徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【内科】(全279症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス 名称(部位) 症例数 K688 内視鏡的胆道ステント留置術 35 1.7 16.9 11.4% 83.4 なし 32 0.7 3.0 3.1% 68.8 なし 26 1.7 17.1 11.5% 71.0 なし K721-21 内視鏡的大腸ポリープ切除術(長径2cm未満) K654 内視鏡的消化管止血術 解説 内科では、胆石や胆管癌などの胆道疾患に対して行われる手術である内視鏡的胆道ステント留置術の 症例数が最も多くなっております。狭くなっている胆道にチューブを挿入して拡張し、 胆汁の流れを良くする手術です。当院では他院に比べ平均術前日数が短く、2日以内に行っており、 患者さんの苦痛を早く和らげられるようにしております。 次いで大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的ポリープ・粘膜切除術が多くなっております。 ポリペクトミー(ポリープ切除)目的の短期入院です。 また、当科では吐血の症例も多いことから、内視鏡的消化管止血術も多く行っております。 【循環器内科】(全187症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(狭心症) 75 3.7 3.8 2.7% 70.8 なし K5463 経皮的冠動脈形成術(狭心症) 30 2.4 3.2 0.0% 74.8 なし K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 21 1.7 16.1 4.8% 69.7 なし 解説 循環器内科では、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈ステント留置術や、 経皮的冠動脈形成術といった心臓カテーテル治療の症例数が多くなっております。 心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法です。 タイミングとしては①緊急で行う場合や検査と同時に行う場合、②検査から日数を空けて行う場合、 ③検査後一旦退院してから再入院して行う場合など、患者さんの状況に合わせて様々なタイミングで 手術が行われております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【小児科】(全8症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 6 0.0 6.3 0.0% 0.0 なし K7151 腸重積症整復術(非観血的) 1 0.0 5.0 0.0% 0.0 なし K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) 1 0.0 7.0 0.0% 0.0 なし 解説 小児科の入院症例で手術として扱われるものは、仮死状態で出生した新生児に対する蘇生術や、 腸重積症に対する、高圧浣腸を用いた非観血的整復術などがあります。 【外科】(全279症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス 42 2.8 3.9 0.0% 63.8 ⑤ K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 25 0.4 3.0 4.0% 39.5 なし K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 18 4.7 22.1 16.7% 76.1 ⑥ 解説 外科の手術症例ですが、地域で遭遇することの多い胆嚢疾患(特に胆石症)がそのまま手術件数に 反映されております。胆嚢炎を伴う頻度も高く、そのため緊急手術も頻繁に行われております。 また、特殊例を除いて、大半が腹腔鏡下手術で対応し、早期離床と入院期間短縮に貢献しております。 2番目の虫垂炎も、日常遭遇頻度の高い疾患で、ほとんどが腹腔鏡下手術で対応しており、 先の胆嚢摘出術と合わせると、全手術症例の約1/4を占めます。 3番目の結腸手術は全例悪性腫瘍、すなわち結腸癌の手術で、全手術例の6.5%ですが、 これには直腸癌は含まれておらず、全大腸手術として考えると、1割近くになります。 大腸手術も腹腔鏡下にて行うことが多くなり、入院期間の短縮に貢献しております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【整形外科】(全671症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) K0461 大腿骨骨折の観血的手術 K093 手根管の開放手術 K0811 股関節の人工骨頭挿入術 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス 61 2.2 19.9 88.5% 82.4 ② 42 0.1 2.0 0.0% 64.2 なし 33 3.2 20.8 100.0% 81.9 なし 解説 整形外科の手術件数は671例でした。入院症例数と比例して大腿骨骨折観血的手術が最多で、 こちらの手術は骨折部位の骨接合を行う手術となっております。 第三位は大腿骨骨折の骨接合術が出来ないときの手術である、人工骨頭挿入術となりました。 第二位は手の外科センターでの手根管症候群に対する手根管開放術です。 拇指から環指までの手のひらの痛みや、しびれ改善のための手関節での手術となっております。 【脳神経外科】(全57症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス K164-2 慢性硬膜下血腫の穿孔洗浄術 14 0.5 16.1 21.4% 77.2 なし K181-2 脳刺激装置交換術 10 1.0 8.0 0.0% 72.5 なし 6 20.2 37.5 100.0% 82.2 なし K386 気管切開術 解説 脳神経外科で最も多い手術は慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術です。高齢の方が初めに 軽微な頭部外傷を負って1~2ヶ月ほど経過した際に、歩行障害や認知症様の症状が出現し、 救急入院されることがあり、比較的緊急手術となる場合が多くなります。頭部の局所麻酔を行い、 小さな穿頭で硬膜下に溜まった血腫を吸引し、洗浄除去します。術後は早期に症状が改善して 自力歩行可能となり、8割近くの方が自宅へ退院されます。 次いで多い手術が脳刺激装置交換術です。当院では、パーキンソン病に対する機能的・定位脳手術 (視床下核刺激術)を行っております。術後は、心臓ペースメーカーに似た刺激発生器(脳深部に電気 刺激を行う)が皮下に埋め込まれておりますが、5年程度の時期に、新しい刺激装置に交換するために 入院して手術を行います。術後は平均8日程度で退院となります。3番目に多い手術は気管切開術 であります。脳疾患の患者さんは、重症の場合などでは嚥下機能が低下し、誤嚥性肺炎などを併発 しやすく、自力での喀痰排出が困難となり、気管切開の手術が必要になってくることがあります。 気管切開を行って切開孔から喀痰を吸引してあげることにより、呼吸困難などの症状を軽減させる 効果があります。医療処置が継続必要となりますので転院率は100%となっております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【皮膚科】(全2症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 K0011 皮膚切開術(長径10cm未満) 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス 2 0.0 6.5 0.0% 64.0 - - - - - - - - - - - - - - - - なし 解説 皮膚科では糖尿病患者の蜂窩織炎や血流不全に伴う壊死に対し、切断術やデブリードマン、 植皮術等を行っております。 皮膚科で行う手術はDPC対象外の症例や、他科退院の患者さん、定義によって除かれる症例が 複数ありますので、上記の表に出てくる症例は2件となっております。 【泌尿器科】(全202症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス 50 2.7 2.5 8.0% 61.6 なし K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 39 1.4 3.9 0.0% 73.0 なし K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 24 0.5 1.6 8.3% 70.6 なし 解説 泌尿器科で最も多いK7811の手術は、尿道から細径の内視鏡を挿入し、直接レーザーにて結石を 破砕する手術となっております。 2番目に多いK8036イの手術は、尿道から内視鏡を膀胱へ挿入し、電気メスにて膀胱腫瘍を切除し、 腫瘍の膀胱壁への深達度なども評価します。 3番目に多いK783-2の手術は、腎から膀胱までを繋ぐ尿管に、何らかの原因で通過障害がある場合、 尿の通過障害を解除する目的で行ないます。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【産婦人科】(全168症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス K8882 腹腔鏡による子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 22 2.5 6.5 4.5% 42.9 ④ K9091 流産手術(妊娠11週まで) 18 0.6 0.2 0.0% 31.6 ③ 15 1.0 1.2 0.0% 37.8 ⑦ K867-4 子宮頸部異形成上皮レーザー照射治療 解説 1番目の手術は、卵巣の良性腫瘍に対しては、ほぼ臍に収まる小さな切開1箇所で手術を行なう 単孔式腹腔鏡を行なっております。 2番目は流産の処置となります。 流産で入院処置が必要な患者様を、開業クリニックから紹介を受けております。 3番目の手術は、子宮頸部の前癌状態や極早期の癌に対して、ループ状電極を用いて病変を切除し、 組織検査に提出するとともに、病変をより確実に消失させるため、レーザーによる蒸散を併用しております。 子宮頸部への影響も少なく、将来の妊娠への影響を考え、第一選択としております。 当科では、低侵襲で身体にやさしい治療を選択するよう心がけております。 腹腔鏡下手術は通常、3~4箇所の傷から器具を挿入して行ないますが、当科では臍の1箇所の傷で 手術を行なうことを基本としております。 子宮摘出に関しては、腹部に傷のない腟式手術を第一選択としております。 【眼科】(全9症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス K2172 皮膚切開法による眼瞼内反症手術 5 1.0 1.0 0.0% 7.6 なし K2422 後転法による斜視手術 2 1.0 1.0 0.0% 3.0 なし K2425 斜視手術(直筋の前後転法と斜筋手術) 2 1.0 1.0 0.0% 11.0 なし 解説 斜視手術は主に小児が対象で、全身麻酔で行ないます。 眼瞼内反症の患者様は小児と高齢者の半々となっております。 眼科の入院では白内障手術が最も多いですが、DPC対象症例ではないため、 上記の表には出てきません。 斜視弱視外来においては大学より専任の講師が来院し、診察及び手術を行なっております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【形成外科】(全49症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります Kコード 名称(部位) 症例数 平均術 平均術 転院率 前日数 後日数 平均 年齢 患者用 パス K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) 5 0.6 0.4 0.0% 17.4 なし K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 4 0.8 1.5 0.0% 36.5 なし K0152 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25~100cm2未満) 4 4.5 22.0 0.0% 64.8 なし 解説 実際に行っている手術術式としては、様々な大きさの皮膚の良性腫瘍切除(K0051,K0052)を 多く行っております。 顔面の場合は、小さな腫瘍でも目元や口元の変形をきたすことがあるので、非弁という周辺の皮膚を ずらして充填するK0152の手術を併用して、目立たなくするように工夫しております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院
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