
や洗 剤などの商 品に対 する苦 情か
境をトータルに提供。
これによりお客さま
CRMの応対履歴に記載されてい
ら、容器や詰め替え品の形状・デザイ
は、短期間で音声分析のためのシステ
る内容と、実際の音声テキスト化デー
ンなどに不 満があることが可 視 化さ
ム導入が可能となります。
タをクロス分析することで、会話の中に
れ、迅速な改良策の立案に役立てる
音声認識基盤では、機械学習を通じ
隠れたお客さまの不満やニーズなどを
ことができます。
て通話環境におけるさまざまな雑音に
的確に抽出。早期の施策改善などに
※4
対応するDNN 型の音声認識エンジ
つなげることができます(図2)。
ンを新たに開発し、高い認識率を実
音声データ利活用ソリューションは
今後、お客さまとの会話内容をリアル
現。声の大きさや高さ、速度といった非
■オペレーターの応対品質向上
タイムに認識し、ナレッジシステムと連
言語情報を抽出・定量化する機能も
オペレーターの全通話データから、
動して営業員やオペレーターを支援
備え、
テキスト化される言語情報以外
聞き手の誤解を招く言葉や会話中30
するソリューションの提供を予定して
ま
からも、会話の状況や特徴を捉えること
秒以上の間、保留回数などを抽出。
オ
います。
また、多種多様なデータを迅
ができます。
ペレーターの応対品質を客観的に評
速に統合・分析・可視化するデータ
※4 Deep Neural Network:深層学習技術と呼ばれる
人間の脳を模した機械学習技術
価し、的確な指導を行うことで、応対
統合・分析基盤Pentahoソフトウェア
品質の向上とコールセンター全体の
や人工知能技術Hitachi AI
■「音声データ利活用支援サービス」
の特長
応答率向上につなげます。
Technology/Hを活用した高度な解
日立がこれまで培ってきたデータ分
■お客さまの声から商品の改善点を可視化
による新たなビジネス価値創出を支援
析のノウハウを活用し、企業の課題に
コールセンターに寄せられた商品や
していきます。
析なども実現し、音声データの利活用
応じた音声データ利活用のためのシ
ナリオ検討、関連データの収集、各種
音声テキスト化データとCRM情報を
クロス分析することで新たな知見を獲得する
業務データとの連携、原因分析、検証
など、音声データを有効活用するため
∼コールセンターの会話の中に隠れたお客さまの不満やニーズの分析∼
応対履歴には記載されていない“隠れた情報”
を抽出 の分析方法の提案や効果検証を行
います。例えば、
コールセンターなどに
活用例
蓄積される通話録音データとCRM ※5
や販売実績などの業務データとを連
携、問い合わせやクレームの内容を、
分析
結果・対策
応対履歴に低出現率で通話に高出現率な単語
を分析・比較
オペレーターの応対履歴には記載されていない
隠れた情報が録音データに存在することを発見
CRMと通話録音データのクロス分析
年齢や性別などの属性情報や購買
明らかにすることで、お客さまごとのき
め細かいサービスの向上につなげる
ことが可能です。
通話件数
︵対応履歴︶
履歴と結びつけて、その相関関係を
金融機関の応対履歴に記載されている内容と音声テキスト化データを比較し、
隠れたお客さまの声を分析する
応対履歴には頻出しないキーワードが
通話内容には隠れている・・・
「手数料についてネットに書いてあるん
だろうけれど、
ちょっと説明してくれる?
めんどくさいから・
・
・」
応対履歴には『手数料についての
お問い合わせ』
と記載しておこう。
隠れた情報
隠
通話件数(通録データ)
分析
WEBの記載内容が解りにくい
※5 Customer Relationship Management
図2 お客さまの潜在ニーズを抽出
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部
IoT・クラウドサービス事業部
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/it/soft/common/form.jsp?UM_Key=IoTM2M
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/IoTM2M/speech_recognition/
はいたっく 2016.6
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